【懲役5年求刑】ホスト血まみれ“新宿心中”「両手で包丁を握り、垂直に刺しました」被告はタバコを吸い、横たわる男にキスをした
12月3日、東京地裁で開かれたガールズバーの元店長・高岡由佳被告(21)の初公判。高岡被告は5月、東京・新宿区のマンションでホスト男性の腹部を刃物で刺し、殺人未遂の罪に問われている。
黒のスーツに丸メガネ姿で出廷した高岡被告は、被告人質問で、被害者の琉月(るな)さん(20)のホストの“魔力”に魅了されたことを告白。ガールズバーを辞めデリヘルやパパ活などで稼いだお金を琉月さんに貢いだことや、事件現場となった新宿区内のマンションに引っ越しした経緯などを語った。
「被害者はスウェットパーカー姿で大きなピアスをつけて出廷し、まったく緊張感が感じられなかった。弁護人から繰り返し質問されるなかで、被害者なのに“女性を騙したホスト”としての印象が残ってしまった」(司法担当記者)
高岡被告が、幸せを夢見た新宿の新生活は引っ越し2日目の5月21日、早くも目論見が崩れることになった。
「(琉月さんが)歌舞伎町のラブホに行ったと友人から聞いて、口論になった。彼はホテルに行ったことを認めたが、(性行為は)していないと言っていた。すごく辛かったけど『今後は女性といるときは伝えてほしい』でまとまりました」(高岡被告)
翌22日、高岡被告はデリバリーヘルスの仕事を翌23日の朝まで勤めた後、ドン・キホーテで包丁を購入。家に戻るとガールズバーの友人に電話をかけ、琉月さんについて相談をしたという。
〈彼の言うことが嘘だとしても殺してしまえば本当になる〉
「『我慢するしかない』と言われた。その後、(琉月さんに)早く家に帰ってきてほしいことを伝えたが、お店に来た女の子に『営業直し(お客さんの店へ飲みに行く)に行くから遅くなる』と言われ、そのときは死にたいと思い、携帯でメモを作成しました。彼を殺して自分も死のうと思った。彼を殺すしかないと思いました」(高岡被告)
〈お母さん、お父さん、○○さん、××さんごめんなさい。私に関わってくれた皆さんごめんなさい。昔から虚言癖が酷くて、虚言癖があった私は悲劇のヒロインになりたくて(略)親不孝な娘でごめんなさい。バカな娘でごめんなさい。虚言癖で嘘か本当かわからなくなって、大好きな人ができて どうしたら私以外を見なくなるのか殺せばいいとおもいました。彼のいうことが嘘だとしても殺してしまえば本当になる。琉月くんとしてではなくて、○○くん(琉月さんの本名)を愛している。心の底からどうしようもないほど愛している。お金としてしかみられていないのが辛い。嘘の言葉しかくれなかった、けれど死ねば本当になる(略)〉
同日15時過ぎ、何も知らない琉月さんは高岡被告の部屋を訪れる。前々日に購入したカーテンを取り付けた後、高岡被告と肉体関係をもつと、パンツ一枚の姿でベットで寝てしまった。
「彼が寝たのでキッチンに行き、『彼を殺してしまおう』と思い、包丁をもってベットに行きました。両手で包丁を握り、寝ている彼からみて身体の真ん中の左側に立ちお腹に対して直角……垂直に刺しました。彼が起き上がろうとしたので私は馬乗りになりました。彼は私の首を絞めようとしました」(高岡被告)
刺した後も被害者に「好き」と告げる高岡被告に対して、琉月さんは「わかった、ずっと一緒にいよう」「警察に言わないから救急車を呼んでほしい」と懇願。それでも高岡容疑者は琉月さんの携帯を奪い取ったため、琉月さんは部屋を飛び出したという。高岡被告は阻止しようと琉月さんのパンツに手をかけた。
「どこにも行かないで。携帯とタバコを持って追いかけた」
「行かないでほしかった。どこにも行かないでほしかったんだと思います。彼は私を付き飛ばし、私を殴って蹴って出て行った。その際、私のコンタクトが取れたのでメガネを取りに行って、携帯とタバコを持って追いかけました」(高岡被告)
高岡被告は1日タバコを4箱吸うヘビースモーカーだという。琉月さんはエレベーターで1階に降り、エントランスで力尽き、倒れた。高岡被告は非常階段で後を追い、エントランスで倒れている苦しむ琉月さんを見つけると、110番通報したという
「高岡被告や弁護人は、自ら110番通報をしたことで過ちを悔い、自首をしたことをアピールしていた。一方、検察は高岡被告が非常階段で追跡をする際、途中でタバコを吸ったり、倒れた琉月さんにキスをしようとする、またはキスをしようとした奇行を指摘しました。追跡の際、血だらけの高岡被告を見た住民が悲鳴を上げており、警察に通報されたと思った高岡被告は『もう一緒に死ぬことができない』と考え、やむを得ず110番通報をしたと検察は見ている」
逮捕後、高岡被告は琉月さんに謝罪の手紙を書き、琉月さんにはもちろん、彼の職場である歌舞伎町にも近付かないことを誓った。既に示談が成立しており、琉月さんは寛大な処分を望んでいる。
「示談金は500万で高岡被告の母親が払いました。法廷で証言した中国出身の母親は、涙ながらに『娘は本来優しい子なんです』と不慣れな日本語で減刑を嘆願していました」(同前)
高岡被告は10月に保釈されており、学校に通い、介護の資格を獲得。今後はハローワークに通い、介護福祉の仕事を目指していくと訴えていた。
12月4日、検察は確固たる殺意があったなどとして懲役5年を求刑。弁護人は両親から十分な監督が期待でき、反省をしているという点から執行猶予を求めた。高岡被告は裁判官に対し現在の気持ちを泣きながらこう述べた。
「本当に大変なことをしました。恐ろしい事件を起こしてしまった。被害者に申し訳ないと思っています。人間が人間を殺していいはずがありません。保釈されてから両親と話をしたときに父から『由佳と母がいれば』それでいいと言われ、母からは初めて強く抱きしめられた気がします。一生償って事件を背負って生きていきます」
.
(「週刊文春デジタル」編集部/週刊文春デジタル)
.
(「週刊文春デジタル」編集部/週刊文春デジタル)
12月3日、東京地裁でガールズバーの元店長・高岡由佳被告(21)の初公判が開かれた。事件が起きたのは5月23日。東京・新宿区のマンションで、高岡被告が20歳のホスト男性・琉月(るな)さんの腹部を刃物で刺し重症を負わせたこの事件、「好きで好きでしょうがないから刺した」といった供述に加え、警察に連行される高岡被告がうっすらと笑みを浮かべていたこと、ぐったりと横たわる被害者のそばで、両足を血に染めた高岡被告が平然とたばこをくゆらす写真がSNSで拡散されたことから大きな話題になった。ここでは、初公判の様子を詳報する。
裁判は、東京地方裁判所818号法廷で開かれた。セミロングの茶色い髪をおろし、大きな眼鏡に黒いスーツ、薄い水色のブラウスを着た高岡被告は終始うつむき気味だった。
起訴内容を蚊の鳴くような小さな声で、「間違いありません」と認めた高岡被告。被害者のホスト男性も減刑を求める嘆願書を提出しており、500万円の示談金、および被害者との接見禁止、歌舞伎町に近寄らないことを約束し示談が成立したことを明かした。
証人として琉月さんも出廷。シルバーアッシュに染めた髪の毛に、片耳には大きなピアス、目にも鮮やかな紫色のパーカーという“歌舞伎町仕様”だ。被害者が法廷に入ってくると傍聴席からは高岡被告が入廷したよりも、大きなどよめきがおきた。事件後、はじめて顔を合わせることとなった2人。琉月さんが苦笑いしながら高岡被告のほうを見ていたことに反し、2メートルほど先の距離に座る高岡被告は下を向いたり、顔を背けたりして、被害者を一瞥する様子もなかった。
公判では、高岡被告が犯行直前に携帯電話に残したメモも公開された。概要は、以下の通りだった。
〈お母さん、お父さん、○○ちゃん、××さん、□□くん(※被害者の先輩ホストの名前)ごめんなさい。私に関わった皆さますべてにごめんなさい。昔からずっと虚言癖がひどくて、虚言癖のあった私は、悲劇のヒロインになりたくて、美しくてはかないものになりたくて 何があって何がなかったことなのかわからない。親不孝でごめんなさい。バカな娘でごめんなさい。虚言癖で嘘か本当かわからなくなって、大好きな人ができて、どうしたら私以外を見なくなるのか、殺せばいいと思いました。何もない私に(聞き取れず)もう何もわからない。琉月くんと呼ぶのはなんだかお金って感じがしてイヤです。(被害者の本名)くんを愛してる。心の底からどうしようもないほど愛しているけど、お金としか見てくれなくても(中略)君は私に嘘の言葉しかくれなかった。僕はホストだからって。(中略)けれど死ねばそれが本当になる。だから今は大事にしたい。一緒にいられるなら何でもするから安心してね〉
琉月さんの証人尋問が始まった。
──高岡さんとの関係は?
