ヤクルト・スワローズと神宮とZEEBRAその2
前回に引き続き、ZEEBRAによる神宮の新演出に関するネタ。★選手紹介Vは確かにイカしてるがテレビ向きであって野外ビジョンには向かない
人がBGMを真剣に聞いたりはしないように、スタジアムの観衆は野外ビジョンを注視したりしない。それがコントラストの乏しい作り込まれた複雑な画面だったらなおさらだ。
あのVは野球中継のテレビにあわせたらカッコいいが球場で盛り上がる映像ぢゃない。
コミック調ということもあり絵的にはかなりシンプルだが、これは設備による技術的限界だけではないはずだ。
アメリカって国は食い物はあと100年は不味いままだろうが、視覚デザインということに関しては日本より先をいっているようだ。というか日本のほうがまだまだ遅れているのかもしれない。
ビジョンに映し出されるべき映像は野球に熱狂している観衆にも見てもらえるものでしかも盛り上げるものでなければならない。
極端にいうと道路標識のようなシンプルさがありながらマンガのような面白さでアタマにはいってくる必要がある。
前回、クロスメディアなリンクとかなんとか言ったけど、いちばんリンクしなきゃいけないのは他なら観衆、つまりファンとなんだ。
文字は絵より視認性が高いという思い込みもあるかもしれないが、ああいう複雑の映像はパっとは感覚に入ってこない。
シチュエーションによってはむしろ字のほうがパワーを持つ場合も多い。バラエティ番組に入るテロップしかり、五十嵐亮太が投げるときの球速表示しかり…だ。それに絵のほうだったら面白いものが眼前のゲーム自体にあふれているのだから。
あのイカした紹介ビデオは放送映像のほうにたくみに織り交ぜてもらうとして、実際のスクリーンには例えば「何苦楚」とでも出てきたほうがよっぽど盛り上がる。
これが西武ドームだったら、中村選手の打席で「おかわりー」と映し出されたら盛り上がるだろう。
別にスクリーンがフルカラーだからといって、機械のほうにあわせて機能を無理矢理使うのは本末転倒。
★せっかくのラップナンバーだが、必要なのはチャント
ZEEBRAがわざわざG.K.MARYANまで呼んで作ったラップナンバー「Field Of Dreams(Beat Park Anthem)。
応援歌を引用しましたとか
、何苦楚ってことばを引用しましたとか、
悪そうなラッパーがまるで学級新聞委員のようにけなげな取材姿勢になって作ってはくれているが、これとて最終的にはファンとのリンクがなければいけない。
つまりみんなで歌えないと意味がない。一見リズミカルなラップも長渕剛のの泥臭いフォークロック「とんぼ」に完全に負けちゃっているのだ。
「東京音頭はまかせたぜ団長」というリリック(歌詞)があるが、この姿勢がそもそもいけない。まかせるんぢゃなくって、いっしょにやらないと…。
「おーおー+簡単な繰り返し」というような、チャント的なモノのほうがありがたかった。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます