Toshichanの独り言

海外、国内旅行の旅日記。私の俳句手帳、などなど筆の進むままに書き連ねてまいります。

バンクーバー遊学の記 その2

2012年03月06日 | 留学
“このブログは「バンクーバー遊学の記 その1」の続編です。

4 Vancouverのこと
ア 面積は664万km2 でなんと世界第2位、日本の27倍であるが、人口は3400万人である。 
イ 首都 オタワ Ottawa で通貨はカナダドル、米ドルより若干強いカナダが世界からUSAより高く評価されているということか。
(2) バンクーバー Vancouver
ア 人口は大バンクーバーで200万人でカナダ第3の都市(トロント、モントリオールに続き)
イ 歴史的には1870年代から入植、金、鮭、木材、大陸横断鉄道で入植者がどっと増えたという。
ウ ここは「世界で最も住みやすい都市」と言われているが、以下に述べるようにそう言われるだけの理由は十分にあると思う。

(3) 気候
ア 山と海に囲まれ、風光明媚、海水が非常にきれい、自然豊か、気候温暖(樺太中部と同じ緯度でありながら冬は最低気温0℃以上、夏は最高気温24℃程度。ところがCanada内陸部、東部は冬は-20℃程度まで下がる。)→これは暖流の影響と西にあるバンクーバー島(非常に大きな南北に伸びる島)との間の海が地中海的になっている影響だと言われている。
イ 雨の降る日が多い:週に3、4日は雨が降る。但し、しとしと雨で数時間で止む。
ウ 冬も温暖ではあるが、雨は多い。
(4) 地形(1) カナダ全体

ア 北部は1000m級の山々が連なっている。またダウンタウンの北、南は湾が深く入り込んでおり、町の近くに山と海があると言う絶好の環境にある。
イ ダウンタウン、郊外ともアップダウンが相当ある。歩き、自転車で相当いい運動になるとともに、アンジュレーションがあるため、街に変化、奥行きを与えている。
(5) 住宅事情
ア 郊外に一戸建て住宅地が広がっている。一軒の敷地は200坪以上で、家は2階建てが多く、相当部屋数も多い。やはり価格はそれなりにするらしく、若い人では家を持つことは出来ず、邸宅の部屋を借りるケースが多いらしい。貸す方もローンの足しにしたいという人も多く、うまく需給がバランスしているらしい。
イ 住宅地の表通り側は歩車道の区分があり、歩道と車道の間は芝生帯が続いている。住宅街はどこでもこのような形式でゆったりしている。表通りに電柱はない。一方、家の裏側には裏通りが通っており、そこに立っている電柱から各戸に配線している。
ウ ダウンタウンはもちろん一戸建ては少なく、アパート、フラットが中心である。海に面するなどの一等地ではもちろん億ションであると言う。
(6) 暮らし
ア 終業時になると一斉に退社。Dinnerは家で。家や庭の手入れ、ランニング、サイクリングなどの運動、自然に親しむ暮らしである。本質的に豊かで、質実剛健な国民性のなせる業であろう。
イ 円高だったので緩和されている感があるが、物価は高め。特に消費税がBC州は特に高いこと(国税とあわせて17%!)+レストランなどのサービスにチップ(10~15%)を払う習慣があるので結果的に値札の3割高になる。
ウ 給料は日本並み(?)支出が上述のように2,3割高で割高感があるが、環境などを総合すると住民は暮らしには満足しているようだった。
エ 治安は良く問題はなさそうであった。ただし、中華街は昼は問題はないが、夜は薬の売人がたむろするなど、「近寄るな」といわれていた。またダウンタウンの街角には物乞いが黙って座っており、帽子を置いてお金を恵んでくれるのを待っていた。
(7) 運動
ア ランニング、ウオーキング、サイクリングなどアウトドアスポーツが盛んで、男性以上に若い女性がショートパンツ、ランニングシャツで相当のスピードで走っている。母親が乳母車に赤ちゃんを乗せ相当のスピードでランニングしている。

