時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

過信と慢心の冷めた舌戦

2024年03月07日 | 時のつれづれ・弥生 

多摩爺の「時のつれづれ(弥生の39)」
過信と慢心の冷めた舌戦(アメリカ大統領選挙)

今秋に迫ったアメリカ大統領選挙を争う、二大政党の候補者を選ぶ予備選挙で、
山場になるとされるスーパーチューズデーが終わって、いよいよ候補者の顔が見えてきた。

他国のことであり、どうしても興味本位になってしまうが、
この国の各地に軍事基地をおき、安全保障条約を結んだ同盟国であると捉えれば、
だれでも良いといった無関心では、すまなくなってくる。

国家の発展と、世界秩序の安穏を求めて、ひと肌脱ごうじゃないかと立ち上がった高齢者を、
暖かいところでテレビを見ているだけの高齢者(私)が、揶揄するのも如何なものかと思いもするが、
選挙が終った頃には82歳になる現職と、78歳になる前職の、ともに経験者であるとはいえ、
今後4年もの間、核兵器のボタンを預けるのは・・・ 申し訳ないが、不安の方が先に来てしまう。

優秀な医療スタッフが支えているにも拘わらず、認知力と健康に問題なしと勘違いしてしまった、
二期目を目指して、過信の権化と化した現職と、
自国第一主義を掲げ、数々の訴訟を抱えながらも、驕り高ぶった虚栄心と、巧みな話術を駆使して、
返り咲きを目論む、慢心の権化と化した前職の争いだから・・・ ある意味どうでも良い。

現職の方は対立候補が出てこず、独壇場となっていたが、
前職には若い女性候補が、高齢者に果敢に挑んだものの、スーパーチューズデーの結果を受け、
撤退したことから、益々興醒めしてしまったが・・・ 一つだけ気になっているのは、
あれほどメディアに露出していた、夫人や娘の姿が今回は全く見えてこないのだ。

なにか・・・ あったのだろうか?
どうでも良いとは思うものの、家族内で不和が起こっていたとしたら、
野次馬のようで申し訳ないが、新たなスキャンダルとして・・・ 少し興味が出てきてる。

かつては世界の警察を自負し、国際間の紛争や秩序に関わりを持ち、
調整を取り仕切る、旗振り役を担っていたはずなのに、
こんなこと云っちゃ失礼かもしれないが、
過信と慢心で暴走ぎみの高齢者を頼らなきゃ、あの国には人材が居ないのだろうか?

巻き返しを目論む高齢者は「アメリカを再び尊敬される偉大な国にする。」と豪語したが、
いま世界が求めているのは、彼の云う自国第一主義のアメリカではなく、
経済、環境、宗教、領土、移民などの問題に、法律に則り的確な判断と行動ができるか否かであって、
その先にある評価こそが、尊敬される国という、偉大なお墨付きだと思うが、間違っているだろうか?

民主主義の国では、多数決でものごとが決まるため、反対の声は却下され、
議会における採決には、結果として功と罪が出てくるが、
罪を責めるだけじゃなく、功についてもしっかりと知っておくことが肝要だと思うし、
ましてや陰謀があったなどと、前近代的な作り話に惑わされないでいただきたいと願ってやまない。

そしていま、まさにアメリカでウクライナへの支援予算が止まってることに着目すれば、
その判断が正しかったのか否かも、遅くとも今回の大統領選挙で決着がつくと思うが、
忘れてはならないことは・・・ 民主主義の敗北は、共産主義、覇権主義の増長と暴発を招き兼ねず、
新たな戦禍とともに、悲劇に至る可能性があることを、肝に命じておかねばならない。

ついでと言っちゃなんだが、この国でも元首相が行った金融政策(ゼロ金利)を叩く人が多いが、
中小零細の企業がどれだけ助かったのか、そういった現場の声を拾ったメディアはなかったし、
さらには、ここ最近の株高により、年金財源に多額の運用益がでていることについても、
政権をサポートするようなことは、一切報道されないんだから・・・ これもまた偏り過ぎている。

メディアに注文したいのは・・・ 国民生活に直結することについては、
罪はもちろんだが、功についても隠すことなく、
客観的な視点で報道してほしいと願うが・・・ 如何なものだろうか?

そんななか、最近特に気になっているのは・・・ 大国といわれる国々のトップに立つ為政者が、
公の場において、政敵の政策に対抗するだけならまだしも、
人格を口汚く罵りながら・・・ 偏った価値観を平然と押しつけるとともに、
正当化しようとしてるんだから、情けないにも程がある。

尊敬に値しない大国のリーダーたちが増えているのは、いったいどうしてなんだろうか?
この国の国会で耳にする言葉を引用するなら・・・ 「恥を知れ!」だと思うが、
蛙の面に小便だから、まさに◯◯に刃物(差別用語だと思うので申し訳ない)ではなかろうか?

