
図鑑No.88
●野々村病院の人々
原作『シルキーズ』
原画『横田守』
システム・販売『イエローピッグ』
■完全フルボイス。字幕オンオフ可能。主人公のボイスオンオフ可能。パスワード。メニュー無し。DVD三枚組。
「蛭田作品全盛時代の作品登場」
ストーリー。主人公は写真週刊誌でレギュラーと言われる程の傍若無人でスケベな迷探偵。だが、過去に迷宮入りになりそうだった事件をいくつも解決してきた敏腕でもあった。
そんなゴシップ探偵の元には今日も客はない。代わりに滞納していた家賃を取り立てに大家が来やがるという。醜い野郎の顔など拝みたくない主人公は、愛車のバイクにまたがり外に出かけようとした時、事故って入院するハメに。
気がつくと、主人公はどこかの病院の入院患者になっていた。そこで、自分が入院しているのが「先日院長が自殺をした」野々村病院だという事を知る。ヒマをもてあましていた彼は独自に看護婦に聞き込みを開始。そして、その情報は実質的に今の病院のオーナー「院長婦人」の耳にも届く。院長婦人は女豹のような危険な美しさを放つ女性。どこかキナ臭いが、いくつもの修羅場をくぐりぬけてきたオーラを持った女で、万人に横柄な主人公にプレッシャーをかける程のツワモノ。
しかし、もろもろの理由から「院長の自殺について彼が自殺でない事の証明して欲しい」と直々の依頼を受ける事になった。
こうして探偵は、知れば知る程わからなくなる野々村病院の秘密と真実を暴くため、折れた脚で病院内を松葉杖でかっ歩する事となったのだった。
シルキーズは大手老舗「エルフ」の別ブランドである。当初はダーク系や分岐テキスト系のゲームはシルキーズとして発売していた。最近はコメディなどもリリースして、もはやスタッフの違いのみになっている模様(笑)。
で、PGでようやく「原作をプレイした事のあるゲームを初めてやった」。サターン版だったけど、野々村マスターになるまでやり込みましたよ。ええ。めちゃめちゃ面白かった。千里と桃子のツーショットのレアな立ち絵を探してもう……とか思い出が蘇るね。
だから、原作がそのまま出て来たら星6つなんだけど、それは無理だろうというとこだよな。今回の移植に関しては「原作がいいので、それで全てが救われている」感。……技術があったら、そんなに無理な話ではないのだがね……残念。
グラフィックは98版のモノだと思う。元々CGは画面ハーフサイズだったのだが、PG版ではフルサイズに拡大されているのでシネマサイズを編集したように端が切れている。そこはスクロールを使ってカバーしているが。
分岐で寄り道やお遊び系ルートも多かったゲームだが、ストーリーはスタッフの選別によって、なるべく「人としてなるべくマジメ」な道を収録している。
大家や譲二、西条などとの野郎との会話は優先的にカット(笑)。看護婦とのやりとりがメインだが、「ゆるしてちょんまげ」「オナニーして殺される」などの遊び部分がカットされていた。「事務所に居座る」「千里のスカートめくり」など、序盤でバッドルート確定のイベントもカットである。
ヒントコーナーもカットされているが、選択肢が少なくなっているので必要ないだろう。
一番残念なのは、漫才系は全てカットされていたことだ。それがなくては野々村では無いような気がするが、久しぶりなのでそれでも結局ぼーっと最後まで見てしまった。それだけ謎解き部分は良くできている事なのだ。
基本的に足で情報収集する場面は「今日の出来事リザルト」の部分だけを使って大幅な時間短縮をしてたりする。長い会話シーンはナレーションでまとめてたりもしてた。
サウンドは音質共にオリジナルと同一。CVもサターン版と同じ人が担当。今回は主人公のボイスが追加されている。セリフ以外のテキストも喋る。
編集は、突然関係のない場面が挿入されるなどのミスがあったりしたがて、まあPGではよくある事だしネ……悲しい事に。まあ元がいいのでキチンと楽しめる作品にはなっている。全くプレイした事のない人にはオススメ。ただ、基本的にPC版かサターン版でやってみてくれと思う心もあるが。ちなみにここのブログは「PCを持っていないケータイユーザー」を想定して作成されている。
攻略というか、登場した3人の娘の中で誰とハッピーエンドになるかというのまで再現。ただ、漫才などの交流部分をカットされているので感情移入的にどうよ? って感じはするが。
もちろん出来る限りのバッドエンドルートは収録している。まあ全部は入らないだろう。別に字幕のオンオフやボイスのオンオフはいらないから、ビットレート0.2に押さえてもっと圧縮した作りにしたら良かったのに。
私はまだ道程を覚えていたからすんなり真エンドまで行けたが、DVD3枚組で総プレイ時間は5時間程度だ。バッドルートを入れて完全補完するにもそんなに時間はかからないだろう。
ただの一つの事件ではなく、色々な人物の策謀が同時に渦巻く魅力的なシナリオは必見。……でも、このゲームいいのよ。オリジナル版もプレイして野々村マスター目指して欲しいなー!。自分で企画否定するようで客には申し訳ないけど。
オススメ度☆☆☆+○○○○○(3.5)
