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たのしい古文の時間

~華やかな世界を一緒に味わおう~

形容詞、形容動詞の活用

2008年05月19日 09時41分27秒 | 品詞、用言の活用、活用形
用言の活用も、動詞9種類を終え、残りは4種類です

形容詞と形容動詞の活用ですね

まず、復習しておきましょう。
形容詞って? → 状態・様子を表すもの。終止形が「し」で終わるもの。

形容動詞って?→ 形容詞同様、状態・様子を表すもの。終止形が「なり」「たり」で終わるもの。

活用の種類は、それぞれ2種類ずつです

では、さっそく形容詞の活用からいきましょうか。

いくつか、形容詞をあげてみましょう。
美し
をかし
なし
多し
あさまし

全部「し」で終わっていることを確認してくださいね。
この形容詞の活用は、
「ク活用」か「シク活用」のどちらかになります。
どっちになるかは、現代語の「なる」をつけて見分ければいいんです。

たとえば、
「美し」+「なる」  → 「美しくなる」
「をかし」+「なる」 → 「をかしくなる」
「なし」+「なる」  → 「なくなる」
「多し」+「なる」  → 「多くなる」
「あさまし」+「なる」→ 「あさましくなる」

といった感じ。そうすると、「美しくなる」は「しく」となるから「シク活用」。
「なくなる」は「く」となるから「ク活用」。
このように見分ければいいんです

じゃあ、呪文は?ということになりますが、「ク活用」だけ覚えておけばいいでしょう。

未然 から く
連用 かり く
終止 ○  し
連体 かる き
已然 ○  けれ
命令 かれ ○



となりますが、「く から く かり し き かる けれ かれ」と覚えるのが立川流。
しかし、なぜ二つあるの?ということなんですが、左側の「カリ活用」と呼ばれる活用は、
下に助動詞が続くなどする場合に使われるんです。
たとえば、「美し」に「ず」をつけたとき、「美しず」とはいわない。
そのかわり「美しからず」となるわけですね

そして、今度はシク活用は?ということですが、「ク活用」の終止形以外のものすべてに「し」をつければいいんです。(終止形は「し」で変わりませんから)

「しく しから しく しかり し しき しかる しけれ しかれ」ってね。
(早口言葉みたい)

ではでは、最後に形容動詞の活用にいきましょう。
これは簡単

「ナリ活用」か「タリ活用」のどちらかです。

見分け方も簡単。だって、形容動詞は「なり」「たり」で終わるものだからね。
そのまんまです

「おだやかなり」 → ナリ活用
「堂々たり」   → タリ活用

では、呪文をおぼえてしまいましょう。
注意しなくてはならないのは、連用形が2つあることです


未然   なら    たら
連用 に なり  と たり
終止   なり    たり
連体   なる    たる
已然   なれ    たれ
命令   なれ    たれ


です。ナリ活用は連用形が「に」と「なり」、タリ活用は連用形が「と」と「たり」になるところに注目

右側は、動詞の「ラ行変格活用」と同じような活用をしていますね。
みんな、終止形を「なる」「たる」としないように気をつけてくださいね~。

「静かにせよ」の「に」とか「堂々とせよ」の「と」が形容動詞の連用形になっているんです。
それをしっかりおさえておいてくださいね。

これで、用言の活用はすべてです
13種類の活用をしっかり暗記しておいてくださいね