すそ洗い 

R50 恥垢の上塗

自分の常識が壊され、心と体がおかしくなった。汚い仕事をやらされた

2018年03月13日 | 世間

「汚い仕事をやらされた」と言っていた 死亡した近畿財務局男性職員の親族が激白

学校法人「森友学園」への土地払い下げを行った近畿財務局国有財産管理の部署にいた男性職員(54)が7日(2018年3月)、自宅で死亡していたことが分かった。自殺とみられており、これを機に「森友学園問題」が急展開している。

男性職員の死亡が報道された9日の夕方には、佐川宣寿氏が国税庁長官を辞任。財務省は森友学園への国有地売却に関する決裁文書で書き換えがあったことを認め、きょう12日に国会に報告する。


親族によると、男性職員は「自分の常識が壊され、心と体がおかしくなった。汚い仕事をやらされた」と言っていたという。

親族は「正義感の強い人だった。でもノンキャリアなので命令には逆らえない。ノンキャリアだから汚い仕事をさせられ、追い込まれたのではないか」と話している。

去年(2017年)の正月には元気だったのに、8月ごろは夜も眠れず心療内科に通っていたという。

また、男性職員の遺書について、家族に「口外しないでほしい」という口止めがあったという報道もある。

決裁文書は誰が、誰のために書き換えたのか――。きょうの国会での報告に注目が集まる。

有馬晴海さん(政治評論家)「官僚が暴走しないようにチェックをするのが政治家の役割。それが一緒に組んでこういうことをやられては、国民はたまったものじゃない。佐川さんだけでなく、もっと他の力が働いたのかということを説明してもらわないと」

堀尾正明「今回は朝日新聞が取材して明らかになったけど、こういうことが日常茶飯事に起きているのではないかと思ってしまう。この国は自浄作用がないんだな、と失望します」


(2018/3/12 ビビット)

自分の常識が壊された」 死亡した近畿財務局職員

先週、自殺したとみられている財務省近畿財務局の職員の親族がANNの取材に応じた。男性は亡くなる前に「自分の常識が壊された」と話していたということだ。

 亡くなった近畿財務局の男性職員は何に悩んでいたのか。親族が異変を感じたのは去年の夏だった。先週、決裁文書の書き換え問題などの責任を取って辞任した国税庁の佐川前長官。その同じ日に駆け巡ったのが近畿財務局の男性職員が自宅で亡くなったというニュースだ。
 佐川前国税庁長官:「(Q.長官が指示された内容などが『自殺』の要因になったのでは?)大変、恐縮ですが、どなたがお亡くなりになったかも、実はきょうのニュースを見てるだけなので承知しておりません。申し訳ありません」
 男性職員は50代。森友学園側と土地売却に関して交渉する部署に所属していた。遺書のようなメモが残されていたことから、自殺とみられている。原因は分かっていないが、去年8月に親族に電話で苦悩を語っていた。
 男性職員(親族への取材から):「自分の常識が壊された。心と体がおかしくなった」
 さらに、こんなことも話していたという。
 男性職員(親族への取材から):「6月か7月に普通は異動があるが、自分はなかった」
 男性職員は高校卒業後に国鉄に就職。その後の民営化にともない、当時の大蔵省に入省した。男性職員は仕事を休んでいたが、職場復帰を目指していたという。

(2018/3/12 テレビ朝日 )


近畿財務局の男性職員が自殺か 森友の国有地売却問題で対応

学校法人「森友学園」の国有地売却問題を巡り、財務省近畿財務局の担当部署で対応に当たった男性職員が7日に神戸市の自宅で死亡していたことが9日、兵庫県警の捜査関係者などへの取材で分かった。自殺とみて調べている。

 麻生太郎財務相は9日、「内容は聞いている」と述べた。財務省内で記者団に語った。

 近畿財務局は地中から見つかったごみ撤去費として約8億円を値引きし2016年6月、森友学園に国有地を売却。17年2月に値引きの問題が発覚した。この職員は発覚当時、担当部署に在籍しており同年1月、取材に対応していた。

(2018年3月9日 共同)

森友疑惑 自殺した近畿財務局職員の妻の無念「1人で抱え込んだ」“主犯”は佐川前長官?

朝日新聞がスクープした森友学園への国有地売却の決裁文書「書き換え」疑惑が大きく動き出した。これまで「知らぬ存ぜぬ」を貫いてきた財務省が12日、ついに白旗をあげ、書き換えを認めるというのだ。

「書き換えの“主犯”は森友への国有地売却が発覚した昨年2月当時、理財局長を務めていた佐川宣寿前国税長官ら幹部。佐川氏は国会で売却の経緯を責任者として説明したが、決済文書の内容をそのまま、公表すると辻褄が合わなくなるので、近畿財務局幹部らに書き換えを指示したようです。関与した財務省幹部、近畿財務局職員らの処分が検討されています」(与党関係者)

 国会が疑惑解明へと動き出したきっかけは9日朝、永田町を駆け巡った疑惑のキーマンの1人とされる近畿財務局職員の自殺の一報だった。その直後、佐川前国税庁長官は逃げるように辞任している。

 遺書のようなメモを残し、神戸市内の自宅で7日、首を吊ったのは、森友学園の籠池泰典前理事長と直接交渉にあたっていた近畿財務局統括国有財産管理官(当時)の直属の部下だったAさん。

 Aさんの遺体は10日午前、故郷の岡山県内の葬儀場からひっそりと出棺された。
 遺族の知人は言う。

「奥さんは『どうしてこんなことになってしまったのか』『ひとりで抱え込んでしまって、ずっと休んでいた』『あんな担当になり、巻き込まれてしまった』と泣いていた」

 Aさんは体調を崩し、昨年秋から休職中だった。

「Aさんは森友への国有地売却交渉がほぼ終わっていた時、前任者から引き継いだだけ。(昨年2月に)森友問題が発覚してからは、ずっと帰宅が深夜で、朝も早くから役所に来ていました。休職前もつらそうな顔で歩いていたので『大変ですね』と声を掛けると、小声で『ええ』という返事があっただけでした。もしウチ(近畿財務局)が文書書き換えに関与したのなら当然、Aさんの名前は思い浮かびます。『天の声でやらされて、休職に追い込まれてしまったのか』とずっと噂になっていました」(近畿財務局関係者)

Aさんは正月明け、新年のあいさつで職場に顔を出し、春の復帰を目指していたという。朝日新聞の報道(3月2日付)で文書書き換え疑惑が浮上した直後、再び職場にひょっこりと顔を出したという。

「かなり体調がよくなってきました」と関係各所にあいさつしたが、わずか数日後に自ら死を選んだ。

 Aさんの自殺について9日の会見で質問された麻生太郎財務相はこう言葉を濁した。

「大変残念で誠に悲しい話だ。(佐川氏の)辞任と直接つながったように(メディアは)報道したいんだろうけど、私はわからない」
 
 Aさんの妻の親族は麻生財務相、財務省に怒りを隠さなかった。

「麻生財務相の会見をテレビで見てて本当に腹が立ちました。このままでは、死人に口なしでAさん一人だけが悪者にされてしまう。洗いざらい全部、真相を明らかにしてほしい」

 昨年10月にはAさんの妻の父親の法事があり、Aさん夫妻は岡山に里帰りし、墓参りをしていたという。Aさん夫妻は互いの仕事を大事にし、子どもはいなかったという。

「Aさんは芯が強くて仕事もしっかりやれる人物。精神的にも、タフですよ。それが自殺とは、よほどのことがあったのではないか」(別の近畿財務局関係者)

 もともと近畿財務局は森友側との交渉には乗り気でなかった。財務省は1月、神戸学院大の上脇博之教授による情報公開請求に対し、森友学園への国有地売却関連文書を5件、2月には20件、計約300ページにのぼる文書を国会に提出したが、それらをひもとくと、15年半ば、近畿財務局と森友側の交渉が暗礁に乗り上げていたことが読み取れる。

 同年4月には、森友側が軟弱な地盤を理由に貸付料の減額を求めてきたことに対し、省内で「『無理に本地を借りていただかなくてもよい』と投げかけることも考えている」と契約破棄も検討していた。