そして・・・ 最も心配であり、胸騒ぎがすることは、
今秋選ばれるであろうアメリカのリーダーに、この国は国防の命運を託しているということである。

できることなら、もう少し若い候補者たちの、熱い論戦に期待したいし、
この国のリーダーと、普通に話せるリーダーの誕生に期待したいが、
さて、どうなることやら・・・ ?

過信と慢心の権化と化した、高齢者たちの冷めた戦い(罵り合い)を、
これから半年以上も見せつけられると思ったら、
なんともはや・・・ 辛いものがある。


コメント (8)    この記事についてブログを書く
« 少子化対策に一家言 | トップ | 情報漏洩とマルハラについて »

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
同感です (storyteller)
2024-03-07 06:49:15
初めまして。
アメリカに長いこと住んでいた者としては(そして、息子が今もアメリカで暮らしている)、
決して他人事ではなく、大統領選の行方が
気になってたまりません。
多摩爺さんの記事は明快で核心をついていて、
わたしが考えているが自分ではうまく表現できないことを
すべて書いてくださっているので、とても心強く思いました。
まさに、おっしゃる通り。強く同感します!!

ありがとうございました。
返信する
Unknown (多摩爺)
2024-03-07 08:33:20
storytellerさん、おはようございます。

ホントにこんなんで良いのかなと思ってしまいます。
21世紀の民主国家で、陰謀があったとして、議事堂を襲撃するなんて、正気の沙汰とは思えませんでした。
どちらを選ぶかというより、どちらを選びたくないのかといった、不人気投票みたいで残念です。
人の悪口は好みじゃありませんが、今回ばかりは言葉を選びながら書いてみました。
返信する
Unknown (史学生)
2024-03-07 13:21:07
国民が将来を見通せ、そこそこ満足できる暮らしを提供できるかできないか?
そういう意味では民主主義であろうと、共産主義であろうと、社会主義であろうと、それを実現できるのであれば別に何でも構わないと個人的には思います。
要となるのは、生活の見通しがたてられるような政策こそが肝心なのではないでしょうか。
0金利によって得した人より、生活の見通しが立たない人の数の方が圧倒的に多い今の日本社会では、子供は減り続けて当然だと思います。

ある意味において「民主主義の行く着く先が今の米国だとしたら」といった発想もできるのではないでしょうか。
返信する
Unknown (多摩爺)
2024-03-07 14:09:45
史学生さん、こんにちは

あなたの考えに、どうのこうのと言うつもりはありませんが、
発言と行動を監視され、密告を求めるような覇権主義、共産主義を私は支持するつもりはありません。
民主主義では選挙で政権交代が起こりますが、覇権主義や共産主義での政権交代には、限りなく血を流すことになるでしょう。
とはいえ、民主国家は多数決で決まりますから、功と罪があり、少なからず不満があることまで否定はしませんが、
この国のセーフティネットは、生活に見通しがたたないぐらい、お粗末なものとは思っていません。
私の考えは以上ですが、あなたの思いを否定するつもりもありませんので、この話はここまでにしましょう。
返信する
オイラも、賛成です。 (song1234)
2024-03-07 16:22:40
昔のモンロー主義の復活?、、
自国第一主義、、この国は今や、世界のトップにあります、、もっと大きな影響力のある超大国になっているのだ、を忘れていないか?
激しい言葉ですが、我が国は、こんな国を信頼していいのか?、、不安になります。
あ、言っておきますが、当然ですが、覇権主義、共産主義は絶対反対です。
民主主義、、万歳!
返信する
Unknown (史学生)
2024-03-07 16:37:20
そのセーフティーネットを守るために金利が上げられないのだと思います。
金利が上がると日銀のバランスシートが悪化するのは必然です。
返信する
Unknown (多摩爺)
2024-03-07 17:10:39
song1234さん、こんにちは

なんかホントに、こんな国と思いますが、
覇権主義や共産主義の傘下に入るのは、勘弁願いたいし、
有事の際には、自国だけで防衛が困難な国ですから、頼らざる得ないと思いますが・・・ やっぱり不安ですね。
返信する
Unknown (多摩爺)
2024-03-07 17:16:28
史学生さん、こんにちは

再びコメントを頂戴しましたが、これ以上の議論はお断りしたはずです。
あなたの思いは分かりましたので、ご理解いただければ幸甚です。
返信する

コメントを投稿

時のつれづれ・弥生 」カテゴリの最新記事