フロリダ・プロジェクト
真夏の魔法
The Florida Project
2017年
監督ショーン・ベイカー
ウィレム・デフォー
ブリア・ヴィネイト
これも当たり 今年観たやつはほぼ全部当たり ハズレはほぼない
その中でも三本の指には入りそう
何しろ この映画を観た夜から次の日の朝にかけて見た夢3本ぐらいが
ほぼこの映画関連の夢 登場人物こそ自分の周りの人達だが
全部 このフロリダプロジェクトのラインでした
最近の人がよく「突き刺さった」となんでもかんでも「突き刺さった」と言われますが
そんなねー突き刺さることなんて無いっすよね
この映画は あれ、これがみなさんがよくゆー｢突き刺さる」ってゆーやつかと
主役の女子や母親役が可愛いらしーんかなーとゆースケベ心と
ウィリアム・デフォーが出てるんが気になって 仕方なく見に行きました
親子のお涙頂戴ヒューマンドラマだと嫌だなーと思いつつ
ところがもー最初っから様子がおかしい
ヒューマニズムエンタテーメントにありがちな演技演出が一切ない
ほんとーにそーゆー人達がわちゃわちゃやってる感じ
子供目線で ちびっ子達が日常生活でやってるくだらない意味のない行動と
くだらない意味のない子供会話が延々と続き
母親はタトゥーと髪の色が世捨て人 常にパンク 根っからのパンク
しかし 子供をに暴力をふるったり 上から押さえつけたり
エラソーに説教したり 叱りつけたりしない
ウィリアム・デフォーも今回はいつものギミックは皆無 ふつーのモーテル管理人のおっさん でも この人だけはかろうじてマジメでジミな目立たない役者さんぽくもある
内容は モーテル暮らしの貧困母子家庭の有様ですが フツーの映画みたいに不幸話や切ない話や愛情のやりとりみたいなんをことさら頑張ってオーバーに演出しないのがかなりの好感で 徐々にボデイーブローが効いてきます
そして ラストの女子児童二人の疾走カタルシスは泣きます ラストカットアウトも見事
エンディングテロップも余計な音楽無し 人々の喋り声のノイズがのってるだけ
お見事
監督さんが伝えたいことが ものの見事にゴロンと伝わる仕組み