 ところが、安倍昭恵首相夫人が同年9月に小学校の名誉校長に就任したころから風向きがガラリと変わった。同年11月には、昭恵夫人付の政府職員が同省に「問い合わせ」、回答のファクスを森友側に送付。そのころから交渉内容が一変していく。賃貸契約の破棄を検討していたはずが、同年12月には「国有地の売買価格の交渉」、さらには「売買価格を学校法人に提示して買い受けの可否を判断させるなどの調整が必要」と変貌していた。

佐川氏が9日、辞任した後、麻生財務相は一連の経緯を説明したが、支離滅裂だった。

 辞任は佐川氏からの申し出だと説明したにもかかわらず、「国有財産行政に関する信頼を損なったことを踏まえ、減給20%、3カ月の懲戒処分にする」と発表。退職金から差し引くと言いながら、国税庁長官に任命した自らの責任を問われると、「彼はきわめて有能だし、真面目」「適材適所だった」と矛盾する弁明をした。

 上脇教授がこう批判する。

「佐川氏を懲戒処分にしたのであれば、本来は更迭しなければならないはず。その理由は文書書き換えか、虚偽答弁か、文書破棄か。麻生財務相は説明する責任があるのに、まったく果たしていない」

 12日にも発表される財務省調査の中身がどこまで踏み込んだものになるのか、注目される。

「佐川氏の辞任で財務省は事実上、これまでの“虚偽答弁”を認め、白旗を揚げたようなものだった。新たな森友文書書き換え疑惑で告発状が出れば、本省もガサ(強制捜査)をかけられるかもしれない。上から捜査を終了してはどうかという打診も出ていたが、指揮する山本真千子・大阪地検特捜部長が粘り、まだ継続中です。2月末には、大阪高検検事長が上野友慈氏に交代した。上野検事長は大阪の特捜部時代にイトマン事件、横山ノック知事の強制わいせつ事件など大きな案件を手掛けた敏腕。森友疑惑を徹底してやると噂になっている」(大阪地検関係者)


(2018.3.11 週刊朝日)


自殺した近畿財務局職員は「混合性抑うつ不安反応」 森友担当で100時間残業も

森友学園への国有地売却問題で財務省が発表した約80ページにも及ぶ調査報告書によると、昨年2月~4月の間に14の決裁文書を書き換えたこと、文書に明記されていた安倍昭恵夫人、安倍首相、平沼元経済産業相や鴻池元防災担当相、故・鳩山邦夫元法務相ら政治家の名前を削除したことなどが明らかになった。

この当時、森友案件を担当した後、休職し、3月7日に自殺した近畿財務局の男性職員Aさん(54)の親族は本誌にこう話した。

「昨年8月初め、Aから心療内科で『混合性抑うつ不安反応』だと診断されたとききました。『自分の常識が壊された。体調が悪く、夜も眠れない。仕事を1カ月くらい休み、治療のために自宅療養する』と言っていました」

 Aさんが親族に打ち明けていた「混合性抑うつ不安反応」とは、いったいどんな病気だったのか。精神科医の片田珠美氏はこう解説する。

「ハッキリとしたストレスになるような原因があって、それに対する反応として、抑うつ状態と不安状態が両方とも出ているという病名ですね」

 昨年8月初め体調を崩したというタイミングは、森友学園の籠池泰典前理事長地が補助金不正受給問題で妻と逮捕された昨年7月31日と時期的に重なる。

 親族はこう悔しさをにじませた。

「仕事のストレスがたたった。とても許されることではない仕事を押しつけられたのではないか」

 籠池氏に続き、今度は自分も捜査されるんじゃないかという不安感があったかもしれない。親族はAさんが「100時間を超える残業をやらされていた」とも訴える。

「心身ともに疲れきっていたようです。心配していたが最悪のことが起きてしまった。その後も電話で話をしましたが、暗い口調でした。故人の人間性は途中で投げ出さないし、まじめ1本やりで、自分には厳しく責任感が強い。人を責めないし、逃げ道は作ってあげるタイプ。その性格が今回は仇になったのかも……」(親族)

 前出の精神科医の片田氏はいう。

「まじめで責任感が強い場合、自分のこれまでの価値観がひっくり返るようなことが起こると、自分自身が揺らぐような事態になる。まじめな分、余計に罪悪感にさいなまれ、ものすごく気分も落ち込むし、不安感も強くなりやすい」

 遺書があったと報道されたが、遺書を残すということはどういう意味があるのか。

「復讐の意味合いがあります。いじめられて自殺した子が遺書を残すじゃないですか。それはなぜ残すかというと、自分をいじめた人たちに、罰を与えることを期待して遺書に託すんです」(前出・片田氏)

 ただ、遺書はもう燃やしてしまったのではないかという説も出ている。

「奥さんとは連絡が取れない。一番ショックを受けているのではないか。料理がうまく、やさしい人。Aは仕事ばかりだったので、普通のことはあまりできない。だから、奥さんがいつも支えてくれていた」

 麻生太郎副総理兼財務相は12日の記者会見で「進退については考えていません」と否定した。

 そして昭恵夫人ら複数の政治家の名前を文書から削除した責任を「書き換えのトップはその時の担当者で、そんな偉い所じゃないが、最終的な決裁として(9日に辞任した国税庁長官の)佐川が理財局長だったから、その意味で理財局長となろうと思う」と押し付けた格好だ。親族はこう憤る。

「汚い仕事をなぜ、Aにやらせたのか。それは誰が何の目的で命令していたのか。書き換えの命令系統を明らかにしてほしい。本人の死を無駄にして欲しくない」

(2018.3.13 週刊朝日) 










ジャーナリスト田中龍作氏が
『書き換え役の近財職員が自殺 「原本」と遺書見つかる 』
と報道するも信用されない



学校法人森友学園

「近畿財務局#森友学園問題」

佐川 宣寿(1957年11月6日- )
日本の財務官僚。第48代国税庁長官。

2017年2月24日 近畿財務局と学校法人森友学園の交渉や面会の記録は「売買契約の締結をもって、事案は終了した。記録は速やかに廃棄した」
3月6日に参議院予算委員会で、「産業廃棄物の場内処分を近畿財務局が業者に促していた」の報道に「財務局が掘り出したごみを埋め戻すというようなことを指示するということはあり得ない」
4月3日に決算行政監視委員会で、電子データは「短期間で自動的に消去されて、復元できないようなシステムになっている」、
4月28日に財務金融委員会で、2016年3月15日の財務省で籠池夫妻と面会した際に籠池が録音したとされる音声データは「どういう風にでき上がったものなのか承知していない」、

2017年7月5日、国税庁長官(第48代)
2018年3月9日、麻生太郎財務大臣により懲戒処分(減給20%3ヶ月)。同日、依願退官




籠池 泰典(1953年2月7日 - )
1979年:森友学園創立者の娘と結婚。
1982年4月1日:学校法人籠池学園 開成幼稚園児童教育学園(大阪市住之江区)を開設。
2014年に休園。
1986年:塚本幼稚園幼児教育学園の園長に就任。
2010年:肇國舎高等森友学園保育園を開園。
2017年3月10日:瑞穂の國記念小學院の設立認可申請を取り下げ。
学校法人森友学園の理事長を辞任。後任として、長女が就任した。
2017年7月31日:補助金不正受給事件で妻と逮捕。

