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きもの雑記帳

大好きなきものについて、日々想うことを綴ります

きものデビュー?

2006-08-30 22:20:36 | その他きもの関係
「きものサロン06秋号」を買いました。二人の読者が実際に着物を選んで購入する、「この秋、きものデビューしませんか」という記事が載っていました。

一人は飛び柄の小紋と塩瀬の染め帯、長襦袢、草履、着付け小物一式を購入しました。仕立て代を含めて総額36万2294円、もう一人は付け下げ、袋帯、長襦袢、半襟、襟芯、衣紋抜き、帯揚げ、帯締めで総額57万7500円でした。
リサイクルやアンティークに慣れた目で見ると驚きの金額です。
記事を読むとお二人とも殆ど着物を着たことが無いように感じました。
(買った着物は誰かに着せてもらうのかな?)

着物にほのかな憧れを持ち始めた初心者が呉服屋に行っていきなり着物一式を誂えるのが、「きものデビュー」なんでしょうか?
確かにお金が一杯ある人ならこんなデビューもアリかもしれませんが、それぞれの生活やお財布事情も考慮した幅のある企画に出来なかったのでしょうか?

きもの雑誌には珍しく、全ての商品の値段が記載されていたのは評価できますが、改めて新品着物の高額さと、きものの世界の門の狭さを感じた記事でありました。

私は何故、外国人になろうとしていたのか?

2006-08-29 22:24:56 | その他きもの関係
着物にハマるまで、洋服が大好きでした。今でも嫌いじゃありませんが、正直着物のほうが好きです。
目まぐるしく変わる流行に合わせるかのように発売される、何冊ものファッション雑誌、それらをくいいいるように見ながら、
「この靴は絶対欲しい!それで、こんなスカートと合わせると絶対かっこいいな!ああ、値段が高いな、どうしよう・・・」というような事を毎シーズン真剣に悩んでいました。
特に海外セレブのスナップ写真が好きで、そんな特集がある雑誌は必ず買っていました。

あんなに好きだった洋服なのに、年齢のせいか今までの流行のスピードについて行けなくなっていることに気づき始めると、シーズン毎に増え続ける洋服や靴の量、また、それの処分を考えることにウンザリするようになってきました。
自然とファッション雑誌を買う量も少なくなり、買い物に行っても以前ほど洋服を買わなくなりました。
そんな「洋服に疲れた」頃、自然と今まで忘れていた着物のことを思い出したのです。
もともと着る物が大好きな性分だったらしく、着物にハマるのにたいした時間はかかりませんでした。

着物は、洋服と違って去年の物がもう着られないということがなく、自分のペースでお洒落が出来るので、とても気持ちが楽です。
まったく流行が無いという訳ではありませんが、そのスピードはゆるやかです。
お洒落の気分が着物で満たされて、洋服の呪縛が解け冷静な眼で見ると、海外セレブの真似をしようとしていた自分が不思議でなりません。セレブのスナップは、今見ても確かに素敵です。「洋服ってこの人たちのための衣類なんだな。」と思います。
洋服に一生懸命だった頃は全く自覚が無かったのですが、今思うと無理に外国人になろうとしていたとしか思えません。

そういえば、若い頃は大きな西洋館(薔薇の花つき)に住みたい!とか妄想を抱いていましたが、今は平屋に日本家屋(縁側つき)に住みたい!と妄想の質も洋風から和風に変化してきました。
ただ単に、ババくさくなってきただけかも知れませんね。

着付けの道具

2006-08-20 23:04:47 | その他きもの関係
私が普段使っている着付け小物です。
カラフルなモスリンの腰紐は祖母の手づくり、その他の帯板、帯枕、ゴムベルトの類は、20年近く前に着付け教室で揃えた物です。
変わったヘラのような形の物は「ウテナ」といって二部式帯や結ばない方法で帯を締める時に使う枕受けです。
腰紐は気分や着物によってゴムベルトにしたり、モス紐をつかったりしています。
伊達締めは、縮緬などの柔らか物や、どうしても着崩れしたくない時に使いっています。
普段はコーリンベルトで襟元を決めた後は、伊達締めはしないで直接帯板をしています。
かなり使い込んでいるのであんまり綺麗じゃありません。

骨董ジャンボリーに行ってきました

2006-08-05 19:00:26 | その他きもの関係
昨日、骨董ジャンボリー(アーリーバイヤーデー)に行ってきました。
会場をぐるぐる廻ること3時間、写真にある紫地に船柄の絽名古屋帯、緑色の麻袋帯、帯揚げ3枚、帯締め2本を購入しました。
帯は各1万円、小物類は全部で4千百円でした。
昨日、頑張って買い物したせいで、今日はちょっと疲れ気味です。
会場には、暑い日だったのに着物の女性が結構いましたが、私は洋服での参戦でした。
洋服で出掛けて、着物の人を見ると「やっぱり着物にすれば良かった!」といつも思ってしまいます。

ブログの名刺

2006-07-20 22:46:38 | その他きもの関係
着物縫製室のmisakoさんにブログの名刺を作っていただきました。
日曜日に学生時代の友達に会った時、早速使わせていただきました。
手作りのプレゼントって嬉しいものですね。
どうもありがとうございました。

会社帰りに東京大丸の「昔きものと手づくり雑貨市」を覗いてみました。
焦げ茶に薔薇柄の附け下げにかなり心引かれたけど、来月の骨董ジャンボリーもあるし、今回は何も買わずにパスしました。

オタクの面目躍如?帯の素性、3年後に判明

2006-07-15 20:55:38 | その他きもの関係

長いブランク後、再度普段着物にチャレンジしようと思って、間もなくのことです。
インターネットで知った百貨店の中の着物のリサイクルショップに通い始めたころです。

帯の棚を物色していて、1本の赤い袋帯を見つけました。
キューピットや女神、葡萄、などギリシア神話を思わせる模様を、絞りのように見える織で表した凝ったものでした。
シックな紬の帯に締めたらとても映えそうです。
おまけに新品同様だったので、ちょっと高いのかな?と思って値段を見たら1万円でした。

お店の人に、「何故、安いんですか?」と尋ねると、「ウチは赤いものはあんまり人気がないのよ~」という返事。
あれこれ帯をひっくり返したりして、お店の人と状態を確認していると、彼女は「これ、渡文の帯かもしれない、確かこういう感じの帯を作っていたから。」というのです。その頃は今よりも帯や着物のメーカを知らなかったので何のことか解らず、「渡文て何?」と思いながら、その帯を買って帰りました。
家に帰ってから、うっとりとその帯を眺めていると、タレの内側に「纐纈」という織り出しがあるのに気づきました。
早速インターネットで「纐纈」というキーワードを検索すると、京都の「渡文」というメーカーが「纐纈」というシリーズの帯を出していることを知りました。
着物通のマダム達には有名なメーカーで、「美しいキモノ」などの雑誌にもよく登場していて、本物は値段もセレブで人気があり、渡文モドキもとても多いらしいのです。
私はもしや!・・・と思いつつも80パーセントはそのモドキのほうだろうと思いました。
本物だったらいくらリサイクル品でも1万円で買えるような物ではなさそうに思えたのです。
「でも、色柄が気に入ってるからいいや!」と思い、黒地の大島紬に合わせてよく締めていました。
その後もリサイクルショップでも「纐纈」の織り出しのある、この手の帯に合うことは二度とありませんでした。


しかし、今日、図書館でこの帯の素性を確認することが出来ました。
何気あく手にとった「織の四季」という本の中に、見覚えのあるギリシア神話を思わせる帯を見つけました。
そう、1万円で買った帯は本物の「渡文」だったことがここで確認出来たのです。
実は、呉服屋さんに行ったことのない私は本物の渡文の「纐纈」が幾らするものなのか知りません。
とりあえず心のどこかで引っかかっていたことがすっきりしました。

つまらない事かもしれませんがいかにも着物オタクっぽい話でしょ?

浴衣の女の子を見ました。

2006-07-13 22:25:38 | その他きもの関係
今日、会社の帰りに浴衣の女の子をみました。
蝶の浴衣に黄色い半幅帯が、会社帰りのサラリーマンやOLさんたちの中をひらひらと舞っていきました。

今週末あたりから花火大会のシーズンが始まります。
明日は金曜日、もっとたくさんの浴衣の女の子に会えるかもしれません。

着物ってエライ?

2006-07-07 21:51:14 | その他きもの関係
着物を着ていると「エライねぇ」と言われることがあります。
未だに何と答えて良いか解らず、大抵は「エヘヘ・・・」と曖昧に笑って誤魔化してしまいます。
おそらく、皆さんは「こんなに仕度も着るのも面倒なものを良く着ている。」という感心の意味で言ってくれているのだと思います。
ただ、本人は、天気を気にしつつ明日着る着物をコーディネートしたり、半襟を付けたりといった手間を楽しんでいます。
また、1つ1つ手順を踏んで、最後に帯締めを締めて「よし!」と着姿を確認したときの満足感は何事にも変えがたいものがあります。
私にとって着物を着るという事は好きなことを楽しんでいるだけのことなので、エラくも何でもありません。

以前、9時に出社するために5時起きしてシャンプーをして2時間以上ヘアメイクに時間をかける女性の話を聞きました。
その時は彼女のことを「エライ」というか「スゴイ」と思いましたが、彼女にしてみれば、その2時間のヘアメイクの時間は
案外と楽しい時間で、そのために早起きすることは大して苦ではなかったのかもしれませんね。

記憶に残る夏着物

2006-07-05 21:55:41 | その他きもの関係
ずっと以前、私がまだ20歳になったばかりの頃でした。
夏のある日、新宿の百貨店で買い物をしていた時、着物姿の女性を見かけました。
綺麗に髪を結い、白っぽい絽の着物を着て手にはレースの日傘を持っていました。
年の頃は20代後半、色白の美人でした。
大勢の女性が行き交うなか、彼女の白い着物姿はいかにも涼しげでそこだけ違う空気が流れているようでした。

今でも「夏の着物」というと、百貨店でみかけたその女性の姿を思い出します。
自分も夏に着物を着るよになって、その装いが夏の着物でしかも全身白という非常に難易度の高いものであったことがよく解りました。
未だに真似する勇気はありません。