お家騒動やってる場合か！

多摩爺の「時のつれづれ（霜月の４１）
お家騒動やってる場合か！

なん年前だったか、もう忘れちゃったけど、
アメリカンフットボールで、指導者の指示を受けてラフプレーをやって、
処分を受けたマンモス大学で、同クラブの学生が生活する寮で・・・　今夏、薬物事件が発覚し、
理事長、学長、副学長のトップスリーが、がん首揃えて謝罪会見を行ったことは記憶に新しい。

ところが、そのときの対応が著しく拙かったにも拘わらず、
副学長が責任を持って執った調査と対応には、問題なかった理事長自ら述べたにも拘らず、
その後いつまで経っても、だれもが納得するような、落とし前を付けることができない当事者は、
あろうことか・・・　お家騒動（内紛劇）を引き起こしてしまったのである。

江戸時代じゃないので・・・　切った張ったといった、刃傷沙汰にはなってないが、
副学長という職位にある大幹部が、己のプライドを懸けて、
経営トップに当たる理事長を、パワーハラスメントで訴えたんだから、
すでに大立ち回りを演じているといっても・・・　過言ではないだろう。

訴えられた理事長は、自らの判断ミスと統治能力の未熟さを取り繕うため、
初期対応をしくじってしまった副学長の首を切ろうとして、
理事会への出席停止など、圧力を掛けたらしいが、
その声を録音され、副学長の弁護士を通して公開されてしまい、赤っ恥を掻かされている。

個人的には・・・　どっちもどっちであり、
処分するなら、ケンカ両成敗となるのが常道だと思うが、臨時理事会で出された処分案は、
理事長は５０％の減俸、学長は年度末で辞任、副学長に至っては即刻辞任だから、
傾斜処分に差がありすぎて・・・　不満が出るのもわからんではない。

ここにきて、伝統ある当該クラブの廃部を決めたようだが、
自分たちが執るべき責任をほったらかして、
事件を起こした学生たちに責任を転嫁し・・・　廃部を真っ先に決定するのは、
教育機関として、職務放棄したといっても過言ではないだろう。

臭いものに蓋をして、頬っ被りしているだけのように見えるが、
社会人として経験豊かなはずの大人が、
短絡的な意思決定をして・・・　恥ずかしくないのだろうか？

個人的な視点では、どう見たって三名（理事長、学長、副学長）は、すでに詰んでいる。
自ら手を挙げて改革に名乗りを上げた理事長が、保身を図ろうとする姿を見せられてしまうと、
第一感は・・・　「見苦しい。」のひと言で、全てを語ることができるだろう。

初期対応を間違ってなければ、間違っていたとしてもも迅速に納得できる対応を取っていれば、
あまいかもしれないが・・・　逮捕された学生は、起訴猶予で済んでいたかもしれないし、
廃部という連帯責任を執ることもなかったのではなかろうか。

第三者委員会は「学長および理事長によるガバナンスが全く機能しなかった。」と指摘している。
それはそれで間違ってないが、同部の指導や育成を含め、寮内での管理監督に関わった責任者に、
ワイドショーを含めて、全く触れてないのは・・・　大変申し訳ないが腑に落ちない。
まずは監督か、ヘッドコーチか分からないが、管理監督していた責任者から説明させるべきだろう。

お家騒動に知恵を絞り、己のプライドを懸けて、切った張ったをやってる暇があるなら、
刺しちがえるぐらいの勇気と覚悟で、潔い行動を執ってほしいと願ってやまない。

無関係の学生たちが、肩身の狭い思いをしながら過ごし、就活活動をしていることに、
なにかしらの手を打ったのだろうか？
全ては問題の経営陣が保身に走り、学生が置き去りにされてるところにあるのではなかろうか？

学生を守ることができないうえに、ワイドショーで面白おかしく餌食にされ続けるのであれば、
第三者委員会がいう「学長および理事長によるガバナンスが全く機能しなかった。」もピント外れで、
「その他の理事を含めて、理事会そのものが機能してない。」と、
指摘することが正しいメッセージだったと思うが・・・　如何なものだろうか？

お家騒動やってる場合か！
あえて言うなら、刺しちがえてでも改革に着手するぐらいの潔さに期待していたんだが、
全くもって期待外れのだったと云わさせる得ない。

同大学とは全くもって関わりがない、そこら辺りに屯する爺さんがぼやいても、
なんの役にも立たないが、
ひと言ぐらい申しておかねば、腹の虫が治まらない。