本気でいい住まいをかんがえる

岡松利彦アトリエの風景
“こころ”と“からだ”が元気になる、居心地のよい場所をつくる日々の日記

西小岩の併用住宅 上棟

2010-11-17 | 西小岩の併用住宅プロジェクト
西小岩の併用住宅が上棟しました。
上棟式は、日を改めて内輪で簡単に行なう予定です。

1、2階がオーナー住戸。
3階に賃貸2住戸が入ります。

賃貸部分は、面積こそ広くありませんが、幅2.4m×12.5mの細長い形状をしており、天井高は長手方向に向かって2.4mから3.5mと上昇していきます。



玄関を入って、一気に12.5m先のロフトが見渡せるように長さと高さを強調した計画です。

ロフトから眺める窓は、廻りの建物よりチョッとだけ上に付いているためとても開放的な眺めが得られるのではないかと考えています。


西小岩の併用住宅 鉄骨階段の工場検査

2010-11-16 | 西小岩の併用住宅プロジェクト
昨日、西小岩の併用住宅の鉄骨階段の製品検査と工場打合せを行いました。

仕上は、溶融亜鉛めっきの防錆処理後に現場で塗装を行います。

防錆処理をめっきで行うため、この段階で溶接面の仕上がりなどを含め細かくチェックしていきます。

今回、三階建て分の階段を工場で全て組み立て搬入するため、千葉の八千代にある大きなめっき槽を備えためっき工場でめっき作業を行います。

このめっき工場は、蕣居(しゅんきょ)の外壁のめっきを行った工場です。

三層分の階段、現物は図面で描く以上に迫力があります。



屋根も薄い板が覆うような雰囲気となるように鉄板でつくります。
めっきを行うと、高温の釜にざぶんと一気に漬けるため鉄板に歪が出ます。
その歪の対策も考えて細かいディテールを計画しています。





西小岩の併用住宅 建て方

2010-11-14 | 西小岩の併用住宅プロジェクト
11/13に西小岩の併用住宅の建て方を行いました。

3階の床組みまで組みあがりました。



梁に直接28ミリの構造用合板を直張りする工法を採用し、根太の設置の手間を省いています。
その分、梁が910ミリピッチを基本に入っているため、組み立てる材料が多くなっています。

敷地に余裕があり、敷地内にクレーンを据えて建て方を行いました。
都内では、これほど敷地に余裕がある物件は珍しいです。



西小岩の併用住宅 土台敷き

2010-11-14 | 西小岩の併用住宅プロジェクト
先週、11/11に西小岩の併用住宅の土台敷きを行いました。

同時に1階部分の柱材などを搬入しブルーシートを掛けて本日の作業は終了。
一度に材料を入れられないので、建て方はこの柱材などがちょうどなくなった時間帯に次の材料を入れます。



土材の材主は、防腐防蟻処理されたヒバ材を使用しています。
色が少し赤茶けているのは、防腐防蟻剤で着色されているからです。


西小岩の併用住宅 材木の施主検査

2010-11-03 | 西小岩の併用住宅プロジェクト
本日、工務店の材木の仕度場で施主の材木検査を行いました。

上棟の時にはご対面できますが、どのような状態で、どのように材木が加工されていくかを直接みてもらうことは施主にとってはとても良いことだと思います。

殆どの材料が仕上げの下に隠れて今しますが、自分たちの家の骨組みがどうやって産声を上げたかをしっかりと目に焼き付けて頂くことで、一層の愛着で建物と接していただければという設計者や工務店、大工さんの願いもこもっています。

今は、プレカットと言って、機械で加工する工務店が多い中、今回お世話になっている工務店は自社で大工さん抱えており、殆どの住宅はこの大工さんが手加工で材料を加工していきます。

登り梁の加工中です。



加工されたホゾ穴です。



ロフトに使われる材料です。



出番を待つ材料が積み上げられています。



また、この置き場には先代が集めたいろいろな銘木が置いてあります。
以前、勤めていた設計事務所では、よく新木場などの材木屋さんやその置き場に連れて行ってもらいいろいろな木を見てきたつもりでしたが、「ビワ」の材木は初めてです。



多分、「ビワの挽き板」と書いてあったので、あの黄色い実のなる果物の枇杷(びわ)の木だと思うのですが、担当者も良く分からないということです。
それにしても、約1メートル角で厚み5センチ程の材料ですが、伐採前の木の状態を想像するととんでもなく大きな木だったのかなと思います。

西小岩の併用住宅 耐圧盤のコンクリート打設

2010-11-03 | 西小岩の併用住宅プロジェクト
先日、早朝の霧雨の中、西小岩の併用住宅の基礎のコンクリートを打設しました。

今回は、ベタ基礎と言って建物の床面全部を使い地盤に力を伝えます。
そうすることにより、建物の重さが床面全体に分散され面積当たりの地耐力が小さくても上の重さを支えることができます。