逞しく走る女に秋高し
woman is running
fast and strong:
autumn sky is high and high
イ 自転車はママチャリは見かけず。皆20~30段変速自転車(ロードバイク、クロスバイク、マウンテンバイク)でヘルメットをかぶって走っている。(街中でもアップダウンが大きいのでママチャリでは無理)
 サイクリング車の後ろに乳母車を連結し相当のスピードで走っているのも見かけた。
ウ ダウンタウンの外周、スタンレイパーク外周の海沿いに数10kmにわたり自転車専用道があり、多くの人たちが20km/h以上で走っている。ダウンタウンの南北、東西の道路に一本ずつ自転車専用路がある。他の道には自転車レーンが白線で書かれている。
(8) 食事
ア 多分オーソドックスなレストランでの定番メニューはステーキであろう。アルバータ牛は美味いという評判であったが、私には(歯が弱いせいもあり)硬すぎた。ナイフで切り刻んで食べたが・・・。ハンバーグ、フイッシュ&チップ類は種類も多くおいしかったが、チップの量は相当のものだった。魚介類はおいしく、鮭、タラ、牡蠣類はgood。この時期は鮭が旬であり、私も食料品店でsockeye salmon(紅鮭)を買ってきて焼いてレモンを絞り食べたが「おいしい~~!」