平成30年10月頃、高岡さんが働くガールズバーで出会い、3月末から(自分の勤めるホストクラブに)頻繁に客として来るようになりました。
──どれくらいの頻度で来ていた?
2日に1回くらいです。
──あなたを指名していた?
はい。
──お金はどのくらい使っていた?
数百万くらい。
──性的な関係もあった?
はい。
──いつ頃から?
今年の4月くらいです。
──正式に交際していた?
してないです。
──同棲していた?
してないです
──高岡さんのことを重いと思った?
はい。
──どういった時に?
5月くらいに高岡さんから屋上に呼ばれて「飛び降りるから」と言われてちょっと重いなって。
──事件当日は?
高岡さんからLINEで呼ばれて「片付けがあるから来て欲しい」といわれ、まず話をして片付けして一緒に寝ました。
──口論や喧嘩は?
なかったです。
──寝た時の服装は
パンツ1枚です。
──高岡さんより先に寝た?
はい。
──その後、どんなことがありましたか?
包丁で刺されました。パニックになって自分で(包丁を)抜きました。
──その時高岡さんは?
自分の上に乗って、自分に質問してきました。
──どんな質問?
「私のこと好き?」って聞いてきました。「好き」って答えました。「警察を呼ばないから救急車を呼んでくれ」とお願いした。「一緒に死のうね」って言われました。
──高岡さんは救急車を呼んでくれなかった?
はい。自分で救急車を呼ぼうとしたけど、高岡さんに携帯を取り上げられて、玄関まで逃げました。
──「一緒に死のうね」と言われてなんと答えましたか?
まだ死にたくない。
──突き放して突き飛ばして玄関から外に出たのは?
家にいると自分が死んでしまうと思ったから。
──今も通院している?
はい。1か月に2回くらい。
──肝臓を刺されたことで影響は?
お酒が飲めないです。
──示談した?
はい。
──嘆願書を出しましたね。なぜ?
僕もこうやって普通に不自由のない生活が遅れているので、彼女も普通の生活が送れればいいなって思いました。
続いて、高岡被告の弁護人から、琉月さんへの証人尋問が行われた。
──謝罪文には何が書かれていた?
謝罪の気持ちと、今後どうしたらいいか。
──貰ってどう思った?
その時は何も考えられなくて、後で反省しているんだなと思いました。
──500万円受け取って示談した。治療費はいくらかかった?
細かくは言えないんですが、今の時点で50万以上。
──100万円でも200万円でも50万以上です。
三桁いかないくらいです。
──そのお金はどうしている?
自分の貯金にしています。
──その他の示談の内容は?
僕に接触しないこと、歌舞伎町に入らないこと。500万円以上の、後遺症とかで治療費かかった場合にはその分払いますという約束です。
──嘆願書には、刑事処罰は求めない、高岡由佳には寛大な処分を求めますとありましたが、どういう処分がいい?
(黙り込んで)できれば罪を償う形でなくて、普通の生活を送ってほしい。
──次の通院の予定は?
12月16日。最後に通院したのは、前回は11月半ばらへんです。
──治療の内容は?
前回はCTスキャンと採血です。
──薬は何を処方されている?
痛み止めを飲んでいます。
──刺されてどんな変化があった?
お酒が飲めないのと、思った以上に食事がとれない。量が減ったということが事件後と事件前で変わっています。
──医者から言われていることは?
アルコールだけはやめてほしいと医師から言われています。
──職業は?
ホストをしています。
──仕事への影響は?
ネットに(事件のことが)上がっちゃってるので、けっこう自分のこと知っているという人が、多かったです。お酒はいまだに飲めなていないです。まったく飲めていない。
──仕事の変化は?
月によって変化があるので、変わらないです。
──高岡さんはどのくらい使った?
月に数百万くらい。
──ランキングはどうなりました?
彼女のおかげでナンバーワンになった月もありました。(平成)31年3月はランキングに入っていませんでした。
──4月は?
ナンバー3。
──5月は?
ナンバーワンです。
──このようにランキングが上がった理由は?
彼女がお金を使ってくれたから。
──高岡さんに対しては「好きだよ」とか「一緒になろう」と言った?
はい。
──何回くらい?
回数はわからないけど数十回です。
──付き合うつもりはなかった?
付き合うつもりはないというのは違くて、自分がホストをやっていて、付き合うとなるとおろそかになっちゃうと思ったので付き合わなかった。
──肉体関係は何回くらいあった?
回数は覚えていません。
──週に何回くらい?
週でいうと2~3回。
── 一緒に暮らそうという話はした?
ホストをやめたら一緒に暮らそうと言いました。自分が9月でホストをやめられたらやめたいという話をしたので、やめたら同棲しようと。
──それは本心から一緒に暮らそうと思っていた?
はい。
──ホストをやめようとも思っていた?
はい。
── 一緒にニトリにもいった?
はい。
──同棲していた?
その時はしていなかったです。
──高岡さんの家は何回行きましたか?
1~2回です。
──家ではどのくらいの時間いた?
時間は覚えていないです。
── 一晩?
一晩はないです。3~5、6時間くらいです。
──高岡さんが本気で好きだったことは認識していた?
はい。
──高岡さんの気持ちを知っていたにもかかわらず、好きだと言い続けていた?
はい。
──示談金500万円の経緯は?
弁護士さんからお話があった。
──アルコール飲めない状況は、仕事にどう影響している?
お酒を飲む仕事なので他の人よりちょっと不利になる部分があります。
──売り上げが下がったりは?
自分なりに考えてノンアルコールとかを含めてやっています。僕はもともとアルコールに強い人間じゃないんですけど、飲めなくてもも売り上げは立てられるので、そこはいいかなと思ってます。
──アルコール飲めないのは生涯? それともよくなる?
よくなると聞いています。
── 一緒に住むような話もしていた一方で重いとも思っていた。時期的には重なっている?
そういうのあってからはそんなには言ってなかったけど、お店に通っているときにはけっこう言っていました。(詳報2に続く)
12月3日、東京地裁でガールズバーの元店長・高岡由佳被告(21)の初公判が開かれた。被害者は、20歳のホスト男性・琉月(るな)さん。【詳報1】に続き、午後の公判の様子を詳報する。
午後1時15分からの公判では、証人として高岡被告の母親が出廷した。高岡被告は中国人の母親と日本人の父との間に生まれたという。2歳で来日。帰化して日本人となった。母親は介護福祉士。母親の証言では、高岡被告は10月9日に保釈されており、10月28日から介護職員初任者研修を受講。資格を取得したことが明かされた。
そののちに、「被告人質問」が行われた。まずは弁護人とのやりとりだ。
──出身は?
中国です。2歳のときに日本に来ました。
──国籍は?
日本です。
──家族構成は?
父、私、母の3人です。3人で実家に住んでいます。
──学歴は?
(略)帝京大学現代コミュニケーション部保育学科に入学し、平成29年3月に退学しました。学業が自分自身にあわないと感じたのと早く仕事がしたかったからです。
──職歴は?
2017年10月から学習塾の受付。2018年~2019年4月まで○○(ガールズバーの店名)で店長をしていました。
──渋谷のデリバリーヘルスで働いてましたね。それはなぜですか?
(被害者の実名)さんが働いているお店に行くためです。
──このデリヘルには今も在籍していますか?
していません。
──(被害者の実名)との出会いは?
2018年10月です。私が勤めていたガールズバーでお客さんとしてきました。
──お店に通うようになるのは?
2019年3月です。
──それからお店に通うようになるまで時間があいているけど、どうしてお店に通うようになった?
(被害者の実名)さんのほうからツイッターのダイレクトメールに来て、3月から週に2~3回のペースで通ってた。
──なぜ3月だった?
偶然飲みにいったら店に被害者の方がいた。被害者の方が働いていたバーだった。
──なぜ頻繁に店に通った?
被害者の方が好きだったからです。すべてが好きだった。
──あなたと(被害者の実名)さんの関係は?
ホストと客です。
──すべてが好きだという気持ちは伝えていた?
4月頃から「好きだよ」と伝えていました。
──それに対して(被害者の実名)さんは?
「自分も好きだよ」と言ってくれて、「将来結婚しよう」と言ってくれた。「9月にはホストをやめて一緒に住む」と言ってくれた。
──肉体関係を結んだのは?
4月上旬です。
──誘ったのはどちらから?
彼からで、ホストクラブで初めてシャンパンを下ろした日にホテルに誘われました。
──肉体関係の頻度は?
週に2~3回でした。
──1回に使った金額は?
5万のときもあれば60万円のときもありました。
──60万円のときは?
お店の締め日や売り上げが低いときや、お店で「ラッソン」を歌いたいときとかに使ってました。
──「ラッソン」とは?
その日お店で一番売り上げがあったホストが最後に歌を歌えるんです。
──最後にお店に行ったのは?
5月20日。
──総額、いくら使った?
約250万円ほどだったと思います。
──なぜ?
彼のことが好きで、彼も私のことが好きだと言ってくれた
──そのお金はどうやって作っていた?
風俗や“パパ活”をして稼いでました。
──パパ活とは?
裕福な男性と会ってお互い合意の上でお金を貰うことです。
──(被害者の実名)さんはパパ活していることは知っていた?
はい。
──パパ活しているといったら、(被害者の実名)さんはなんと?
「いつもありがとう」「お金を使わせてごめんね」と。
──風俗とパパ活をしている間はどんなことを考えていましたか?
すごく辛くてすごくみじめな気持ちになりましたが、9月にホストをやめて一緒に住むということを励みに頑張りました。
──お店の外で会うときにはどこにいっていた?
映画に行ったり、猫カフェに行ったり、原宿に行ったりした。
──そういうお金はどちらが払う?
すべて私が払いました。
──どのくらい払いましたか?
ホテル代、プレゼント代すべて含めたら50万円ほどです。
──5月20日から新宿の事件のあったマンションに住んでいた。なぜあのマンション?
彼のお店が近かったことと、キャバを始める店が近かったこと。彼のお店が近いから「毎日帰れる」「もっと一緒にいられるね」と言われた。
──家賃や初期費用は?
特に何ももらっていません。
──初期費用でどのくらいの金額がかかった?
150万円。全部負担しました。
──家賃は?
管理費込みで11万円だったと思います。
──今その部屋はどうなっている?
その部屋はなくなったと聞いています。
──(聞き取れず)
5月には少し疎遠になっていたと思った。喧嘩をしたり、私がパパ活で外国旅行に行ったりでお店に行くことが少なくなっていた。
──なぜパパ活で海外に?
彼のお店に行くお金を稼ぐために海外に行った。だんだん肉体関係も減ってきて少し辛い気持ちもあった。
──引っ越した部屋に入ったのは?
5月20日に、(被害者の実名)さんが勤めるホストクラブに飲みに行った帰りに鍵をもらいに行って2人でニトリに行って部屋で2人で過ごしました。
──部屋ではどのように過ごした?
部屋ではあまり会話をすることがなくて、向こうが携帯をいじったり寝たりしていました。
──21日は?
友人が、彼が他の女とラブホテルにいるのを見たと聞いて、電話しました。ホテルにいるのは認めたけれど、肉体関係はないと言われました。すごく辛かったけど、今後は女性といるときは私に伝えてほしい。嘘はつかないでほしいと(話しました)。
──5月22日は?
私が一日中仕事で23日朝まで仕事でした。デリバリーヘルスの仕事です。22日13時出勤で、23日朝5時まででした。
──23日当日は?
午前6時ころ(部屋に戻ったと)記憶しています。ガールズバーの店長を務めていたときに従業員だった子と電話をしていました。
──内容は?
(被害者の実名)さんとの関係が崩れていることを話しました。「一緒にいたいのなら我慢するしかないね」といわれた。お店が終わっている時間なのに電話に出ないので、連絡すると「お店に来た女の子の営業返しで遅くなる」と言っていました。
──営業返しとは?
お店にきてくれたお客様のお店に飲みにいくことです
──それは電話で?
LINEです。そのあとは(被害者の実名)さんの帰りを待っているうちに「死にたい」という気持ちが強くなってきて携帯にメモを残しました。
──殺して自分も死のうと思ったのはなぜ?
とても辛くて彼を殺して自分も(聞き取れず)。
──メモはいつ作成した?
13時から(被害者の実名)さんの帰りを待っている間に作成したものです。
──メモはなぜ?
迷惑をかけてしまう。私のまわりだけでなく(被害者の実名)さんの周りの人への謝罪。
──「殺せばいいのだとわかりました」の意味は?
彼を殺してしまえば一緒になれると思った。すごく辛くて当時はパニックになってどうしたらいいのかわからないと、自分でも何が何だかわからないといった感じです。
裁判は、東京地方裁判所818号法廷で開かれた。セミロングの茶色い髪をおろし、大きな眼鏡に黒いスーツ、薄い水色のブラウスを着た高岡被告は終始うつむき気味だった。
起訴内容を蚊の鳴くような小さな声で、「間違いありません」と認めた高岡被告。被害者のホスト男性も減刑を求める嘆願書を提出しており、500万円の示談金、および被害者との接見禁止、歌舞伎町に近寄らないことを約束し示談が成立したことを明かした。
証人として琉月さんも出廷。シルバーアッシュに染めた髪の毛に、片耳には大きなピアス、目にも鮮やかな紫色のパーカーという“歌舞伎町仕様”だ。被害者が法廷に入ってくると傍聴席からは高岡被告が入廷したよりも、大きなどよめきがおきた。事件後、はじめて顔を合わせることとなった2人。琉月さんが苦笑いしながら高岡被告のほうを見ていたことに反し、2メートルほど先の距離に座る高岡被告は下を向いたり、顔を背けたりして、被害者を一瞥する様子もなかった。
公判では、高岡被告が犯行直前に携帯電話に残したメモも公開された。概要は、以下の通りだった。
〈お母さん、お父さん、○○ちゃん、××さん、□□くん(※被害者の先輩ホストの名前)ごめんなさい。私に関わった皆さますべてにごめんなさい。昔からずっと虚言癖がひどくて、虚言癖のあった私は、悲劇のヒロインになりたくて、美しくてはかないものになりたくて 何があって何がなかったことなのかわからない。親不孝でごめんなさい。バカな娘でごめんなさい。虚言癖で嘘か本当かわからなくなって、大好きな人ができて、どうしたら私以外を見なくなるのか、殺せばいいと思いました。何もない私に(聞き取れず)もう何もわからない。琉月くんと呼ぶのはなんだかお金って感じがしてイヤです。(被害者の本名)くんを愛してる。心の底からどうしようもないほど愛しているけど、お金としか見てくれなくても(中略)君は私に嘘の言葉しかくれなかった。僕はホストだからって。(中略)けれど死ねばそれが本当になる。だから今は大事にしたい。一緒にいられるなら何でもするから安心してね〉
琉月さんの証人尋問が始まった。
──高岡さんとの関係は?
