時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

隠れ磯(兵庫椿)

2023年01月20日 | 四季おりおり

多摩爺の「四季おりおり(その29)」
冬の詫び寂び 隠れ磯(兵庫椿)

ルーフバルコニーで育てている鉢植えの椿だが、
今年は例年になく開花が遅くて・・・ 心配していたところ、
年が明けてから蕾が一気に膨らみ、最初の「隠れ磯(兵庫椿)」が、やっと開いた。

10年ぐらい前だったかな。
帰郷した際、北九州の園芸センターで見つけて買った苗木で、
記憶がたしかなら・・・ お値段は600円ぐらいだったと思うが、
その年の冬から、いまに至るまで、バルコニーの一角で詫び寂びの彩りを楽しませてくれている。

詫び寂びの彩りと表現したのは・・・ 椿は一般的に、大輪、中輪、小輪の大きさに、
赤、白、ピンクの三色をベースに、絞り、斑(まだら)、覆輪(ふくりん・ふちどり)の彩りと、
一重、八重、千重をベースに、ラッパ咲き、抱え咲き、筒咲き、唐子咲きなどがあり、
その組み合わせを楽しんでいるが・・・ 隠れ磯のベースになる色は、なんと小豆色なのである。

小豆色地に白い覆輪が入った、中輪で・・・ 一重のラッパ咲きには、
紅白やピンクの彩りと、その組み合わせが織りなす鮮やかさや、艶やかさはないものの、
そこには、この国特有の古典的な渋みに加えて、この歳になってやっと分ったような気がしている、
ツウが好むような・・・ いわゆる、詫び寂びがあると思うが、如何なものだろうか?

調べてみたら、藪椿の変異種とのことらしいが、詳細は不明で、
兵庫椿との表記も見かけることから・・・ おそらく兵庫県で見つかったのだろう。
安価で買えてラッキーだったが、椿好きには人気の品種らしい。

唯一の難点は、ラッパ咲きの花びらが、なかなか均一で綺麗に揃ってくれないことだろう。
毎年たくさん開いてくれるが、綺麗にバランスが揃っているのは2割程度だから、
それだけが・・・ ちょっと不満かもしれない。

たぶん地植えなら、栄養補給の面とかで良いんだろうが、
鉢植えだと枝の大きさを、年々調整しなきゃならないこともあって、
鉢の中の根っこと、幹や枝との成長バランスに、微妙なズレがあるのかもしれない。

さらにもう一つ・・・ 南向きのリビングには、
冬になると部屋の真ん中ぐらいまで日差しが差し込み、日中は曇らない限り暖房不要だから、
開口の大きい窓ガラスを経て隣接するルーフバルコニーの温度は、室内ほどではないものの高くて、
温暖化の影響をもろに受けており、冬に咲く花にとっては厳しい環境となり、
開花の時期や生育に、少し影響があるのかも・・・ なんて思ったりしている。

我が家のバルコニー
で、既に10年もの間、ともに過ごしている古参の椿なので、
そろそろ挿し木でスペアを作って、
今夏か、来夏あたりに、私の実家か、女房の実家の庭先に植え変えようと思っている。

それにつけても気になるのは・・・ 今週末から来週にかけて、
列島は大寒波に襲われ、冷蔵庫の中に入ってしまうとの予報が出ていることだ。

我が家のリビングなら、日差しがあれば、特に問題はないが、
曇っていると、日中のエアコンは不要でも、床暖房は付けっぱなしなので光熱費が気にかかる。
ただ・・・ 大きく蕾が膨らんだ開花待ちの椿が、次から次へと開いてくれると思えば、
それはそれで、目の保養になるし、心の癒やしにもなるだろう。

お金はなくても、お金をかけなくても、癒やされたかったら、椿があるなんて、
自己満足しているんだから・・・ いささか、のんきな爺さんだが、
これこそが、詫び寂びの世界なのかもしれない。


追伸
昨夜、あるブロガーさんが・・・ 静かにブログを閉じられた。
さまざまな視点で論じられ、勉強をさせてもらっていたし、
私の稚拙なブログにも、いろいろな側面からアドバイスをいただいていたので、
その潔さには敬服するものの・・・ 残念で堪らない。

いつかは自分も、そういったタイミングが来るのだろうなと思えば、感慨深くもあるが、
いつまでもお元気で・・・ また出会える日が来ることに期待を寄せて、
お礼の言葉を記しておきたい。

お世話になりました。
ありがとうございました。


例年なら12月の始めに開いていたんだけど、今年は1ヶ月半遅れで開花した「隠れ磯(兵庫椿)」


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2 コメント

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Unknown (1948219suisen)
2023-01-20 10:22:37
こんにちは

私も、ひっそり止めたくなるときもありますが、寂しくなって、また書いてしまいます。

多摩爺さんも止めないでくださいね。
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Unknown (多摩爺)
2023-01-20 11:02:13
水仙さん、こんにちは

私のブログは、ボケ防止のために始めたこともあって、
言葉を文字に起こすと、咄嗟の感情に走ることなく、冷静になって頭の整理ができるので、
もう少しぐらいは、続けたいなと思っています。
時事ネタを多方面から捉えることができなくなったら、その時が潮時かもしれませんね。
返信する

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