研究者というのは、とにかく、長い時間、仕事をするのが通常の世界です。
確かに、研究というのは、仮説→実証→考察→新たな仮説・・・という風に進行するため、「いかに多く実験をしたか」ということも大事なことではあります。ロジック立てて仮説を考えても、やってみたら全く予想と異なる結果になるということもしばしば。「やってみなければ分からない」から、たくさん実験することはやはり大事だと思うのです。
ただそうは言っても、研究にかけられる時間や、研究資金は限られているので、出来上がり像を想像しながら、必要な実験を厳選して行う、という作業もとても大事だと思うのです。この作業が意外と軽視されているため、全般的に長時間労働をする、という風土になっているのかなぁと思います。私自身も、子供を持つまでは、かなりの長時間型でしたし。。。
長時間型というのが、みなの潜在意識下に強く存在する、ということに、最近気づきました。それは、「早く帰らなければならない」という言葉が汎用されていることからです。
いつも、私がグループで一番最初に帰るので、皆が何時まで研究を行っているのか、私は知りません。ただ、たまに、飲み会とか、家庭の事情で、私より早く帰る方がいると、必ず、みな、「すみません、今日は早く帰らなくっちゃいけなくって」と言います。定時より早く早退するならともかく、定時を過ぎて仕事をしているのに、「早く帰らなくてはいけない」ということばを使うのは、ちょっと変カモ。と思っちゃいました。
ちなみに、アメリカで働いている方から話を聞くと、朝は早いけど、夜もみな早いそうです。治安の問題もあるのでしょうが、自宅で家族と食事をする、ということが非常に重んじられている、というのもあると思います。
長く研究をしているから成果が出るか、というと必ずしもそうではないという事例も多くあります。私の薬学部時代の同期で、間違いなく、研究成果No.1と言える友人は、ドクター取得後、すぐに渡米したのですが、数年間で、Science, Nature, Nature Neuroscienceなどの超一流雑誌にフルペーパー(もちろん、1st author)で成果を発表しました。そして、現在は、某有名Y大学にて、PIとして自分のラボを持っています。数年前、学会で渡米した際に、一緒に食事をしたのですが、遅くても夜7時には帰るんだとか。その代わり、朝は7時くらいに出勤するようですが。
私が、ものすごーく長く仕事をしている、と話したら、「そんなに長く、何やってんの?」と笑われ、ちょっと恥ずかしかったことを覚えてます。
長時間労働が当たり前の風土では、様々な事務手続きなども簡便化されず、いちいち何かをするにも煩雑で時間がかかるステップが改善されないままであることも多いような気がします(動物実験とか、試薬購入の許可とか)。全体の意識として、「定時に帰る=早く帰る=すまない気持ち」というのが改善されることは、やっぱり大事かもね~と思いました。
確かに、研究というのは、仮説→実証→考察→新たな仮説・・・という風に進行するため、「いかに多く実験をしたか」ということも大事なことではあります。ロジック立てて仮説を考えても、やってみたら全く予想と異なる結果になるということもしばしば。「やってみなければ分からない」から、たくさん実験することはやはり大事だと思うのです。
ただそうは言っても、研究にかけられる時間や、研究資金は限られているので、出来上がり像を想像しながら、必要な実験を厳選して行う、という作業もとても大事だと思うのです。この作業が意外と軽視されているため、全般的に長時間労働をする、という風土になっているのかなぁと思います。私自身も、子供を持つまでは、かなりの長時間型でしたし。。。
長時間型というのが、みなの潜在意識下に強く存在する、ということに、最近気づきました。それは、「早く帰らなければならない」という言葉が汎用されていることからです。
いつも、私がグループで一番最初に帰るので、皆が何時まで研究を行っているのか、私は知りません。ただ、たまに、飲み会とか、家庭の事情で、私より早く帰る方がいると、必ず、みな、「すみません、今日は早く帰らなくっちゃいけなくって」と言います。定時より早く早退するならともかく、定時を過ぎて仕事をしているのに、「早く帰らなくてはいけない」ということばを使うのは、ちょっと変カモ。と思っちゃいました。
ちなみに、アメリカで働いている方から話を聞くと、朝は早いけど、夜もみな早いそうです。治安の問題もあるのでしょうが、自宅で家族と食事をする、ということが非常に重んじられている、というのもあると思います。
長く研究をしているから成果が出るか、というと必ずしもそうではないという事例も多くあります。私の薬学部時代の同期で、間違いなく、研究成果No.1と言える友人は、ドクター取得後、すぐに渡米したのですが、数年間で、Science, Nature, Nature Neuroscienceなどの超一流雑誌にフルペーパー(もちろん、1st author)で成果を発表しました。そして、現在は、某有名Y大学にて、PIとして自分のラボを持っています。数年前、学会で渡米した際に、一緒に食事をしたのですが、遅くても夜7時には帰るんだとか。その代わり、朝は7時くらいに出勤するようですが。
私が、ものすごーく長く仕事をしている、と話したら、「そんなに長く、何やってんの?」と笑われ、ちょっと恥ずかしかったことを覚えてます。
長時間労働が当たり前の風土では、様々な事務手続きなども簡便化されず、いちいち何かをするにも煩雑で時間がかかるステップが改善されないままであることも多いような気がします(動物実験とか、試薬購入の許可とか)。全体の意識として、「定時に帰る=早く帰る=すまない気持ち」というのが改善されることは、やっぱり大事かもね~と思いました。
そうなんですよね。こうした目に見えない部分が、職場の風土なんかを形作っているのかなぁ、なんて思ったりします。
早く帰ることが当たり前であったら、こんな言い回しにはならないですよね。
きちんと集中して仕事をして、長時間労働が当たり前ではなくなると良いものですね。