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レジェンドハーツ

2013年07月31日 04時11分47秒 | 小説
第14話 虫の襲撃

雄哉たちは園内に戻った。
一同集まる。
「一体何故やつらが来たんだ。」
三上は疑問に思う。
「誰かが永遠の欠片を持っていたの?」
陽菜の言葉に雄哉は本当のことを言った。
「実は永遠の欠片の反応があったんだ。この園内に持ち主がいる。」
「そうね。手分けして探しましょうか。」
小春も突如雄哉の言葉でさっきまでの楽しい気持が変わる。
「私たちもお遊びはここまでね。」
千恵も真面目な気持になった。
するとそんな皆をよそに近藤は言い出した。
「その前にこのイチゴでジャム作っていいかな?」
すると皆ドテッとひっくり返った。
こうして近藤は調理場でジャムを作り出す。
巨大鍋で楽しそうに大量にジャムをこしらえる近藤。
彼らは子供みたいに思って見ている。
ジャムが煮えてきて甘い香りが立つ。
「うまそう。俺の命の源イチゴジャム。大量だぜ。」
「おいジャムおじさん、それ作ったらすぐ行くぞ。」
雄哉はジャム作りを楽しむ近藤とは逆に退屈そうだ。
それは皆もだった。
皆退屈そうに椅子に座る。
どこか湿気た空気が走っている。
そしてやつらは果実園の人気のない所にいた。
倉庫の裏に。
「そう。ヘラクレス、しくじったのね。」
ニュクスはヘラクレスを呼び出していた。
「ああ。まさか王が3体いるとはな。」
ヘラクレスの人間の姿は細身で眼鏡をかけ伸びた髭と髪をしている。
「だけど俺に任せな。出し抜くのが一番だ。」
そう言いカブトムシを掌で遊ばせながら笑ったヘラクレスだった。
そして雄哉たちは退屈な時間を過ごしていた。
近藤のジャム作りという退屈な時間を。
いつ終わるのか耽々とその時を待っていた。
そしてついにその時が来た。
「出来た!」
近藤はようやくジャムを作り終えた。
「あとは冷ますだけだ。」
すると雄哉は立ち上がる。
「じゃあ捜査に入るぞ。」
雄哉は近藤の腕を引っ張る。
「行くよ行く。」
「この園内にそれを持った客か職員がいるんだな。」
三上もそう言い立ち上がる。
「貴広様、私たちはどうすれば?」
乃々美もジャム作りが終わり立ち上がった。
「お兄様、先ずは手分けすればどうかな?」
「それが良さそうだがコンパスはこいつしかもっていない。」
聖羅にそう言い返す三上。
「そうね。お兄ちゃんしか持ってないなら。」
「雄哉が一番の頼りね。」
桃香と利乃もそうするしかないという考えだった。
そうしている彼らの元に一人の人物がやって来た。
「ジャム作りは上手く行きましたかな?」
園長がキッチンに入る。
「ああ。園長、招待してくれてあんがとな。」
「何。息子を助けて下さったお礼です。」
するとその時雄哉は表情を変える。
「反応が!」
コンパスは大きく反応していた。
「まさか園長が!」
一同は驚く。
「私がどうか?」
首を傾げる園長に雄哉は言う。
「あんたが永遠の欠片を持っているな。」
「はて?」
しらを切ろうとする園長。
「だって反応がありますよ。」
「隠さないで下さい。」
陽菜と小春の言葉に園長は次の瞬間事実を言う。
「ああ。これですね?」
そう言いポケットから布を取り出す。
布を捲り中身を見せる。
するとそれは紛れもない永遠の欠片だった。
「それをどこで?」
「数年前に骨董屋で幸運が訪れると言われ500万で買いました。」
不思議と園長は雄哉の言葉に素直に答える。
「その骨董屋教えてくれないか?」
雄哉にそう言われ園長は一同を園長室に案内する。
その様子をパンドラが遠くの木から双眼鏡で見ていた。
彼は何かを考えるような感じだった。
そして園長室に着いた彼ら。
そこは大きな部屋で沢山の椅子が用意されていた。
「どうぞ御かけ下さい。」
園長に言われ皆は椅子に座る。
「皆さんにご迷惑をかけ申し訳ありませんでした。この欠片のせいで。」
「分かってんならとっとと渡してもらおうか。そいつの何倍でも払ってやる。」
「そいつは俺たちが管理する。あんたの持ってちゃいけない危険な物だ。」
雄哉と三上は園長に渡すよう要請する。
しかし園長は違った。
「嫌です。これのおかげでここは来場客が増えた。申し訳ありませんがこれはお譲り出来ません。」
頑なに断る。
「でもそれのせいでさっきもあんなことが!」
「そうです。園長の命が危険です。」
陽菜と小春も間違えを指摘する。
「園長、お考え下さい!」
「そんなにここが命よりも大切なんですか!」
千恵と乃々美がそう言ったら園長は涙を流した。
煌めく涙の雫がぽたりと落ちる。
「ここは先祖代々の果実園。ここも21世紀中頃までは栄えていました。ですが次々に国を出る国民
そんな人口の減少と共にここは荒んで行く一方。そんな中の救世主がこれでした。」
欠片を抱き締め泣く園長。
空しい気持に襲われる。
「だけどそれって欠片のお陰でしょ?」
「そうです。自分の努力じゃないじゃないですか!」
桃香も利乃も同情などしなかった。
「ねぇ分かったら渡して下さい。」
聖羅が手を伸ばす。
「嫌だ!絶対に渡すもんか!」
むしろ見苦しいまでになる園長だ。
「なぁ園長、俺さ旅して東京まで島根から来たんだ。金はあったが雪山に砂漠なんて旅したから滅多に
ご馳走なんて食えない。タバコも1日数本。酒も飲みたくても滅多に飲めない。飯なんてパンが食えて
十分だった。贅沢求めちゃいけないぜ。俺も旅でそれがわーったんだよ。」
近藤の言葉に一同は関心し笑顔になる。
それだけ壮大な旅だったんだなと。
「いいからこれで理解しただろ?」
雄哉も再度渡すよう要請した。
その時だった。
陽菜は顔色が変わった。
突然ソワソワし出す。
「どうしたの?」
寄り添う小春。
「感じるの。魔導士の気配が!」
するとその時だった。
ドアが開いた。
「こんにちは。王様。」
パンドラだった。
「な!」
雄哉と三上は立ち上がった。
「君この間教えてくれた子だ。」
聖羅はそう言い出すと一同は首を傾げる。
「どういうことだ。」
三上は聖羅に聞く。
「この間居場所教えてくれた男の子なの。」
「何がしたいんだお前!」
雄哉の質問にパンドラは答える。
「僕からのサービスだよ。それと僕はパンドラ。魔導士のパンドラ。」
そう言いパンドラは1輪のバラを聖羅出し聖羅にパスする。
聖羅は受け取る。
「綺麗なお姉さんにプレゼント。」
「お前一体何しに来た!」
雄哉はパンドラに向って銃を撃った。
するとパンドラはトランプを投げガードする。
「こんな所で無駄話してる暇ないよ。だって今園内ですごいことになってるよ。」
すると一同立ち上がる。
「何!」
「あの人ちょっと小細工してるから気を付けてね。じゃあ僕はこれで!」
そしてパンドラは指を鳴らすとポワンと煙が現れ彼を包む。
そして消えていた。
「皆、行くぞ。」
そして外に向う彼ら。
園内はヘラクレスに荒らされいる。
人を無差別に襲い備品やハウス、果物を壊し踏み潰している。
「させるか!」
そこに変身した3人がやって来て剣で一撃を入れる。
「ぐおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
ヘラクレスは倒れてカブトムシに変わった。
「何!」
「どういうことだ!」
すると2人の周りに無数のヘラクレスが現れた。
雄哉達3人は囲まれた。
「どれが本物だ?」
途惑う雄哉。
「全部片付けるまでだ!」
近藤はそう言い向って行った。
1対ずつ片付ける彼ら。
しかしどれもカブトムシになるばかりだ。
そして雄哉は気付く。
「まさかこういうことだったか。
雄哉は意味に気付いた。
「こいつらは俺らがやる。」
「お前は行け。」
近藤と三上はそう言い雄哉は駆け出す。
「分かった。」
すると行く手をヘラクレスの偽物が2体阻む。
「そこをどけ!」
雄哉は剣で切り裂く。
するとまたカブトムシになって行った。
こうして雄哉は園長の元に向った。
そして園長は果実園のキッチンに隠れていた。
机の下に隠れる。
園長がそっと顔を出した時だった。
そこにヘラクレスが現れた。
「こんな所にいたのか。」
園長は驚いて飛び出す。
「助けて!」
「誰も来ないさ。だってあいつらは餌にかかった虫だからな!」
そう言いヘラクレスは園長に襲い掛かった。
園長は逃げるも恐怖で転倒し目を閉じた。
その時だった。
「ライトニングボルト!」
赤い稲妻がヘラクレスにヒットする。
「ぐお!」
倒れるヘラクレス。
雄哉はそこに現れた。
「誰が虫だって。」
「おのれ!」
ヘラクレスは立ち上がり雄哉に角で襲い掛かる。
すると雄哉は横に流す。
ヘラクレスの攻撃をかわした。
そして獅子王の牙で角に一振りする。
すると角は切られ折れ天を高く舞いコンクリートに突き刺さった。
「これでお得意の角での攻撃は不可能だな。」
するとそこに近藤たちも乱入する。
「あいつら全部片づけたぜ。」
「あとはこいつだけだ。」
3対1で追い込まれるヘラクレス。
「それはどうかな!」
すると無数のカブトムシが現れヘラクレスの姿に化ける。
3人は立ち向かい剣で切る。
しかし切っても切っても限がない。
「またかよ!」
苦戦する3人。
すると雄哉は手を打った。
「いい方法あるぜ。」
そう言いキッチンのコンロに向かう。
雄哉は近藤の作ったイチゴジャムに手を出す。
「お前まさか!」
そして雄哉は蓋を開けジャムを投げた。
床にこぼれ出す。
「あ...」
近藤がガッカリした時だった。
無数のヘラクレスがジャムに飛びつき元のカブトムシに戻る。
「お前が本物だな!」
ヘラクレスはついに見抜かれた。
「よくも!」
ヘラクレスは雄哉に体当たりしようと向かって行く。
すると雄哉も反撃する。
「サンダーフラッシュ!」
眩い光が視界を奪う。
「ぐお!」
倒れるヘラクレスに雄哉は止めを刺す。
「チェックメイトにさせてもらう!黒魔法最終章王の鉄槌!」
そしてライオンが現れヘラクレスを襲う。
「ぐおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
大爆発が起こりヘラクレスは死んだ。
一件落着し3人は変身を解く。
「良かったな園長。」
三上はそう言い園長の肩に手を置く。
「なぁこいつをもってるとまたこうなる。分かったら渡してもらおう。」
すると園長は欠片を持って土下座し出す。
「ごめんなさい!私のせいで皆さんに迷惑を!これはお譲りします。どうかお許しを。」
「分かりゃいいさ。」
雄哉はしゃがみ園長から欠片を譲り受けた。
そこに陽菜と小春も入って来た。
「良かった。無事助かったのね。」
「小春も雄哉様のカッコいい姿見たかったです。」
そして安心する彼らをよそに近藤は項垂れていた。
「俺のジャム...俺のジャムが...」
すると雄哉は手を差し出す。
「また作ればいいだろ。俺も協力する。」
そして園長も手を差し出す。
「そうです。助けて下さったお礼です。好きなだけ取って行って下さい。」
すると近藤は立ち上がり元気を取り戻す。
「よし!もう一回ジャム作るぞ!」
そう言い近藤は走って行った。
そしてやつらはアジトである暗い廃墟にいた。
「そう。ヘラクレスも死んだのね。」
ヘーメラーはニュクスから報告を受けた。
「だけどまた反応あったみたいよ。次はどうする?」
「次は彼にいってもらおうか。メレアグロスに。」
そう言い微笑むヘーメラー。
その様子をパンドラはじっと見ていた。
そして広い荒野に1人の男は立っていた。
白い燕尾服を来た男が。
まさかこの男が。

