時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

コロナ禍で東京夏の陣

2020年07月05日 | 時のつれづれ・文月 

多摩爺の「時のつれづれ(文月の4)」
コロナ禍で東京夏の陣(東京都知事選挙)

日本の首都・東京の人口は1,400万人で、この国の人口の約1割がここに暮らしている。
一般会計に公営会計や特別会計を加えれば、その予算規模は約14兆円になり、
スウェーデンとほぼ変わらないらしい。

そのトップを決める、4年に1度の東京都知事選挙の投開票が・・・ コロナ禍のなか、
細心の注意を払いながら実施された。

最近は期日前投票に行くことが多かったが、
いつも狭いところに人が集中していたので、今回は当日投票に変更し、

休日に人が起きてから行動を始める10時前後を避け、7時30分ごろに近所の小学校に向かった。

コロナ禍のせいだろうか・・・ 朝が早い、我々の世代もさほど多くなく、

列もできてなく、極めてスムーズに受付が済み、難なく投票を済ますことができた。

過去最多となる22名が立候補した、2020年「東京夏の陣(東京都知事選挙)」
有効投票総数の10%が取れないと供託金が没収されるので、
今回はおそらく17~8名が対象となると思えば、
都には約5,000万円の臨時収入が入るわけで、
志を持って立候補された方々には大変申し訳ないが、

コロナ対策で厳しくなった都の財政ゆえに・・・ ごっつぁんである。

4年前には、前の都知事が公私混同で失脚したことから始まり、築地市場の豊洲移転が争点になり、
「都民ファースト」という、耳触りの良いキャッチコピーが、彼方此方で飛び交ってたが、
今回は現職の知事が、コロナ対策の真っ只中にあって、他の候補とは違った動きが求められており、
マスコミ報道も「やってるよ。」程度で力が入っておらず、
いまいち盛り上がりに欠ける選挙戦になってしまった。


主たる争点は・・・ 大きく分けて二つだったと思う。
一つは、もちろん新型コロナウイルス対策で、
当面の火消しと、今後の付き合い方(withコロナ)で、

もう一つは、来年に先送りされた東京オリンピック・パラリンピックの実施可否である。

新型コロナ対策については、私はもともとお店の売上や利益に対応した休業補償は、
一時金でやるべきとの考えだし、
ギャンブルや風俗といえども立派な仕事だが、
こういった業界に税金を投入して支援することには異があり、

金融機関から借入する際の制約を、少し緩和する方向で対応すべきとの思いもあって、
行政が性善説で対応するか、性悪説で対応するかの違いはあれど、現在の方向に異論はない。

借金してまで、都民ひとり一人に10万円を配るという候補者もいた。
そういった公約は嫌いじゃないし、大変にありがたいが・・・ 議会が通るとも思えないし、
既に経済活動が再開しており、いまさらバラマキはないだろう。

ましてや・・・ いつぞやは、不法に占拠された竹島を、半島にくれてやれといった候補者であり、
都民の大事な資産を、この際だから大陸や半島に売ってしまえと言い出すかもしれず、
この方の公約は、ちょっと恐ろし過ぎる。

東京オリンピック・パラリンピックについては、ハッキリとやらないと云ってる候補者がいた。
個人的な思いとしては、是非ともやってほしいが、
世界の状況を見ると現実的には厳しいのかもしれないが、

それは要らぬ心配であって、都民の大半は既に腹を括っているし、
こういったことを、公約に掲げること自体が・・・ バカバカしいとさえ思っている。

ましてや、オリンピック・パラリンピックを止めたら止めたで、そのダメージは計り知れず、
後処理は、どうやって克服するのか、どうやって治めていくのか、
それを言わないと判断できない。


その判断を下さねばならない下期にむけて、
ワクチン開発を含め、様々な場面で多くの人たちが汗を掻いてくれてるなか、

いま、それを争点にして都民を煽るのは、残念だが日本の首都の未来を語る為政者とは思えない。

だからと云って・・・ 4年前と比べて、行動や主張の一貫性にブレが生じ始め、
輝きを失いつつある現職を、全面的に支持したいとも思ってないが、
コロナ禍に、大きな変化を求めることが、逆に混乱を招きかねないとの思いも強く悩ましい。

さて、誰に1票を投ずるべきなのだろうか?
残念だが、期待値が低くなってくると、消去法に頼らざる得ない。
たかが1票だが・・・ 役に立つことを願いたい。

喫緊の課題に迅速に取り組み、その対策が良い方向に向かってると実感できる、
首都・東京のトップであってほしいと願ってやまない。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
2020年 7月 5日(日)
東京都知事選挙 開票結果               [投票率 55.00%] 

当選 小池百合子 (67歳) 無所属・現  3,661,371(59.70%)
次点 宇都宮健児 (73歳) 無所属・新    844,151(13.76%)
   山本太郎  (45歳) れいわ・新    657,277(10.72%)
   小野泰輔  (46歳) 無所属・新    612,530( 9.99%)

・6割の支持を取り付けて現職が圧勝
 コロナ禍において司令塔を変えたくないといったところと推察する。

・コロナ対策で抜群の支持を得ている大阪府知事の支援を受けて、
 関東進出の足掛かりとしたい維新の会が推薦した
小野候補は善戦虚しく4位、
 約700票足りず供託金没収となってしまった。

・5位以下は大差、22名の立候補者のうち19名の供託金(300万円X19名=5,700万円) 
 が没収された。

コメント    この記事についてブログを書く
« 都民の腹のなか | トップ | ブラックスワン »

コメントを投稿

時のつれづれ・文月 」カテゴリの最新記事