決められた仕様のコンクリートが現場に到着したか受け入れの検査をしています。
ここで、検査に合格にないコンクリートはミキサー車ごと返品し、至急新しいコンクリートを手配します。



手前の円柱形の固まりは、決められた期間で規定の強度が確保できているかを確認するための試験体です。
実験室で上下から力を加え、圧縮強度を測定します。

今回都内の現場では珍しい、敷地に余裕があるためポンプ車を敷地内に停車させコンクリートを打設することができました。



ベタ基礎の床表面です。
もう少しで打設が完了します。



立ち上がり(土台を置く部分)は、後日内側に型枠を立ててコンクリートを打設します。

西小岩の併用住宅 基礎配筋と瑕疵担保保険検査

2010-10-30 | 西小岩の併用住宅プロジェクト
西小岩の併用住宅の基礎配筋の工事です。

改良工事後、砕石と捨てコンの上に鉄筋を並べていきます。



来週の11/1にコンクリートの打設を予定していますが、台風14号の影響で基礎のアンカーセットや型枠の歪み直し、その他諸々の工事が間に合うか少々心配です。

また、併せて瑕疵担保保険の基礎配筋の検査が行われました。



住まいを守る法律として、「住宅瑕疵担保履行法」(じゅうたくかしたんぽりこうほう)が昨年(平成21年)10月1日に施行されました。
この法律は、新築住宅を供給する事業者に対して、瑕疵の補修等が確実に行われるよう、保険や供託を義務付けるものです。
平成21年10月1日以降に引き渡される新築住宅が適用対象です。
万が一、事業者が倒産した場合等でも、2000万円までの補修費用の支払いが保険法人から受けられます。

工務店は、住宅の構造の主要な部分や雨漏り、漏水の瑕疵に対する10年間の瑕疵担保責任を負っています。
住宅瑕疵担保履行法は、この瑕疵担保責任を確実に履行するための資力確保措置(保険加入または供託)を工務店に義務付けています。
これにより、消費者が安心して新築住宅を取得できるようになると言うことです。

今回の検査は、保険会社の検査ということです。


西小岩の併用住宅 地業その2

2010-10-28 | 西小岩の併用住宅プロジェクト
西小岩の併用住宅で、基礎の下の下地つくりをおこないました。

基礎の形に切り取った地盤に砂利を敷いていきます。
この砂利を敷き詰め、上から押さえつけることで地盤表面の小さな凹凸などをうめていきます。
砂利の厚さは、100ミリ(10センチ)です。







砂利の下の面と改良杭の頭がちょうど良い高さで施工されています。



次に、防湿シートを隙間無く敷きます。
継ぎ目は、重ねてテープで貼っていきます。
厚みは、0.1ミリから0.2ミリ程度のものを使います。
これで地盤からの湿気を防ぐ役割をします。



防湿シー等上に、捨てコンクリート(捨てコン)と言って、厚さ50ミリ(5センチ)程度コンクリートを打設します。
このコンクリートは、捨てコンと言ってあまり重要ではなさそうな名前ですが、ここがしっかりできていないと建物の通り芯を描いたり、
基礎の鉄筋を敷き並べたりする工事の成否に大きく関ってきます。




西小岩の併用住宅 土工事

2010-10-24 | 西小岩の併用住宅プロジェクト
西小岩の併用住宅の土工事がどんどん進んでいます。

今回はベタ基礎で行います。

梁、耐圧盤の下に敷く、砕石と捨てコンクリートの厚みを考慮して深さを丁寧に掘っていきます。


床付け面の下に改良杭の頭が見えます。


梁が無い耐圧盤の部分の床付け面です。


梁の形に合わせて丁寧に斜めに法面を作っていきま。


床付け面を丁寧に鋤き取っています。


階段の中脚部分の基礎の形状です。


このあと、砂利地業(じゃりちぎょう)を行い、捨てコンクリート打設します。

西小岩の併用住宅 地業

2010-10-23 | 西小岩の併用住宅プロジェクト
西小岩の併用住宅で、土工事が始まりました。

先日、地盤の柱状改良を行い、いよいよ建物の土台となる基礎をつくる工事に入ります。

先ずは、水盛り遣り方(みずもりやりかた)から工事は始まります。





建物から少し離した位置に水杭(みずくい)を1.5から2M間隔で打ち込みます。
都内だと、20センチ程度しか離せない敷地が多いですが、普通は40から50センチほど離します。

水杭に水貫を打ちつけます。
水貫の上部は水平になるようにします。



そして、水杭と水貫が工事中に動かないように斜めの筋違いを取り付けて全他を固めます。

そこに水糸を張って、建物の基礎の基準となる高さを確認しながら基礎の底を掘っていきます。










西小岩の併用住宅 材料検査

2010-10-20 | 西小岩の併用住宅プロジェクト
西小岩の併用住宅の材木の検品に行ってきました。

今回は、プレカット材(長さや継手、仕口などを機械加工すること)を使わずに、大工さんが一本一本手加工で継手や仕口をつくって行きます。

先ずは、工務店の加工場で指定した強度の材料が用意されているか、材料に貼られたタグや印字で確認します。


その次に、含水率を測ります。


含水率は、材料の強度にも大きく関係します。
材木は、乾燥していくにしたがって強度が増していきます。
また、材料が十分に乾燥されないままに加工・組み立てを行うと、組みあがってから木の極端な縮みやねじれなどが発生することがあります。

大工さんは、われわれが描いた図面を元に、ベニヤ板などに自分たちで木取り、組み方や継手の位置、仕口の形状などを考えながら図面を描いていきます。

これには、われわれが描いた図面の情報が沢山盛り込まれていて、この一枚のべニアを元に加工を行います。

梁に使う集成材。

加工が終わって積み上げられた材料。

西小岩の併用住宅 地盤改良

2010-10-17 | 西小岩の併用住宅プロジェクト
西小岩の併用住宅で地盤改良を行いました。

今回の改良の方法は、柱状改良という地面に柱状の改良杭のを作製する方法で行いました。
現場に穴を掘りながら、現場の土とセメント状の液体とを拡販して柱状の改良杭を作っていきます。

地盤調査と試験によってえられたデータを元に、地面の摩擦力や支持地盤の位置を考慮し作業をします。

今回は、長さ3.75M、直径60cmの改良杭を37本作りました。

地盤の深さを正確に取るための基準となる高さ(BM:ベンチマーク)の確認。


改良杭の配列。




改良杭の位置と数は、建物の形状、総重量、耐圧盤の設置面積と地中梁の位置を元に計画されます。

改良杭の作製。




試験によって得られた養生期間(施工を続行しても良い耐力まで固まる期間)を経て、次の根伐り(ねぎり)工事に移ります。

西小岩の併用住宅 地盤調査

2010-10-14 | 西小岩の併用住宅プロジェクト
地盤調査を行いました。

一般的には、木造3階建て程度の物件であればスウェーデン式サウンディング試験で大丈夫なのですが、今回の敷地は近隣データから事前に地盤としてあまり強い敷地ではないためボーリング試験を行いました。

ボーリング試験では、その場所の地盤の地耐力(ちたいりょく)や各深さによってどの様な土が堆積しているかなどが分かります。
また、今回は液状化(えきじょうか)の可能性があったためにその様な検討も行っています。

以上のデータを元に、今回は地盤改良の配合を決定し、建物の重さを支える改良杭を34本打つ予定です。

仮ベンチマークの確認。
どの位置を基準に深さを計測したかを明確にするポイントです。


全景。
敷地のどの位置で測量を行なったかわかるようにします。

標準貫入の機械。

ボーリングマシーン。
試料・データの収集には、機械の搬入経路以外に約4メートル角のスペースが必要です。


検尺。
今回は、深さ14.5メートルの地点までの試料・データを収集しました。

西小岩の併用住宅 仮囲い

2010-10-13 | 西小岩の併用住宅プロジェクト
仮囲いが完了しました。

敷地周りの仮囲いは、少し前に完成していましたが、ようやく蛇腹状のゲートがつきました。


仮囲いは、工事現場に人が立ち入らないようにする役割があります。
また工事中に、通行人や隣の家を傷つけたりしない様な役割もあります。



一見ただ囲えばよいように見えますが、この仮囲いの計画は工事中の資材の搬入経路や置き場、クレー車などの工事重機などの設置計画などを考慮して行います。
計画が上手くない現場では、それぞれの工事の工程で仮囲いが邪魔になり、取り外しと再設置を繰り返し無駄な費用と労力を使ってしまいます。

西小岩の併用住宅 着工前の図面確認

2010-09-18 | 西小岩の併用住宅プロジェクト
昨日、無事地鎮祭が終了した西小岩の併用住宅の着工前の図面確認の打合せをクライアントと行いました。

契約時に製本された図面を見て、再度全体のおさらいを行います。

そうすることによって、以前大丈夫だと判断した箇所も、「やっぱり、こうしたい。」と言う箇所が幾つか出てきます。

工事が始ってからだと、現場も混乱するのでこの時期に行うのはとても有効です。

勿論、構造を変更したりはしませんが、どうしてもと言う要望であれば然るべき手順で、変更を行います。
家を建てるということは、一生にたびたびある出来事ではないので、可能な限り納得の行く形で進めて行きたいと言うのが私の考えです。