続く

かみのやま

2013年07月30日 01時41分30秒 | 日記
このワインなかなか
渋みやコクがあるな

カベルネ・ソーヴィニヨンは
タンニンが豊富みたいですね

タンニンはアルツハイマーの予防にもなるみたい


グラスに注いで乾杯
カベルネ・ソーヴィニヨンは
本州の物だと
雨が西洋に比べ多いため
日本独自の味わいで
北海道のだと
雨が少なく
西洋の味わいに近いそうです
そんな
ウンチクどうでもいいですよね
以上
深夜の晩餐でした

今日のご飯

2013年07月28日 22時43分43秒 | 日記
フルコース

鶏天がメインディッシュ
だけど何か唐揚げみたいになった
何か洋食だな
天ぷらってポルトガル料理みたい

イタリアンサラダにデザート盛り付けて

パンプキンスープは少ししょっぱかったな
次から気をつけよう

楽しい1日だった

歓迎の準備

2013年07月28日 03時12分39秒 | 日記
明日ってか


彼女来るから
歓迎

料理も作るよ
前菜が一晩塩とオリーブ油に漬けたイタリアンサラダ
スープは冷たいパンプキンスープ
主食のライス
メインディッシュは鶏天
デザートはビスケットに乗せたジャムかけレアチーズ
美味しそうかな?

レジェンドハーツ

2013年07月27日 00時55分12秒 | 小説
第13話 自分色に

吹雪の夜近藤は大荷物で風に逆らい歩く。
猛吹雪の中を軽々と歩く。
そして彼の足を運んだのはおでん屋だった。
暖簾を潜り席に座る。
席に座るとタバコを取り出し火を着ける。
「親父、熱燗1合。」
近藤の注文通り店主は1合の徳利とお猪口を出し彼の前に置いた。
熱燗がカウンターに置かれ近藤はお猪口に注ぐ。
そのまま口に運ぶ。
「親父、大根とはんぺんとタマゴ。」
近藤の注文通りの具がおたまで救われ皿に盛られる。
「はいよ。」
店主は皿を置く。
「よーし。ここからが近藤オリジナルだ。」
そう言い近藤はリュックから甘い物を次々に取り出す。
イチゴジャムを塗り蜂蜜をかけカスタードクリームを絞った。
すると店主は激怒した。
「おい貴様!俺のおでんによくも!」
「よくもじゃない!糖分は命の源だ!」
そして店主の逆鱗に触れる。
「出てけ!」
こうして近藤は追い出された。
吹雪の中を再び歩いて帰る。
「ちぇ!せっかくごちそうにありつけたのに。」
そう言いながら帰って行くのだった。
その頃雄哉は三上とコンビニ前にいた。
おでんを食べながらガラスに背をもたれている。
吐く息とおでんの湯気が白く浮かんで消える。
「お前の兄貴の言っていた言葉には何か意味がありそうだ。あいつ何か変わった雰囲気が
漂っていた。あの目何かを感じた。」
「そうか。実は兄貴は...」
するとそこにだった。
「あ!お前ら、んなとこで!」
近藤がどこからともなくやって来た。
「近藤!」
「腹減ったから買い物さ。」
そう言い店内に入り商品を選ぶ近藤。
ジャム7つ籠に入れる。
そして外に出て大量のジャムをガツガツ食べる。
凄い勢いで食べて行く近藤に2人は引いている。
よくそんなに食えるなと。
そしてあっという間に食べ終えた近藤だった。
「あ~美味かった。」
「やっぱお前ジャムおじさんだな。」
2人はそう言った。
「そうだ。お前らパラディンに会ったのか?」
「パラディン?」
近藤のその言葉は2人には初耳だった。
「俺らの親父たちに力を与えた王の使い。」
「どういうことだ。」
「親父から聞いた話だったがな21世紀日本内戦の頃だった。」
当時に遡ること30年近くたつ。
当時都内の大学院に通う3人の青年がいた。
それは彼らの父に当たる。
雄哉の父準一と三上の父涼介と2人の先輩近藤の父陸。
「ねぇ先輩この日本俺たちに救えないんですかね?」
準一は多くの命の奪われるこの国に救いを求める。
「俺たちに出来るのは求めるだけかもしれない。」
陸人はそれしかないという気持で言う。
「だけど日本政府もやりすぎかな。」
涼介も政府には反対気味だ。
そんな彼らの前に足に手紙を結んだ鳩が飛んできた。
鳩は準一の方で止まった。
「何だ?」
「手紙巻いてるな。」
陸人は外し読む。
内容はこう記されていた。
「お前たち3人は王の素質がある。この国を本気で救いたいのならこの伝書鳩に続け。」
そう記されていた。
すると鳩は飛んで彼らを導き前をゆっくりと飛ぶ。
彼らはそれに続く。
とても細い路地やコンクリート塀の上などを歩き追う彼ら。
すると突行く道に如霧がかかる。
そして霧は歩けば歩くほど切りは濃くなる。
しかし彼らは気付かず進む。
彼らの辿り着いたのは霧の中の遺跡だった。
「霧が!」
ようやく霧に気付く彼ら。
「ここに何があるんだ?」
すると中から1人の男が現れた。
「よく来た。」
30代くらいで白い燕尾服を来た男が現れた。
「あんたは?」
一同同じ言葉が出る。
「今この国では多くの命が奪われている。お前たちにはそれを救うことが出来る。」
そう言い男は背を向け歩き出す。
「来い。」
背を向け歩く男に彼らも黙って続く。
階段を下り暗い地下に下りる。