平成30年10月頃、高岡さんが働くガールズバーで出会い、3月末から(自分の勤めるホストクラブに)頻繁に客として来るようになりました。
──どれくらいの頻度で来ていた?
2日に1回くらいです。
──あなたを指名していた?
はい。
──お金はどのくらい使っていた?
数百万くらい。
──性的な関係もあった?
はい。
──いつ頃から?
今年の4月くらいです。
──正式に交際していた?
してないです。
──同棲していた?
してないです
──高岡さんのことを重いと思った?
はい。
──どういった時に?
5月くらいに高岡さんから屋上に呼ばれて「飛び降りるから」と言われてちょっと重いなって。
──事件当日は?
高岡さんからLINEで呼ばれて「片付けがあるから来て欲しい」といわれ、まず話をして片付けして一緒に寝ました。
──口論や喧嘩は?
なかったです。
──寝た時の服装は
パンツ1枚です。
──高岡さんより先に寝た?
はい。
──その後、どんなことがありましたか?
包丁で刺されました。パニックになって自分で(包丁を)抜きました。
──その時高岡さんは?
自分の上に乗って、自分に質問してきました。
──どんな質問?
「私のこと好き?」って聞いてきました。「好き」って答えました。「警察を呼ばないから救急車を呼んでくれ」とお願いした。「一緒に死のうね」って言われました。
──高岡さんは救急車を呼んでくれなかった?
はい。自分で救急車を呼ぼうとしたけど、高岡さんに携帯を取り上げられて、玄関まで逃げました。
──「一緒に死のうね」と言われてなんと答えましたか?
まだ死にたくない。
──突き放して突き飛ばして玄関から外に出たのは?
家にいると自分が死んでしまうと思ったから。
──今も通院している?
はい。1か月に2回くらい。
──肝臓を刺されたことで影響は?
お酒が飲めないです。
──示談した?
はい。
──嘆願書を出しましたね。なぜ?
僕もこうやって普通に不自由のない生活が遅れているので、彼女も普通の生活が送れればいいなって思いました。
続いて、高岡被告の弁護人から、琉月さんへの証人尋問が行われた。
──謝罪文には何が書かれていた?
謝罪の気持ちと、今後どうしたらいいか。
──貰ってどう思った?
その時は何も考えられなくて、後で反省しているんだなと思いました。
──500万円受け取って示談した。治療費はいくらかかった?
細かくは言えないんですが、今の時点で50万以上。
──100万円でも200万円でも50万以上です。
三桁いかないくらいです。
──そのお金はどうしている?
自分の貯金にしています。
──その他の示談の内容は?
僕に接触しないこと、歌舞伎町に入らないこと。500万円以上の、後遺症とかで治療費かかった場合にはその分払いますという約束です。
──嘆願書には、刑事処罰は求めない、高岡由佳には寛大な処分を求めますとありましたが、どういう処分がいい?
(黙り込んで)できれば罪を償う形でなくて、普通の生活を送ってほしい。
──次の通院の予定は?
12月16日。最後に通院したのは、前回は11月半ばらへんです。
──治療の内容は?
前回はCTスキャンと採血です。
──薬は何を処方されている?
痛み止めを飲んでいます。
──刺されてどんな変化があった?
お酒が飲めないのと、思った以上に食事がとれない。量が減ったということが事件後と事件前で変わっています。
──医者から言われていることは?
アルコールだけはやめてほしいと医師から言われています。
──職業は?
ホストをしています。
──仕事への影響は?
ネットに(事件のことが)上がっちゃってるので、けっこう自分のこと知っているという人が、多かったです。お酒はいまだに飲めなていないです。まったく飲めていない。
──仕事の変化は?
月によって変化があるので、変わらないです。
──高岡さんはどのくらい使った?
月に数百万くらい。
──ランキングはどうなりました?
彼女のおかげでナンバーワンになった月もありました。(平成)31年3月はランキングに入っていませんでした。
──4月は?
ナンバー3。
──5月は?
ナンバーワンです。
──このようにランキングが上がった理由は?
彼女がお金を使ってくれたから。
──高岡さんに対しては「好きだよ」とか「一緒になろう」と言った?
はい。
──何回くらい?
回数はわからないけど数十回です。
──付き合うつもりはなかった?
付き合うつもりはないというのは違くて、自分がホストをやっていて、付き合うとなるとおろそかになっちゃうと思ったので付き合わなかった。
──肉体関係は何回くらいあった?
回数は覚えていません。
──週に何回くらい?
週でいうと2~3回。
── 一緒に暮らそうという話はした?
ホストをやめたら一緒に暮らそうと言いました。自分が9月でホストをやめられたらやめたいという話をしたので、やめたら同棲しようと。
──それは本心から一緒に暮らそうと思っていた?
はい。
──ホストをやめようとも思っていた?
はい。
── 一緒にニトリにもいった?
はい。
──同棲していた?
その時はしていなかったです。
──高岡さんの家は何回行きましたか?
1~2回です。
──家ではどのくらいの時間いた?
時間は覚えていないです。
── 一晩?
一晩はないです。3~5、6時間くらいです。
──高岡さんが本気で好きだったことは認識していた?
はい。
──高岡さんの気持ちを知っていたにもかかわらず、好きだと言い続けていた?
はい。
──示談金500万円の経緯は?
弁護士さんからお話があった。
──アルコール飲めない状況は、仕事にどう影響している?
お酒を飲む仕事なので他の人よりちょっと不利になる部分があります。
──売り上げが下がったりは?
自分なりに考えてノンアルコールとかを含めてやっています。僕はもともとアルコールに強い人間じゃないんですけど、飲めなくてもも売り上げは立てられるので、そこはいいかなと思ってます。
──アルコール飲めないのは生涯? それともよくなる?
よくなると聞いています。
── 一緒に住むような話もしていた一方で重いとも思っていた。時期的には重なっている?
そういうのあってからはそんなには言ってなかったけど、お店に通っているときにはけっこう言っていました。(詳報2に続く)
12月3日、東京地裁でガールズバーの元店長・高岡由佳被告(21)の初公判が開かれた。被害者は、20歳のホスト男性・琉月(るな)さん。【詳報1】に続き、午後の公判の様子を詳報する。
午後1時15分からの公判では、証人として高岡被告の母親が出廷した。高岡被告は中国人の母親と日本人の父との間に生まれたという。2歳で来日。帰化して日本人となった。母親は介護福祉士。母親の証言では、高岡被告は10月9日に保釈されており、10月28日から介護職員初任者研修を受講。資格を取得したことが明かされた。
そののちに、「被告人質問」が行われた。まずは弁護人とのやりとりだ。
──出身は?
中国です。2歳のときに日本に来ました。
──国籍は?
日本です。
──家族構成は?
父、私、母の3人です。3人で実家に住んでいます。
──学歴は?
(略)帝京大学現代コミュニケーション部保育学科に入学し、平成29年3月に退学しました。学業が自分自身にあわないと感じたのと早く仕事がしたかったからです。
──職歴は?
2017年10月から学習塾の受付。2018年~2019年4月まで○○(ガールズバーの店名)で店長をしていました。
──渋谷のデリバリーヘルスで働いてましたね。それはなぜですか?
(被害者の実名)さんが働いているお店に行くためです。
──このデリヘルには今も在籍していますか?
していません。
──(被害者の実名)との出会いは?
2018年10月です。私が勤めていたガールズバーでお客さんとしてきました。
──お店に通うようになるのは?
2019年3月です。
──それからお店に通うようになるまで時間があいているけど、どうしてお店に通うようになった?
(被害者の実名)さんのほうからツイッターのダイレクトメールに来て、3月から週に2~3回のペースで通ってた。
──なぜ3月だった?
偶然飲みにいったら店に被害者の方がいた。被害者の方が働いていたバーだった。
──なぜ頻繁に店に通った?
被害者の方が好きだったからです。すべてが好きだった。
──あなたと(被害者の実名)さんの関係は?
ホストと客です。
──すべてが好きだという気持ちは伝えていた?
4月頃から「好きだよ」と伝えていました。
──それに対して(被害者の実名)さんは?
「自分も好きだよ」と言ってくれて、「将来結婚しよう」と言ってくれた。「9月にはホストをやめて一緒に住む」と言ってくれた。
──肉体関係を結んだのは?
4月上旬です。
──誘ったのはどちらから?
彼からで、ホストクラブで初めてシャンパンを下ろした日にホテルに誘われました。
──肉体関係の頻度は?
週に2~3回でした。
──1回に使った金額は?
5万のときもあれば60万円のときもありました。
──60万円のときは?
お店の締め日や売り上げが低いときや、お店で「ラッソン」を歌いたいときとかに使ってました。
──「ラッソン」とは?
その日お店で一番売り上げがあったホストが最後に歌を歌えるんです。
──最後にお店に行ったのは?
5月20日。
──総額、いくら使った?
約250万円ほどだったと思います。
──なぜ?
彼のことが好きで、彼も私のことが好きだと言ってくれた
──そのお金はどうやって作っていた?
風俗や“パパ活”をして稼いでました。
──パパ活とは?
裕福な男性と会ってお互い合意の上でお金を貰うことです。
──(被害者の実名)さんはパパ活していることは知っていた?
はい。
──パパ活しているといったら、(被害者の実名)さんはなんと?
「いつもありがとう」「お金を使わせてごめんね」と。
──風俗とパパ活をしている間はどんなことを考えていましたか?
すごく辛くてすごくみじめな気持ちになりましたが、9月にホストをやめて一緒に住むということを励みに頑張りました。
──お店の外で会うときにはどこにいっていた?
映画に行ったり、猫カフェに行ったり、原宿に行ったりした。
──そういうお金はどちらが払う?
すべて私が払いました。
──どのくらい払いましたか?
ホテル代、プレゼント代すべて含めたら50万円ほどです。
──5月20日から新宿の事件のあったマンションに住んでいた。なぜあのマンション?
彼のお店が近かったことと、キャバを始める店が近かったこと。彼のお店が近いから「毎日帰れる」「もっと一緒にいられるね」と言われた。
──家賃や初期費用は?
特に何ももらっていません。
──初期費用でどのくらいの金額がかかった?
150万円。全部負担しました。
──家賃は?
管理費込みで11万円だったと思います。
──今その部屋はどうなっている?
その部屋はなくなったと聞いています。
──(聞き取れず)
5月には少し疎遠になっていたと思った。喧嘩をしたり、私がパパ活で外国旅行に行ったりでお店に行くことが少なくなっていた。
──なぜパパ活で海外に?
彼のお店に行くお金を稼ぐために海外に行った。だんだん肉体関係も減ってきて少し辛い気持ちもあった。
──引っ越した部屋に入ったのは?
5月20日に、(被害者の実名)さんが勤めるホストクラブに飲みに行った帰りに鍵をもらいに行って2人でニトリに行って部屋で2人で過ごしました。
──部屋ではどのように過ごした?
部屋ではあまり会話をすることがなくて、向こうが携帯をいじったり寝たりしていました。
──21日は?
友人が、彼が他の女とラブホテルにいるのを見たと聞いて、電話しました。ホテルにいるのは認めたけれど、肉体関係はないと言われました。すごく辛かったけど、今後は女性といるときは私に伝えてほしい。嘘はつかないでほしいと(話しました)。
──5月22日は?
私が一日中仕事で23日朝まで仕事でした。デリバリーヘルスの仕事です。22日13時出勤で、23日朝5時まででした。
──23日当日は?
午前6時ころ(部屋に戻ったと)記憶しています。ガールズバーの店長を務めていたときに従業員だった子と電話をしていました。
──内容は?
(被害者の実名)さんとの関係が崩れていることを話しました。「一緒にいたいのなら我慢するしかないね」といわれた。お店が終わっている時間なのに電話に出ないので、連絡すると「お店に来た女の子の営業返しで遅くなる」と言っていました。
──営業返しとは?
お店にきてくれたお客様のお店に飲みにいくことです
──それは電話で?
LINEです。そのあとは(被害者の実名)さんの帰りを待っているうちに「死にたい」という気持ちが強くなってきて携帯にメモを残しました。
──殺して自分も死のうと思ったのはなぜ?
とても辛くて彼を殺して自分も(聞き取れず)。
──メモはいつ作成した?
13時から(被害者の実名)さんの帰りを待っている間に作成したものです。
──メモはなぜ?
迷惑をかけてしまう。私のまわりだけでなく(被害者の実名)さんの周りの人への謝罪。
──「殺せばいいのだとわかりました」の意味は?
彼を殺してしまえば一緒になれると思った。すごく辛くて当時はパニックになってどうしたらいいのかわからないと、自分でも何が何だかわからないといった感じです。
12月3日、東京地裁でガールズバーの元店長・高岡由佳被告(21)の初公判が開かれた。被害者は、20歳のホスト男性・琉月(るな)さん。【詳報2】に続き、午後の公判の様子を詳報する。弁護士による被告人質問だ。
──事件当時に話を戻します。
(5月)23日15時ころ、(被害者が)来たあとは、一緒にカーテンをつけたり話したり、肉体関係を持ったりしていた。
──話はどんな話を?
彼がその夜美容室を予約したとか、彼の上司からなぜ私と店外で会っているのかと言われたとか。
──なぜ店外で高岡さんと会うことで上司になにか言われるのですか?
店の外で会うと店に来なくなるからです。その後は彼が眠ったので私はキッチンに行き、彼を殺して死んでしまおうという気持ちに変わりがなかったので、キッチンから包丁を持って彼のところに行きました。
──その包丁は?
5月23日の朝、仕事終わりに大久保のドン・キホーテで今後の生活のために買いました。彼を殺そうという気持ちはまったくなくて、ただ今後の生活のために買いました。
──包丁はどうやって持った?
両手で包丁をにぎって寝ている(被害者の実名)さんのお腹に刺しました。
──(被害者の実名)さんの服装は?
パンツを1枚履いていました。
──あなたの位置は?
(被害者の実名)さんから見て左側の体の真ん中あたりに立っていました。
──包丁はどうやって持った?
両手で持った。
──刃の向きは?
覚えていません。(被害者の実名)さんのお腹を刺しました。
──角度は?
彼に対して直角でした。
──何回刺した?
1回です。
──刺した後は。
彼が起き上がろうとしたので、馬乗りになって起き上がるのを止めました、彼は首をしめてわたしを離そうとしました。
──(被害者の実名)さんとはどんなやりとりをした?
「わかった。大好きだからずっと一緒にいよう」って言われたので、「大好きだから一緒に死のう」といいました。ベッドの下に包丁を置いて「警察には言わないから救急車呼ぼう」というので携帯を奪って。
──なぜ包丁を置いた?
