イチョウ並木 小平中央公園

多摩爺の「東京ぶらぶら（その７）」
イチョウ並木　小平中央公園　（小平市）

「おじいちゃん、なんか臭いんだけど・・・　。」
先週末、孫と一緒に散歩していたら、どんぐり拾いに夢中だった孫（３歳男児）が、
鼻を摘まんで・・・　そう話しかけてきた。

「銀杏（ぎんなん）だよ。」
だれかに踏まれて割れてしまった、銀杏（イチョウの種）を指さして、
「これが、匂ってるんだよ。」と教えると、
「ふぅ・・・　ん。」と言いながら、顔を近づけたあと、ニコッと笑いながら、
「臭いの、たくさんあるから、掃除しなきゃ・・・　。」と返してきた。

さすがに「じゃぁ、一緒に拾って持って帰ろうか？」なんて言ったら、大変なことになるので、
「掃除機を取りに帰るの大変だから・・・　お鼻を摘まんで、あっちに行こうよ。」と促し、
少し先まで・・・　小走りに駆けていった。

１～２週間前は、どんぐりがたくさん落ちていたのに、
あっという間に、どんぐりが銀杏に入れ替わっているんだから、
季節は確実に・・・　冬に向かってるようである。

今年の黄葉と紅葉は、少し早いかもしれない。
ケータイを持って出かけなかったので、写真が撮れなかったが、
例年なら、見ごろは１２月に入ってからなのに、
今年は、落葉はもう少し先のようだが、色づきだけは・・・　けっこうな勢いで進んでいる。

都内でイチョウ並木といえば、神宮外苑と、昭和記念公園が有名だが、
北多摩の「小平中央公園」のイチョウ並木は、スケールは小さいものの見応えは十分で、
思いっきり・・・　季節の移ろいを感じることができる。

私のウォーキングのホームコース（玉川上水緑道）に隣接している、「小平中央公園」は、
春は桜でピンクに染まり、晩秋はイチョウで黄色く染まるし、
スポーツ施設が充実してて・・・　子どもから、若者、年寄りまで楽しめる。

屋外には、野球やサッカーができる大きなグラウンドに、陸上競技用のトラックがあり、
隣接する雑木林の中には、お年寄りが楽しめるグラウンドゴルフのコース、
グラウンドを周回するランニングコースの回りには、子どもたちが遊ぶ遊具と、テニスコートが４面、
さらには室内プールと、スポーツジムを備えた体育館が併設されていて、
自転車には気をつけなきゃならないが、車は居ないので・・・　孫と遊ぶにはサイコーである。

難点があるとすれば、駐車場が狭くて、たくさん駐められないことぐらいだが、
いつも空きを待って数台並んでるものの・・・　ふしぎなことに、路上駐車は皆無で、
人々のマナーがしっかりしてるのもありがたい。

孫と一緒に、鼻を摘まんで走った先には・・・　玉川上水の水路があった。
いつも、橋の上で立ち止まって、孫を抱き上げて一緒に鯉を見て、
「いた。いた。」なんてお互いに言い合うのだが、そのワンパターンは今日も変わらない。

この子と一緒に、そのワンパターンを楽しむのも、
あと２～３年ぐらいかと思えば・・・　感慨深くもあるが、
現実は、もの思いに浸る間もなく、活発すぎる孫の行動から目が離せないから・・・　もう大変。

散歩の帰り道・・・　「おじいちゃん、臭かったの内緒にしようね。」と、孫が言ってきた。
「どうして？」と聞くと、
「だって、臭かったから・・・　。」と、全くもって的を射てない返事

「わかった。じゃぁそうしよう。二人の秘密だね。」と、指切りげんまんして帰宅すると、
開口一番「公園で、すっごく臭いどんぐりがあったんだから・・・　。」と、婆さんに話し出した。
「でもね、爺ちゃんと二人の秘密だから、だれにも言わないでね。」と付け加えるんだから、
思わず、女房と顔を見合わせて笑ってしまった。

そのトンチンカンな、やりとりと仕草は、
なんとも言えないぐらい、可愛いくて堪らなかったが、
この子とは・・・　しばらく、大事な約束はできないようである。（残念！）


ケータイを忘れて出かけちゃったんで、写真は１０年ぐらい前に撮ったものだが、
昨日現在（１１月１０日）の黄葉は、ここまで色鮮やかではなかったが、
あと１週間もすれば・・・　見渡す限り、写真のように真っ黄色に染まるのだろう。