卵と私の日常サタン事

認めたくないけど…
金銭に余裕がある時は
ストレスも比例してたまって…
貧しい時は…何だかんだ楽しいwww

ありがとう

2021-10-30 08:14:48 | 日記









♪もーしもー
もう一度
アナタに会えるなら
たった一言伝えたい
 「ありがとう」
 「ありがとう」
時には~
傷つけーあっても
アナタを
感じてーたーいー♪

俺はこの曲で
後悔の念で泣ける。
誰が歌ってんだろ。
某フラッシュのBGMなんだが。

まあそんなわけでオマエラ。
ありがとうって
言いそびれた毒男いるか。
生きては
もう二度と会えないんだから
ここで言っとけ。





俺に言わせてください。
ありがとうって
言いたいです。

いつも毒男板に来ては
煽ってばかりいた
性格の悪さを省みています。
きっと俺に罰が当たったんだ。
悪性リンパ腫って…手遅れって…

母さん、マジでありがとう。

ありがとう。ありがとう。
ありがとう。ありがとう。
ありがとう。ありがとう。
ありがとう。ありがとう。
ありがとう。ありがとう。
ありがとう。ありがとう。
ありがとう。ありがとう。
ありがとう。ありがとう。
ありがとう。ありがとう。
ありがとう。ありがとう。