ようやく男の止まった場所は謎の壁画の書かれた地底の遺跡最深部だった。
「お前たちは王になる素質がある。王となりこの国を救うのだ。」
すると彼らは赤、青、黄色の光に包まれる。
眩しくて目を閉じる。
再び目を開くと王の姿があった。
1体は赤い鬣をした黒いライオンの姿をし1体は白虎の姿。
そしてもう1体は青い東洋風なドラゴンの姿をしている。
そして男が突如後ろから現れ彼らに言い聞かす。
「彼らは古来より人々を見守り人々を守ってきた伝説の王。お前たちに今力を貸しこの国を
戦争から平和へ導こうと言っている。お前たちは救世主となるのだ。さぁ今彼らとこの場で
1つになるのだ!伝説の心を胸に戦え!」
「戦えって!」
すると3体の王は彼らの胸に飛び込むように体に入っていった。
彼らは気を失った。
そして彼らは目覚めるとそこは元の空間で3人だけしかいなかった。
「これは...」
こうして彼らは王となったのだった。
そして今に至る。
「そういうことがあったのか。そういや王になったその場所分かるか?」
雄哉は近藤に問い掛ける。
「俺も東京来て親父に道聞いてから今日1日探したがそこへは行けなかった。あそこは何か
特別な空間なのかもしれない。」
「そうか。その男に会えば戦争を終らせる鍵が得られると希望を持ったが。」
「悪かった。役に立てず。だけど俺もいつでも力になるぜ。」
「ありがとう。じゃあ俺はここで帰るぜ。」
三上はそう言い背を向け離れて行く。
「もう帰るのか?」
雄哉は呼び止める。
「ああ。明日は家族サービスがあるからな。」
「家まで送るぜ。」
雄哉は乗って来て停めてあるバイクまで歩き出す。
「いい。終電間に合うし。」
そう言い三上は去って行った。
1人抜け寂しくなる。
「なぁ松田、俺らで夜明けまで喋り明かすか?」
「そうしたいが俺も明日は遠足がある。」
雄哉はそう言いバイクに向かい歩きバイクの前に立つ。
そしてハンドルにかけていたヘルメットを被る。
シートに座りエンジンをかけた。
「遠足ってお前も家族サービスか?」
「いや、学校のだ。遠足は全日制と一緒だからな。」
そう言いバイクを吹かして走り去っていった。
雄哉は吹雪に逆らいバイクを飛ばす。
雪が雄哉やバイクに触れふわっと解けて行く。
まるで炎のように吹雪の壁を破って進むように見える。
そして1人残った近藤はタバコを取り出しジッポで火を着ける。
近藤はどこか空しい気持で歩いて行った。
「あ~今夜泊まるとこ探さないとな~今日も大雪だしまた空き地の土管かな?」
そう言いながら歩いている時だった。
後ろから声がした。
「おいオッサン、ぶつかっといて慰謝料くらい出せや!」
近藤はふと振り向く。
「ごめんなさい!だけどそれは話が違いますよ!」
1人の中年男性が酔っ払った若者5人に囲まれている。
近藤はそれを見てそこに向かい歩き出した。
そして翌日雄哉たちは学校の遠足で多摩市にある果実園に来た。
雄哉たちはバスから降り案内に続く。
今日の彼らは私服に着替え遠足を満喫する。
「雄哉君、果物たくさん取ってケーキ作りましょうね。」
「雄哉様、小春が何でも作ってあげますわ。」
「お兄ちゃん、今日は本当に来て良かったの?」
「いいじゃない。せっかく雄哉が休みくれて皆で遠足行けて。」
「まぁ学校の遠足だがな。」
その頃やつらは。
「永遠の欠片の反応を見つけました。」
翔はニュクスを呼び出し知らせる。
「そうね。今回はヘラクレスに行ってもらおうかしら。」
「分かりました。」
やつらの企みが暗い廃墟の中で渦巻いていた。
そして雄哉たちは果実園の入り口で教師の最上に説明を受ける。
「皆さん、ここからは自由行動です。それぞれ係員の方からバケツをもらいハウスで果物を
取ってください。集合は3時にここです。」
こうして雄哉たちはバケツを持って行動に移った。
その時雄哉は腕を見て何かを気にしていた。
