けものの道

猫道、犬道、お仕事の道・・
鉄工所のおばさんの毎日

スクラップの神様

2011-04-24 14:13:33 | 思い出の人
日曜の今日は又3人で仕事、昨日からの雨もあがり、曇り空ですが、気持ち良いです。
いつも通る道の桜は、数本の八重桜を除いて、もうすっかり葉っぱばかりです。
又来年に綺麗な花が咲くやろうと・・今から又・・花が咲くまでの一年です。

この数日は、ちょっとバタバタしてました。
一人暮らしのプーちゃんが体調を壊し、一泊ですが入院したりで、仕事以外にわしゃわしゃでした。
家族は田舎で父親と弟がいるので、工場の皆で・・お世話しとりました。
月曜日に精密検査ですが、今のところそんなにたいしたこと無い様子で、とりあえず一安心です。

一人暮らしだと、食生活などいろいろ不摂生になりやすく、高齢の爺さまの一人暮らしが多いウチの工場ですが、
皆それぞれに、食べることなど特に、自己管理には気をつけているようです。
コンビニ弁当ばかりのプーちゃんも、今後は見習って欲しいもんです・・。
そのうち、体がスクラップになったらどうするんじゃ・・、皆でだいぶとお説教を言ってました。
とにかく・・一人暮らしは寂しいし、いろいろありますが・・。
近所付き合いや地域より、今は工場の皆で助け合えるのは、気持ちの支えと言うか・・とりあえずの安心です。

  

スクラップの続きですが・・。
お世話になってるスクラップ屋さんには、以前、大阪人の商人らしい元気なお爺ちゃんがおりました。
当初の知り合った頃で、その頃はだいたい自分が、スクラップをトラックで持って行ってました。
そのたび会うのですが、小柄でよく喋る、目つきは鋭いのですが、優しい人でした。

行くと必ず事務所に入れてくれて、缶コーヒーをくれます。
ウチの娘さんに、あの磁石を見せて驚かそうと連れて行った時は、「子供もお手伝いは、しなあかんぞ。」
そう言いながら、娘さんに500玉一個のお小遣いもくれました。
「ドケチ」で有名らしく、他の人らはそのお小遣いに、たいそう驚いてましたが・・・。

そのお爺ちゃんは、仕事にはとても細かく厳しい人ですが、とても優しい人のようで・・。
時々、やむなく路上で生活してる人が、自転車でわずかな空き缶や、捨てられた鍋など金属品を持ってきます。
そのたびに、スクラップ代金と一緒に、煮ぬき(ゆで卵のこと)をあげてました。
「それぞれ理由があるやろし仕方無いしな、喫茶店のモーニングの煮ぬき、貰うて来て用意しとるんやで。」
そう言いながら、容器に入った余りもんの沢山の煮ぬきを、貰った缶コーヒーを飲んでる自分に見せながら、
「缶コーヒーは勿体無いからあげんけどな、コーヒーは特別な気に入った人だけや。」とも言っていました・・。

  

あの磁石でトラックの荷台から、沢山のスクラップを取り出し、場内の指定の場所に降ろします。
そこで大きいものや小さいもの、鉄やその他の金属を振り分けていきます。
爪の先くらいの抜きカスの 小さいスクラップも大事に、お爺ちゃんは一つ一つ残さず選んでいきます。
鋭い目で、地面にしゃがんで、ひとつひとつです。
仕事やからと言えばそうかもですが、勿体無い・・という、ウチの婆さんにも似た感じの行為でして・・。
何度かは、喋りながら一緒に拾ったこともあります。

 「おっちゃんは戦争も知ってるんやで、飯も食べれんし、大変やったわ。
 今の日本人は贅沢や、あかんでホンマな、何でも捨てよる、勿体無いで、姉ちゃんも気いつけや。
 何でも簡単に捨てるおかげで、おっちゃんらの商売は成り立つけど、あかんでホンマなあ。
 ああ・・姉ちゃんとこのスクラップは別やで、ものが違うからな。
 ええスクラップは、又新しい鉄になるからな、大事にしなアカンねんで、おぼえときや・・。
 こんな小さいのをナメたらあかんで、これもお金やで、大事にせなあかん、ようおぼえときや。」