生んでくれてありがとう。
こんな俺でも
生んでくれてありがとう。
愛情を注いでくれてありがとう。
沢山笑ってくれてありがとう。

一緒に
へこんでくれてありがとう。
一緒に
泣いてくれてありがとう。
あなたは最高の母親です。
オヤジも鼻が高いさ。

いっぱい泣きたい。
あと一ヵ月後には
あなたのいない暮らし。

俺が芋ようかん
買ってきたくらいで
病院のベッドで
はしゃがないでよ。
顔をくしゃくしゃにして
喜ばないで。
そして食べながら
泣かないで…

母さんが喜ぶなら
芋ようかん
ずっとずっと買ってくるよ。
母さんがいなくなっても
ずっとずっと
母さんの為に喜ぶ事をするよ。

母さん、ありがとう。
ありがとう。
ありがとう。
ありがとう。





すいません。
今まで泣いてました…
厚かましいけど
書かせてくれ。
お願いします
書かせて下さい…

最近はずっと起きてる。
なるべく寝ないようにしてる。
寝ても二、三時間くらい。

後、俺の家族に残された
一ヶ月って時間を
出来るだけ記憶に
留めておきたかったんだ。

寝てしまう
その時間すらも
惜しいんだよ。

俺に何か出来ないか
俺に何か出来ないか
そればっか考えてる。

残念な事に
俺には何も出来ないんだよ。
病気の進行は容赦ない。

母さんを
すぐに蝕んでいくんだ。

薬の副作用で
母さんの顔がむくんで
髪がボロボロ
抜け落ちていった時に

「アハハ
お母さんブサイクに
なっちゃったわねぇ~!!」

って、母さんは
元気いっぱいに
俺に言ったんだ。

俺が病室を出ると
母さんの泣き声が
漏れてきた。

俺は病院の廊下で
恥ずかしながら泣いたよ。

俺の前では
元気いっぱいに
振舞っていたのは
親心なんだって気付いたよ。

母さん、俺バカでごめん。

だから、俺が出来る事って
稚拙だけど
母さんの好きな
芋ようかんを
買っていってやったんだよ。

俺はたまに
買って行ってやるんだ。

母さんが
病気になる前から
給料入ったら
お土産で買ってくのね。

はしゃいで
顔をくしゃくしゃにして喜んで…
食べながら泣いて…

日常ってとても
素晴らしいものだね。
些細なことでも
キラキラしている。

芋ようかんですら
愛しくて
ありがたくて
涙が出てしまう
くらいのものだよ。

俺はきっとこれから
いつもの
芋ようかんを買う
和菓子屋を通る度に
その日常を思い出して
泣いて
「ありがとう」って
感謝するんだろうね。

本当は
眩しいくらいのものなんだよ
日常って。
絶対に家族って
とてもとても
眩しいものなんだよ。

だから、恥ずかしくても
自分の家族にありがとうって
言ってやってくれ。

暖かくてキラキラしてて
かけがえのないもの。
俺の中では
永遠に生き続けるもの。

母さんありがとう。

…もうだめぽ。
スクリーン半分
涙で見えねぇよ。





今は家に
取りに来なきゃ
いけないものがあって
帰ってきた。
急いでるのにウケるよね。

2chに
書き込んでる暇があるなら
さっさと
病院行けって感じだろうね。
病院行きたくないんです。



母さん、死んじゃった。



朝死ぬことねぇだろ…
本当に母さんらしいね。
ほんっと
人騒がせな親だよなァ。

ねぇ、母さん。
死んだら
芋ようかん食えないよ?
死んだら
買って行ってあげないよ?
死んだら
食べれないんだよ?

