
1KTのアクセルワイアに給油しようとしたときに気がついたんだけど、ワイアを分岐させるケースが、ポッキリと折れてしまっていた。
あと、遊び調整部も割れてしまっている。
こうなったら新品に交換するしかないんだけど、このワイア、既に廃番となっている。
単純なケーブルなら流用とかでどうにかなるけど、1KTはアクセル側の1本から、キャブ2個とオイルポンプ用の1本、合計3本に分岐する作りになっていて、1から作るのは結構厳しそうだ。
R1-ZやTDRのワイアも廃番になっている。
ワイア作成業者に頼むと結構な費用が掛かりそうだし、複雑な作りのワイアは作成そのものを断られることもあるらしい。
困って社外品を探してみたところ、そのまま使えるものは見つからなかったけど、ハリケーンからR1-Z用・150mmロングのワイアが出ているのを発見した。
値段は4000円くらいだったかな。
R1-Zは、1KTとほぼ同じエンジン・キャブで共通部品も多く、ワイアに関しては長さこそ違うけど、ほぼ同じ作りなのだ。
こいつを加工して1KT用にしてやろう。
全部で4本のワイアがあるけど、どれも1KTのものよりも長いので切って長さを合わせればいいはず。
分岐部分を分解してやり、4本のワイヤに分割する。
破壊しないと分解できないかと思ったけど、なんとか上手く分解できた。
後は元々付いていた1KTのケーブルの長さと、アウター・インナー共に合わせてやればいい。
ワイアの先に付いているタイコはハンダ付けされているので、バーナーで炙って溶かしてやる。
インナーケーブルを抜いた後、、ワイアの端のカシメ金具を炙って内部の皮膜を溶かして・・・
ラジペンで引っ張ってやればキレイに外れる。
加熱しすぎると皮膜のビニールが燃えちゃうから、加減が大事。
皮膜を切って長さを合わせた後は、カシメ金具を炙って、皮膜を金具に素早く入れてやれば再度取り付けられるよ。
インナーもオリジナルに長さを合わせて切り、タイコをハンダ付けし治す。
これにはステンレス用ハンダと、ステンレス用フラックスが必要。
ハンダゴテは200Wくらいのものが要るんだけど、これが結構お高い。
なのでスプーンをバーナーで炙り、その中にハンダを溶かして溶けたハンダの仲にケーブルを突っ込むようにしてハンダ付けしてやる。
しっかり脱脂してフラックスをちゃんと塗ってやると、ハンダが染みこむようにワイアの隙間に入っていき、しっかりとくっついてくれる。
タイコからはみ出たワイアは、ハンドグラインダーで削って、タイコの形を整えてやる。
手早くやらないと、削ったときの熱でハンダがまた溶けてしまったりするよ。
4本の皮膜 ・インナーの長さを調整したら、元通りに組み直す。
グリップのワイア取り出し部分の曲げ角度が違っていた(1KTは120°くらい、R1-Z用は90°くらい)けど、アクセルが重くなるなどの問題はないようだ。
遊びとオイルポンプの調整をして終了。
ちょっと面倒だったけど、これでアクセルワイアを新しくすることができて、一安心。
動きも軽く、気持ちよく乗ることができる。
よかった!
でも本当は、少しくらい高くてもいいから純正部品で出してくれるのが一番なんだけどなあ~。
2015/04/29
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