時間なのだろうか。
そんなこんなで先ずはイチゴのビニールハウスの前に来た。
「さてイチゴから行こうぜ。」
雄哉は何故か張り切っている。
「どうしたの?そんなに張り切って。」
陽菜は不思議そうに見つめる。
「近藤に土産だ。イチゴジャムでも作ってやる。」
するとその時だった。
「あ!松田!」
雄哉たちが振り返ると後ろには三上一行がいた。
「三上お前!」
「松田、お前もここだったとはな。」
「あら?三上君も遠足?」
小春はそう言い三上の前に出る。
「ああ家族サービスさ。」
そう言いながら小春の尻に手を伸ばそうとする。
するとだった。
「コラ!」
千恵と乃々美は後ろから三上に2人で拳骨を入れる。
「うぐ!」
三上は頭を押さえしゃがむ。
「どうしたの?」
桃香と利乃はどうしたんだろうと思う。
「彼今小春のお尻触ろうとしたか。」
2人は起こっている。
「もうエッチなんだから。」
聖羅も呆れる。
「さて行くか。イチゴ積に。」
こうしてハウスに入る一行。
そして中は雪の積もっている外とは対照的にとても暖かい。
「すごい。中は夏みたい。」
寒冷化した日本では春や秋の気温が夏のように感じる。
「すごい広いね。これならいくら取っても大丈夫そう。」
桃香と聖羅はワクワクする。
その時だった。
雄哉の学校の男子がざわめいている。
「おい、あいつ取り過ぎだろ。」
「バケツ一杯どころか完全に上に積んでるよ。」
彼らの視線の先を見ると一同唖然とする。
「うひょ~イチゴ取り放題~イチゴジャムが腹一杯~」
近藤がはしゃいでイチゴを摘んでいた。
すると雄哉は一言言う。
「おい近藤!」
「お!松田!」
「おじゃねぇ!何してんだ。」
すると近藤は訳を言う。
「昨日さお前らと別れた後酔っ払いに絡まれてるオッサン助けたらここの園長の息子でさ。
お礼に招待されたわけ。取り放題に。」
近藤はすごくハイテンションだ。
「イチゴジャム作り放題だぜ。」
「お前迷惑考えろや!他のやつらの分までよ。」
「だって園長好きなだけって。」
「俺もせっかくお前にイチゴを土産と思ったがいらないようだな。」
三上は損したように言った。
「あの人って確か?」
千恵は陽菜に聞く。
「近藤君。王なの。」
陽菜が答えると乃々美は溜息をつく。
「はぁ...やっぱ王って困った人ばかりよね。」
そしてその時叫び声が聞こえた。
「ぎゃあ化け物!」
その声がし一同は駆け出す。
そして魔導士が園内で魑魅魍魎を引き連れ暴れ出す。
「ハハハハハハハ...このヘラクレスが全て破壊してくれる...」
ヘラクレスその姿は金色のずっしりした体に長く大きな槍のような角が生えている。
ヘラクレスの暴れる所に変身した雄哉たちが乱入する。
「ここは皆の共用の場だ。外でやれ!」
雄哉はそう言いヘラクレスを押さえる。
「近藤、今だ!」
「よい!」
すると近藤はヘラクレスごと雄哉を持ち上げる。
「闘志溌剌熱血ど根性ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
そして園の柵から外に投げ飛ばす。
そして外で2人の戦いが繰り広げられる。
雄哉は雷光銃で狙撃する。
するとヘラクレスにヒットした。
「ぐお!これくらいで!」
ヘラクレスは雄哉に角で襲い掛かる。
角で突こうとするも雄哉は獅子王の牙でガードする。
しかし相手はなかなかのパワーだ。
雄哉は押され後ろに押される。
あと少しで木にぶつかりそうになる。
ピンチが雄哉に訪れたその時だった。
近藤と三上が乱入し2人の剣での一撃がヘラクレスの角にヒットする。
「ぐおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
ヘラクレスは弾き飛ばされる。
「ここは退散だ!3人もいるとは!」
そう言い去って行った。

続く