本当に急すぎて
ネタだと思われるだろ?
人騒がせだなァ…

母さん
ムカついてるでしょ?
医者には
あと一ヶ月って
言われてたのにね。

一ヶ月
芋ようかん
食べれたのにね。
俺も買って行って
あげたのにね。

何でだよ
棺おけに
芋ようかん
入れたくないよ。

買って行くから
また食べてよ。
また笑ってよ。
また俺の名前呼んでよ。



最初って
涙なんか出なかった。

親戚や友達に連絡して
それはもう事務的に
お通夜とかの準備を
しなければいけなくて。

涙を流す暇が
ないっていうのかな。

オヤジも姉ちゃんも
同じように忙しくて
悲しみにひたる余裕は
ないって感じでした。

忙しさに追われたから
俺は今日の一日を
冷静でいれたのかも。

一度
家に帰ってくる時に
三人で夕飯食べたんだ。
ハンバーグ食べた。

オヤジが

「うまくないなぁ…か…」

って、言葉詰まらせて
イキナリ泣き出したんだ。
子供みたいに。

俺はすぐ分かった。
その

「か…」

の後に続けようとした言葉が
すぐに分かった。

オヤジと母さんは
よく食べ歩きが好きで
うまい店があると
家族サービスとかいっては
よく連れて行って
くれてたんだよ
俺と姉ちゃんを。

オヤジは

「うまくないなぁ、母さん」

って
いつもの癖で
ついつい言ってしまう
ところだったんだろうね。

俺は黙ってた。
姉ちゃんも黙ってた。
俺は泣かなかった。
泣けなかった。
黙って食べてた。
何かしゃべったら
俺も崩れてた。

今日の夕方も
むしむしと暑くて
地元のスーパーは
いつも通りにぎわっててさ…

思わず寄ったよ。

特売のトウモロコシと
枝豆売り場には
主婦が沢山いてね
その中に
母さんいるんじゃないかって
バカげた子供みたいな考えに
変な期待持っちゃって。

「アツシ
トウモロコシ
買ってきたから
茹でて
あげるからね~ッ!」

って
一昨年の夏みたいに
笑う母さんの顔が
見たかった。

こんなクソ暑い夏に
リビングで
寝っ転がりながら
トウモロコシを食う
俺の行儀悪さを
うるさく言う
母さんの声が
聞きたかった。

ああいうのを
本当は小さな幸せって
言うんだろうね。

けど、小さすぎて
当たり前すぎて
見えないんだよ。

いなくなってしまってから
初めて分かるんだ。
それがビー玉みたいに
いろんな色があって
綺麗で素朴で
キラキラしてるって
分かるんだよ、きっと。





もう今日で
ここに書き込むのは
最後にします。

みんな色々と
辛いことを乗り越えての
今があるのだと思いました。

だから俺だけ
弱くて
うじうじしていてはいけない。
みんなが通る道なんだよね。

けど、今だけ
俺の弱さを
どうか許してください。
昨日の今日では強くなれない…

悲しすぎる。

オヤジが俺に
封筒を渡してきました。
葬式までに
必ず読んでおけって。

オヤジは
その中身を知らなかったらしい。

姉ちゃんの分もあるって
言っていたから
母さんからのものだって
すぐに分かった。

俺は本当に弱い。
もっと
強いものかと思っていたら
全然違った。
弱すぎだ。

その封筒の中身を読んで
泣きじゃくった。
今も涙が止まらない。

どうして2chに
書き込んでいるのかも
よくわからない。
誰かに
聞いて欲しいからかな。
誰かに
何か言って欲しいからかな。


【アツシへ
お母さんが
こんな手紙を書くこと
なんてなかったから
さぞかし
ビックリしているでしょう。

アツシも知っている通り
お母さんは
後三ヶ月くらいなんだってね。
今のお医者さんはすごいね
余命をすぐに
言ってくるなんてね。

時代は変わりましたね。
お母さんが
お婆ちゃんを亡くした時は
ひた隠しにされたのにね。
こっちの方が
スッキリしていいかもね。

お母さんね
もっとアツシとナミを
見ていたかったんだけどね。
ごめんね。
あと三ヶ月しか見れないのか
うーん、残念だよ。

アツシ
旅行に連れて行ってくれるって
言ってたしね。
お母さん
北海道がいいな。

美味しいものを
家族で食べに
行きたいじゃない。
それで小樽にも
行ってみたいんだ。

アツシ
お母さん
頑張って元気になるから
その時は
北海道旅行をよろしくね。

あなたは
家族思いの良い子です。

言葉遣いは汚いけど
それが照れ隠しなんて
お母さんはちゃんと
知っているんだからね。

だてにあなたを
23年間も
育ててきた訳じゃないんだから。
あなたとナミは
私達の自慢の子供です。

あなたもいずれ親になって
分かると思います。
自分の子供が
どんなにかわいくて仕方ないか
絶対に分かる日が来ます。

お父さんが頑張って働くのも
お母さんが
ご飯を一生懸命に作るのも
あなたたちがかわいいから。

あなたたちを
愛しているから。
あなたたちと
幸せを創り上げたいから。

それが親心だよ。
アツシも
絶対に分かるはずだよ。
けど、お母さん
子供孝行出来てないよね。

あと三ヶ月の間に
出来る事って何かを
考えたんだけど
お母さんバカだから
分からないや。ごめんね。

だから
この手紙は
あなたたちに謝りたくて
今こうして書いているの。
無責任な親だね
無責任なお母さんだね。
ごめんね
お母さん無責任で。

アツシ
お母さんの子供で
幸せでしたか?

お母さん自信がないな。
お母さんなりに
頑張ってきたつもりだけど
自信ないよ。

だから
この手紙を読んだら
素直にお母さんに言って。
お母さんの息子で
幸せだったか、素直に言って。

もし
幸せだったなら
お母さんもっと頑張っちゃう。
もし
幸せじゃなかったんなら
お母さんもっと
もっと頑張っちゃう。

大好きな
あなたたちの為に
お母さんは頑張るよ。
エイエイオーって頑張るよ。

あなたたちを
授かって良かった。
本当に良かった。
お母さんは幸せ者だね。
幸せすぎるね。

あ、しつこいけど
お母さんは
夏くらいに
北海道行きたいな。
家族で行こうよ
北海道。
きっといいところだよ。

美味しいもの
たくさん食べようね。
アツシの運転する車で
北海道をぐるぐる
家族四人でまわるの。
ステキでしょう。

期待してるよ、アツシ。

ナミには別のものを
頼んであるから
一人だけの
手柄なんかにしないこと!

夏に家族四人で
北海道行こうね
お母さん頑張るよ!!
字が汚くてゴメンね。
お父さんも
ナミもアツシも
お母さんは
みんな愛してるよ。
幸せだよ。

アツシのお母さんより 】





これで最後です。

俺は
忘れてはいけない
ことがあります。
俺が自己満足で書き込んで
それに対しての温かい言葉
煽り
全てに
ありがとうと言いたいです。

みんな、ありがとう。

母さんを
北海道に
連れて行けなかったことが
残念でなりません。
そして、弱い俺は
いまだに涙を
流しっぱなしです。

家族を
大切にして下さい。
愛情を
素直に受け取って下さい。
小さな幸せを
大切にして下さい。

恥ずかしがらずに

「ありがとう」

と言って下さい。

俺はみんなに
感謝しています。
みんなの優しさに
ひたすら感謝です。

夏が過ぎて
秋になって
冬になって
どんどん季節が廻ります。
その中での

「ありがとう」

って
誰にでもあるはずです。

素直に
ありがとうと言える事は
素晴らしいことです。
涙が流せるくらい
美しいものです。

みんなありがとう。

母さんありがとう。



今日は
ろうそくを
絶やさぬように
寝ずの番です。



遺影の母さんは
笑っています。









謝〓たまこ〓謝


【赤い女】(インスパイア)

2021-10-30 02:45:22 | 日記

この話ね…
友人から聞いて
んまぁ~すっごっい♪
…って思ったんです…
で…
後々よくよく調べたら…
ちょっと有名な話だったらしく…
まぁ、でも…インパクトあったんで
日記にします。

Σ(゚◇゚;)えっ?