「明るい表情」「正しい言葉」「賛嘆の言葉」「愛情のこもった態度」

教育勅語
朕󠄁惟フニ我カ皇祖皇宗國ヲ肇󠄁ムルコト宏遠󠄁ニ德ヲ樹ツルコト深厚ナリ我カ臣民克ク忠ニ克ク孝ニ億兆心ヲ一ニシテ世世厥ノ美ヲ濟セルハ此レ我カ國體ノ精華ニシテ敎育ノ淵源亦實ニ此ニ存ス爾臣民父母ニ孝ニ兄弟ニ友ニ夫婦󠄁相和シ朋友相信シ恭儉己レヲ持シ博󠄁愛衆ニ及󠄁ホシ學ヲ修メ業ヲ習󠄁ヒ以テ智能ヲ啓󠄁發シ德器󠄁ヲ成就シ進󠄁テ公󠄁益󠄁ヲ廣メ世務ヲ開キ常ニ國憲ヲ重シ國法ニ遵󠄁ヒ一旦緩󠄁急󠄁アレハ義勇󠄁公󠄁ニ奉シ以テ天壤無窮󠄁ノ皇運󠄁ヲ扶翼󠄂スヘシ是ノ如キハ獨リ朕󠄁カ忠良ノ臣民タルノミナラス又以テ爾祖󠄁先ノ遺󠄁風ヲ顯彰スルニ足ラン
斯ノ道󠄁ハ實ニ我カ皇祖皇宗ノ遺󠄁訓ニシテ子孫臣民ノ俱ニ遵󠄁守スヘキ所󠄁之ヲ古今ニ通󠄁シテ謬ラス之ヲ中外ニ施シテ悖ラス朕󠄁爾臣民ト俱ニ拳󠄁々服󠄁膺シテ咸其德ヲ一ニセンコトヲ庶󠄂幾󠄁フ
明治二十三年十月三十日
御名御璽


にじむ官の配慮 昭恵氏の発言削る

「森友学園」への国有地売却の決裁文書に関する「書き換え疑惑」報道から10日。財務省は12日、決裁文書の書き換えや削除を認めた計78ページに及ぶ調査結果を国会に提出した。もとの文書からは、安倍晋三首相の妻昭恵氏や複数の政治家の名前が削られていたことが判明。文書改ざんに加え、問題の原点である国有地取引を巡って官僚の「そんたく」があった可能性が強まった。

「極めてゆゆしきこと」。12日午後、麻生太郎財務相は取材に応じ、厳しい表情で「書き換え」があったことを認めた。

 決裁文書は昨年5月以降に国会などに提出された貸し付け、売却などに関する5件とそれに付随する9件。2014年6月~16年6月に作成され、森友学園の国有地売却を巡る問題が国会で取り上げられた昨年2月以降に改ざんされていた。

 15年5月の貸し付け契約の締結前に作られた「普通財産の貸付けに係る特例処理について」に添えられた経過表(「これまでの経緯」)では、削除された記載の中に、昭恵氏の名前があった。14年4月に学園の籠池泰典理事長(当時)が近畿財務局の担当者との打ち合わせで、学園が購入を希望する大阪府豊中市の国有地を昭恵氏と訪れたことを明かし、その際に撮影した「写真を提示」と書かれていた。

 また、15年1月には昭恵氏が学園を訪問したことを報じたインターネットニュースを紹介し「安倍首相夫人が学園の教育方針に感涙した」との記述もあった。こうした経緯は本来であれば、貸し付け契約に直接関わりのない記述と言える。

 経過表ではこのほかにも、貸し付け契約の交渉時期に、財務省に問い合わせをするなどした複数の政治家の名前も記されていた。15年1月、平沼赳夫元経済産業相の秘書から財務省本省に対し「近畿財務局から学園に示された貸付料が高額。何とかならないか」と相談があったと記載。また、同年2月には、鳩山邦夫元総務相の秘書が近畿財務局を訪れ、値下げを要望したとも記されていた。「本件は、鴻池祥肇参院議員から近畿財務局への陳情案件」とも明記され、学園が北川イッセイ副国土交通相(当時)の秘書官に面会を求めたことも書かれていた。

 さらに、この特例承認の決裁に付随する「『森友学園』の概要等」では、籠池前理事長が日本会議大阪の代表を務め、日本会議の「国会議員懇談会」の特別顧問に麻生氏、副会長に安倍首相が就任したとの記載もあった。土地取引が「政治案件」であったことをうかがわせる記述は、いずれも削除されていた。

