暫くぶりの昭和記念公園

2019-06-03 21:56:47 | 一輪の花

暫くぶりに昭和記念公園に行った。少し曇っていたが、緑濃い公園を散歩するにはむしろ絶好だ。

昭和記念公園の広い原っぱには、矢車草やポピーの混在した花畑が所狭しと広がっている。人が死ぬときに、いまわの際で遭遇するあの丘がこのような花々に包まれて、冥界にまで行けたら、それはどんなにいいことだろうか、それにしても花の色は何と鮮やかなのだろう、人工的な色彩など一切受け付けない、それがまたあまりに当たり前にそこに咲いているんだ。

道で、何気なくすれあった美しい女性が、君はとっても美しいんだよ、と叫びたくなっても、その女は何気なく過ぎ去ってゆくように、花自身もそれを自覚しているわけではない、だが、花の恋人は、ミツバチだ。

だから人間がどんなに恋してもおよびじゃない。花の恋人は、ミツバチだ。カメラでどんなにキレイにとっても、花はビジネスとしてすまして、ポーズしているだけなんだ。蜂や蝶々が止まったときのあの喜びよう、気づかないのかえ、そうか、カメラマンは、孤独なんだな、

しかし、花は自分のほんとの姿を知らない、人が自分のほんとを知らないように、魚が水の外を知らないように、花はそれ自身を知らない。

しかし、カメラマンはしっこく撮ろうとして、シャッタをきる。ストーカのように。


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