時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

これからが本当の正念場

2021年03月22日 | 時のつれづれ・弥生 

多摩爺の「時のつれづれ(弥生の13)」
これからが本当の正念場(緊急事態宣言を解除)

3月21日24時
、首都圏の1都3県に出されていた緊急事態宣言が、2か月半ぶりに解除された。
全国的には新規感染者のみならず、重篤な方々も日に日に減少し、
医療現場のひっ迫状況も緩和されつつあるものの、
2週間前に解除された、関西圏の2府1県では、既にリバウンドが始まりつつあり、
首都圏の新規感染者も・・・ 微増ではあるが増加に向かっている。

先週末の国会では、緊急事態宣言を解除すべきではないとして、
「第4波に至った場合は、総辞職に値する。」と・・・ 野党の代表が厳しく責め立てたが、
日々の報道を見ていると、政府が帰宅を求めた20時を越えても繁華街には人が溢れ、
酒を求めて列を作る始末であり、
平然と「もう、我慢ができない。」と、恥ずかしげもなくメディアのインタビューに応じるんだから、
この国は完全に・・・ 我慢できる人と、我慢できない人に二極化してしまったようだ。

メディアで報道されているような、若者だけが傍若無人なわけではない。
昼からカラオケに興じて、クラスターを起こしてしまう年配者も、ここんとこ後を絶たない。
個人的な思いで恐縮だが、こうなってしまったら・・・ もう無理というものだ。
感染に無頓着な人には、大変申し訳ないが、
冷たい視線を浴びることが覚悟なんだろうから・・・ ほっとくしかない。

唯一の救いは・・・ ここにきて、東京都医師会トップのコメントが変わってきたことだろう。
つい此間までは「医者は簡単に増やせない。」とことあるごとに叫んでいたが、
ここにきて・・・ 「医療総力戦だ。すべての医師がコロナに立ち向かおう。」と言い出している。

町医者の方々も、非難の目が自分たちに向いてきていることに、ようやく気が付いたようだ。
政府や知事が、ずっと言い続けてきた医療体制の見直しって、その医療総力戦のことなんだけど、
「半年遅いよ。」と言いたいが、やっとワンチームになろうと言い出したんだから、
ここは堪えて・・・ 歓迎すべきなんだろう。

あとは、足を引っ張り続けてきたメディアと野党が、いつワンチームに加わるかだが、
批判することで話題を作って、政局にしたくて堪らない彼らが、
ワンチームに加わるのは・・・ 無理なんだろう。

そして、メディアと野党は、いまだに政府の強いメッセージを求めている。
それって、大きな声で、絶叫すれば良いのか?
それとも、土下座して、涙ながらに訴えれば良いのか?

罰則をともなう法案改正には反対しておいて、なにを持って強いメッセージとしたいのだろうか?
よもや・・・ 空港や港湾を閉ざした鎖国を求めたり、県境の道路やターミナル駅に関所を設けたり、
さらには街道に繋がる道路に大木戸を設け、
夜になったら閉めて、人々の動きを止めろとでもいうのだろうか


それって、江戸時代に戻れと言ってるのと同じで、
150年も経ってるのに、進化が見られないと云うのに等しい。

人権を完全に無視して、そういった対策をやってきた発生源の社会主義国は、
ウイルスの封じ込めに成功したようにも見えるが、
それによって隠されてしまい、失ったものも数知れない。
また、ロックダウンと罰則だけで、監視が弱かった欧州諸国では大きなリバウンドに悩み続けている。

完璧な対策を求めることを、否定はしないが・・・ 正直なところ、きりがないとも思っている。
様々な意見があるのだろうが・・・ 他の先進国と比較した場合、
この国が執った、緩すぎるとも云われる対策は、
メディアからは面白おかしく、否定的に報道されてはいるものの、
緩やかな規制と、国民の協力という形で進められた結果が、他の先進国よりも被害が小さいんだから、
けっして間違っていたとは思えない。

現場の最前線で汗を掻いてくれてる医療従事者には・・・ 本当に頭が下がる思いで感謝している。
だからといって、全ての患者の命は救えるわけでもない。

にも拘らず・・・ 「旅行はするな。外出をするな。外でメシを食うな。外で酒を飲むな。」などと、
多くの医者たちは、自ら進んで体制強化に応じることは少なく、
政府や、知事たちに不満を云い続け、圧力をかけながら、要求のハードルをどんどん高くしてきた。
挙句の果ての殺し文句は「医療現場は崩壊寸前」という、
脅しとも取れる「ドキッ!」とさせられる言葉だった。

それが、やっと・・・ 「医療総力戦だ。すべての医師がコロナに立ち向かおう。」になってきた。
大変に、大変にありがたい言葉だと思いもするが、
半年も前から、ベッド数が足りないのは、
後方支援が不足していると、勇気ある医師や、有識者から声が上がっていただけに、
せめて「体制を整えるのに時間が掛かり、大変申し訳なかった。」と、付け加えてほしかった。

とはいえ・・・ 多くの犠牲をともないながらも、1年をかけてそれを学び、
これからに、それを活かそうというタイミングゆえに・・・ これ以上の愚痴は封印する。

さて、いま本当に必要なのは・・・ 為政者からの、強いメッセージなんだろうか?

総理が発する言葉は抑揚を欠き、力強さが感じられないと云われるが<それを否定するつもりはない。
しかし、
いま本当に必要なことは、それを茶化すことなく受け止める、
メッセージを聞く側の理解力と想像力であり、

それをサポートする、メディアやネットの存在ではなかろうか?

2か月半ぶりになるが、緊急事態宣言が解除されたことにより、
今後は国民の二極化が益々進むだろう。

とはいえ・・・ 医師会が「医療総力戦で立ち向かう。」と発した言葉は重く、望みを託したい。
せめて国民全体に、1回目のワクチン接種が終わるまで、
総力戦で持ち堪えてほしいと願ってやまない。

ガンバロー 東京!
ガンバロー ニッポン!
これからが・・・ 本当の正念場だ。


コメント    この記事についてブログを書く
« 個人情報がまる見え | トップ | ポリティカル・コレクトネス »

コメントを投稿

時のつれづれ・弥生 」カテゴリの最新記事