家族に引き継ぎ、商売から引退し始めてからは、健康に気をつけてて、山登りが趣味だったそうで・・。
山の温泉の話を聞いたり、山で採ったという「たけのこ」を貰ったこともあります。
このあいだ行った時、お爺ちゃんの事を聞こうかとも思ったのですが、なんか・・聞きそびれました。
いつも通りがかると、廃材の木材を焚き火してるの見かけましたが、最近・・もうずっと姿は見ません。

  

怒られるかも知れんですが、「トイレの神様」と言う歌が流行ったのが、自分にはよう分からんです。
歌の内容は、このお爺ちゃんが言ってるようなことや、ウチの婆さんが言ってた当たり前のことで・・。

 飯粒は茶碗に残すな、取り辛かったら、茶碗にお茶入れてこそぎおとせ
 電気はつけっぱなしにするな、水道はキッチリ止めろ、じゃあじゃあ流すな
 物は大事にせえ、まだ使える捨てるな、なんでも感謝しろ・・

その時は、「うざいな」とか「うるさいな」とか思いながら、しょっちゅう聞かされてたことで・・。
あの歌が流行るのは、核家族でお年寄りと暮らすのが減ったことや、お爺ちゃんが言う勿体無い日本人の
便利やけどあかん今の生活のせいかいな・・などと思ったりします。
一応・・昭和生まれの自分ですが、どうしてもあの歌は、特に懐かしくも無く、不思議な歌です・・。
トイレの神さん以外にも、ようさん神さんはおる筈やでな・・・でして・・。

悲しい震災で最近は、いろんなことや当たり前のことが見直されているようで・・。
あまりに過度な自粛せん程度に、いろんなことや当たり前のことを考えた、新しい日本になるといいな・・と、
いろんな経験した高齢者の人、身内や他人関係なく、今教わらないとアカンのちゃうんかな・・と思います。
と言いつつ・・振り返り・・自分の事が・・恥ずかしくもなりますが・・ねえ・・ほほほ。


 
いつも見て頂き、↑のワンクリックも、ありがとうございます。

今回の地震についての色々な情報がまとめられてます → こちらから
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助っ人のOMさん

2010-11-28 17:51:32 | 思い出の人
日曜日ですが、いつものように・・です (T_T)

お客さんの担当さんも出てきて仕事してるようで、何度も電話があります。
大きいトコも、人員削減などで 一人でする仕事量が増えたらしく、ドコも大変です。

お昼からは、Tちゃんも来て仕事しています。
午前中は、お馬さんの夢券を買いに行ってから、ウチに来て仕事してます。
先ほど、3時の休憩の代わりに、TV中継を見てましたが・・当たらず・・ (-_-;)
競馬が外れてからの仕事は・・なんか・・。
ちなみに、わしは先週、百円が5百円になり、本日で・・ゼロ円です (T_T)



日曜日の仕事とか、少人数で残業してる時、ふと思い出す人がおります。
数年前に亡くなったんですが、熔接の応援に来ていたOMさんです。

前の長屋のような貸し工場で、ジジと二人で始めた頃に知り合ったんですがにゃ。
裏で一人で工場をしてる人に紹介された、20人位の工場の工場長をしてた人がOMさんです。

大阪らしい、横山のやっさんのような人で、小柄だけどパワフルな人でした。
工場長になる前、自営業で失敗し、大きな借金を抱えてて、バイトもして返済してたんですにゃ。
昼間は工場長、夜や休日は、ウチみたいな人手の足らん、小さいとこの応援を・・です。

自転車で、自宅、勤め先、ウチの工場、自宅・・と、計3時間の往復の道のりを通ってました。
リュックサックの中には、いつもソーセージが入ってあり、セル子さんへのプレゼントでした。

だいたい、夕方6時頃から3時間くらい熔接してくれます。
休日や土曜日は、来れる時は 朝から来て 仕事を手伝ってくれました。
工場長をしてるだけあり、ジジの良い相談相手でもあり、ウチの影の工場長みたいな存在でした。

日曜日は、今日みたく、誰かが馬券を買いに行き、皆で休憩のTV観戦・・。
頑固者のOMさんは、どんなに固いときでも、武豊は買わないので、ハズレばかりです (T_T)
たまに当たると、皆を居酒屋なんかに連れてってくれたり、豪快な人でした。

 

わしは、工場など何も分からん頃で、最初は慣れない事務との格闘の日々でした。
そのうち、だんだん時間に余裕も出てきて、工場の作業も手伝うようになったり・・。
ジジは親として、娘にはあまり作業はさせたくなかったのですが、人手も足らず、
OMさんが 「女も男も関係あるかい、やらなあかん時は、やるんじゃ。」
こう言って、わしやジジを、ある意味・・導いてくれたような・・感じでしたにゃ。

初めて、熔接やサンダがけなど教えてくれたのも、OMさんです。
ジジは 「危ないで~。」と、いつも後ろで オロオロと見てたんですが、
今では・・・時が変われば・・ですにゃ (-_-;)

ウチが今の工場を購入する前、OMさんが工場長をしていた会社が倒産。
機械や仕事と一緒に、何とか他社に移ることになり、一従業員の立場になった為、
以前のような自由な時間も無くなり、バイトも来ない日々が続きました。
来る日ができると、電話で連絡があり、こちらも有無を返事する・・という感じでした。

それでも少しは返済の足しになるようにと、たまには来て貰ってたんですが・・。
ある日、入院をしたからとの連絡があり、病名は「癌」・・末期でした。
それでも、パワフルな人らしく、一度は復帰したんですが・・再入院。
会う度に、痩せていく姿は、以前と比べ・・見てるのも辛かったのですが・・。
パワフルな言動はあいかわらずで、まだまだ・・ぜったい治る・・と思わせてくれました。

今のようにワシャワシャとしていたある日。
入院してるはずの、OMさんから、わしの携帯に電話がありました。

「ちょっと当分、電話も出来んけど、心配するなよ、又、手伝いに行くからな。」

数日後、ご家族から連絡があり、転移がひどく・・亡くなった・・とのことでした。

新しい勤め先が、通夜・葬儀も取り仕切ってたようですが、ウチも全員で行きました。
通夜は、OMさんも着ていたウチのお揃いの作業着を 皆で着て、出向きました。
勤め先の人らは、不審な様子でしたが・・ウチの工場長のつもりでの、皆での参列です。
最後の姿のOMさんを見て、通夜・葬儀とも・・皆・・号泣でした。

どんなに大変でも、やれば何とかなる、やらなアカンということを教えてもらいました。

一生懸命やってても、報われない時も多々ありますが・・。
ふてくされても仕方ないし、やるしかない・・ということも教わったと思います。

 

OMさんが、ウチでバイトしてた時の道具類は、皆で分けました。
わしが貰ったのは、溶接する時に いつも使ってた金槌です。
嫌な事とか、悩んだ時など、いつも手にしてみると、ふと・・元気になるような・・。

最後の電話の時まで、うちを心配してくれてたOMさん・・。
今も、生きてたらな・・と、思うこともありますが・・。
Tちゃんやジェロ、新たな皆で、又、ガンバラな・・です。

競馬と日曜日で・・・ふと、又思い出した・・今日は、思い出のOMさんの話でした。


まだ思い出すと 
皆、悲しくなるんですがにゃ (-_-;)
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工事での思い出2

2010-11-05 18:37:06 | 思い出の人
今日も、プーちゃんらの現場作業は順調に行ったようです。
三人とも、「2台目やからチョロいもんや~。」と、ご機嫌です。
3台目の作業予定日はまだ未定ですが、もう・・大丈夫やにゃ・・。

トラックの荷台の鉄板張りに、たいそうな・・ですが・・。
昔、わしとジェロとその頃の爺さまらと、4人で遠方に同じ作業に行き、
その日に帰れず宿泊にもなったり、エライ目あった思い出が・・。
そのせいか・・どうも、慎重すぎるのか・・かもです。

  プーちゃん撮影

その時は、今は70歳になってるS爺と、68歳になってるY爺の二人。
二人はもう辞めてますが、強烈な個性の爺さまらでしたのにゃ・・。
S爺はイロイロ仕事での伝説を、Y爺は酒での伝説がありますが・・。
このエライ目にあったトラックの板張りの時は、二人の個性爆裂でした。

この時のトラックの荷台は、もう無残に木材が腐ってまして・・。
鉄板を張るにも、梁が無い状態で、アングルでの補強梁からの作業でした。
構内のみ使用の場合は、車両重量等の問題も無く、車検も不必要との事で、
とにかく3トンの物を載せれるだけの荷台の改造が必要・・でしたのにゃ。

バシバシと熔接で、梁や鉄板を取り付ける予定だったんですが・・。
イケイケのS爺がやりすぎて、残ってる部分の木材が燃え出したり・・。
「心配すな、大丈夫じゃ」と、熔接するイケイケのS爺・・。
・・わしは燃え広がらないようにと、ずっと水掛けババアでした・・。

途中からは、持って行った溶接機が故障したりで・・中断・・ (T_T)
遠方なので、一度帰って翌日の朝早く来るよりも、溶接機をリースして
朝一番届けるからと言う・・ジジの無情の決断の電話があり・・。
急遽ご好意で、その客先の宿泊施設に泊まることに、なったんですにゃ。

  屋上のバラ

工事の作業着のまま、やっと小さい居酒屋を見つけての晩御飯。
お勧めの刺身盛り合わせと、定食と、もちろん酒・・。
ここからは、酒飲み妖怪Y爺の一人舞台のようになり・・。
小さいけど盛り合わせの刺身が生き造りで、口がパクパクと・・。
それを見て「可哀そうや~」と、泣き出すし・・ (-_-;)

いつもよりは、そない飲んでないのに、酔ったY爺は宿泊施設でも・・。
二段ベットが二つある部屋で、作業着のまま寝る・・のですがのお。
部屋に落ち着くと急に「お母ちゃんの声が聞きたい!」と、騒ぎ出し、
奥さんに携帯電話で、「大好きや~」と電話をして・・。
わしらにも代わる代わる挨拶をさせたり、大騒ぎでしたのにゃ (-_-;)

わしも話しましたが、電話の向こうの奥様の、無言の怒りが伝わってきて、
恐縮するやら、怖いがな・・でしたにゃ・・。

そのうち、酒が飲めないから酔ってないはずのS爺までも、
「わしも寂しいなったから、お母ちゃんに電話する~。」と、電話をかけ、
わしらにも代わる代わる挨拶をさせたり、夜中に迷惑な・・爺さまらです。
まあ・・歳取っても仲良し夫婦・・も、エエもんですがにゃ・・。
わしとジェロは、こんな形でそれぞれの奥様と、初めて喋りましたのにゃ。

  

翌朝、コンビニのパンとおにぎりでの朝ご飯・・。
着替えもないし、顔は洗ったままの状態で・・紫外線バリバリ吸収。
わしだけ女やいうのを、すっかり無視の状態で、かえって気は楽ですがにゃ。

リースの溶接機が届き、又皆で、鉄板張りの続きです。
木材が燃えるのもお構い無しに、ガンガン熔接するS爺と、補助のY爺。
わしとジェロは ずっと水掛けババアとジジイ・・でしたが・・。
それでも無事に終了して、夜九時過ぎにやっと工場に帰りましたわ。

あとで聞くと、Y爺は家に帰ると、怒り狂った奥様が待っており、
「恥ずかしい事するなあ~。」と、玄関に1時間ほど座らされてお説教。
怒られて大変やった・・と、言ってましたが・・そりゃのお (-_-;)

こんな事もあったので、わしは慎重すぎるのかも知れんですが・・。
でも、よく考えれば今回は熔接ではなく、リベットでの鉄板張りなので、
あの時のような炎上作業でもないので、心配いらんかったですがにゃ。

工事は結構アクシデントもあるので、慎重ぐらいで丁度いいかもと。
いろんなことがあって 覚えてもいくわけですがにゃ。
ウチの場合、ちょっとアホ事件が多いのも、難点ですにゃ (-_-;)

今後の3台目も、プーちゃんら無事終わって欲しいですにゃ。


工事でのあほな思い出は 
まだまだナンボでもあります (T_T)
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ドコも一緒です

2010-09-11 15:37:55 | 思い出の人
今日も暑いですが・・一時期よりはちょっとだけマシです。
数名の爺さまも出てきて、仕事してますにゃ。
納期があれば、土日も無くなるのが、小さい工場の宿命のような・・。
とにかく、お客さんの急ぎの依頼が重なり・・わしゃわしゃです (T_T)
急ぎ急ぎと、いろいろと依頼が来ていますが・・。
不況のせい?か、納期の余裕が無い仕事が多いのは、ドコも一緒です。

 

シエロさんや、おんな侍さんが言ってるように・・ドコも同じですにゃ。
ウチも、バイトですが、若い兄ちゃんらがいた頃は大変でした。

O君は知り合いの息子さんですが 少し引きこもり気味のようでして、
その方が、人手の少ないウチへと連れてこられたんですがにゃ・・。
最初は、とにかく・・・製造業に向かないような華奢な子でして、
してもらう作業も選びながらと・・教えながらの日々でした。

20歳だし、いろんな可能性があるはずだと、工場内だけでは無いようにと
パソコン仕事もさせてみたり、外回りも連れて行ったりと・・。
本人にいろんな事を見せて、選択肢も与えてあげれれば・・な感じでした。

華奢なだけあって・・食べ物にも好き嫌いが多く・・。
いつも残り物を貰えるセル子さんは、幸せでしたがにゃ・・。
O君との外出先では特に・・食事に気を使いましたにゃ・・ (-_-;)

客先で、応接室に通され、いろいろお話となったときの事ですがにゃ・・。
O君とわしは、慣れないふかふかのソファーに座って、ちょっち緊張。
お客さんの偉いさんが来られて、いろいろ談笑していると、
事務員さんがコーヒーを持ってこられましたのにゃ。
テーブルにカップを置こうとしたその時、それまでずっと黙ってたO君が
大きな声で・・「ボク、コーヒー嫌いなんです。」・・と・・。
まあ・・・喋ったのは・・この一言だけなんですがにゃ。
素直と言えば・・そうじゃが・・
せっかくの心使いやのに、もう少し・・のお・・みたいな (-_-;)

 

M君もやはり・・熔接屋の息子さんで、見習いにと連れてこられまして。
太目の大きな体で、30歳に近いのに、ちゃんと働いた事が無いらしく。
すぐ、ギブアップ気味になるのですが・・何とか・・やってました。

車の免許を持っていないので、先々に配達なども出来るようにと、
知り合いの合宿免許に申し込み、免許を取ることにしたんですにゃ。
諸事情で、費用はウチで負担し、給料から月々返して貰う事にしてです。

知り合いの所なので、わしが当日は車で送って行ったんですがにゃ。
2週間近くも親と離れたことが無いM君は、どこか不安げでして・・。
預けた帰り際は、なんじゃか・・子を捨てて行くような気持ちに・・。

数回・・やはり・・逃げ帰りそうになったのですが・・。
セル子さんの写真を送ったりして励まし、何とか無事に免許取得・・。

   前足をび~~んと

その後ある日の工事の時、車3台に分乗してですがにゃ。
1台はトラックで荷物がたくさん乗っておりまして・・。
夜も遅く 帰路3時間の道のりでして、疲れた皆の代わりにわしが運転。
横には、免許が取れたM君を乗せて・・・・。
荷物が重いのでスピードが出ず、他の2台からは、ずいぶん離され、
予定してたサービスエリアで、二人でやっと休憩。
「ここからはすいてるし、せっかく免許取ったし運転してみるか?」
と、M君に聞いてみると・・返ってきた返事は・・
「事故起こすと嫌なので、1年間は乗らないと決めたんです。」・・と。

・・・なんじゃ? そりゃ?・・・ (+_+)

その後、又 わしが運転して再度出発・・。
助手席のM君は、いつの間にか買ったジャンボポッキーご当地編を、
ただひたすら・・ボリボリ・・ボリボリ・・・と・・・・。
本人なりの眠気対策?なのか、ボリボリ・・・ボリボリ・・・と・・。
夜の高速を、重量ギリギリのトラックを運転しながら、わしの頭の中は、
????の他に、なじぇ?1本くらい・・くれんのか・・・などが・・。

やっと工場に着くと、ジジと数名が待っててくれまして・・。
「ご苦労さん、さっと工具だけ降ろすか」と、ロープをほどいてると、
「お疲れ様です」と、自転車で帰っていくM君の後姿が・・・ (+_+)
助手席には、お菓子の空箱が・・・置いてありましたがにゃ・・。

 

なんじゃかんじゃ・・と、その後も、いろいろありましたが・・
やっとこれからという時に、二人とも、辞めて行きましたにゃ 
体調が悪くなり、休みがちになり・・・ (-_-;)
二人が一緒に働いた時期は無いのですが・・似てるとこも多く・・。
共通する点も多く、何よりシエロさんと同じく、すぐ泣きますにゃ。
人前で涙を見せるもんじゃない・・と育てられたせいか、どうも?です。

工場というチームで、家族より長く一緒に時間を過ごすのですがにゃ。
境遇や性格も・・いろいろ違う者同士が、一緒におるのは難しいです。
どこか、何か、一個でも共通するものがあれば・・みたいな・・。
個人の尊重も大事ですが、そればかりではチームは成り立たんし・・。
こうしたから、こう返してでもなく、ただ一つに普通に・・みたいな・・。

一緒に働く人を見つけていくのは、仕事を探す、開拓すると同じように、
恋人や友達を探すのと同じような・・・。
ずっと続く悩みであり、テーマかも・・ですにゃあ・・。

では、これから作業手伝い・・。    

肉体労働もダイエットと思えば・・です。
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バスの子、W君

2010-08-29 16:45:17 | 思い出の人
あいもかわらず・・日曜ですが仕事です (T_T)
わし、ジジ、ジェロ、プーちゃん、Tちゃんですが、
今日は、ひょうたん君とショウヘイちゃんも来てくれてます。
納期の為に、平日に休み振り替えで・・ありがたいことです。

6年以上前の貸し工場の頃も、いつも休みは無かったような・・。
そのうえジジと二人なので、応援のバイトを探すのもいつも苦労してて。
こうやって・・今は皆と働けることは、ホントに有難い事です。

 昔、工場で作ってみた瓢箪

今のウチの工場は、爺さまばかりが多いですが、前の工場の頃は、
20代の兄ちゃんも、結構バイトでおったりしたんですにゃ。
その中でも、印象に残ってるのが「W君」でして・・。
近所の鉄工所のK君のお友達と言うことで、W君をバイトにと紹介され、
簡単な作業や長距離の配達などを、手伝ってもらっておりました。

W君は高校卒業後、電気関係に勤めてたんですが、22歳になった時に、
「バスの運転手」になるのを目標にと、会社を辞めた子でして・・。
・・・バスおたく・・・です (+_+)
運転手さんになれるまで・・ということで、バイトに来て貰ってました。

電気屋さん時代には、大阪の超有名水族館のメンテ作業中に、手違いで
館内を停電させてしまい、遠足中の園児が大パニックに陥ったという、
トメさんにも負けず劣らずの、おっちょこちょいの経歴をもつ・・。
まあ・・ウチにはピッタリ?の子でしたにゃ・・ (-_-;)
 


ジェロやプーちゃんが来るずっと前の頃でして、長距離はいつも、
わしとW君のコンビで、出かけておったんですにゃ。
地方のスクラップ屋さんには、結構古いバスがあったりしまして、
配達で走りながら見つけると、W君がもう・・大騒ぎになり、
5分でいいから時間を下さい、バスをじっくり見たい・・というような、
家中もバスの部品や料金箱?まであるという、筋金入りのおたくです。

この頃はバスの免許「大型二種免許」は、一部の教習所しかやっておらず、
運転免許試験場にて実技一発勝負・・みたいな頃でして・・。
W君は、それこそ何度も落ちながらチャレンジしていましたにゃ。

とても明るい子でして、ジジもとても気に入っていて、
本人には悪いが・・落ちるたびに・・残念やが、ホッとしたような・・。
このまま・・あきらめて・・ウチにおってくれんかのお・・みたいな、
複雑な日々でしたがにゃ・・ (-_-;)



十何回目かの実技試験で、やっと合格しまして・・。
その時は、もう大泣きで電話をかけてきまして・・。
「姉ちゃん・・受かった~・・やっと受かった~。」と・・。
こちらも一緒に泣いてしまいそうになるほどの・・大泣きでした。
ジジに、「受かったわ!」と、言いに行くと・・複雑な顔で、
「良かったな。」と言うものの・・これ又・・複雑な・・ (-_-;)

その後は、私鉄バスの会社に無事入社し、バイトは辞めましたにゃ。
W君は小さい時にお母さんを亡くしており、その私鉄バス沿線に
お墓があり、小さい頃からバスに乗り、お墓に通ってたらしく、
それで「バスおたく」になり、なんとそのお墓のある沿線の担当に
見事なったそうでして・・・、長~い夢を叶えた訳ですにゃ。

たまに聞いた話では・・・おちょこちょいは・・あいかわらずで、
バス停に止まらず通過して・・怒られた・・とか・・ (-_-;)
バス通勤の可愛い女の子に憧れたが・・振られた・・とか (-_-;)

W君のウチの工場でのエピソードも数々でして・・。
また・・そのうち・・笑って頂けるかと・・。

こうして、昔も今も・・皆のおかげで何とかやっております。


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今日のガリガリ君は又ハズレです。    
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シルバー人材のMさん

2010-03-17 19:33:05 | 思い出の人
今日は、現場からの急ぎの依頼でバタバタ・・
何とか・・要望に答えられそうで、ひと安心・・

さてさて・・ウチは ようさんの職人爺さまがおります。
請負、アルバイト・・作業により、さまざまですが・・。
本人らはそんな気は無いですが「高齢者」の方が多いです。
・・おお・・でも・・
たまに、本人の都合で‥高齢者になる時も・・あるか・・

 ノギスでの測定

その他に、市のシルバー人材さんをお願いしてます。

組立作業や、事務のお手伝い、お掃除、お昼の支度などで、
その時々で、シルバー人材さんから来てもらっています。

ジジと二人の頃より、段々に仕事も人も増えてきて
わしも出掛けたり、する事が増え、祖母の介護もあったりで、
たまたまテレビで見た、シルバー人材にお願いした次第です。

本当は、ちゃんと事務員さんを募集すべきですが、当時は、
伝票整理や帳面つけなどが主で、パソコン作業はわしがやり、
さほど毎日する事も無いけど助けは欲しい、困ってきて・・
それで、週3日ほどの1日五時間くらいで来てもらいました。

シルバー人材さんの場合、経理上は外注扱いとなり、
通勤時の事故など保険等は、向こうの負担となり、
依頼費も相談の上で、貧乏なウチとしては無理なく利用できて、
本当に助かっています・・。



初めての事務のお手伝いの一番目の人は、賑やかな・・
肝っ玉母さんのような人で、大手の鉄工所にいたらしく、
何も知らんようなわしに、いろんな事を教えてくれました。
わしが出掛けて一人の時は、よく・・うたた寝してたそうで、
セル子さんと一緒に、イビキかいてた事もあるそうです・・。

お家の事情で辞めてから、Mさんが来まして・・
これが、ハキハキした元気な人で・・
さすがの爺さまらも・・怖がるような迫力で・・
例えば、タイムカードを押し忘れたりしたら
スゴイ剣幕で怒られるので、爺さまらは押し忘れるたび
・・怯えておりました・・

だらしないわしも・・よく怒られてまして・・ (^^ゞ
家に持って帰るものを忘れる事も多く(今もですが・・)
忘れんように、目のつく所にメモが貼られたりしまして、
ある日、配達から遅い時間に工場に戻った時、
わしのパソコンに、カレンダーの裏に書かれたメモが
でえ~~~ん!!と貼られてた時もあります・・ (-_-;)

やはり家の事情で辞めてから、ふらっと遊びに来たけど、
残念ながら、わしは出かけてる時でして、
ジジらから聞いたらあいもかわらず、元気・・で
・・迫力あったそうです・・。

それから何度か、他の人に代わって・・
今も 本当に助かっており、本当に感謝しています。

こうして、いろんな人に、助けてもらって・・
貧乏ながらも、さまざまな伝手で・・
・・ウチは、成り立ってます・・


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今も優しい人で、皆も喜んどります・・  

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