そりゃ、パクりじゃないのかって?



あ…ごめ…電波…悪…トンネ…入った…またね…



この話は
別に怖い話をしようとかではなく
何気ない日常の中から
出てきた話だったんですよ。


と言うのも
男同士何人かで飲んでいて
ひょんな事で
【女房話】になったそうです。

「いや、家の嫁が怖くてさぁ…」

「何だ、お前!
尻に敷かれてんのか?
ま、俺も人のこと言えないけどな…」

そんな中
田中さん(仮名)が
ボツリボツリと語り初めたんです。

「ウチの女房もさ…怖いんだよ!」

この田中さん
学生時代から野球をやってまして
現在も社会人野球部に
所属してましてね
そんな昔からやってるもんで
田中さんのファンの娘とかも
いたそうですよ。

その日も野球の試合で
グラウンド借りましてね
やってたんですが。

ザァー!

すごい雨ですよ!
暫く待ったが
やむ気配も無いんで
試合が中止になった!

相手チームも
自分チームもね
みんなパラパラ帰っていった。

で、田中さんと
友人が最後に残った。
道具を片付けていますと
友人が…

「おい、また来てるぞ!」

言うんです。
見ると、田中さんのファンの娘なんだ!
ショートヘアーで
すっとした顔立ちの
美人なんですよ。

でもね
つばの広い赤い帽子
赤い口紅
赤いスーツに赤いハイヒール
バックネット裏にいつも立ってる。
網をつかんでいるその指の爪にも
真っ赤なマニキュアが塗られている。
仲間内では

【赤い女】って呼んでいたんです。

「よっぽど熱狂的なファンだな?」

「でも、気持ち悪いぜ…」

だって雨の中なんですよ!
びしょぬれで田中さんを
無表情な顔で
じっと見つめてるんだ。

異常ですよ!

でも反面
こんな雨の中でも
自分を見に来て
くれているんですからね
悪い気はしないんだ。

それで帰る時にね
田中さん彼女に軽く会釈した。

そしたら赤い女が

にぃ~って笑った!

田中さんさすがに気味悪くなって
車に乗り込むなり
エンジンかけて発車したんです。

実は、このグラウンドの
すぐ裏が国道になってたんだけれども
横の道は一方通行で
グラウンド添いの道を
グルリと一周しなければ
国道に出られないんですね。

それで一番最初の角を曲がると
信号があったんで
車を一時停止した。

とにかくすごい雨なんだ!
ワイパーをシャッと
横にスライドさせた時だけ、前が見える。

シャッとなった瞬間!

「おい!あいついるよ!」

友人が叫んだ!
見ると、赤い女が
グラウンドの金網の向こうから
ジッとこちらを見てる!

実際、バックネット裏から
その場所に来るのは不可能ではない。
グラウンドを、ななめに突っ切ればよい!

しかし、女性の足でしかも
ハイヒールで
グズグズにぬかるんだグラウンドを
走るなんて
どう考えても不可能なんだ!

「何なんだ?あの女?」

「分かんねぇよっ!
あんま見んじゃねぇよっ!」

車の中は、パニックですよ!

怖いもんだから田中さん
アクセル思いっきり踏み込んで
次の角を曲がって国道の手前まで出た!

「あいついるよ!あいついるよ!」

赤い女だった。
グラウンドの端まで来てるんだ!

「何なんだよ?何なんだよ?」

「見んじゃねぇよ!見んじゃねぇよ!」

車をとばして家まで帰ったそうです。





田中さんが家に帰ると
誰も居なかった。
奥さんは
昼の仕事をしていて
夜にならないと帰宅しないんですね。

シャワーを浴びて
ソファーに、ごろんってなって
そのまま…

すぃ~

寝ちゃったそうです。



暫くして、ふっと目が覚めた。
キッチンの方で音がする。


じゃー

カチャカチャ

とんとんとんとん


料理を作ってるんだ。

(ああ、帰って来たんだ?)