彼のお腹を刺した時の感触とか苦しそうな顔みて、すごく後悔して、その時には殺すつもりはなくなっていたと思う。
──携帯を取り上げたあとは。
起き上がって玄関に行くので「行かないで」と追いかけた。彼が(高岡被告を)殴って、腕や足や顔を殴ったり蹴ったりした。その時にコンタクトが取れたので、眼鏡を取りにいきました。その時にタバコと携帯も持って(被害者の実名)さんを追いかけました。
──事件当時に話を戻します。
(5月)23日15時ころ、(被害者が)来たあとは、一緒にカーテンをつけたり話したり、肉体関係を持ったりしていた。
──話はどんな話を?
彼がその夜美容室を予約したとか、彼の上司からなぜ私と店外で会っているのかと言われたとか。
──なぜ店外で高岡さんと会うことで上司になにか言われるのですか?
店の外で会うと店に来なくなるからです。その後は彼が眠ったので私はキッチンに行き、彼を殺して死んでしまおうという気持ちに変わりがなかったので、キッチンから包丁を持って彼のところに行きました。
──その包丁は?
5月23日の朝、仕事終わりに大久保のドン・キホーテで今後の生活のために買いました。彼を殺そうという気持ちはまったくなくて、ただ今後の生活のために買いました。
──包丁はどうやって持った?
両手で包丁をにぎって寝ている(被害者の実名)さんのお腹に刺しました。
──(被害者の実名)さんの服装は?
パンツを1枚履いていました。
──あなたの位置は?
(被害者の実名)さんから見て左側の体の真ん中あたりに立っていました。
──包丁はどうやって持った?
両手で持った。
──刃の向きは?
覚えていません。(被害者の実名)さんのお腹を刺しました。
──角度は?
彼に対して直角でした。
──何回刺した?
1回です。
──刺した後は。
彼が起き上がろうとしたので、馬乗りになって起き上がるのを止めました、彼は首をしめてわたしを離そうとしました。
──(被害者の実名)さんとはどんなやりとりをした?
「わかった。大好きだからずっと一緒にいよう」って言われたので、「大好きだから一緒に死のう」といいました。ベッドの下に包丁を置いて「警察には言わないから救急車呼ぼう」というので携帯を奪って。
──なぜ包丁を置いた?
彼のお腹を刺した時の感触とか苦しそうな顔みて、すごく後悔して、その時には殺すつもりはなくなっていたと思う。
──携帯を取り上げたあとは。
起き上がって玄関に行くので「行かないで」と追いかけた。彼が(高岡被告を)殴って、腕や足や顔を殴ったり蹴ったりした。その時にコンタクトが取れたので、眼鏡を取りにいきました。その時にタバコと携帯も持って(被害者の実名)さんを追いかけました。
──なぜタバコ?
わかりませんが、気が付いたら(タバコを)持っていた。エントランスで横たわる(被害者の実名)さんを見つけました。すごく後悔して110番通報しました。
──なぜ自ら110番通報した?
(被害者の実名)さんの流した血を見たり、苦しそうにしているところを見て、ほんとうに後悔して、大変なことをしたと思った。彼が死んではいけない、彼が死んでいくことがすごく怖くなって110番通報した。
──警察では違うことを話していた。「非常階段を下りているときに、女性の叫び声が聞こえて110番通報しているだろうから、これでは一緒に死ねないと思った」と答えています。
そのときは本当にパニックになっていて、警察や検事さんの言うことに「はい」と言ってしまいましたが、本当に一番は彼を刺してしまったことへの後悔です。
──通報時のことを教えてください。
最初に事件か事故かと聞かれたので、「事件」と答えました。いたずらだと思われていたようなので、何度も同じことを話しました。
──どんなこと?
私の名前、被害者の方の名前、刺したこと、エントランスにいること、救急車が必要なことを話しました。私が犯してしまったことを話して、キチンと聞かれたことを伝えました。
──なぜ刺した?
彼のことが好きで、一緒になろうと思った。申し訳ない。勝手なことをしてしまった。
──そう思うようになったのはいつ頃?
6月ごろ。弁護士から被害者の方の状況を聞いたり、母や父の状況を聞いてそう思いました。
──(被害者の実名)さんのどんな状況?
傷跡も深くて肝臓にまで届いて5日間、目を覚まさず、ずっと昏睡状態だった。
──父母は?
面会に来たときに、すごくやせて、白髪も増えて泣いていて、マスコミがたくさんうちにきてノイローゼのようになっている。
──それはお父さん、お母さん?
父・母、両方です。自分は本当に恐ろしいことをしてしまったのだと時間が経つごとにどんどん怖くなってきて、本当に申し訳なくて本当に怖くて、人ひとりの命を奪ってしまうところで本当に恐ろしくて申し訳ない。父母にも迷惑をかけた。
──(被害者の実名)さんには?
6月に(被害者の実名)さんに謝罪文を書きました。本当にごめんなさい、もう関わらない、賠償のことを書いて、弁護士さんづてに渡してもらいました。
──拘置中は?
被害者の方や父母のことを考えていました。ちゃんとごはん食べられているか、眠れているか。母は週に3回以上来てくれて、父は仕事が忙しくて2回くらい。
──話す内容は?
事件のこと、家を引き払う手続き、猫のことなどたくさん話しました。
──(被害者の実名)さんとのことは?
500万で示談したという話を聞きました。嘆願書をいただいたと聞きました。
──500万円の示談金は?
私の母が用意してくれました。
──お母さんとはどんなやりとりがあった?
「あなたの将来のために用意した。お金を返したいという気持ちだけで十分だから返さなくていいよ」と言われました。
──どう思った?
仕事について500万円貯金してもっとお金を増やして返して、お父さんお母さんを楽にしてあげたい。
──保釈中はどうすごした?
介護職員初任者研修という研修を受けていました。将来、誰かの役に立ちたい。母のようになりたいと思って受けました。母は介護福祉士をしています。立派な人で、そういうふうになりたいと。
──それは資格なのですか?
ヘルパー2級と同じ程度の資格で、ホームなどで働けるようになる。○○アカデミーに通っていました。
──頻度は?
週に3日程度で、1回6時間ほど。講義はすごく楽しかった。新しいことをたくさん知れてすごく勉強になりました。今後実務者研修を受けて、ゆくゆくは介護福祉士になるよう勉強したい。
──資格はとれたのですか?
はい。
──実務経験が必要ということですが、就職はどうするのですか?
ハローワークで仕事を見つけて働きたいと思います。
──社会に出ると、事件のことを知っている人がいると思うがどう対応するつもりか?
とくに対応は考えてません。私が犯してしまった罪なので。
──聞き流す?
聞き流すというよりも、かみしめて、努力して罪を償っていく。
──耐えられますか?
耐えます。
──お母さんの話を聞いて。
すごく心が痛くなった。たくさん母が泣いているのを見て、この罪が親の罪であるはずがないのに、どう謝っていいのかわからなくて、どんなに自分が苦しくても絶対に母に楽をさせてあげられるよう、母と一緒にいようと思いました。
──(被害者の実名)さんに対しては?
本当に謝っても謝りきれません。一生かけてもつぐないきれない罪。謝っても許されないと思います。私がこんなことを言うのは意味不明で気持ち悪いかもしれないですが、本当に生きていてよかったと思う。本当に申し訳ありませんでした。
わかりませんが、気が付いたら(タバコを)持っていた。エントランスで横たわる(被害者の実名)さんを見つけました。すごく後悔して110番通報しました。
──なぜ自ら110番通報した?
