ああでもない,こうでもないと,半年以上実験してきましたが,ここらで一区切りをつける意味で,直交変調ICを使って,ひとまず電波を出す!ということにしました。
NECのμPC8104というデバイスを使いました。ほんとは,個別部品を使って,システムを組み立てたかったのですが,なかなか満足できる結果が得られなくて,最終手段です。(ちょっと残念!!)
こんな感じで,実験スタートです。左の白い箱はAF2トーンジェネレータ(FCZのキットで,15年以上使っています)
2トーンジェネレータの上にあるのが,マイクアンプで,スイッチドキャパシタフィルタを使って,2800Hz以上をスパッとカットしています。
これです。スイッチドキャパシタフィルタ(MAX7400)は,表面実装ICなので,基板裏側についていて,表からは見えませんが・・・
この基板の右下が,4段オールパスフィルタです。
この4段というのが,少し甘かったようで,サイドバンドサプレッションがいまひとつです。
で,DDSと変調部の基板です。発振周波数は50.215MHzです。
ここからの出力をMAR-7のRFアンプを通し,ローパスフィルタを通して,出力1mWを得ています。
出力波形はこのとおり
2トーンジェネレータの代わりにマイクをつなぎ,試験電波を出して,ローカル局にリポートをいただきました。
SDRでモニターすると,キャリアサプレッションは35dB程度,逆サイドバンドも弱いですが出ているようです。
なにより,DDSからの直接信号が,実験室内では強い!Hi
音は,PSNらしい,低音まで伸びたそこそこの音質ではあります。
というわけで,オールバンドのダイレクトPSNは,直交位相の問題,キャリアサプレッションが周波数によって大きく変わり,その都度調整が必要であること などから,結局あきらめることにしました。
オールバンドPSNトランシーバーは,シングルコンバージョンで仕上げることにします。
ここまで来る時間の 長かったこと 長かったこと・・・
聞いていている限り通常の音質で違和感はありませんでした。
テスト電波ををRS56で聞くかぎりでは音質はFBで、逆サイドバンドは弱いですが注意して聞くと僅かに聞き取れるレベルでした。
結局,オールバンドダイレクトコンバージョンは,諦めることにしましたが,AF-PSNの調整でサイドバンドサプレッションはもう少しくらいは改善できると思いますので,ご希望があれば,回路図,基板,パーツ類を用意いたしますので,お知らせください。(AF-PSNの調整は,結構リキが必要かもしれません・・・)
惚け防止に挑戦します。
ただ、これに関しては私自身があまり知識がなく調整方法などの適当なマニュアルもつけていただければ。
見よう見まねでいじりながら勉強します。