って思って、ソファーからこう
ブリッジする格好でキッチンを見た!
そして、すぐまた元の体勢に戻った。



違う!



一瞬だが、赤いのが見えた!
スカートか?
エプロンかは、分からない!

でもまぁ別に…
奥さんがそんな格好してても
不思議じゃないんですよね。

でも…
昼間あんな変な事が
あったもんだから
田中さん怖くなっちゃって
声で確認したんだ。

「おい!帰ったんか?」


じゃー

キュッ!


水を止める音がした。
おかしな事に音が消えた途端に
人の気配まで消えたんだ。


ぴたっ

ぴたっ

ぴた


ダイニングキッチンを
裸足で歩く音がする。
どんどん近づいてくる。
部屋は畳になっているので
今度は畳を擦るように歩いてくる。


すっ

すっ

すっ


近づいてくる。
確実に妻ではないと思って
目を開けられない。
すると彼女がソファーに手をついて


ぐぐぐーっと


田中さんの顔を覗き込んできた。
もう吐息まで感じられる距離まで
近づいているんだ。

おそるおそる目を開けた!


赤い女が


にぃ~と笑った!



うっ!となって
目を閉じるのと
目を覚ますのが
同時だったそうです。

部屋の中は真っ暗なんです。
もうすっかり夜なんだ。

(リアルな夢を見たなぁ?)

田中さんは、ドキドキしていた。
すると


カチャ


玄関で音がした!


ギィイイイ…


ゆっくりと
ドアが開いてゆく。


「ただいま~!」


奥さんだった。
田中さん、怖いもんだから
聞いたんだって。

「お前、さっき一回帰ってこなかった?」

「えっ?今、帰ってきたのよ!」

逆に安心したそうですよ…

(ああ…
さっきのは
やっぱり夢だったんだ!)

「あれ?何かご飯作って食べたの?」

田中さん怖くて
ガクガク震えて黙っていたんです。



後から聞いた話だと
食器が綺麗に洗われていたそうです。





不思議な事に、あの雨の日以来
【赤い女】が
野球を見に来る事はなかった。



それから半年。



何事も無く過ごしていたんですがね。
同窓会があるって事で
奥さんが、美容院に出掛けていたんだ。
田中さんは、ソファーで寝ていたんです。
暫くして、ふっと目が覚めた。

キッチンで音がする。


じゃー

カチャカチャ

とんとんとんとん


料理作ってるんです。

(ん~?…待てよ!)

思い出したんだ!
また、キッチンの方をチラッと見た!


違う!


田中さんの奥さんは
腰まであるロングヘアーなんだけど
今、キッチンにいる女は…
ショートヘアーなんだ!

あの【赤い女】と同じ髪型。


「うっ!」


田中さん、思わず呻いた!


女が


ゆっくり


振り返る。


「起きたんだ?」


奥さんだった。
奇妙な事に
美容院で
【赤い女】と
同じ髪型にしてきてたんです。



そして、同窓会の当日。
田中さん、ソファーで、新聞を読んでた。
奥さんは、鏡台に向かって化粧してるんだ。

「みっちゃんが痩せた!」

だの

「太田くんが、社長になった!」

だの、話してるんだけれども…
田中さんは、上の空で聞いてたんですね。

「…うん!」

「…ぅん?」

何とはなしに
奥さんの方を、ひょいと見た!

奥さん、赤いマニキュアを
ふーふー乾かしてたんです。

「うわっ!」

振り向いた奥さん。

真っ赤な口紅してたんだ。

その後も奥さんが
ばたばた準備に
暫く時間が掛かったもんだから…
田中さん、ソファーで
うつらうつらしちゃったんです。

奥さん
出掛ける前にね
田中さんに声を掛けた。


「寝ちゃったの?」


ソファーに手をついて


ぐぐぐーっと


田中さんの顔を、覗き込んでくるんだって。

田中さん…
半分寝ぼけながら目を開けた。


「ぎょっ!」


っと、したそうです。





奥さんの肩の所に
赤いマニキュアした手が乗ってる。
そして

【赤い女】の顔が

ぬっと出てきて





にぃ~って、笑った!





田中さん思ったそうです!



(あの女、ずっと家に居たんだ…)










赤〓たまこ〓女