 一方、削られた記述の中には、国会で森友学園問題が取り上げられた当時、理財局長だった佐川宣寿前国税庁長官による答弁と矛盾する内容も含まれている。貸し付け契約締結後の16年3月、地中から新たなごみが見つかったために、同年6月に学園と売買の再契約を締結。佐川氏は昨年3月15日の衆院財務金融委員会で、再契約までの学園とのやりとりについて「(正式な売却価格が決定される前に)価格を提示したこともないし、先方からいくらで買いたいと希望があったこともない」などと答弁していた。

 しかし、売買についての決裁文書などで削られた部分には、国有地から「校舎建設に支障となる家庭ゴミが存在していることが判明した」と書かれ、学園側から「現状を踏まえた評価による価格提示があるなら買い受けたい」「学園が価格に納得できれば今後、損害賠償などを行わない」といったやり取りを記載。「学園の提案で進めることが問題解決の現実的な選択肢」と応じたことなど、価格の交渉と読める経緯がすべて削除されていた。

 さらに、貸し付け契約について「特例的な内容」などと記した記載なども複数削除されていた。「特例」の記載は文脈上、10年後の売却を条件に加えた特殊な貸し付け契約のことを指していると読み取れるが、「学園を特別扱いした」と、野党などに受け取られかねない表現として削っていたものとみられる。

国の予算編成を担当し霞が関のエリート集団とも呼ばれる財務省で起きた前代未聞の公文書改ざん問題。文書管理に厳格なはずの財務官僚が、行政の信頼を根底から損なうリスクを負ってまで改ざんに手を染めた理由について、関係者の多くは「安倍政権への『そんたく』が働いたのではないか」と指摘する。

 「理財局長の答弁と現場の資料に齟齬(そご)が出たことで、やったんだと思う」。12日、記者団の取材に応じた麻生氏は、9日に国税庁長官を辞任した前理財局長の佐川氏の答弁の不備を繕うため、改ざんされたのではないかとの見方を示した。安倍政権への「そんたく」が働いた可能性については「関係ないと思う」と否定したが、霞が関でその言葉を額面通りに受け取る官僚は少ない。

 改ざん後の文書では、昭恵氏の発言を巡る記述が削除されていた。安倍首相は森友問題が発覚して間もない昨年2月、国会答弁で「私や妻が関係したということになれば、首相も国会議員も辞める」と明言。それをきっかけに、野党は昭恵氏の関与について追及を強めた。

 文書から削除された昭恵氏の発言は「(学園への売却予定地は)いい土地ですから、前に進めてください」。経済官庁幹部は「この発言が安値での売却に影響を与えたとまでは言えず、削除した理由は安倍首相へのそんたく以外に考えられない」と指摘する。

 佐川氏は国会での野党の追及に「交渉記録は廃棄した」「事前の価格交渉はなかった」などと答弁。この答弁に合わせるように、文書から交渉の経緯や価格交渉に関する記述が削除されていた。

 ただ、財務省の今回の調査報告では、決裁文書の内容を事前に把握していたはずの佐川氏が、そもそもなぜ国会で文書の内容に反する答弁をしたのかは明らかにしていない。

 今回の改ざんを巡っては、「官僚だけに責任を押しつけるようなことがあってはならない」(自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長)というように、政治の責任を問う声は根強い。

 安倍政権は、財務省など各省庁の人事権を官邸が一手に握ることで霞が関ににらみを利かせている。

 森友問題を巡っても、時に横柄ともとれる態度で野党の追及をはねつけた佐川氏を、官邸周辺は「良くやっている」と高く評価。昨年の通常国会を乗り切った後の7月の人事で、世論の強い反発にもかかわらず国税庁長官への昇進を認めた。

 当時は、文部科学省前事務次官の前川喜平氏が告発した加計学園の獣医学部新設を巡る問題で、安倍政権への批判が強まっていた時期。霞が関では「『役人たるもの、前川ではなく佐川を見習うべし』という官邸からのメッセージだ」との受け止めが広がり、首相官邸の霞が関支配は強まる一方となった。

 自民党の閣僚経験者は「官僚が官邸の意向に振り回されている。ゆがんだ『政と官』の関係を見直すべきだ」と警鐘を鳴らす。

(毎日新聞2018年3月13日)















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