時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

「限度を超えた。」と云うが

2023年11月09日 | 時のつれづれ・霜月 

多摩爺の「時のつれづれ(霜月の36)
「限度を超えた。」と云うが

二つ以上の言葉で、意図することを表わす言い回しを・・・ 慣用句というが、
最近、事ある毎に「限度(限界)を超えた。」とか、
「限度(限界)を超えている。」といった慣用句を聞く機会が増えてきているように思う。

言わずもがなだが・・・ その第一は、イスラエルによるガザへの軍事侵攻であり、
続いては、驚くような金額が動く、MLBの大谷選手のフリーエージェント、
そして、忘れちゃならないのは、解散請求が求められている宗教団体の、
反論はしても、謝罪はしなかった・・・ ピントがズレまくった記者会見だろう。

一般的な視点で捉えれば、パレスチナの民間人を巻き添えにした、イスラエル軍の軍事進行は、
国際法に抵触しているように思えることから、明らかに限度を超えているだろう。
この国の多くの知識人や為政者などを含め、世界の各地でもそういった声が上がっているが、
さて、その限度って・・・ いったいどこがボーダーラインで、どこまでなら許されたのだろうか?

大変残念だが、ボーダーラインをどこに引くかは・・・ 対峙する者によって違ってくる。
先にテロ事件を起こした、パレスチナのテロ集団の側に立つのか?
強大な軍事力で反撃した、イスラエル政府の側に立つのか?
立ち位置をどこに置くのかによって、ボーダーラインを引く位置が違ってくるのだ。

我々はどうしても、メディアを通して報道されている情報を見るから、
毎日のようにイスラエル軍の攻撃に晒され、犠牲者が多くでているパレスチナ贔屓になってしまうが、
パレスチナのテロリスト集団が先に仕掛け、いまなお人質を多く捕っていることが、
ここにきて、批判や非難の対象から・・・ すっぽり抜け落ちてしまっている。

もちろん、イスラエルの軍事侵攻は・・・ 限度を超えた過剰な反撃だと思うものの、
自国民を人質に取られ、人間の盾に使われている、イスラエル国民の立場に立ってみたら、
この国の国民は、いったいどう思い、どういった行動を支持するのだろうか?

この国では・・・ 数十年前に、10名を超える若者が半島に拉致されているが、
それが分かっても、軍事的な行動を取ることなく、話し合いを持ちかけてはいるものの、
解決への進展が見えないまま・・・ いまに至っている。

もしも、拉致被害者が・・・ 百名規模、千名規模だったら、
どのような行動を取るべきだと国民は判断し、
為政者に対して、政府に対して、どのような行動を求めただろうか?

そもそも「限度を超えた。」の「限度」を決めて、落としどころをどうするか、
その議論を行い決定するのが、国連安保理のはずだが、
大変残念なことに、国連安保理は機能不全に陥り・・・ その役割を果たすことができてない。

そりゃそうだろう。
常任理事国のロシアが、屁理屈をこねて隣国を侵略し、
中国に至っては、台湾に武力侵攻するタイミングを見計らってるんだから、
役割なんて・・・ 果たせるわけがない。

そういった状況のなか、イスラエルのサイドから、彼ら(ロシア、中国)をみたら、
今回のガザ地区への攻撃は・・・ 中国が平然と口にする常套句と同じで、
「パレスチナ自治区の問題は、イスラエルの国内問題だから、他国は口出しするな。」になってくる。

あくまでも、個人的な視点であり、けっしてイスラエルの肩を持つつもりなどないが、 
イスラエルの思考は・・・ 「限度を超えた。」ではなく、
「堪忍袋の緒が切れた。」なのではなかろうか?

似たような意味合いだが・・・ 限度には、
他国から見ても、ある意味で納得ができるような限界値が、ボーダーラインになるが、
堪忍袋には、他国の視点がいくらかは加味されても、
当事国の思いや考えが、遙かに高いウェイトを持つことになる。

イスラエルは「限度を超えた。」のか、それとも「堪忍袋の緒が切れた。」のか、
軽々に「ああだ。こうだ。」と、もの申すことは控えるが、
テロ事件が起こって1ヶ月を経たいま・・・ 世界の皆が見ているのは
軍事侵攻の「大義」と、軍事侵攻を見せられた人々の「共感」の、捻れ現象ではなかろうか?

戦争ほど、残酷なものはない。
戦争ほど、悲惨なものはない。
人道的な視点で戦場を俯瞰すれば、早期に一時休戦することは必然であり、
躊躇してはならないと思うが・・・ 如何なものだろうか?

続いては、メジャー史上最高額となる5億ドル、
日本円で約750億円を超える争奪戦が予想されている・・・ 大谷選手のフリーエージェントだが、
こちらは限度額とは・・・ いったい幾らなのか、
リミッターのメーターが振り切れたかのような、高い評価に注目が集まっている。

日本人としては、痛快も痛快、大痛快であり、
多くの日本人は呆気にとられて、親戚のオッチャン、オバチャン気分を楽しんでいる。

ただ、惜しむらくは・・・ 大谷選手がアメリカで幾ら稼いでも、
その全てはアメリカの税収であって、この国の税収に貢献できてないのである。

これはこれで当然のことだから、嫌みを云うつもりなど・・・ サラサラない。
とはいえ・・・ 彼は帰国しても、警備が大変なことから、
意図的に行動範囲を狭め、自制しているのは気の毒なような気がしないでもないが、
もう少しぐらい、ファンサービスをしてくれれば嬉しいとも思っている。

話は変るが、解散請求が求められている宗教団体が、
週明けに記者会見したことにも・・・ いま、注目が集まっている、
なんと100億円を国に供託し、寄付金の返還を求める方のために使えるよう、
法律の整備して欲しいとほざいたから・・・ 驚きを隠せない。

おそらく、財産保全に向けて法整備が行われる可能性を見越して、機先を制するためだと思うが、
まずは被害者への謝罪から入るべきなのに、
この期に及んでも、個人信者と教団を完全に分離した論理を展開しており、
これには怒髪天を突くであり・・・ 怒りのリミッターが、限界値を振り切ってしまった。

歳を取ってからは、なるべく腹を立てないよう、怒らないようにしようと心掛け、
まずは聞き役に徹しようと思っていたが・・・ 大谷選手のFAを別にすれば、
民間人を戦禍に巻き込み、人道的な視点をどこかに置いてきてしまった、
パレスチナのテロリスト集団と、イスラエル政府には・・・ 頭から冷水をぶっかけてやりたい。

また、信教の自由を隠れ蓑にして、信者と教団の立ち位置と行動を巧みに使い分け、
信者を不幸に導いた教団幹部には・・・ 閻魔様の前で同じことを言えるのかと問い詰めたい。

彼らはきっと「地獄の沙汰も金しだい。」だから、まだ寄付が足りないと云うのだろうが、
いくら閻魔様が忙しくても、これほどの悪事を見逃すとは思えない。
この先は、司法の判断を待つことになるが、
地団駄を踏みながら、自縄自縛のドツボに嵌まって行くのを見届けたいと思う。

話しが彼方此方に飛んでしまい・・・ 取り留めのないことを綴ってしまったが、
ここで述べたことは、あくまでも個人的な思いであって、
コメントを頂戴しても、議論するつもりはないので、ご理解をいただければありがたい。


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