時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

ペットの医療費と懐事情

2024年02月12日 | 時のつれづれ・如月 

多摩爺の「時のつれづれ(如月の37)」
ペットの医療費と懐事情

正月二日、羽田空港で起きた飛行機事故で、ペットの救出が出来なかったことを捉えて、
乗客とともに機内で輸送すべき・・・ との声がネットにあがり、
さまざまな角度から、賛否の意見が交わされていた。

私はペットを飼ったことがないので、個人的な考えは控えることにするが、
最近のペットは・・・ 番犬的な位置づけではなく、
屋内で生活をともにする、家族の一員といった位置づけにあることが良く分かった。

昨日、1年ぶりになると思うが、同じ多摩地域に住む後輩から電話がかかってきた。
退職直後の健康診断でひっかかり、カテーテル治療を受けていたので心配したが、
ようやく普通の生活に戻ったということで・・・ ひと安心、
しばし近況のやり取りに話しがはずんだが、ペットで悩んでいるとの深刻な話しもあった。

平均寿命は12~3歳ぐらいだといわれてる犬種らしいが、
すでに15歳になっていて、3年ぐらい前から動物病院への通院が続いていて、
その診察費や薬代が、バカにならないぐらい高額で、
昨年はなんと・・・ 250万円を超えたというから、これにはちょっと驚いてしまった。

いったいどんな治療だったのかと思うものの、
ペットの治療では、1回で2~30万円かかるのは、良くあることだというから、
ペットも若いうちは病院の世話になることが少ないんだろうが、
人間の4倍超のスピードで老いて行くらしいので・・・ これはちょっと深刻だろう。

後輩のところは奥さんも働いていて、国民年金も厚生年金も二馬力だから、
年金暮らしとはいえ、うちよりはかなり裕福なはずだが、
昨年は年金の半分以上がペットの医療費に回ってしまい、かつかつの生活だったらしい。

奥さん曰く・・・ ワンちゃんは家族も同然だから、
「私の年金の全てを突っ込んでも構わない。」と、言ってるらしいが、
現実的には奥さんがもらってる年金を超えており、貯蓄を切り崩していると嘆いていた。

人間なら健康保険があるので三割負担で、高額になれば還付を求めることもできるが、
家族同然とはいえ、ペットには健康保険がないことから実費となり、
人間なら医療費に消費税はかからないのに、ペットの場合は医療費や薬代に消費税がかかるので、
毎回請求額を見るのが恐ろしくなるとも云っていた。

それでワンちゃんの状態は、今年1年持つか持たないからしいが、
昨年もそのように云われていたけど、大丈夫だったので、
獣医の腕が良いのか・・・ それとも、ワンちゃんの生命力が強いのか、
そのいずれかであることに間違いはないが、
癒やしとともに、いましばらくは厳しい懐事情が続くことは、覚悟せねばならないだろう。

最近ではワンちゃんの顔を見るのも難儀になるが・・・ まさか首を締めるわけにもいかないので、
ここまで来ると、犬公方といわれた徳川綱吉にでもなった気分で、
お犬様があの世に向けて旅立たれるまでは、
生活を切り詰めて付き合うしかないと・・・ 胸の内を語ってくれていた。

私の住むマンションはペットOKなので、越してくるときにワンちゃんを検討したことがあったが、
ちょうどそのタイミングで、妹や義妹から「医療費が大変だよ。」と聞いていたので、
女房の方から「ペットが飼いたいなら金魚にして。」と云われて、ワンちゃんを諦めた経緯があり、
息子宅にも猫ちゃんがいたが、孫が生まれてくる半年前に亡くなっている。

なんて言ったら良いのか・・・ ペットを可愛がる方が多いので、
言葉にして記すのは、いささか辛くなるが、
現実社会においてペットは、家族同然であったとしても、
羽田空港の事故で見て取れるように、物扱いなってしまうのは致し方ないのかもしれない。

とはいうものの、お金持ちだけが癒やしをもらえる
ような、
贅沢な生き物だと思ってるわけでもない。

結果的には「そうなんだ。」としか話すことはできず、聞き役に徹していたが、
他人事とはいえ、ペットを飼うには・・・ それなりの経済力が必要であり、
高齢者ならばなおこそ、懐事情と相談することを忘れちゃならないと学ばせていただいたと思う。


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6 コメント

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Unknown (史学生)
2024-02-12 11:11:02
ペットを家族の一員として仕立て上げ、擬人化することによって生み出される1兆7000億円の市場規模を今後更に増やそうと思えば、動物と人間のケジメをもっともっと失わせる必要があるはずです。
消費行動に至らせる為の手段にあまりにも無頓着では、人生そのものがゲージの中の回し車になりかねません。
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Unknown (多摩爺)
2024-02-12 12:28:53
史学生さん、こんにちは

コメントを頂戴しありがとうございました。
難しい問題だと思いますが、根底には少子高齢化と核家族化が微妙にあるのかもしれませんね。
ペットを飼うか否かは、最後まで面倒を見ることを前提に、個人の責任の範疇であれば良いと思います。
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家族だが命の共有 (アナザン・スター)
2024-02-12 13:12:08
こんにちは。
先代の猫もですが、鼠対策に飼いました。
飼っている内に、愛情は湧きましたが子宮がんで。

二代目は、棄てられるというので連れ帰りました。
仔猫の時に、きちんと躾ていても相手も命ある物。
その時の飼い主の感情や、本能での目覚めをありますので綺麗事では済まされません。
室内で飼うのは、交通事故や近所迷惑を考慮してのことです。

我が家に来てから、枇杷葉茶を飲ませていますので、獣医に連れて行ったのは手術の時だけ。
一晩泊っての翌日、絶対に行かぬと鳴かれました。
突っ伏しての姿にもらい泣き。

人間と同等とも思えませんが、命あるものであるのは確かなことです。
猫と話す必要もありそうですね。

個人的な見解です。
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Unknown (多摩爺)
2024-02-12 13:49:25
アナザン・スターさん、こんにちは

コメントを頂戴しありがとうございました。
うちのマンションでは、ペットを飼ってる方々は朝早くか、夕方に散歩に連れて行かれています。
義務化されてるみたいで、大変のように見えますが、みなさんペットを見る目が穏やかで、良いなと思うことが多々あります。
そもそもペットとは、愛玩を目的として飼育される動物のことですから、家族で良いんだと思います。
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猫家庭の我が家も… (nekokoneko555)
2024-02-12 14:53:32
こんにちは。
いつも拝見させていただき、また拝見していただき感謝です。
我が家もご存知の通り、猫家庭であります。
3人(匹と言わず)居て、私も主人も障害者。
決して生活に余裕はありません。
猫ちゃんずの手術も保護猫ちゃんの関係で安く抑え、毎月の猫ちゃんずにかかる費用も、ご飯ひとつも美味しく安くを心がけ、慎ましく生活しています。
とはいえ、事故などがあればペットに目が向き、人身事故なのに問題がすり替わることもあり、飼う以上は家族でありつつ、責任を負うのも自分達であることは確か。
家族であるなら、自分達の都合で何かを行うのではなく、置いていく過程を考えた方がいいのも最もだと思うのです。
一緒に行動したい真理はわかるものの、行動範囲も考えねばならず、ペットは物扱い(民法では器物であり物)であるものの、最近では動物愛護法も確立されている大事な家族であり、動物という名の「生き物」なため、大事に扱わなければなりません。
子供を置いて遠くへ行けないのと同じ。
子供を放置して何かあれば犯罪と同じとも言えます。
我が家も出かける範囲は限られていて当然であり、遠くへ行くなら保護してもらうつもりの身。
行動範囲のあり方が大事と言えるかと思います。
一緒にどこかへ、一緒に旅行、その気持ちは我が家にもありますが、猫ちゃんずに負担はかけられません。
あくまで個人的な意見で申し訳ございませんが、大事だからこそ、行動範囲に注意と思いますし、費用の負担はかなりかかっても自己責任だと思います。
我が家も主人と共に猫ちゃんを飼っていた経験が共にありますし、私の子供が小さいときは、金魚だけで子供と真剣に病気になっても医療費もかかっていました。
金魚の医療費(薬代)に数千円かけたことがありますが、あくまで1匹の単位で、3匹だった頃は1万円はかかっていましたが、生活は大変でしたね…。
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Unknown (多摩爺)
2024-02-12 15:12:12
nekokoneko555さん、こんにちは

私がフォローさせていただいてるブロガーさんも、フォローしていただいてるブロガーさんには、
ワンちゃんや、猫ちゃんを大事にされてる方々がたくさんいらっしゃって、書くのはちょっと戸惑ったんですが、
お金がかかることは事実ですので、書かせていただきました。
たぶんnekokoneko555さんのように、覚悟を持って割り切られている方々が大半なんだと分かったので、ちょっと安心しました。
コメントを頂戴しありがとうございました。
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