紅き鮭焼きて魂鎮まりぬ
sockeye salmon:
your soul will calm
by stake
イ Sushi shopは相当数(200~300以上)あり、密度的には日本より多いように思われた。握りは日本と同じであり、巻きは海苔を外に巻いていないものが多かった。具は色々であるが、鮭がおいしかった。Sushi shopのおかげでSashimiも結構好まれているようであった。Tofuは絹ごしの充填タイプで日本と同じ味。木綿は日本より相当硬く、大きかった。木綿はtofusteakとして食べる場合が多いからだろうか。醤油は地元ブランドのものがあり、最初はそれを買ったが、ナッツのフレーバーが付いており、口に合わなかった。やはり「キッコーマン」がgoodであった。
ウ 各国の料理店も多かったが、その中では私はもっぱらベトナムのフォーと中国のローストチキン麺がお気に入りであった。
エ Takeout. first foodは多彩で、サンドイッチ、ドッグ類、ピザ、ハム野菜巻など安くて美味しかった。特に気に入ったのはハム野菜巻きで、メキシコ料理で使われるトルティーヤで包んである。これはいろいろ応用出来そうに思い日本に帰って早速トルティーヤを取り寄せたが、very good!
(9) 通信事情
ア docomo携帯を持っていったが、Canadaでは通じず。壊れたのかと思ったが、調べるとある機種ではCanada,USAでは通じないらしい。
イ 不自由なので現地のmobile shopでプリペイド式携帯を購入。50$程度であった。Vancouver、Canada内で連絡しあうのはこの方が安く便利である。 但し、この携帯の難点は日本からの電話は受けられないことである。(日本にはかけられる。)
ウ 無線LANが普及しているので日本から持っていったパソコンでメールチェック、newsチェックなどが出来て不自由は感じなかった。(ホームステイ先、学校、空港、など)、私は持っていないが、スマートフォンでも同じことが出来るので持ち運びから言えばこちらのほうが良いかも知れない。
エ Face bookは私の今回のケースのように新しい友達をつくり、情報交換する場合には大変役立った。これはSNSの一種で実名が原則?で、最近伸びてきているということであった。Face bookとe-mailで友達との連絡、情報交換はばっちりである。
(10) 公共交通
ア 公共交通はTranklink社が一体的に運営(以下に述べる様に、4つの種類を運営している。)
(ア)  バスが主力(2両連結のものも多い。これは郊外からの幹線ルートに主に使われている。トロリーバス(エレクトリックバス)も相当走っている。→昔のトラムのルートだと言われている。)
切符は1回券のほかに、回数券、1ヶ月定期、1日券があり、特徴的なのは90分以内なら乗り降り自由であること。
(イ)  3路線の新交通システム(Skytrain、神戸のポートライナーと同じような無人交通システム)
(ウ)  Seabus(北バンクーバーと結ぶ連絡船)
(エ)  West corst express:カナダの鉄道は、貨物輸送がほとんどでシーズンだけ観光列車が1日1回ほどである。しかし、バンクーバーWater front駅から東の郊外へ伸びている鉄道は朝,夕通勤列車が運行されている。これはTranklink社が鉄道会社から線路を借り受け、列車の運行を実施いているもので、朝はバンクーバー東方郊外から5.6本の通勤列車をバンクーバーダウンタウンのWater front駅へ運行し、昼間はここに車両を留置し、夕方は5.6本の通勤列車を東方郊外へ運行すると言うものである。(昼間はバスが代わりに運行されている。)
(オ) バスについて
i車椅子の人がバスに介添え人なしで自分だけで乗り込めるように、運転席横の入り口が ①まず下がり ②パタンと板状の通路が出てきて ③歩道から直接乗り込めるようになっている。
 自転車はバスのフロントに2台積めるようになっていてセルフで積載する。(無料)
iiバンクーバーの主要道路は制限時速は50kmであるが、バスも含め100km近くで走っている。バスの急発進、急停車は日常茶飯事。しっかり掴まっていないとちょっと怖い。
イ パーキングメーター、無人駐車場
パーキングメータは日本と同じように決められたエリアでは有料で路上駐車できるシステムだが、料金の支払い方が、日本と同じ現金以外にモバイルを介してクレジットカードで料金を払うシステムが目新しかった。街のそこかしこにある無人有料駐車場の料金支払いシステムはモバイルを介してクレジットカードで料金を払うシステムのみであった。
(11) バンクーバーのトピック
ア グランビル島:ダウンタウンの南にあり、元は工場街だったところを、shop、市場、レストラン街に変身させた所。市民、観光客に人気。島の中にグランビル醸造所があり、作りたてのビールが美味い。
イ 酒屋:アルコール類の国家統制時代の名残だろうか、公営のliquor shop が処々にあり、品揃えも多い。特にワイン。もちろん民営のliquor shopもあるが、規模は小さい。
 酒類はワインの種類は国産、輸入も含めて多い。(バンクーバー近郊にもワイナリーがある。).ビールは美味い!非常に個性のある味を競い合っている。私はPale Aleが好きになった。Spirit類(ウイスキー、ウオッカなど)は最低でも30$はする。税制の違いであろうか。
ウ 第2次大戦中、後の日本人:日本人は大戦前は相当移民で入植しており、「前川街」と言う日本人街を形成し、バンクーバー でもそれなりの重きを成していたらしい。しかし、大戦が始まってUSAと同じように、敵国民だと言うことで収容所に入れられ辛酸の苦労を嘗めたそうである。戦後も「日本に帰るか、Canada奥地に再入植するか」の選択を迫られ、多くの人たちは日本に帰ったと言うことである。これらの事実、写真、品々をバンクーバー博物館の一角に懺悔の意をこめて展示してある。昔の取り返しが出来るわけではないが。
エ 広く、緑豊かな公園が処々にある。:特筆すべきはダウンタウン北西にあるStanley Parkであり、3方を海に囲まれ、外周部は自転車、歩行者専用道があり、半島自体は手付かずの森林になっている。これだけでもすごい価値がある。
オ UBC(University of British Columbia):キャンバスの広さはなんと4km2あり、学舎、寄宿舎、諸施設(shop、スポーツジム、レストラン、Pubも数軒あると言う。)
 その中にMOA(museum of Anthropology:UBCの付属博物館)がある。先住民族のコレクション、研究では一番。トーテムポールのコレクションも充実している。
カ トーテムポール:先住民族の家の前、もしくは家の中に立てられたポールであり、非常に興味深いデザインである。このポールは家族、個人の歴史、成り立ちを示すもので、熊、蛙、ビーバー、シャチ、鳥など動物と人などが登場する。
キ グラウス山:北バンクーバーにあり標高1000m程度、ゴンドラで登れる。晴れた日はバンクーバー島、大バンクーバー市、遠くにUSAのシアトルまでも見渡せる絶景ポイント。
(12) Banff、Canadian Rocky
ア BanffはBanff国立公園内にあり、Canadian Rocky観光の拠点であり、空港のあるカルガリーからバスで1.5時間のところにある。
イ Banff郊外のRimrock Hotelに4泊した。サルファー山のゴンドラ乗り場に近くにある高級ホテルであり、眺めのよい、ゆったりしたホテルであった。
ウ このホテルから歩いて5分のところに露天の弱硫黄温泉があり、老若男女が水着を着て入浴している。私も入ったが温め(39℃)の気持ちがいい温泉であった。但しその時は気温が4℃であったので寒くて出るに出られない状態ではあった。
エ ゴンドラに乗ってのサルファー山山頂からの眺めはただただ絶景であった。Banffの町並み、Rockyの山並み、谷筋の眺めなどGreeeat!
オ Rocky山脈は数億年前に太平洋プレートと大西洋プレートが押し合って隆起した山脈で3000m級の山々が連なる。隆起当初は7,8000mはあったそうであるが、石灰質系の侵食されやすい岩質であったため、3000m級となったそうである。Rockyの山々を見ると地層の褶曲がはっきりと見える。地球のものすごい力がぶつかり合った結果が眼前に展開されている。雄大で恐ろしいほどの風景だ。

 地の力弾けロッキー峰は冬earth strength
jam themselves with powerful:
tops of Rocky mountains are also winter
カ 現在でも巨大な氷河が相当数存在する。但し、温暖化の影響で毎年相当後退しているそうである。
キ 氷河地形がいたるところに見られる。また湖は氷河から流れ出た水で満たされているため、乳を混ぜたようなえもいわれぬ神秘的な色をしている。
ク コロンビア大氷原では雪上車に乗って氷原の中間部まで上った。氷原の氷は神秘的な青みがかった色をしていた。

 蒼氷に久遠の時を封じ込め
in pale ice
eternal years were closed
closed
ケ Bow滝は落差はさほどないが、その水量と傾斜部の岩がかもし出す荒々しさは絶景である。マリリンモンロウの「帰らざる河」のロケ地だったそうでる。
コ 動物は沢山いる(そうである)。もちろん人前にはそう姿を現さないが。シマリスは冬に備えて木の実を集めるのに急がしそうであった。また夕方エルクという大きな鹿の群れが草を食んでいるところを数回目撃した。バスツアーの途中で岩山の中腹をマウンテンゴウトが2匹歩いているのも目撃した。日本女性のガイドの話によると、お客を連れてハイキングの最中に熊に出くわしたそうである。目を合わせないように、そろりそろりと後ずさりして200m来たところで熊が道をそれて行ったので危機一髪を逃れたそうである。 なお木に上がって逃げようとしても熊の方が木登りは上手なのでやられてしまうそうである。
サ Banff国立公園を案内してくれた日本人男性ガイドは、有名自動車メーカーを辞めてCanadaに来て今はガイドとして働いている。山登りが好きなのでoffはRockyの山々を登っているそうで、冬はスキーを楽しんだり、USAや暖かい国に遊びに行っているそうで、いかにも充実しているようであったシ また同じ会社の日本人女性ガイドとも話したが、婚約後に少し遊びにCanadaに来たが、山が好きだったと言うこともありここが気に入ってしまい婚約を解消して住み着いたそうでる。相手の婚約者もいい面の皮だが、考えようによっては結婚後でなく早く決着が付いたのは互いに幸いだったと言えるかも知れない。
(13) Haikuについて
ア 私は下手の横好きで10年程度俳句を作っており、外国でも最近俳句作りが盛んだということは聞いていた。今回バンクーバーに行って語学学校の職員と俳句の話をしていたら「バンクーバーではHaikuが盛んである。一度インターネットで調べてみたら。」とのサジェスチョンを貰った。早速チェックしたが、相当盛んな様子。但し今回は時間もなかったのでURLを覗くだけに終わった。
イ バンクーバーで一番大きなイベントは毎年4月に行われる「Vancouver cherry blossom festival」であり、桜咲く中盛大に行われているようだ。2011年の入選作の内2つを紹介する。
we speak。


of cherry blossoms ?
a safe topic

hanami picnic--
more blossoms
than sky
ウ 英語のHaikuについて調べたところ、日本語とは違うので五七五では表せないが、3行に分かち書きすること、コロン、ダッシュなどを使って切れ字を表現すること、余計な説明をしない事、季節(朝夕)感を表すこと、そして一番大切な事は詩心を歌う事である、と記されていた。 なるほど!
俳句の世界も世界的に広がりを持ってきている今、日本だけに閉じこもらず、その動き、内容を分かった上で、よき刺激をしあい、よき交流を図ることが必要だと強く感じた。
5 終わりに
 Vancouverでの9月上旬から4週間の語学留学、その後妻と合流し、Banff、Calgaryを巡った後、Vancouverに戻りWhistler、Victoriaなども訪問した。Vancouverはまた訪問したい街である。皆さんも機会があれば是非訪問されればと思います。


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