07/3/3
●野々村病院の人々
原作『シルキーズ』
原画『横田守』
システム・販売『イエローピッグ』
■完全フルボイス。字幕オンオフ可能。主人公のボイスオンオフ可能。パスワード。メニュー無し。DVD三枚組。
「蛭田作品全盛時代の作品登場」
ストーリー。主人公は写真週刊誌でレギュラーと言われる程の傍若無人でスケベな迷探偵。だが、過去に迷宮入りになりそうだった事件をいくつも解決してきた敏腕でもあった。
そんなゴシップ探偵の元には今日も客はない。代わりに滞納していた家賃を取り立てに大家が来やがるという。醜い野郎の顔など拝みたくない主人公は、愛車のバイクにまたがり外に出かけようとした時、事故って入院するハメに。
気がつくと、主人公はどこかの病院の入院患者になっていた。そこで、自分が入院しているのが「先日院長が自殺をした」野々村病院だという事を知る。ヒマをもてあましていた彼は独自に看護婦に聞き込みを開始。そして、その情報は実質的に今の病院のオーナー「院長婦人」の耳にも届く。院長婦人は女豹のような危険な美しさを放つ女性。どこかキナ臭いが、いくつもの修羅場をくぐりぬけてきたオーラを持った女で、万人に横柄な主人公にプレッシャーをかける程のツワモノ。
しかし、もろもろの理由から「院長の自殺について彼が自殺でない事の証明して欲しい」と直々の依頼を受ける事になった。
こうして探偵は、知れば知る程わからなくなる野々村病院の秘密と真実を暴くため、折れた脚で病院内を松葉杖でかっ歩する事となったのだった。
シルキーズは大手老舗「エルフ」の別ブランドである。当初はダーク系や分岐テキスト系のゲームはシルキーズとして発売していた。最近はコメディなどもリリースして、もはやスタッフの違いのみになっている模様(笑)。
で、PGでようやく「原作をプレイした事のあるゲームを初めてやった」。サターン版だったけど、野々村マスターになるまでやり込みましたよ。ええ。めちゃめちゃ面白かった。千里と桃子のツーショットのレアな立ち絵を探してもう……とか思い出が蘇るね。
だから、原作がそのまま出て来たら星6つなんだけど、それは無理だろうというとこだよな。今回の移植に関しては「原作がいいので、それで全てが救われている」感。……技術があったら、そんなに無理な話ではないのだがね……残念。
グラフィックは98版のモノだと思う。元々CGは画面ハーフサイズだったのだが、PG版ではフルサイズに拡大されているのでシネマサイズを編集したように端が切れている。そこはスクロールを使ってカバーしているが。
分岐で寄り道やお遊び系ルートも多かったゲームだが、ストーリーはスタッフの選別によって、なるべく「人としてなるべくマジメ」な道を収録している。
大家や譲二、西条などとの野郎との会話は優先的にカット(笑)。看護婦とのやりとりがメインだが、「ゆるしてちょんまげ」「オナニーして殺される」などの遊び部分がカットされていた。「事務所に居座る」「千里のスカートめくり」など、序盤でバッドルート確定のイベントもカットである。
ヒントコーナーもカットされているが、選択肢が少なくなっているので必要ないだろう。
一番残念なのは、漫才系は全てカットされていたことだ。それがなくては野々村では無いような気がするが、久しぶりなのでそれでも結局ぼーっと最後まで見てしまった。それだけ謎解き部分は良くできている事なのだ。
基本的に足で情報収集する場面は「今日の出来事リザルト」の部分だけを使って大幅な時間短縮をしてたりする。長い会話シーンはナレーションでまとめてたりもしてた。
サウンドは音質共にオリジナルと同一。CVもサターン版と同じ人が担当。今回は主人公のボイスが追加されている。セリフ以外のテキストも喋る。
編集は、突然関係のない場面が挿入されるなどのミスがあったりしたがて、まあPGではよくある事だしネ……悲しい事に。まあ元がいいのでキチンと楽しめる作品にはなっている。全くプレイした事のない人にはオススメ。ただ、基本的にPC版かサターン版でやってみてくれと思う心もあるが。ちなみにここのブログは「PCを持っていないケータイユーザー」を想定して作成されている。
攻略というか、登場した3人の娘の中で誰とハッピーエンドになるかというのまで再現。ただ、漫才などの交流部分をカットされているので感情移入的にどうよ? って感じはするが。
もちろん出来る限りのバッドエンドルートは収録している。まあ全部は入らないだろう。別に字幕のオンオフやボイスのオンオフはいらないから、ビットレート0.2に押さえてもっと圧縮した作りにしたら良かったのに。
私はまだ道程を覚えていたからすんなり真エンドまで行けたが、DVD3枚組で総プレイ時間は5時間程度だ。バッドルートを入れて完全補完するにもそんなに時間はかからないだろう。
ただの一つの事件ではなく、色々な人物の策謀が同時に渦巻く魅力的なシナリオは必見。……でも、このゲームいいのよ。オリジナル版もプレイして野々村マスター目指して欲しいなー!。自分で企画否定するようで客には申し訳ないけど。
オススメ度☆☆☆+○○○○○(3.5)
07/3/3