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サンコネクト発電所のブログ

太陽光発電所の運用情報を発信しています。

新規太陽光発電所計画~パネル決定

2014年02月27日 | サンコネクト発電所

新規太陽光発電所で使用するパネルを決定しました。

採用したパネルはサンパワーの「SPR-E20-327-COM」(327w)です。

最大の課題でした価格についても、ぎりぎり納得のいく水準になりました。

ワット単価を中国製パネルと比較すると気が遠くなるような価格ですが、シュミレーション上では最終利益で有利になるような水準に落ち着きました。

サンパワーを採用した理由は価格以上の価値を認めている部分が大きいかもしれません。

Image2_2

上の写真はサンパワーのセルです。

N型シリコンを使用しているようです。

参照:http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column/solar/20130227_589415.html

詳細は省略しますがシリコンの並び方にもこだわっているようで、特殊な配列方法のようです。

(私のイメージでは、ソーラーフロンティアのモジュールに採用されている配列方法をセルの中で実現している感じです。)

また、上記右側の写真にあるセルの裏面に注目ですが、バックコンタクト技術によって銅基盤が網の目のようにセルいっぱいに広がっているのがわかります。

通常のセルに使用されているシリコン単体はとても薄いので(0.12~0.13μ)、薄い氷を割るように衝撃をうけると簡単にパリパリと砕けてバラバラになってしまいます。

しかしサンパワー製パネルは、この強固な基盤によって裏面から支えられているので、簡単にはバラバラに砕けません。

万が一、クラックがはいっても網の目のような基盤が確実に電子を拾いますので発電の低下が最小限で済むそうです。

その他のメーカーはこのような基盤になっていません。

Dsc02085

こちらは中国製の多結晶パネルの裏面です。

特殊な構造で裏面にバックシートがなく透明なガラスのモジュールです。

おかげでセルの裏面の作りがよくわかります。

サンパワーと比較すると、その作りがとても簡素なことが一目瞭然です。

これでも発電することに変わりはないはずですが、このように比較してしまうとダメですね。

簡易版太陽光パネルに見えてしまいます。(だから低価格なのかな?)

高効率&太陽光の入射角にも幅広く対応ということで、朝夕の発電量も多くなるとなれば、サンパワーを選択しない理由はなくなります。


新規太陽光発電所計画~パネル選び3

2014年02月15日 | サンコネクト発電所

私の中で本命の米国・サンパワー社です。

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東芝やシャープなどにも250w・245wパネルをOEM供給していますのでお馴染みですね。

このサンパワー社のパネルは96セルですが、1559mm×1046mmという大きさです。

 

一般的な結晶系パネルの60セル&250wクラスと同じようなサイズです。

 

サンパワー96セルと一般的な60セルのパネルが同じ大きさですから、セルの規格が違うことになります。

 

このメリット・デメリットはわかりませんが、サンパワー製パネルは変換効率20.1%を誇り、327wもの出力になります。

 

同じ大きさで327wもの出力がありますと、同じ規模の発電所であればより小さい敷地面積でよく、また敷地面積を最大限有効に活用す場合には、より大きな規模の発電所を作ることができます。

 

その規模は一般的な250wクラスのパネルを使用した場合の約1.3倍、ソーラーフロンティアの約1.6倍になります。

 

中国製パネルなどで300w前後のパネルもありますが、そちらは通常の60セルを72セルや96セルに増やしたパネルが多いようで、大きさもセルの数に比例します。

 

またサンパワー製パネルには、バックコンタクト技術により表面に電極がありません。

電極を裏面に配置することのメリットは、とても強固な銅基盤を配置できる点にあります。

 

表面に電極を配置する場合には、太陽光の集光を考慮し細い電極になりますが、裏面であれば面状に配置することが可能になります。

 

ですから万が一、セルに微細なクラックが入っても発電が可能という通常では考えにくいことも可能のようです。

 

バックコンタクト技術だけではないと思いますが、集光効率にも優れているようで、一般的な結晶系パネルよりも1割ほど発電量も多いようです。

 

表面に電極がないということは、そのまま太陽光を遮らないことに繋がるのでしょうか。

 

また、劣化率においても0.25%と一般的なパネルの半分以下です。

 

いずれにせよ、いろいろな特許技術を他社に先駆けて取得していることは間違いないようです。

 

いろいろな実証実験施設でもサンパワー製パネルは極めて安定した発電実績を積み重ねているようなので、その点でも大変魅力的なパネルです。

そんなサンパワーですが、デメリットがないわけではありません。

 

それは価格です。

 

通常ですと、一般的な中国製パネル単価の2倍(以上?)にもなります。

 

発電量が多くても単価が高くては、初期投資も多くなりますし、またそれだけ減価償却も多くなります。

 

税金も含めて考慮すると最終利益で魅力的な発電所は設置できません。

 

せめて、Qセルズと最終利益競争できる単価が必要です。

 

このあたりは、単にパネル単価だけで交渉できる話ではありませんが、なんとか良い結果に結び付けたいパネルです。


新規太陽光発電所計画~パネル選び2

2014年02月14日 | サンコネクト発電所

最近、私の周りではQセルズの多結晶パネルが人気です。

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Qセルズのパネル単価は高いイメージがあったのですが、最近は値下がりしているようです。

というより、メイドイン「Germany」 とメイドイン「China」のパネルがあるようです。

おそらく、どちらも同じロボットで制作されていると思いますが、安い単価で入手できるのは中国組立のパネルになります。

同じ制作過程ならば、中国組立でもドイツ組立と同精度だろうと憶測して人気のようです。

価格は純中国産メーカーより若干高くなりますが、交渉次第ではなかなか魅力的な価格が出ると思います。

Qセルズといえば、セルやモジュールの管理をはじめ、PID問題でも話題になりましたが、やはり信頼性が一番の売りではないでしょうか。

パネル設置時には、およそ15直列前後を接続するはずですが、その直列のなかに不良品が1枚でもあってはいけません。

実際には、純中国製パネルとQセルズの間にどの程度の差があるのかはわかりませんが、心理的な安心感はQセルズにあります。

発電量は一般的な結晶系パネルと大きな差はないと思いますが、メーカーは優位性をアピールしているので、若干多いかも知れません。

信頼性のQセルズが値ごろ感のある価格で入手できるとなると、心が揺れますね。


新規太陽光発電所計画~パネル選び

2014年02月09日 | サンコネクト発電所

パネルの選考です。

 

まずは、現在稼働中の太陽光発電所にも使用しているソーラーフロンティアです。

 

発電シュミレーションを見ると、やはり結晶系よりも1割発電量が多いですね。

 

シュミレーションの数値と稼働中のシステムの発電量を比較しても間違いはありません。

 

やはり、最大のメリットは安定した発電量ということになります。

 

デメリットとしては、価格でしょうか。

 

通常の見積もりを比較すると、架台を含めたシステム価格で結晶系よりも2割くらい高くなります。

 

この価格差を発電量で補えるかがポイントです。

 

低圧連系を例に考えてみます。

 

現在主流の合計出力49.9kw前後のパワコンに約60kwのパネル&単管架台のシステムですと、海外製の結晶系パネルを使用したシステムに初期投資で400万円多くかかると思います。

しかし、発電量ではおよそ8,000kw/年多くなります。売電金額で28.8万円/年です。

 

劣化率を考慮して、13年後から逆転というイメージでしょうか。

 

20年間の売電収支では結晶系よりもメリットがありそうです。

 

しかし、最大のデメッリトがパネル面積です。

 

有効面積に最大量を設置するには不向きです。

 

低圧連系で連系ポイントが限られていて、設置できる基数に限りがあるが、土地面積には余裕がある場合には、ソーラーフロンティアは向いています。

 

また、電柱や隣接地の影が心配な場合には、積極的にソーラーフロンティアを検討すべきだと思います。

今回の私の計画地は、高圧連系で検討しているので、土地の有効面積にソーラーフロンティアのパネルを設置すると他の結晶系と比較して、どうしても発電量が少なくなります。

 

土地の有効面積最大にパネルを設置すると、パネル出力にして250wクラスの結晶系パネルと比較して8割程度しか設置できません。

 

ソーラーフロンティアの発電量は結晶系よりも1割多く発電すると想定しても良いと思いますので悩み所です。


新規太陽光発電所計画~現地測量

2014年02月05日 | サンコネクト発電所

候補地の山林がどのような形状をしているのかわからなければパネルの配置図をはじめ、全体像をつかむことができません。

そこで、地主さん及び普段、地主さんから管理を委託されている方に許可をもらい実測です。

公図は取得してあるのですが、法面の角度・方角・形状は実測をするのが一番です。



いざ、現地に入るとボサボサの草と低木の草木が生い茂っていました。

大木も何本かありましたが、多くは直径10cm程度の雑木や高さ1~2mの草木で見通しがききません。

まずは、何箇所かポイントになる部分を草刈りをして直線に測量できるようにします。

直線状に見通しできるようになったら、測量です。

ちなみに測量のためにレーザー距離計http://www.leica-geosystems.co.jp/jp/Leica-DISTO-D510_102636.htmを購入してしまいました。

D510_front_reflection_180x180_pic1

直線距離200mと傾斜角度も計測できるので、なかなかの優れものです。

また、計測した直線の方位も記録しておきます。方位を計測することによって、後で図面に正確に反映できるようになります。

これには、iphoneの方位アプリが非常に便利でした。

測量の結果、南南西から南西向きの法面ではありましたが、特に大きな「うねり」もなくパネル設置を施工できそうな傾斜角20度~25度でした。

この実測データを公図に落とし込み土地のデータを完成させていきます。

図面ができれば、あとはパネルとパワコン・架台選びです。

パネルの候補は、ソーラーフロンティア・カナディアンソーラー・BenQ(エネホル)・Qセルズ・サンパワー・インリーをはじめJAソーラーなどその他中国製パネルです。

次回、このあたりについてご報告させていただきます。