楽しい頭のふくろうが飛ぶ。とんで、とんで止まった。尾っぽを回し四方を見渡しまた飛び立った。とんで、とんで止まった。ちょっと止まって尾っぽを回し四方を見回しまた飛びたった。
これが前置き、話のはじまり。
昔、沼につるとさぎが暮らしていた。二羽は沼の両端にそれぞれの小屋を建てた。
つるはひとりでいるのがいやになって、奥さんを迎えることに考えついた。《さぎに結婚の申し込みをしよう》
つるは出かけた。ぱしゃ、ぱしゃ、 - 7キロも沼地を歩く。たどりついて言うのには、
- さぎさん、家にいるかい?
- いるわよ。
- ぼくのおよめになれよ。
- いやだわ、つるさん、あんたのおよめなんかにならないよ。あんたは足が長くて、着物は短くて、飛ぶのがへたくそなのに、どうしてわたしを養えるの?あっちへ行ってよ、のっぽさん!
つるはむだ足をふんで、家に帰った。
さぎは後になっていろいろ考えて、言うのには、
- ひとりでいるよりつるのおよめになる方がいいわ。つるのところへいってみましょう。
- つるさん、わたしをおよめにしてよ!
- いやだね、さぎさん、おまえなんかいらないよ!よめさんなんていらないし、おまえをおよめにしたくないよ、出ていけよ。
さぎは恥ずかしくなって、泣いて戻っていった。
つるはいろいろ考えて、
- さぎをおよめにしなかったのはよくなかった。ひとりじゃ淋しいよ。今度こそさぎをおよめにしよう。
さぎのところへ行くと、
- さぎさん!ぼくは君をおよめにすると決めたよ。ぼくのところへこいよ!
- いやよ、つるさん、あんたのところなんか行かないわ。
つるは家へ帰った。
ここでさぎはいろいろ考えた。《なんだって断ったんだろう?ひとりでどう生きたらいいの?つるのおよめになるのが一番だわ》
つるのところへ行って求婚したが、つるは断った。
今にいたるまで、こうして二羽の鳥たちはたがいに沼を行き来しているけれど、まだ結婚していない。
今日の歩数: 11,331歩 消費カロリー: 436.8kcal