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クラウド・メモ(備忘録)

気が付いたことなどメモ代わりに掲載

2023/06 傾斜地草刈機 スパイダーモア SP850B キャブレター調整等

2023-06-02 20:02:15 | 農業機械

< トラブル発生 >    

春になり法面草刈り中に初めての現象としてエンジンが吹きあがらず波うちになり停止。

最初何だろうと思い4~5回スタータを引くと再始動しましたが諦めて刈残しで終了。

 

ORECスパイダーモアSP850Bは2012年~2014年販売していたものを2017年にヤフオクで入手。

 

経年劣化として約10年間もクラッチベアリング、フリーナイフ、エアークリーナ、オイル以外は交換していません。

EC08DCロビンエンジンは2サイクルでワルボロ製D11-DHAのキャブレタが不調にならなかったのが不思議で2サイクル刈払機のダイヤフラムは5年ぐらいで交換しています。

 

エンジンが不安定で回転上昇時一端くすぶり吹きあがらず、アイドリングで停止。

 

点検・確認順として草刈りや田植の準備などで少し忙しい合間に行いました。

 

 

< キャブレタ ダイヤフラム類交換 >

一応10年経過したので一式交換。

 

最初にキャブレタを外して分解。

・30.ダイヤフラム 一番ダメになるは予想通りヨレヨレで波打ち、これで動作したのか?

・31.ガスケット 付着しており削り落とし。

・25.ポンプダイヤフラム 薄いためヨレヨレ状態。

・24.ポンプガスケット 接着面等を見て問題無いと判断しそのまま。

・20.プライマリーポンプ 変色しておりヒビ割れはないが時間の問題。

・その他  燃料ホース2本、タンク出口のグロメット、燃料フィルターも交換。

 

        

 

キャブレタ部品図(オレンジ色は交換)

          

 

各部にキャブレタスプレー(泡タイプ)で注入後、出たのを確認後コンプレッサーで吹き飛ばし。

 

 

< ポンプ駆動通路  >

下側のクランク圧脈動の負圧用チューブ(インパルスホース) が固く抜けないためピストンを上げてからチューブの穴からキャブレタスプレーをするとエンジン側のキャブレタ口から汚れが少し噴出しました。

クランク室の正負圧でキャブレタ下側から入り逆止弁からダイヤフラムを動かして燃料が上に回るのでしょうね。

 

エンジンは不安定ですがこの穴が詰まっているとエンジンは掛からない訳でここではないと判断。

その後、クランク室にスプレーした残りが固まらないうちパーツクリーナで一端吹き付けてコンプレッサーでチューブ穴から強制的に吐き出しました。

 

キャブレタ口から覗いてピストン上死点時はエアーがキャブレタ口より噴出します。

ピストンを下げて傷など確認後、再びエアーを吹き入れるとピストンがカタカタと上下します。

 

組み直して、エンジン始動。

……現象変化なし ?

 

 

<点火プラグ >

点火プラグ(B6HS)を外してみるとキャブレタからの混合で濡れており燃料系は多分OK。

外した点火プラグに点検用コードを付けて火花は普通の状態。

これも中古購入したままのため新品に交換。

……現象変化なし ??

 

 

< イグニッションコイル >

中古購入時EC08DCはイグニッションコイルがダメになるから部品を購入しておいた方が良いと言われたのが未だに頭から離れないためダメになったのかと思いましたがひとまず始動できるので多分違うかな。

翌日、やはり気になるため汎用品のイグニッションコイルをネットで注文。

 

外したものと新イグニッションコイルを比較。

テスターでプラグ側に+、アース側に-すると抵抗値が旧13Ωから新9Ωになっていました。

どちらも大きな問題ではないと判断しましたがひとまず新イグニッションコイルに交換。

 

規定隙間は0.3~0.5mm、名刺の厚みに合わせて薄い紙を折り曲げ0.35mmとして間に入れて8mmボルトを締めてからファンを回して紙を引き出しています。

     

……現象変化なし ???

 

 

< 排気マフラー >

ついでにマフラーも点検。

カーボンはほとんど付着されておらず。

穴からシリンダ内を見るとピストンはキズ無くきれいですが2本のピストンリング間は少し黒ずんでいるだけで問題無いと判断。

 

 

< キャブレタ再確認 >

もしかして確認しなかったニードルバルブが傷付いているかと思い再分解。

指先とピンセットでコンプレッションスプリングが飛ばないように押さえて外しました。

ニードルバルブの円錐部が黒ずんでいましたがキズ変形なし、メタリングレバーの角度が変形しているかと新品と比較して変化なし。

但し、気になったことはダイヤフラムの先端部が上下して接触する部分に傷がありません。

刈払機などはハッキリわかる接触傷があるのですがキレイ過ぎて接触していないのではないかと少し疑いました。

 

組み直し後 ……現象変化なし ????

 

 

< クランクシャフト >

ひとまずエンジンが始動できるので2サイクルのクランク室の密閉のためシャフトのオイルシールがダメとは考えられず。

 

 

< キャブレタ L&H調整 >

最後に今まで一度も触らず約6年間使用していたので調整は必要ないと思っていましたがOREC推奨値と違いを確認。

低中速の L側は 1+1/4になっており 1+1/2 に変更して隙間を開け、

高速の   H側も 1+1/4になっており 1+3/8 に変更して隙間を少し開けました。

3/8は角度で言えば135度、1/4の90度にさらに45度戻しています。

 

結果として最初の画像のように正規部品の調整角度とほぼ同じのため最初から出荷設定されているようでそのまま交換すれば良いかも。

 

今まで適当と思われる調整で問題無くなぜ実働していたのが分かりません。

それで急に不安定になった原因も不明ですがとにかく推奨値に戻してエンジン始動。

 

