コロッセオは、ヴェスバシアヌス帝の命で72年に建造が始まり、その息子ティトゥス帝の時代に完成しました
皇帝の名をとって当時はフラヴィオの円形劇場と呼ばれたそうです
長径188m,短径156m,周囲527m,高さ57m,収容人員5万人という文字通り「巨大(コッロッサーレ)」な建築物です
ただし、本当の名の由来はここにネロ帝の巨像(コロッソ)があったことが真相のようです
落成の際には、映画でおなじみの剣闘士や猛獣の殺し合いをはじめとする催しが100日間も(!)続いたといわれます
これは、このような見世物を提供することで庶民の人気を稼ぎ、社会に山積する問題から目をそらさせるという支配者の政策でした
キリスト教が公認された後、これらの血なまぐさい見世物は次第に下火となり、6世紀の半ばには廃止されました
このコロッセオも例に漏れず格好の建築資材提供の場となり、表面を覆っていた大理石や上階部分の石材が持ち去られることになってしまったそうです
(地球の歩き方)