多摩爺の「時のつれづれ(弥生の13)」
これからが本当の正念場(緊急事態宣言を解除)
3月21日24時、首都圏の1都3県に出されていた緊急事態宣言が、2か月半ぶりに解除された。
全国的には新規感染者のみならず、重篤な方々も日に日に減少し、
医療現場のひっ迫状況も緩和されつつあるものの、
2週間前に解除された、関西圏の2府1県では、既にリバウンドが始まりつつあり、
首都圏の新規感染者も・・・ 微増ではあるが増加に向かっている。
先週末の国会では、緊急事態宣言を解除すべきではないとして、
「第4波に至った場合は、総辞職に値する。」と・・・ 野党の代表が厳しく責め立てたが、
日々の報道を見ていると、政府が帰宅を求めた20時を越えても繁華街には人が溢れ、
酒を求めて列を作る始末であり、
平然と「もう、我慢ができない。」と、恥ずかしげもなくメディアのインタビューに応じるんだから、
この国は完全に・・・ 我慢できる人と、我慢できない人に二極化してしまったようだ。
メディアで報道されているような、若者だけが傍若無人なわけではない。
昼からカラオケに興じて、クラスターを起こしてしまう年配者も、ここんとこ後を絶たない。
個人的な思いで恐縮だが、こうなってしまったら・・・ もう無理というものだ。
感染に無頓着な人には、大変申し訳ないが、
冷たい視線を浴びることが覚悟なんだろうから・・・ ほっとくしかない。
唯一の救いは・・・ ここにきて、東京都医師会トップのコメントが変わってきたことだろう。
つい此間までは「医者は簡単に増やせない。」とことあるごとに叫んでいたが、
ここにきて・・・ 「医療総力戦だ。すべての医師がコロナに立ち向かおう。」と言い出している。
町医者の方々も、非難の目が自分たちに向いてきていることに、ようやく気が付いたようだ。
政府や知事が、ずっと言い続けてきた医療体制の見直しって、その医療総力戦のことなんだけど、
「半年遅いよ。」と言いたいが、やっとワンチームになろうと言い出したんだから、
ここは堪えて・・・ 歓迎すべきなんだろう。
あとは、足を引っ張り続けてきたメディアと野党が、いつワンチームに加わるかだが、
批判することで話題を作って、政局にしたくて堪らない彼らが、
ワンチームに加わるのは・・・ 無理なんだろう。
そして、メディアと野党は、いまだに政府の強いメッセージを求めている。
それって、大きな声で、絶叫すれば良いのか?
それとも、土下座して、涙ながらに訴えれば良いのか?
罰則をともなう法案改正には反対しておいて、なにを持って強いメッセージとしたいのだろうか?
よもや・・・ 空港や港湾を閉ざした鎖国を求めたり、県境の道路やターミナル駅に関所を設けたり、
さらには街道に繋がる道路に大木戸を設け、
夜になったら閉めて、人々の動きを止めろとでもいうのだろうか?
それって、江戸時代に戻れと言ってるのと同じで、
150年も経ってるのに、進化が見られないと云うのに等しい。
人権を完全に無視して、そういった対策をやってきた発生源の社会主義国は、
ウイルスの封じ込めに成功したようにも見えるが、
それによって隠されてしまい、失ったものも数知れない。
また、ロックダウンと罰則だけで、監視が弱かった欧州諸国では大きなリバウンドに悩み続けている。
完璧な対策を求めることを、否定はしないが・・・ 正直なところ、きりがないとも思っている。
様々な意見があるのだろうが・・・ 他の先進国と比較した場合、
この国が執った、緩すぎるとも云われる対策は、
メディアからは面白おかしく、否定的に報道されてはいるものの、
緩やかな規制と、国民の協力という形で進められた結果が、他の先進国よりも被害が小さいんだから、
けっして間違っていたとは思えない。
現場の最前線で汗を掻いてくれてる医療従事者には・・・ 本当に頭が下がる思いで感謝している。
だからといって、全ての患者の命は救えるわけでもない。
にも拘らず・・・ 「旅行はするな。外出をするな。外でメシを食うな。外で酒を飲むな。」などと、
多くの医者たちは、自ら進んで体制強化に応じることは少なく、
政府や、知事たちに不満を云い続け、圧力をかけながら、要求のハードルをどんどん高くしてきた。
挙句の果ての殺し文句は「医療現場は崩壊寸前」という、
脅しとも取れる「ドキッ!」とさせられる言葉だった。
それが、やっと・・・ 「医療総力戦だ。すべての医師がコロナに立ち向かおう。」になってきた。
大変に、大変にありがたい言葉だと思いもするが、
半年も前から、ベッド数が足りないのは、
後方支援が不足していると、勇気ある医師や、有識者から声が上がっていただけに、
せめて「体制を整えるのに時間が掛かり、大変申し訳なかった。」と、付け加えてほしかった。
とはいえ・・・ 多くの犠牲をともないながらも、1年をかけてそれを学び、
これからに、それを活かそうというタイミングゆえに・・・ これ以上の愚痴は封印する。
さて、いま本当に必要なのは・・・ 為政者からの、強いメッセージなんだろうか?
総理が発する言葉は抑揚を欠き、力強さが感じられないと云われるが<それを否定するつもりはない。
しかし、いま本当に必要なことは、それを茶化すことなく受け止める、
メッセージを聞く側の理解力と想像力であり、
それをサポートする、メディアやネットの存在ではなかろうか?
2か月半ぶりになるが、緊急事態宣言が解除されたことにより、
今後は国民の二極化が益々進むだろう。
とはいえ・・・ 医師会が「医療総力戦で立ち向かう。」と発した言葉は重く、望みを託したい。
せめて国民全体に、1回目のワクチン接種が終わるまで、
総力戦で持ち堪えてほしいと願ってやまない。
ガンバロー 東京!
ガンバロー ニッポン!
これからが・・・ 本当の正念場だ。
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