五目野菜のやわらかい焼きそば

多摩爺の「こりゃ美味い（その３８）」
五目野菜のやわらかい焼きそば　広東料理 オトメ（東京都国分寺市）

ＪＲ国分寺駅の南口を出て・・・　西に向かって数分（３～４分ぐらい）、
大きな通りから１本入った筋に、小洒落た喫茶店風の町中華「広東名菜オトメ」がある。
町中華にしては、少しお高めの値段設定だが・・・　この界隈ではけっこう人気の名店でもある。

先週、女房の買い物に付き合って、久しぶりにやってきた国分寺で、ランチでもってことになり、
時刻は１３時１５分、混んでると思われる時間帯を過ぎていたことから、
それならってことで・・・　オトメに行ってみることにした。

もう１０年ぐらい前になるが、たまたま電車のなかで、都庁に勤務されてたご近所さんと一緒になり、
「ちょっと一杯」てなことで・・・　ご一緒したことがあって、
美味しかったものだから、お昼に一度行ってみたいなと思ってたお店でもあった。

お店が見えた頃に、ちょうど４名出てこられたし、外で待ってる人も居なかったので、
空いてるなと思って、店内を除くとお客さんは１４名いらっしゃった。

そのうち６名はまだ食事されてなかったので、ひょっとしたら、時間がかかるかもと思ってたら、
お店の方から「時間がかかると思いますが、大丈夫ですか？」と以心伝心だから、ちょっと驚いたが、
お昼だけかもしれないが・・・　厨房が一人、接客が一人で、
この席数（満席なら３０名ぐらい）だから、少しぐらい待つのは仕方ないだろう。

とはいえ驚いたのは・・・　お客さんの年齢層である。
たぶん８０代のご夫婦が１組、７０代の半ばと思われる女性のグループが３組、
さらに、私たちと同年代のお母さんが、たぶん３０代後半と思われる娘さんがいらっしゃってて、
１３時を過ぎてたからと思うが・・・　サラリーマンの姿はなかった。

そして、もっと驚いたのは・・・　皆さんがランチビールを楽しまれているのだ。
私もすかさず「ビール、飲んでいい？」と聞くと、女房から間髪入れず「ダメ！」と却下されたが、
平日の昼下がりに、ランチビールを楽しむ人生の先輩方を見ると、裕福かどうかはさておき、
良い歳を重ねながら、楽しい生活をされてるんだろうなと・・・　ちょっと羨ましくもあった。

注文は、この店で一番人気の逸品「五目野菜のやわらかい焼きそば（１，４３０円）」と、
ご飯ものから、「エビチャーハン（１，１００円）」の二つを頼み、
小皿をいただいて・・・　女房とシェアすることにした。

「五目野菜のやわらかい焼きそば」は、そのように記されたポスターが店内にあったが、
メニューには「五目やわらか焼きそば」で、正確にはちょっと違っている。
また、１，４３０円のお値段は、ランチタイムサービスとあったので、
夜の部では・・・　もう少し高いかもしれない。

ポスターに書かれたことを鵜呑みすれば、
５目どころか・・・　１９品目の具材が入っている、餡かけの焼きそばらしい。

なにが入っているのかと・・・　暇に任せて、ちょっと真面目に数えてみたら、
テッペンに添えられた、アクセントの鶉の玉子から始まり、
豚肉、鶏肉、ハム、エビ、イカ、タケノコ、シイタケ、ギンナン、キクラゲ、絹さや、白菜、
ニンジンまでは分ったが・・・　まだ１３品目だから、残りの６品目はなんなんだろうか？

その６品目が気になったが・・・　味は勿論、バツのグンだから、メッチャ美味い。
二人でシェアしたので、もう少しボリュームがほしかったが、
まっ、それは贅沢というもんだろう。

さらに「エビチャーハン」が・・・　メチャメチャ美味い。
中華屋さんが作ったチャーハンならではの・・・　パラパラのホクホク感が堪らず、
思わず「これこれ！」と、口をついてでてしまったぐらい美味かった。

そういえば、ここ最近で食べたチャーハンといえば・・・　冷凍食品ばかりで、
お店で作りたてのチャーハンを食べてない。
コロナ禍で外出、外食に影響があったのは事実だから、致し方ないんだろうが、
冷凍食品が美味しくないってことはないものの・・・　お店のできたてには、やっぱり適わない。

ランチビールのお許しは出なかったけど、お見かけした人生の先輩方のように、
たまには老夫婦でランチするのも悪くないと思う。
この次がいつになるのか・・・　それだけは分らないけど、
ここは、もう一度行きたいお店に、リストアップしようと決めた。


これが１９品目入りの餡かけ五目やきそば・・・　美味いよ。ホントに
鳥を形取ったニンジンが、味覚だけじゃなく、視覚的にも楽しませてくれる。

これぞ町中華の、パラパラホクホクのチャーハン・・・　これも美味い。

ＪＲ国分寺駅の南口から３～４分、広東名菜の看板がなきゃ・・・　小洒落た喫茶と見間違うかもね。