今国会が残すところ2週間となった・・・ 昨日(6月11日)
野党7党は共同で、ガソリン税の暫定税率を7月から廃止する法案を国会に提出した。
暫定の税率なんだから、用が終れば廃止とするのは当然のことだと思うが、
国会審議が2週間となったこのタイミングで提出して、
はたして諸課題をクリアできる、真面な審議が出来るのだろうか?
暫定税率の廃止によって、1兆5,000億円の減収が想定されている。
この減収は・・・ 税収の使途である地方の道路や橋梁などのインフラ整備を直撃し、
老朽化対策や、災害対策などを含む、国土の強靱化(保全強化)が遅れてしまうが、
そこんとこについて、今後の展望や財源は・・・ 大丈夫なんだろうか?
いつ廃止にするのかを明確にすることについて・・・ 全くもって異論はないが、
少数与党となった国会運営だからといって、勢いに任せて先に進める、
野党主導の拙速な暫定税率の廃止法案について・・・ ちょっと気になるのは、
税を徴収する国と、実務を執行する地方で、思いが一致してるとは思えないことだろう。
政権与党の幹事長は、暫定税率の廃止についてすでに同調しており、
年末に行われる税制調査会で議論することを約束していたし、
緊急の経済対策なのか、暫定税率の引き下げなのか・・・ そこが分かり辛いが、
政府は先月22日から、リッター当り10円の引き下げを実施している。
そもそもガソリン税は28.7円で、そこに暫定税率として25.1円が加算され、
ガソリンにかかる税金は53.8円となっているが、
10円引き下げられたいまは・・・ 43.8円となっているはずであり、
10円の引き下げ分については予算措置がされていることから地方から反発の声はない。
減収とされている1兆5,000億円は、25.1円が0円になった場合なのか、
25.1円から10円を引いた15.1円が0円になった場合の、
いったいどちらで試算した数値なんだろうか?
こういうときは数値を大きく見せることが多いため、おそらく前者だと思うが、
もし後者だったとしたら、今年度分の予算措置はすでに終っていることから、
年末の税制調査会での決着を待ち、地方の声を聞いた上で、満足できるものでなければ、
その時点で少数与党に迫っても・・・ けっして遅いとは思わない。
私の思いが手緩いと言われれば・・・ それについては否定しないものの、
地方の声(インフラの保全強化計画)を聞くこともなく、
7月からの暫定税率を廃止すると、
地方の財政に影響を与える可能性があり、それはそれで如何なものかと思っている。
野党各党が、参院選に向けての経済対策として、イメージ戦略にするのであれば、
埼玉や千葉、福岡の幹線道路で起こったような陥没事故と、今後どう向き合うのか、
政党として考える保全強化の展望と財源について、併せて示していただかないと、
無責任極まりない思うが・・・ 如何なものだろうか?
インフラの保全強化に係る予算の源泉は、ガソリン税に頼る部分が大きいはずであり、
まずはそこを「見える化」していただかないと、
行き当たりばったりであり、
出たとこ勝負(やむ得ない事後処理)になってしまうだろう。
余談になるが・・・ つい先日、実家に戻って故郷の道を運転して思ったのは、
郊外にバイパスが開通すると、そちらが国道になって、
国道から旧道に看板を掛け替えた道路は、いまでも大事な幹線道路のはずなのに、
工事の順番待ちか、カネがないのか分からないが、道路の傷みは何年も手つかずだった。
道路が陥没することを意識して歩いたり、運転しているわけじゃないが、
デコボコが補修されず、段差が残ったままの道路が、
地方の幹線道路で数多くあることを、いったいどう捉えれば良いのか、
事故が起こってないから良いってもんじゃないと思うが・・・ 如何なものだろうか?
追伸
gooブログの終了に当たって、すでに新たなブログを立ち上げリスタートしているが、
終了までは、gooブログと新ブログの双方にダブルで投稿しようと思っており、
勝手で申し訳ないが・・・ 応援していただければありがたい。
リスタートした新ブログ → 「時のつれづれ(北多摩のじいさん)」