多摩爺の「時のつれづれ(卯月の27)」
悲劇だが他に選択肢なかった。
4月12日、ロシアのトップは、ウクライナへの侵略を始めてから、
初の記者会見を行い・・・ 次のように語った。
「ウクライナとベラルーシとロシアはひとつの民族だ。
ウクライナで起きていることは間違いなく悲劇だが、他に選択肢はなかった。」と、
改めてウクライナへの侵略戦争を正当化した。
この人物は、罪なき人々の住む町を破壊し、略奪から暴行、殺害までも指示しておいて、
さらには、何万人もの生殺与奪が決する、核のボタンをチラつかせて、
なにをもって・・・ 他に選択肢はなかったと評したのだろうか?
躊躇することなく、平然と・・・ そういった言葉を口にできるんだから
もはや「狂ってる。」としか例えようがない。
ウクライナ当局や、西側諸国が日々発表する情報の総てを・・・ フェイクだとするが、
子供を含む何万人もの人々が亡くなっている事実を消すことができないにも拘わらず、
悲劇であり、選択肢がなかったとのひと言で、サラッと流してしまうんだから、
国のトップとしてのみならず、一人の人間としても、心のありようが・・・ 貧しすぎる。
ある哲学者が、こんなことを言ってたことを・・・ ふと思い出した。
「職業に貴賤はないが、人間には明らかに貴賤は存在する。
金持ちであろうがなかろうが・・・ いやしい人間はいやしく、賢い人間は賢い。」
国のトップが心貧しく、卑しい人間であって、
真面な論争をしても、勝ち目ないことが分っているから、
情報統制を図って・・・ フェイク情報を操りながら、国民の支持を取り付けている。
さらにロシアのトップの発言や行動を、強烈にバックアップしているのが、
ロシアのトップと懇ろな関係にある、ロシア正教会のトップである。
ロシア国民の8割程度が、国教ともいえるロシア正教会に属していることを客観視すれば、
聖職者の声には力があって、支持率が80%超というのも分らんではないし、
結果的に盤石な支持基盤に支えられており・・・ そう簡単に体制が崩壊するとも思えない。
宗教が絡んだ戦いといえば・・・ どうしても、イスラムに目が行ってしまうが、
多くのキリスト教聖職者が、戦争に反対する声を上げるなか、
ロシア正教会だけは、為政者の後ろ盾となって、
「悲劇だが、他に選択肢はなかった。」とのトップの声を支持している。
自らの言葉で、国民をフェイク塗れの政治体制に誘因しつつ、
政治家の庇護のもとで、権威をチラつかせているんだから、
とてもじゃないが、聖職者とは言い難い・・・ 怪僧といっていいだろう。
西側諸国の識者は、ここから2週間が山場だという。
激戦地では生物化学兵器が使われたのでは・・・ といった、キナ臭い情報もあるし、
東部の拠点都市では1000名以上の兵士が、既にロシア軍に投降したとの一報もあった。
侍ブルー(サッカー日本代表)の決め台詞を拝借すれば、
「絶対に負けられない戦い」となるのだが、
なんとか粘って「他に選択肢がなかった。」などと、平然とふざけたことを言う悪の権化に、
正義の鉄槌を食らわせてほしいと願ってやまない。
戦争を煽ることは・・・ もちろん、もってのほかではあるが、
現状を鑑み、停戦に進展がない状況であり、厳しい戦況を客観視すれば、
どうしても「ウクライナ、頑張れ!」と応援したくなるのは、人として当然のことだろう。
閑話休題
つい先日のことだが、日本武道館で行われた、我が国トップレベルの最高学府の入学式で、
著名な映画監督が、ロシアのウクライナへの侵略を含めた祝辞を行い、
「ロシアという国を悪者にすることは簡単」と前置きし、
「悪を存在させることで、安心していないだろうか?」と・・・ 新入生に問いかけている。
大変申し訳ないが、いったいだれに向けてのスピーチだろうか?
いくら二十歳前後とはいえ、侵略戦争の善悪が判断できないような学生が、
この国トップレベルの最高学府に、集うことなどあり得ないし、
入学式の場に居るはずもないと思うが・・・ 如何なものだろうか?
本来なら「他山の石」とせず、「ことの善悪をしっかり見極めろ。」と言うべきところを、
「対岸の火事」を眺めながら「ちょっと考えてみてね。」と言ってるのである。
ロシアもウクライナも、どっちもどっちだ的な、中途半端な思いが見え隠れしている。
どう例えたら適切なのか、ちょっと言葉を選ばなくちゃならないが、
個人的には「学生を子供扱いしちゃいけないよ。」というぐらい不愉快な発言だった。
そう捉えれば、この国トップレベルの最高学府も被害者であり、
学生を小馬鹿にしたような、上から目線のスピーチもまた・・・ 一つの悲劇だろう。
ウクライナ問題が旬だからといって、絶対に取り上げなくちゃならないこともないんだから、
喋るネタ(選択肢)には・・・ もっと知恵を絞ってほしいものである。
繰り返しになるが「悲劇だが、他に選択肢はなかった。」ということは、
油断をすれば、どこの国でも、どういったシチュエーションでも、普通に起こりうることである。
そう捉えるなら「職業に貴賤はないが、人間には明らかに貴賤は存在する。」との格言が、
改めて、心にずしんと刺さってくると思うが・・・ どうだろう?
正義とは不正の処罰である
正義がある限り争いは無くならない
それよりも、万が一にでもウクライナを掌握できたとして、その後に訪れる(制裁などによる)自国の危機について、どうするつもりなんだろうかと思います。
どちらにしても、最終的にトータルで負けるのはロシア自身なんですけどね。
人の思いはそれぞれですが、平然と人殺しの指示ができる人間は狂っているとしか言いようがありませんね。
加害国が、この先どうなるのか、気になるところですが、お灸を据えるぐらいじゃ済まないでしょう。
さまざまな思いを持って、ブログを書いてる人がいますので、まずその方の思いを尊重すべきでしょう。
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