最近通い始めたシアタードーナツと言う名前のカフェもされてる映画館、ドーナツを食べながら店長お勧めの映画を観る贅沢な空間です。
そこに「ダンシングホームレス」と言う興味をそそる映画が並んでいました。
と言うのも、20代の頃にホームレスになるのでは。。と思うほど金が無く追い詰められた時期がありました。
そうしたらどこで寝泊まりしたら良いんだろう、シミュレーションが癖なのでどこで寝れば安心か駅の周りを帰宅しながら探したりしました。しかし女のホームレスなんて危険がいっぱい。
女のホームレスが居る事は知っていました。よく職場の店頭にならんだ試食を食べにきていました。
たまに顔に殴られたような跡があり、心配になるほど口元に血が滲んで目の周りがあおくなってて。。。しかし誰も彼女に関わろうとする人はいませんでした。
みんなホームレスなんていませんよ、みたいな顔で生きていました。
それを見ていたので、私がホームレスになったとして誰かが助けてくれるどころか襲われて死ぬ未来しか想像できずホームレスにならないようギリギリ生きていました。
そんな過酷なホームレスとダンスが組み合わさってどのようなものが観れるのだろう、興味が湧きました。
そして、これから生きていくヒントになればと思い映画館へむかいました。
映画が始まる前に、店長さんが映画の紹介や想いなどを語ってくれるのです!だからこの映画館が好きです笑
ざっくりとした内容を少しだけ話すと、「ビックイシュー」と言うホームレスの方が道端で売っている雑誌、分かりますか?
あの雑誌はホームレスの方が生活出来るよう支援する団体が作っているようで、購入すると半分程のお金がホームレスの給料になります。
そのビッグイシューを売る事務所にダンス募集のチラシがあり、振付師とホームレスがダンスの練習をしお祭りや路上などで披露する。
その踊りがまた泥んこになりながら各々体を使って表現する、創作ダンスのような感じです。
でもそれは、普通の振付師、ダンサーじゃ絶対に見られない人間の本当の姿みたいなものを感じるのです。
雨が降る中裸足で泥に塗れながら、身体中で内側からくる生命力のようなものを発散した足掻きのような、生きてる事を教えてくれるダンスでした。
監督がホームレスの方々にインタビューし結構プライベートな所を聞きだしていき、信頼を得て話してくれた内容があってこそ、各々がなぜホームレスになったのか選んだのかが理解できました。
そして、一人として100%自堕落な人などおらず生きる為に必死なのだと感じました。
人間は一人一人違うんだ、同じ歩幅の人間など無く進むペースも環境も全く違う、そんな人間達に同じ土俵で同じ目標に押し込めるような今の社会が、とても窮屈に感じました。
もっと自由でいいじゃないか、国の為に生きてる訳じゃない自分の幸せの為に、そして大切な人の為に生きている。それを教えてくれました。
人の人生は千差万別、観る人によって感想は変わると思います。
肯定も否定もあるかもしれません、でもそんな人間が居るんだと認めてほしいです。
障害年金をもらって生きている私は全ての税金を納められていません。
働いていない期間、ニートであった期間誰とも喋りたく無く外にも出たくない、何もしたくない時期があったのです。そんな時国から来る未納の請求書はとても恐怖でした。
どうか許してほしい。
私が私の足で前に進みたいと思う時期まで見守っていてほしい。
そして前に進めた時一人で立ち上がる事ができた時、他の誰かを助ける事の出来る人になりたいと思います。
ダンシングホームレスに出会えて観れて本当によかったです。
素晴らしい映画でした。
全ての人、沢山の人にこの映画が届いてくれる事を願います。
映画の公式ホームページです。良ければご覧になってください。