時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

ライフラインのコストダウン

2020年12月04日 | 時のつれづれ・師走 

多摩爺の「時のつれづれ(師走の2)」
ライフラインのコストダウン

政府が強い要請をだしていた、携帯電話料金の値下げについて、
いよいよ、真打が重い決断を下した。
最大手の通信キャリアが、新料金プラン「ahamo(アハモ)」を発表し、料金値下げを宣言した。

データ通信量が20GBまでなら、月額2,980円(税抜き)になるのみならず、
嬉しいことに、音声通話が1回につき5分以内だったら
通話し放題(5分を超えると30秒あたり20円)になることに加え、
プラス1,000円で、通話し放題(時間制限なし)になるオプションもついた。

正直なところ・・・ 料金プランに、センスのないブランド名を付ける必要はないと思うが、
他者のように、サブブランドへのMNPを経由しての料金値下げではなく、
メインブランドで、新規参入したばかりの第四のキャリアと同等の安価なプランだから大拍手だろう。

そもそも、サブブランドは・・・ メインブランドと同じ通信設備を使用しながらも、
利用者によっては、価格が異なってしまう「一物二価」であり、
公共性が高い携帯電話の料金プランには、かなり問題があると思っていたので、
個人的には、良くそこまで踏み込んだと評価したい。

いまや、日常生活に必須といわれるライフライン(電気・ガス・水道・通信・交通)の
一つになったのが携帯電話事業だが、よくよく見てみると、ライフラインの5業種のうち、
国や地方行政が、有形や無形の資産や資源を保有しているのは、水道と通信しかないないことから、
政治との関りを切り離して語ることはできず、
田舎芝居のようで、けっこう高度な出来レースだったと思われる。

通信については、サービスを提供している事業者は民間でも、電波という無形の資産は有限であり
政府が割り当て(貸し出し)権限を持っていることから、
事業を拡大しようとすれば周波数帯の割り当て増は必須で、
料金設定は認可制でなく、届け出制であっても・・・ お上の圧力は相当なものだろう。

通信の分野でお上に、もうひと踏ん張りして欲しいのは、NHK受信料の値下げじゃなかろうか?
現在、NHKは地上波で2チャンネル、BS放送で3チャンネルを持っているが、
1つ2つ民間に手放せば、製作費や労務費に係るコストが削減でき、
受信料の値下げも有りだと思うがどうだろう?
政府には、次なるターゲットとして期待したいと思う。

もう一つの水道も、ダムや河川周辺の施設や、上水に必須の浄水施設、
各戸まで敷かれた水道管という有形資産を
各地方行政が持っていたが・・・ 記憶が確かなら、
2~3年ぐらい前に法律が整備されて、民営化が促され、
宮城県や大阪市などで、検討が始まったとの記憶があるが、その後どこまで進んだのだろうか?

その後、民営化されたという話を聞いたことがないので、
おそらく県や市町村の一部署が、
その業務を担っているはずだ。

通信料金の値下げ話に、なぜ唐突に・・・ 水道の話を持ちだすかというと、
先月だったと思うが、特別定額給付金を5万円出すといって当選した市長が、
議会で否決され大顰蹙を買ってしまったが、現金ではなく水道代で代替するという案を使えば、
現金ではないものの、公約に近いことが可能となってくる。

下水道や工業用水を除く、上水(飲料水)を一定期間無料化するか、半額以下に大幅値下げすれば、
実施的には、給付金を行ったと同じ、効果を生み出すことにはならないだろうか。

一般家庭のみならず、水をたくさん使う飲食店の支援になるばかりか、
学校や病院などの生活インフラの支援にもなり、
住民から申請を求めず、行政も請求をしないわけだから、
不正が発生する余地がなく・・・ 後処理にも憂いがない。

しかも・・・ 水道事業に関わる人員の殆んどは公務員だから、新たな労務費は発生することなく、
赤字分の補填は、国からの地方交付金で穴埋めすれば、
帳簿上の処理だけで済むので・・・ 新たな仕組みは出てこない。

特別定額給付金には、なにに使おうかとのワクワク感があり・・・ そこんとこは捨てがたいが、
水道水の大幅なディスカウントは、実感としての高揚感はないものの、
コロナ禍で沈んだ気持ちを癒す、真水(水つながり)となると思うが・・・ どんなもんだろう。

NHK受信料も面白いが、これを実現するには国会審議が絡み、時間が掛かることから、
生活インフラや、ライフラインへ直接支援するなら、
水道に着手するのが妙案だと思うが、如何なもんだろうか?
地方では、既に着手してるかもしれないが、声が聞こえてこないので記してみた。

なお・・・ 水道は、あくまでもコロナ禍における、緊急支援対策の一つとしての提案であって、
コストダウンに結び付けば嬉しいが、
市中の地下に敷設されてる、水道管の老朽化という大問題を抱えており、
継続的な値下げを求めるには無理があるので、誤解のないようにしてほしい。

コメント    この記事についてブログを書く
« 不揃いの蜜柑 | トップ | 落葉(らくよう) »

コメントを投稿

時のつれづれ・師走 」カテゴリの最新記事