一発で始動して低速時の不安定はなくなりしばらくエンジンを掛けて停止は無くなりました。

但しエンジン回転数は欲しいエンジンタコメータがないため測定できませんが規定アイドリング2,320rpmより少し高い気がしますが作業中ではこれでよく、気持ち力強く回っている感じ。

 

昨年から変わったことは3月頃に古くなって薄くなり少しボロになったエアークリーナを正規品と交換。

吸い込む空気量が変化したため従来の調整したのが悪さしていたのかなと勝手に思っていました。

 

その後、前回途中で止めた法面で残り分を草刈りしましたが一度も停止しませんでした。

 

 

< トラブル再発生 >

その後2回目の法面草刈途中でアイドリング状態から吹き上がらないことがあり何だろうと思いましたがアクセルをゆっくり上げると元の状態になりました。

3回目の作業時には初爆しないでエンジンが掛かりません。

 

自宅に戻り点火プラグを見ると濡れており、火花もキチンと出ます。

数回リコイルスタータを引くとエンジンは掛かりましたが吸い込み過ぎて白煙を出していましたがその後は安定。

 

やはり原因はキャブレタの調整だけではなかった。

考えているうちにこのような状況になったのは3月にエアークリーナを交換後でした。

 

 

< エアークリーナ再点検 >

エアークリーナの交換が原因ではないかとさらに考えると黒いスポンジのフォームエレメントに今まで通りオイル指しでエンジンオイル10W-30を軽く吹き付け絞ってから取付けましたがオイル量が多かったのではないかと判断。

 

灯油で洗浄後、ペーパーエレメントと一緒に天気の良い日なので3時間ぐらい天日乾燥。

説明書ではガソリン3:エンジンオイル1の割合の混合油に浸し、固く絞ってオイルを振り落とすとなっています。

 

 

< 大きな間違い >

ここで間違いとしてエンジンオイルは4サイクルの10W-30と違うのではないかと気が付きました。

 

農機具屋さんに確認するとエアークリーナのスポンジは何のオイルを浸みているかと聞くとそんなものしたことがなくそのまま装着していると言って参考になりません。

 

OREC社に確認するとハッキリ言われました 「2サイクルなので混合オイル」 です。

間違って4サイクルオイルではトラブルの原因になりますと言われ少し焦りました。

 

4サイクルエンジンオイルはエンジン内部を潤滑、密封、冷却、洗浄、防錆する油ですが2サイクルエンジンオイルはガソリンと混合して内部を潤滑後燃料と共に燃焼して排出。

 

原因をイメージして4サイクルオイルの混じった空気と2サイクル混合燃料が一緒になって圧縮・爆発した場合を考えたくありませんが実行していたのです。

 

ガソリン3:エンジンオイル1の混合油はメスシリンダで2サイクルやまびこFDオイル10cc + 無鉛ガソリン30ccでキチンと作りました。

 

説明書どおりにガソリン3:エンジンオイル1の混合油に浸し、固く絞って取り付け。

 

エンジンを掛けるとエアークリーナにガソリンが浸透しているためか回転数が高くそのまま5分ぐらいアイドリングしていると少し回転が落ちてきましたのでエンジン停止。

 

 

< エアークリーナ見直し後 >

田植えも終わりひとまず水回りだけとなり用水路の両側の草刈りをしました。

普段は少し危険な所なのでチップソーの刈払機で行っていますがテストも兼ねてSP850Bで実施。

 

使用するとトルクが少し向上した感じで一度も不安定さは無く終了。

 

その後2回目の草刈りを実地。

今まではプライミングポンプ後、最初にチョークレバーを上げてデコンプを押して初爆後、チョークレバーを戻していましたが吸い込み過ぎる感じのためチョークレバーを操作しないでリコイルスタータを引くとすんなりエンジン始動しました。

 

暖かくなったせいかなと思いましたがチョークを操作しないで始動可能となっています。

最後まで一度も不安定さは無く終了。

 

これで今回の1ヶ月近くトラブっていたのが解決。

 

ISEKI 歩行型草刈機 プチもあ VRS501-W を4月に購入・改造や田植えの種から準備の合間に行ったため解決まで時間が掛かりましたが悩みが続いたため逆に楽しみました。

 

 

< 他の2サイクル機再点検 >

その後使用している2サイクル機でフォームエレメント(スポンジ)をホコリ、ごみ対策として再点検。

 

・草刈機 共立 SRE2720UT

洗浄後、説明書を見ると乾燥してそのまま取付け。

共立の方に聞くと説明書どおりに使用して下さい。

…ホコリのある所はどうするのかと聞くと作業しないか又は雨の後でホコリが出ない時に行って下さい。 

現実的に無理なため自己責任としてガソリン3:エンジンオイル1の混合油に浸し、固く絞って取り付け。

 

・草刈機 ゼノア BC2310

洗浄後、ボロボロになりモンキーの余ったエアークリーナで作製、説明書は洗浄のみ乾燥して取付け。

自己責任としてガソリン3:エンジンオイル1の混合油に浸し、固く絞って取り付け。

 

・日立工機 TCG220

洗浄後、説明書は洗浄のみ乾燥して取付け。

自己責任としてガソリン3:エンジンオイル1の混合油に浸し、固く絞って取り付け。

 

・大竹 溝切機 EH-W430H (NT-1同等)

洗浄後、ボロボロになりモンキーの余ったエアークリーナで作製、説明書は記載なし。

田んぼの中でホコリは立たないのでそのまま取り付け。

 

 

< 追記 >

回転数が高いため変速ギヤ時「ギー、ギャー」となるため低中速の L側を更に 3/8戻して回転数を約2,200rpmにしています。 

 


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