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レジェンドハーツ

2014年04月23日 01時01分54秒 | 小説
第55話 掌の上での踊り

カイロスは社長室にポセイドンを呼び出していた。
「ついに完成しましたよ。我らが新たなる兵器が。」
「と申されますと?」
「今回はとても手強く王も苦戦するでしょう。そして我らの裏切り者も居場所が特定
出来ました。見つけ次第連れ去り例の物の隠し場所を吐かせますよ。」
「そうですか。」
「そして新たなる兵器の結果を纏めたいのですがご協力願えますか?」
その頃赤の王室では近藤がクッキーを焼いていた。
「出来た出来た。」
近藤はオーブンからクッキーを取り出す。
そして三上もポットからカップに紅茶を注ぐ。
「紅茶も入ったしここらでティータイムだな。」
「てかお前ら2人、ティータイム目当てで集まるのはこれっきりにしろ。」
「雄哉君、せっかく美味しい物が食べられるんだし。」
「そうですよ。雄哉様。」
「まぁ近藤の料理の腕は認めるがこいつはただ紅茶持って来ただけだろ。」
「違うぜ。紅茶を選ぶ腕は俺も持っている。こいつは極上品のアールグレイだぜ。」
「せや。うちなんて庶民でそないなもん飲めへんかったしええやん。」
「僕も別に悪くないと思うよ。」
「そうか。じゃあ勝手にしろ。」
すると雄哉は去ろうと部屋を出る。
「雄哉、どこ行くの?」
「お兄ちゃんもご馳走になろうよ。」
利乃と桃香が呼び止めた。
「俺はパトロール行く。」
そして雄哉はバイクを飛ばし出て行った。
そしてビルの屋上でポセイドンは街を眺めていた。
「愚かですね。何故人はこの世界のゆっくりと流れる時間を恋人などと赤の他人に費やす
のです?是非とも壊して差し上げたくなる。」
「ドクター、またそんなことを仰って。」
「社長、あなたには分からないでしょう。」
「あなたも元は人間。あまり傲慢な態度を取っているとまた父上の怒りに。」
「愛などこの世に必要なのでしょうか?」
「愛があったからこそあなたもこの世に生まれた。そうですよね?」
「私は望まれない命だった。ですので私は反逆を起こした。あなた方もそんなくだらない物
それさえ捨てれば王に勝てるのではありませんか?」
「あなたの言葉は僕ら砂漠の民に対する侮辱です。全て父上に報告させていただきます。」
「あなたのまだ捨てられない戸惑いも報告させていただきますよ。」
「正直これ以上は耐えられない。失礼します。」
カイロスはそう言うと振り向き屋上を後にする。
ポセイドンはカイロスに対し嘲うような顔で見送っていた。
その頃王室では皆がティータイムを終えていた。
「三守君、近藤君、今日はありがとうね。」
「クッキーも紅茶も僕気に入ったよ。」
「うちこないな贅沢初めてやさかい。」
「別にいいぜ。またいつでもクッキー焼いてやる。」
「希望する茶葉があったら言えよ。持って来てやる。」
「いいの?」
「そういえばお兄ちゃんにクッキー残してないけど良かったのかな?」
「いいんじゃない?雄哉には近藤君がまた焼いてくれるわよね?」
「ああ。」
そして雄哉は自動販売機の前にバイクを停め缶コーヒーを飲んでいた。
「しかししばらく平凡だな。あいつら怖気づいたのか。」
「そんなわけはありません。」
雄哉は振り向いた。
「こんにちは。突然失礼します。」
「神戸信夫!」
カイロスが立っていた。
「初めまして神戸信夫こと魔導士のカイロスです。」
そう言うとカイロスは魔導士に変身した。
「お前も魔導士だったのか!」
「我々も研究をしておりましてね。その研究結果の作品が仕上がりました。」
「何!」
「それと先日は僕らの仲間が失礼をしたようで。妹さんにお怪我は?」
「ふざけるな!お前らに謝られたくない!」
「そうですか?ではどうしろと?」
「お前らを倒す。」
そして雄哉は変身する。
「レジェンドハーツ!」
王に変身し剣を抜く。
「あなたの相手は彼らですよ。魔導兵、行って下さい!」
すると今までとは違う人の形をした怪物が現れた。
頭に赤いコアを持ち黒い体に鎧を纏い剣と盾を持った怪物だ。
「これを開発していました。彼らは一筋縄では行きませんよ。」
そして魔導兵たちが雄哉に襲い掛かった。
雄哉は剣で切り裂くも固い鎧で切れない。
「どうなってる!」
すると次々に魔導兵が雄哉に襲い掛かる。
雄哉は剣で叩き流すしかない。
「限がない!」
「いですよ。やってしまいなさい。」
すると雄哉も魔法を使う。
「黒魔法サンダーブレス!」
雷の息が魔導兵たちを襲う。
そして爆発が起こり大量の魔導兵が消えた。
しかし次の魔導兵たちが襲い掛かってくる。
雄哉は思わず剣を振った。
すると頭のコアに命中し爆発が起こった。
「これか!」
雄哉は弱点を見つけ次々に魔導兵を倒して行く。
そして全て片付きカイロス1体になった。
「やりますね。」
「残るはお前だけだ!」
雄哉は剣を翳しカイロスに向かって行った。
そして屋上からポセイドンが望遠鏡を使い覗いていた。
「さっそく試されたのですね。」
「ポセイドン、これがあなたの開発した。」
「ええ。頭部を狙うことにより一点に絞られた弱点か魔法を使う場合の
どちらを使うにも体力を必要とする。更に時間も稼げますし。」
「そうね。いいかもしれないわ。」
そして雄哉はカイロスに剣を一振りした。
その時カイロスの目は赤く光った。
すると不思議と雄哉の体が固まった。
「お前、何した!」
「僕は時の神。あなたの時間を止めさせていただきました。」
そしてカイロスは雄哉に掌から波導を放った。
「ごぶ!」
雄哉は吹っ飛ぶ。
「この野郎!黒魔法レーザービーム!」
雄哉は指先から一直線の光線を撃つ。
しかしカイロスはこれも時を止めた。
「無駄ですよ。」
そして雄哉の体も固まった。
「お仕舞です。」
そして光線の向きを変え雄哉に放つ。
それと同時に掌から巨大な波導も放った。
「ぐあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
命中し雄哉は変身が解けた。
「では失礼します。」
そして倒れる雄哉を背にカイロスは去って行った。
雄哉はそのまま意識を失うのだった。
「松田!松田!」
誰かが彼を呼んでいた。
雄哉はその言葉に目を覚ました。
目を開けるとそこには三上と近藤がいた。
「お前ら?」
「大丈夫か?何があった?」
「神戸信夫は魔導士だった。三上、お前の言ってた神戸大樹同様だ。」
「そうか。神戸大樹に続きその息子信夫も魔導士だったか。」
「ああ。それとやつらは新たる兵器を作っていた。」
するとそこの自動販売機の前に1人の中年男性が立った。
その後ろから海上自衛官の制服を着た男が近づいてきた。
海上自衛官が中年男性の肩に手を置いた。
男性は振り向く。
「お前が品川祥二だな。」
「誰ですか?」
「私の名は魔導士のケートスだ!」
そして魔導士に変身した。
その姿は鋭く長い牙と爪を持ち銀色の体にずっしりとした体形のアザラシのような姿だ。
「さぁ例の物について教えてもらおう。」
「助けてーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
そしてそこに近藤の刃風銃の弾丸が飛んで来た。
鋭い風の刃のような弾丸がケートスに命中した。
「ぐあ!」
「魔導士、いいとこに来たぜ。」
そして近藤は変身する。
「レジェンドハーツ!」
王に変身しケートスの前に立った。
「王め、まさか身近にいたとはな!」
「三上、お前は松田を安全なとこに連れて行け。」
「分かった。」
すると三上は雄哉を連れ走って行く。
「行け!」
ケートスは魔導兵を放った。
「何だこいつらは!」
「近藤、そいつは頭部を狙うか魔法しかない!」
雄哉は近藤に教えると近藤は一気に片を付けようと動いた。
「黒魔法ブリザードブレス!」
吹雪の息が魔導兵たちを襲い氷漬けにした。
近藤は氷漬けになった魔導兵を一気に切り裂く。
爆発が起こり魔導兵を片付けた。
「残るはお前のみだ。」
近藤は剣を抜き向かって行った。
ケートスは爪で向かい打ち剣と爪がぶつかり合う。
「これでどうだ!」
ケートスは近藤に体当たりする。
「ぐ!」
近藤は吹っ飛ぶも体制を整えた。
「黒魔法エアーブレード!」
空気の刃がケートスを襲った。
「ぐお!おのれーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
ケートスは丸くなり転がり近藤に向かって行く。
近藤は上に避け攻撃を仕掛けた。
「黒魔法ダストデビル!」
塵旋風がケートスを襲う。
しかしケートスは塵旋風を抜け出た。
「王がいたとは想定外だ。撤退!」
ケートスはそのまま川に飛び込んだ。
「待て!」
近藤は追うも姿は遠くケートスは泳いで逃げて行った。
そして近藤も変身を解いた。
「畜生。逃がしたか。」
近藤は悔しくも諦めた。
「それよりおっさん、大丈夫か?」
近藤は振り向く。
しかし彼の姿は消えていた。
「あれ?どこ行った?」
そして皆赤の王室に集まった。
「しかしいなくなってたってことはあのオッサンをどう探す?」
三上は困っていた。
「しかしやつの言ってた言葉が気になる。あいつは何を?」
「分からねぇ。俺も事情聞きたくても逃げられたし。」
3人は途方に暮れていた。
するとそこにノックが鳴った。
「入れ。」
雄哉の声でドアが開いた。
「雄ちゃん、電話やで。」
「雄哉君たちにさっき助けてもらったとか言ってるけど?」
「何!」
雄哉は突如立ち上がった。
そして電話に出た。
「もしもし。」
「あの~先ほどはありがとうございます。私もあの時は咄嗟に逃げましたが助けて
いただいたこととこれからお話したいことがありますので今からいう住所に。」
そして1時間後雄哉、陽菜、千明、利乃、三上、近藤がそこの住所に来た。
そこはボロアパートの2階だった。
品川の表札を見て確信する雄哉。
そしてインターホンを鳴らした。
「どうぞお入り下さい。」
そして雄哉たちは中に入った。
一同が畳に座り品川はコーヒーを出す。
「どうぞどうぞ。」
「単刀直入だがさっき俺に言った話って何だ。」
雄哉が話を切り出す。
「実は私砂漠の民を抜けて来ました。一昨年の終戦記念日のテロで妻と娘を亡くして
それで仕事を辞め砂漠の民に復讐をしようと調べ辿り着いたのがあの会社。」
「あのテロって私と同じだ。」
何と品川は利乃と同じテロの被害者だった。
「21世紀コーポレーション神戸です。そこに研究員として1年前に入りましたが。」
それは3日前のことだった。
品川はポセイドンの行動記録を見てしまった。
「あのテロはドクターの監督元だったのか。」
「私がどうか致しましたか?」
後ろを向くとポセイドンが立っていた。
「おのれ家族の仇!」
品川は懐からナイフを出しポセイドンの胸を刺した。
品川は刺した恐怖で目を閉じた。
そしてナイフを抜き目を開ける。
「私はそんなことでは死なない。」
そして魔導士に変身した。
「化け物!」
「あなたはこれが目的でしたか?」
「来るな!来るな!」
ポセイドンにナイフを向け言う。
しかし怯えず歩いてくる。
あたりを見回す品川。
ふとある物を目にした。
品川はポセイドンのパソコンに刺さったコネクタ抜き取り走り出した。
そして今に至る。
「これがそれです。ここにはパラディンがこの世とエーリュシオンが繋がっていてそして
そこを行き来している場所を調べ上げ出た地図が入っています。」
品川は机の引き出しからコネクタを出し雄哉に渡した。
「何だって!」
そしてその声を暗い闇の中からケートスは聞いていた。
あの時に品川に盗聴器を付けていたのだった。

続く