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40歳のジェネレーションギャップはやっぱりハンパない!日々感じること、おもしろいことをのんびりと綴ります

ライナス・ポーリングの最後の弟子 金子雅俊氏

2017-04-11 09:33:33 | 分子栄養学
昨日も勉強会。連日の勉強会で少々疲れ気味でしたが老体に鞭打ち、最近栄養療法を始めた方と、日本の分子栄養学の父である金子雅俊氏の「はじめての分子栄養学」という講義を聞きにいきました。

私は何度かこの講義を聞いており、毎回最後まで予定していた内容が終わることはないですが、脱線した話が楽しみ。
分子栄養学を提唱したアメリカのライナス・ポーリング博士のお弟子さんの一人で、帰国後は日本の分子栄養学の礎をつくった人。
医師からの抵抗・苦言、病院ではどうにもならない患者さんたちから寄せられる期待との間でたいへんなご苦労を重ねたその経験は、何事にも代えがたい貴重なお話です。

当時日本にはなかったビタミンAやヘム鉄の開発、さらにはピロリ菌を発見したオーストラリアのマーシャル博士のところまで出向き、日本の有識者は見向きもしない中、独自でピロリ菌検査を始めてやがて日本中に定着させた偉業を成し遂げています。

金子氏の一見エネルギッシュと見えるその原動力は、ライナス・ポーリング博士への敬愛と悔やみが根底にあるようです。

講義の冒頭で必ず分子栄養学を提唱したポーリングの偉業や経歴に触れますが、ノーベル賞を単独で2回も受賞しながら「ビタミンCがガン治療に有効だ」という彼の主張が当時の医療界から猛反発を買い、最後にはきちがい扱いをされ活躍の場を失っていきました。

金子氏はその悔しさをポーリング博士が逝去された今も背負い続けているのだと思います。

金子氏が考える医療のあり方は常に賛同できるもので、病気に苦しむ方への向き合い方はこれこそ私がずっと求めていたものです。
「時間をかけてよりそうこと」「不安をとりのぞくこと」を大事にしており、そのために生体恒常性を理解してもらい、その力を発揮するにはどう栄養を活用すればいいかということを勉強する努力を惜しみません。

今回始めた知ったのですが、60年にすでにポーリングは病院で行うガン治療を否定していたようです。
当時の標準治療は現在とだいぶ違うと思いますが、おそらく手術や抗がん剤が中心であったと思われます。
実際彼はガンを患いながらもいわゆる病院での治療はせずに93才まで生きながらえました。しかもベッドの上で過ごしていたわけではなく、亡くなる一週間前までロンドンで講演を行っていたそうです。

このような命を張ったよい実例があるにも関わらず、今も過酷ながん治療により免疫力を低下させ命を失う人が多いことが残念でなりません。

「人はガンで死ぬのではない。栄養失調で死ぬのだ。」
この言葉をできるだけ多くの人と共有できるよう、今後も励みたいと思います。