魅央屋「DVD-PGの集まる店」

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●POWDER SNOW~この場所で一緒に~

2007年07月19日 | ☆3以下
図鑑No.84
●POWDER SNOW~この場所で一緒に~
原作『MEGAMI』
システム・販売『ブラックレインボー』 2003
・オカルト系+純愛路線。
■キャラクターフルボイス。アニメカット無し。メニュー無し。パスワード。CGモードあり。ハイブリッドDVD。


「ゲストはスネ夫?」

 この作品はハイブリットDVDという事で「以前パソコンでリリースしたCD版の同作品がまるまる一本入っている」。つまりパソコンで起動すればオリジナル版も遊べるというモノ。ただ、ここはDVDPGのコーナーなので、そっちは対象外という事で一つ。

 一見タイトルやパッケージを見ると純愛モノなのだが、オカルト物という詐欺みたいなゲーム。
 ただ、シーンCGは絡みよりも女性一人を描いた「純愛ゲーム系」のモノが多く、オカルトルートから外れると普通に恋物語になるので、その意味では純愛路線。という解釈で。


 ストーリーは現代劇。主人公は腕利きの退魔士として最前線で魔物と戦っている青年だが、若くしてすでに身体はボロボロ。医師に余命半年と宣告される。
 不憫におもった退魔士の長老は、主人公のささくれ立った心を安らがせる為、付き人(メイド)を主人公につける。そして家業を引退して、付き人と二人でごく普通の生活を送る事になった。
 そんな折、従姉から自分の経営するアパートに来ないかと誘いを受ける。その誘いは以前から何度か受けていたモノだったが、死に行く者に家族の温かさはツラいだけだと思い断っていた。
 だが、思う所あって残りの寿命は約一カ月と迫った時、主人公は従姉の誘いにようやく乗る気になった。
 季節は冬。従姉の経営する「雲雀屋敷」と家系の「神社」で、楽しくも切ない物語が繰り広げられる。


 ヒロインは基本的に3人だが、バッド系ルートに入るとサブキャラにも手を出せる。
・メインヒロイン
『奈緒』……主人公の専属の付き人。お掃除マニア。なぜか普段着がメイド服でスクール水着を愛用している。彼をお兄ちゃんと慕う、黒髪ショートが萌える妹系。半年近く主人公のバカンスにお供していたが肉体関係はない。実は彼女も余命いくばくもない身体である。
『翔子』……主人公の従妹で5、6歳年下。雲雀屋敷の大家の妹。女子校生で巫女。十数年前に主人公も3度ほど会っているが、当時はただのわんぱくボウズだった。今では見事な「さらさらロング」をなびかせる美少女に変貌。性格的には気性が激しいツンデレ系。
『桔梗』……アパートの隣の雲雀神社の巫女をしている少女。巫女なのにヴァイオリンとワラ人形が趣味で、仕事はサボるし実は「幽霊」で神出鬼没という破天荒窮まりない娘。

・サブヒロイン
『紗夜子』……主人公を雲雀屋敷に招待した従姉。神社のボスという事もあって霊関係にもある程度の知識がある。主人公と奈緒の境遇を唯一知っている。翔子の姉で娘が一人いる未亡人。慈愛に満ちていて、ありあまる母性を持った女性。
『忍』……関西弁の翔子の親友で同級生のメガネっ娘。大らかな性格で、楽しければ型はいらんというノリのいい明るい女の子。ただ、こと翔子に関しては「自分が男だったら放っておかないだろう」というぐらい想っている友愛深い面もある。
『のどか』……紗夜子の娘で、まだ「お子ちゃま」なので温泉シーンぐらいのサービスはあるが、さすがにシーンはない(笑)。雲雀屋敷のマスコット的存在。一度翔子の事を「おばちゃん」と呼んでトラウマになるような出来事があったらしい(爆)。


 で、ゲームの方は数回出現する分岐で進行する。マルチエンディング。攻略的に探るのはカンタンなので特に説明する所はない。
 パスワードは「漢字2文字」と簡単だが、パスワードポイントが少ないのでスキップを使った方が便利かも。「月光」とかそんな感じの覚えやすいワードになっている。
 ゲーム全体としては作りが多少「雑」。字幕が途切れてたり音声がズレてたり合ってなかったりという場面も。
 あと、ブラックレインボーのゲーム全般に言える事だが「テキストウインドゥ」が邪魔! これがCGの場面では大きなマイナスポイント。一番見たい所が隠れる場合が多く、せっかくの場面を盛り下げる。
 あと、この会社のシステムではおなじみの射精音は分かりやすくていい。ただ、汁物はないので物足りない。
 ついでに、オカルト系なのにバトルシーンなどののCGが全く無いのはズボラというか貧乏くさい。
 主人公もボイスあり。主人公のボイスって進行が遅くなる場合があって邪魔な事もあるが、このゲームではプラスに働いている感。

 「ゲストはスネ夫」という事だが、退魔士の長老が元スネ夫の声優さん。オープニング部分にちろっと出るだけでセリフは少ないが、一応パッケージでは押していたので……。
 女性CVは「La-La」「飯田空」「岬友美」「ひまわりあかね」「ru-ru」「水城ありさ」エンドロール順。

 総括すると、オカルト系にバトルを描いたCGが1枚もないのはちょっと貧相。純愛系な可愛い女の子のCGが多く、そういう意味でちと物足りなさがあった。あとは「安いな、奇跡って……」という感じもある。この設定ならもっと山谷入れて「泣き所」を作れたハズなのに、もったいない。そんなぐらいかな。ちと「ちぐはぐ」したゲーム。


 オススメ度……☆☆。

07/2/9
最終更新07/4/6


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