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京の一枚

京都 紅葉100シリーズ 東福寺 (龍吟庵) NO.102



東福寺は東山月輪山の山麓にあり、臨済宗東福寺派の本山。



東福寺の主要伽藍の東北、本坊庫裏の背後から偃月橋(えんげつきょう)を渡った正面に位置する。


東福寺第三世住持、無関普門(大明国師)の住居跡で、東福寺塔頭の第一位に置かれている。


毎年11月に一般公開。


元々この地には藤原氏氏寺の法性寺があった。


平安中期の延長年間(923-31)に左大臣藤原忠平によって創建された。


鎌倉中期の1236(嘉禎2)年に九条兼実の孫の摂政関白九条道家も先例にならって、法性寺の境内に釈迦堂を建立しようとしたが、それが発展して東福寺の創建となり、法性寺はその中に吸収された。


1243(寛元元)年には円爾弁円を開山として境内に普門寺(現普門院)を建立し、円爾の常在所とした。


東福寺龍吟庵は東福寺の塔頭で、1291(正応4)年に東福寺第三世住持の無関普門によって創建された。


同年、南禅寺の開山となるが、同年秋、病となり、東福寺に帰山し、この龍吟庵で80歳で亡くなった。


龍吟庵庭園は方丈を囲んで、東西南の三ヶ所あり、いずれも重森三玲氏によって昭和30年代後半に作庭されるものである。


重森氏晩年に近い作である。


南庭は「無の庭」と称し、一面に白砂が敷かれている。


西庭は「龍の庭」と称し、龍が海中から黒雲を得て昇天する姿を石組で表現したもの。


東庭は「不離の庭」と称し、赤砂が敷かれ中央に長石が臥せられ、その前後に白黒の二石が配されている。


これは無関普門が幼少の時、山に捨てられ、狼に襲われるが、二頭の犬によって助けられたという故事に基づいて作られたとされる。


東福寺第三世住持 無関普門(大明国師)の住居あとで方丈(国宝・室町)は単層入母屋造、こけら葺。


その正面は七間(約12.7m)、梁間は五間(約9m)、柱間中央に両開き板唐戸の入口を設け、両端の柱間には遣戸をはめ込むなど書院造に寝殿造風の名残をとどめた、現存最古の方丈建築です。


背面に開山堂があり、大明国師座像(重文・鎌倉)を安置しています。


大明国師は南禅寺の開祖でもありました。




龍吟庭


方丈を東西南に囲む三ヶ所からなり、いずれも枯山水の庭となっています。


特に西庭は有名で、龍の昇天を石組であらわし、竹垣を稲妻模様にしています。


約70坪(231平方メートル)、1964(昭和39)年重森三玲氏の作庭です。






●アクセス


市バス202,207,208系統「東福寺」バス停下車南東へ徒歩10分。




●拝観時間 


午前9時~午後4時 (11月のみ午前8時30分~午後4時30分)




●料金


大人800円 中高生400円


通天橋・開山堂拝観料 400円(小中学生 300円)


方丈八相庭園拝観料 400円(小中学生 300円)




●住所


京都市東山区本町15丁目778




●お問合せ先


京都古文化保存協会  075-561-1795





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