(被害者の実名)さんの流した血を見たり、苦しそうにしているところを見て、ほんとうに後悔して、大変なことをしたと思った。彼が死んではいけない、彼が死んでいくことがすごく怖くなって110番通報した。
──警察では違うことを話していた。「非常階段を下りているときに、女性の叫び声が聞こえて110番通報しているだろうから、これでは一緒に死ねないと思った」と答えています。
そのときは本当にパニックになっていて、警察や検事さんの言うことに「はい」と言ってしまいましたが、本当に一番は彼を刺してしまったことへの後悔です。
──通報時のことを教えてください。
最初に事件か事故かと聞かれたので、「事件」と答えました。いたずらだと思われていたようなので、何度も同じことを話しました。
──どんなこと?
私の名前、被害者の方の名前、刺したこと、エントランスにいること、救急車が必要なことを話しました。私が犯してしまったことを話して、キチンと聞かれたことを伝えました。
──なぜ刺した?
彼のことが好きで、一緒になろうと思った。申し訳ない。勝手なことをしてしまった。
──そう思うようになったのはいつ頃?
6月ごろ。弁護士から被害者の方の状況を聞いたり、母や父の状況を聞いてそう思いました。
──(被害者の実名)さんのどんな状況?
傷跡も深くて肝臓にまで届いて5日間、目を覚まさず、ずっと昏睡状態だった。
──父母は?
面会に来たときに、すごくやせて、白髪も増えて泣いていて、マスコミがたくさんうちにきてノイローゼのようになっている。
──それはお父さん、お母さん?
父・母、両方です。自分は本当に恐ろしいことをしてしまったのだと時間が経つごとにどんどん怖くなってきて、本当に申し訳なくて本当に怖くて、人ひとりの命を奪ってしまうところで本当に恐ろしくて申し訳ない。父母にも迷惑をかけた。
──(被害者の実名)さんには?
6月に(被害者の実名)さんに謝罪文を書きました。本当にごめんなさい、もう関わらない、賠償のことを書いて、弁護士さんづてに渡してもらいました。
──拘置中は?
被害者の方や父母のことを考えていました。ちゃんとごはん食べられているか、眠れているか。母は週に3回以上来てくれて、父は仕事が忙しくて2回くらい。
──話す内容は?
事件のこと、家を引き払う手続き、猫のことなどたくさん話しました。
──(被害者の実名)さんとのことは?
500万で示談したという話を聞きました。嘆願書をいただいたと聞きました。
──500万円の示談金は?
私の母が用意してくれました。
──お母さんとはどんなやりとりがあった?
「あなたの将来のために用意した。お金を返したいという気持ちだけで十分だから返さなくていいよ」と言われました。
──どう思った?
仕事について500万円貯金してもっとお金を増やして返して、お父さんお母さんを楽にしてあげたい。
──保釈中はどうすごした?
介護職員初任者研修という研修を受けていました。将来、誰かの役に立ちたい。母のようになりたいと思って受けました。母は介護福祉士をしています。立派な人で、そういうふうになりたいと。
──それは資格なのですか?
ヘルパー2級と同じ程度の資格で、ホームなどで働けるようになる。○○アカデミーに通っていました。
──頻度は?
週に3日程度で、1回6時間ほど。講義はすごく楽しかった。新しいことをたくさん知れてすごく勉強になりました。今後実務者研修を受けて、ゆくゆくは介護福祉士になるよう勉強したい。
──資格はとれたのですか?
はい。
──実務経験が必要ということですが、就職はどうするのですか?
ハローワークで仕事を見つけて働きたいと思います。
──社会に出ると、事件のことを知っている人がいると思うがどう対応するつもりか?
とくに対応は考えてません。私が犯してしまった罪なので。
──聞き流す?
聞き流すというよりも、かみしめて、努力して罪を償っていく。
──耐えられますか?
耐えます。
──お母さんの話を聞いて。
すごく心が痛くなった。たくさん母が泣いているのを見て、この罪が親の罪であるはずがないのに、どう謝っていいのかわからなくて、どんなに自分が苦しくても絶対に母に楽をさせてあげられるよう、母と一緒にいようと思いました。
──(被害者の実名)さんに対しては?
本当に謝っても謝りきれません。一生かけてもつぐないきれない罪。謝っても許されないと思います。私がこんなことを言うのは意味不明で気持ち悪いかもしれないですが、本当に生きていてよかったと思う。本当に申し訳ありませんでした。
新宿ホスト殺人未遂事件 被告の女に懲役5年求刑
東京・新宿区でホストの男性を殺害しようとした罪で起訴された女の裁判で、検察側は懲役5年を求刑しました。
高岡由佳被告(21)は5月、新宿区の自宅で知人のホストの男性(当時20)を殺害しようとした罪で起訴されています。4日の裁判で検察側は「包丁の根元まで挿入するほど強い力で刺した」「全く抵抗できない睡眠中の被害者を襲撃した」などと指摘し、高岡被告に懲役5年を求刑しました。一方、弁護側は「被害者と示談が成立している」などとして刑の執行を猶予するよう求めました。最後に高岡被告は「一生償って、事件のことを抱えて生きていきたいと思います」と述べました。判決は5日に言い渡されます。
高岡由佳被告(21)は5月、新宿区の自宅で知人のホストの男性(当時20)を殺害しようとした罪で起訴されています。4日の裁判で検察側は「包丁の根元まで挿入するほど強い力で刺した」「全く抵抗できない睡眠中の被害者を襲撃した」などと指摘し、高岡被告に懲役5年を求刑しました。一方、弁護側は「被害者と示談が成立している」などとして刑の執行を猶予するよう求めました。最後に高岡被告は「一生償って、事件のことを抱えて生きていきたいと思います」と述べました。判決は5日に言い渡されます。
(2019.12.4.テレビ朝日)
東京・新宿区のマンションで好意を寄せていたホスト男性の腹部を刃物で刺し、殺人未遂の罪に問われているガールズバーの元店長・高岡由佳被告(21)の裁判が、12月3日、東京地裁818号法廷で開かれた。
高岡被告は逮捕後、「(ホスト男性が)好きで好きで仕方がなかった」と供述し、初公判では「間違いありません」と起訴内容を認めた。
高岡被告は黒いスーツに丸メガネ姿で出廷。公判中は終始うつむき、被害男性が目の前に現れても目を合わせようとしなかった。
「今回の裁判は、被害男性が500万円で示談に応じ、寛大な処分を求める嘆願書を提出していることから、注目されるのは量刑です。高岡被告はホストの客であり、彼をナンバー1にするため、風俗やパパ活をして稼いだ金を貢いでいました。裁判員たちに対し、“被告はホストに騙された不幸な女性”だとアピールするような発言がありました」(司法担当記者)
高岡被告は中国で生まれ育ったひとりっ子だ。2歳で日本に帰化し、都内の小中学校に進んだ。私立高校へ進学し、大学では保育を学んだものの中退。塾の受付をした後、塾の経営者が経営するガールズバー「ときめきBinBim」(現在は閉店)の店長として2019年4月まで働いていた。
被害者であるホスト、琉月(るな)さん(20)と出会ったのは昨年10月頃。高岡被告のガールズバーに琉月さんが客として来店したのがきっかけだった。今年3月末、高岡被告が琉月さんからツイッターのDMを受けとったことをきっかけに、ホストクラブに来店するようになった。
12月3日午後に行われた被告人質問では、高岡被告がホストの“魔力”へと堕ちていった様が自身の口から語られた。
「通うようになってすぐに(琉月さんの)すべてが好きになってしまった。週2、3回通うようになりました。(店で)1度に使った金額は5万円~60万円。(ホストの月の売り上げが決まる)お店の締め日や、売り上げの悪い日、彼がラストソングを歌いたいときは(お金を)多くつかいました(※その日の売り上げが最も高いホストが閉店間際にラストソングを歌う)。総額で250万円くらいだったと思います。(デートは)猫カフェ、映画、原宿に買い物、ホテル代はすべて私が払いました。(お店以外での支払いは)総額50万円くらいだったと思います」(高岡被告)
男女の関係となったのは今年4月。関係は週2、3回のペースで続いたという。ホストクラブで彼にお金をつかうため、高岡被告はガールズバーの仕事を辞め、渋谷のデリヘルやパパ活で資金を稼いだ。デリヘルは琉月さんに「汚いと思われて、嫌われたくない」という理由で話せなかったが、ゴールデンウイークにはパパ活で知り合った男性と海外旅行に行き、200万円を稼いだ。パパ活については、琉月さんにも打ち明けていた。
「『いつもありがとう。お金をつかわせてごめん』と言われました。すごく辛くてみじめな気持ちになりました。9月に彼が店を辞めて一緒にいるという言葉を糧にしていた。彼から『ずっと一緒にいよう。結婚しよう。9月にホストをやめるから一緒に住もう』と言われました」(高岡被告)
だが実際には、琉月さんは高岡被告からしつこく会いたいと言われ、徐々に距離を置くようになっていったという。それでも店に行かなければ、琉月さんはさらに離れていく。LINEを通じて口論になったり、ケンカになると殴られることもあったと被告は説明している。
そんな中、5月20日に高岡被告は犯行現場となるマンションを借りた。
「新宿にしたのは彼の店が近いのと、新宿でキャバクラをしようと考えていたから。彼は(私がそこに)住んだら、『毎日通う』『もっと一緒にいられる』と。引っ越し費用は総額150万円。家賃は11万円。すべて私が負担しました」(高岡被告)
だが、引っ越しのわずか3日後に事件が起きてしまった――。
source : 週刊文春デジタル
高岡被告は逮捕後、「(ホスト男性が)好きで好きで仕方がなかった」と供述し、初公判では「間違いありません」と起訴内容を認めた。
高岡被告は黒いスーツに丸メガネ姿で出廷。公判中は終始うつむき、被害男性が目の前に現れても目を合わせようとしなかった。
「今回の裁判は、被害男性が500万円で示談に応じ、寛大な処分を求める嘆願書を提出していることから、注目されるのは量刑です。高岡被告はホストの客であり、彼をナンバー1にするため、風俗やパパ活をして稼いだ金を貢いでいました。裁判員たちに対し、“被告はホストに騙された不幸な女性”だとアピールするような発言がありました」(司法担当記者)
高岡被告は中国で生まれ育ったひとりっ子だ。2歳で日本に帰化し、都内の小中学校に進んだ。私立高校へ進学し、大学では保育を学んだものの中退。塾の受付をした後、塾の経営者が経営するガールズバー「ときめきBinBim」(現在は閉店)の店長として2019年4月まで働いていた。
被害者であるホスト、琉月(るな)さん(20)と出会ったのは昨年10月頃。高岡被告のガールズバーに琉月さんが客として来店したのがきっかけだった。今年3月末、高岡被告が琉月さんからツイッターのDMを受けとったことをきっかけに、ホストクラブに来店するようになった。
12月3日午後に行われた被告人質問では、高岡被告がホストの“魔力”へと堕ちていった様が自身の口から語られた。
「通うようになってすぐに(琉月さんの)すべてが好きになってしまった。週2、3回通うようになりました。(店で)1度に使った金額は5万円~60万円。(ホストの月の売り上げが決まる)お店の締め日や、売り上げの悪い日、彼がラストソングを歌いたいときは(お金を)多くつかいました(※その日の売り上げが最も高いホストが閉店間際にラストソングを歌う)。総額で250万円くらいだったと思います。(デートは)猫カフェ、映画、原宿に買い物、ホテル代はすべて私が払いました。(お店以外での支払いは)総額50万円くらいだったと思います」(高岡被告)
男女の関係となったのは今年4月。関係は週2、3回のペースで続いたという。ホストクラブで彼にお金をつかうため、高岡被告はガールズバーの仕事を辞め、渋谷のデリヘルやパパ活で資金を稼いだ。デリヘルは琉月さんに「汚いと思われて、嫌われたくない」という理由で話せなかったが、ゴールデンウイークにはパパ活で知り合った男性と海外旅行に行き、200万円を稼いだ。パパ活については、琉月さんにも打ち明けていた。
「『いつもありがとう。お金をつかわせてごめん』と言われました。すごく辛くてみじめな気持ちになりました。9月に彼が店を辞めて一緒にいるという言葉を糧にしていた。彼から『ずっと一緒にいよう。結婚しよう。9月にホストをやめるから一緒に住もう』と言われました」(高岡被告)
だが実際には、琉月さんは高岡被告からしつこく会いたいと言われ、徐々に距離を置くようになっていったという。それでも店に行かなければ、琉月さんはさらに離れていく。LINEを通じて口論になったり、ケンカになると殴られることもあったと被告は説明している。
そんな中、5月20日に高岡被告は犯行現場となるマンションを借りた。
「新宿にしたのは彼の店が近いのと、新宿でキャバクラをしようと考えていたから。彼は(私がそこに)住んだら、『毎日通う』『もっと一緒にいられる』と。引っ越し費用は総額150万円。家賃は11万円。すべて私が負担しました」(高岡被告)
だが、引っ越しのわずか3日後に事件が起きてしまった――。
source : 週刊文春デジタル
突然のお手紙でごめんなさい。私からの手紙も、言葉も、貴方にとって心底気持ちが悪い物だと思います。本当にごめんなさい。ただ、今回の事をどうしても謝りたくて、手紙を書かせて頂きました。謝罪も、手紙も、何も意味が無く、私の自己満足だと感じると思います。あれだけ最低でひどい事をしておいて手紙なんて、自分勝手で気持ちが悪い事だと、理解しています。謝罪の手紙を送ったところで、許されるはずも無いですし、貴方の私に対する嫌悪感も恐怖心も、痛みも苦しみも増えるばかりで消えることは無い事を理解しています。本当にごめんなさい。人間として最低なことを、一生許されない事を私は貴方にしてしまいました。本当にごめんなさい。私には想像もできない程、痛かったと思います。苦しかったと思います。何より1番、怖かったと思います。本当にごめんなさい。
私の自分勝手な感情で、貴方の気持ちや何もかもを考える事が出来ないで、傷付けて、迷惑をかけてごめんなさい。貴方の事が好きだと言っておいて、自分の希望ばかり押し付けて、貴方を苦しめて本当にごめんなさい。一生後悔して生きていきます。本当は直接、伺って謝罪すべきだと理解していますが、手紙で謝罪する無礼をお許し下さい。本当にごめんなさい。
2カ月という短い時間でしたが、夢のような幸せな時間をありがとうございました。本当にごめんなさい。貴方の嫌がる事をして、貴方の邪魔をして、貴方を縛ろうとして迷惑をかけて、傷付けて怖い思いをさせてごめんなさい。気持ちが悪くて本当にごめんなさい。もう2度と言いません、こんな時でさえ気分を害してしまって本当にごめんなさい。
全部私の責任で、私が起こした事なのに、私がこう言うのはおかしくて、頭がおかしいと思われると思いますが、貴方の身体の無事を心から願っています。私が言うのも、無事という言葉も全て間違っている事は分かっているのですが、正しい言葉が私には分からず間違った表現になってしまい申し訳ありません。
恐ろしい事をしてしまって、貴方の事を考えず気持ちを押し付け無理強いして、本当にごめんなさい。もう2度と近付きません。働いて、一生をかけて償わせて頂きたいと考えています。お金の話になってしまって申し訳ありません。私から貴方へ形として示せる誠意は、私にはお金しか思い付きませんでした。本当にごめんなさい。ごめんなさいという言葉でしか伝えられず、本当にごめんなさい。
今まで沢山、ありがとうございました。本当に申し訳ありませんでした。
令和元年6月9日
高岡 由佳
高岡 由佳
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます