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サンコネクト発電所のブログ

太陽光発電所の運用情報を発信しています。

gooブログに引っ越してきました。

2014年11月27日 | サンコネクト発電所
いつ以来の更新でしょうか…。
OCNブログが閉鎖され、こちらのブログへ引っ越してきました。
OCNとはシステムが違うのでまだ慣れていません。(笑)



さて、メガソーラー計画ですが数々の障壁を乗り越えながら設置工事進行中です!
ご覧の通りの法面設置となっていまして架台設置も単純にはいきません。
平地設置とは多方面に渡り設計思想が違います。
さらにこちらの法面は直線的ではなく東西にラウンドした丘のような形状をしています。
ですから平面図から設計図を作成しても現場では誤差以上の狂いが生じます。
その都度、最終判断の決定者は施主である私が行います。
そのおかげで色々と勉強にはなっているのですが難しい判断が多いです。
太陽光発電所建設における様々な要素が集積したような形です。
これからも時々更新していこうと思いますのでよろしくお願いします。


新規太陽光発電所計画~空調の消費電力

2014年07月09日 | サンコネクト発電所
最近では中型パワコンや大型パワコンでも屋外型で空調設備のいらないものも発売されていますね。
しかし今回導入する日立製の500kwパワコン「HIVERTER-NP203i」は屋内仕様です。

1_o04_01

つまり、パワコンを屋外パッケージに収納する必要があります。
(私が導入する屋外パッケージは高価で知られる日立製の収納箱です。)

収納パッケージは断熱仕様ですが、そのままではパワコンの発熱により室内が高温になってしまいます。
そこでエアコンを設置し室温を24度程度に保つとともに、結露なども防止します。

日立の仕様書では1メガの場合、冷房能力16kw(6馬力)のエアコンがなんと4台となっています!
一般家庭ならば2.8kwか大きくても4.0kwのエアコンだと思います。
16kwの能力ならば通常の業務施設でも1台で20坪くらいは冷房できると思います。
これが4台で64kw(24馬力)です。

で、屋外パッケージの大きさですが、幅2.25m×長さ7.25m×高さ2.7mです。
故障に備えてとかいろいろあると思いますが、正直な感想として過剰設備だと思います。
半分(2台)は予備として止めていても大丈夫ではないですか、日立さん。

そこで気になるのが電気代です。
4台稼働した場合の最大消費電力は31.2kw/50Hzです。
東京電力の低圧基本料金は1101.6円/1kwですから32kwで契約しても月々35,251円(税込)の基本料金がかかります。
年間ではなんと423,012円(税込)になります。
2台を予備とするならば半額で済むのですが…。

これに消費電力料金がかかる訳ですが、日立がいろいろとシュミレーションと実測値から出してくれたデータがあります。
このデータは外気温を夏季・冬季・中間期と分けて設定し内気温は24度設定とするものです。
詳細は省きますが、夏季7300kwh+その他16022kwhで年間消費電力は23,322kwhとなっています。
東京電力の電気代は夏季16.97円、その他15.42円なので年間では370,940円(税込)となります。
基本料金と合わせて年間約80万円。
売電金額からすると1.5%~2%くらいだと思いますが小さい金額ではないですね。

屋外設置のパワコンは外気温による効率のロスがどれほどなのかわかりませんが、
エアコンによって常にパワコンが安定稼働する屋内設置との差はどれくらいなのか興味があります。


新規太陽光発電所計画~接続箱はリレー方式?ダイオード方式?

2014年06月30日 | サンコネクト発電所

久しぶりの更新です。

パネルの納入時期が秋近くになりそうなので、全体的にゆっくりとした対応になっています。

その中で、監視装置についてどのメーカーのものが良いか再検討しました。

問題はストリング監視をできるようにするかです。

メーカーによって違いますが、ストリング監視までできる仕様にすると導入費用が1メガでおよそ400万円~700万円程度かかります。

ストリング監視といっても実際には接続箱単位での監視になります。

パネルの設置条件が、平地ですべてのアレイが整然と同一条件で設置されれば良いのですが今回の設置条件は山林の法面です。

また、この法面も山肌に合わせて徐々にラウンドしていたり隣地の林の影が一部夕方に影響します。

すべてのパネルが均一条件で設置できません。

ですから、ストリング監視は最初から導入しないで将来的に必要性を感じた時にストリング監視をできるシステムを検討していました。

このなかで問題となっていたのが接続箱です。

将来的にストリング監視できるシステムに発展させるには接続箱の中にセンサーを設置できるスペースのある箱を選定しておく必要があります。

そこで提案を受けたものに田辺工業(株)の接続箱があります。

この田辺工業(株)の接続箱はスペース的に余裕があるといった点以外にも特徴がありました。

接続箱は開閉器や避雷素子、ブレーカーといった部品で構成されますが、その中で電力の逆流防止装置があります。

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(↑画像は日東工業製接続箱)

この電力逆流部品には海外で多く使われているヒューズ方式、日本ではメジャーのダイオード方式、電力ロスの少ないリレー方式があります。

田辺工業(株)の接続箱はセンサーのスペースもそうですが、特徴としてはリレー方式が採用されています。

ヒューズ方式は溶断した場合交換が必要である点と逆流による保護という点では疑問がありますので、ダイオード方式かリレー方式かで選択することになります。

リレー方式の参考資料としてオムロンが製品化している部品の記事がありました。

http://pvn24.com/20121127-25-1910.html

詳細はわかりませんが、田辺工業(株)の接続箱もオムロンの部品を採用しているかもしれません。

この記事によりますと、1回路(8A)あたりダイオード方式では7.2wの損失があったものがリレー方式では2.2wの損失で済むとなっています。

そこで計算してみました。

今回の計画では接続箱ベースで10Aを合計500回路使用する予定です。

8Aでの話になりますが、ダイオード方式とリレー方式の損失差が1回路あたり5ワットですので、500回路ですと2500ワット(2.5kw)の損失差です。

稼働時間を日照時間で計算してよいものか悩むところですが、仮に年間の日照時間で計算すると約2000時間ですので、2.5kwを乗算すると5000kwhとなります。

5000kwhは損失ですので売電価格の36円で計算すると18万円になります。

メーカーにより違いますが合計500回路ですと、ダイオード方式の接続箱よりもリレー方式の接続箱のほうが250万円~400万円高価になります。

差額を回収する月日は約14年~約22年と、コスト的には難しいようです。

リレー方式を採用するにはコストダウンが必要ですが、ダイオードは多くの分野で長い実績がありますので部品が安価です。

個人的にはリレーそのものが高価だと思いませんが生産量の差がそのまま価格差になるのでしょう。

また、放熱という面から方式を考慮することもできます。

ダイオード方式は発熱を伴いますので、発熱での損失を考慮する必要があります。

環境温度40度までは損失0%で大丈夫ですが、60度になりますと10%~15%、70度では20%~25%の損失を考慮する必要があります。

この点を考えると接続箱は絶対に直射日光が当たる場所に設置してはいけないことになります。

直射日光があたる場合にはリレー方式でないと損失が大きくなりそうです。

といった具合に私なりに調べてみましたが、どなたか詳しい方アドバイスをお願いします。

(ちなみに、監視装置については最終的にストリング監視は導入しないことになりました。)


新規太陽光発電所計画~杭の引き抜き強度

2014年06月07日 | サンコネクト発電所
先日の測量に続き、杭基礎の引き抜き強度の測定が行われました。

Dsc02295

今回は杭も単管仕様ですので、スクリュー杭のような羽はありません。

1mの打ち込みでの引き抜き強度は弱いところで100kg前後、その他は400kg前後とのことでした。

弱い場所は2mの杭を使用することになるようです。

面倒ですが、それでも不安な箇所はボイドを使って生コン注入すれば大丈夫でしょう。

1アレイの大きさはおよそ(10m)×(10~26m)と幅広で考えています。

単管パイプで架台を組みますので、アルミ架台よりも捻じれ強度は強いと思いますので、杭の引き抜き強度もアレイ全体としてバランスがとれれば良いと思います。

現在、パネルの納入予定時期が大幅に遅れています。

今回は法面設置ということもありますので、それまでの間にじっくり準備をしていきたいと思います。





新規太陽光発電所計画~測量

2014年05月21日 | サンコネクト発電所
先日、計画地の測量が行われました。

測量士さんは、太陽光発電所の測量を数多く手掛けて測量をされている方です。

Dsc02277

以前、設備認定を申請するにあたり今回の計画地にどれくらいのパネル数が設置できるのか検討しましたが、

その時には、法務局からいただいた測量図と現場での簡易測量からおよその図面を作成しました。

しかし、その時に作成したパネル配置図どおりに設置できなければ計画を修正しなければいけません。

当初の計画どおりにパネルが敷地に収まらないとなれば、発電規模の縮小になってしまいます。。。

平地ならば容易なことも写真のような地形ですので苦労します。

敷地の行き来だけでも平地の数倍疲れます。

公図のような図面を信用できれば良いのですが山林の場合は難しいですね。

また、このような法面ですので無理な抜根はしませんでしたので、いくつか切り株も残っています。

Dsc02267

今回の太陽光発電所の架台は単管パイプを使用します。

単管パイプ架台のメリットは、杭の位置をある程度調整できる点にありますが、できれば切り株の位置を避けて設置したいと思いますので、今回の詳細な測量では切り株の位置も図面に落とし込むためにひとつひとつ測量することにしました。

来月には図面が出来上がるはずですが、問題のないことを祈ります。