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【改題】ひとり公論(IT公論)

アラフィフとなりIT土方卒業したのでタイトル変更しました
こちらはどちらかといえば再録中心

コネはスキルより尊い

2009-01-20 05:36:34 | IT土方(IT土方のスキルについて)
共同通信社に20年勤めていたという青山繁晴さんという存在を初めて知った。

ペルーの大使館占拠事件で「見てはいけないもの」を見てしまい、かつ緘口令が敷かれて真実を口にすることができず、それが引き金となって今は辞めて、自分で事務所を構えているそうだ。


ところで、そのヒトのことを書きたいわけじゃなくて。。

ふと、気付いたことがある。
「あれ? もしかして、オイラ大切なことに気付いちゃった?」って感じなんだけどさ。。


そういう、共同通信社とか、超大手に20年も勤めていれば、フリーになっても引く手あまたなんだな、ということ。

そんなん当たり前じゃん、と言うか?

なぜ引く手あまたか? それはね、コネを持ってるからだよ。超大手に20年も勤めてればね。


僕が何に気付いたかというと、「コネはスキルより尊い」ということだ。

それを僕らは、しかと認識しておく必要がある。

スキル「も」尊いんだよ。でもそれは、このギョーカイだけのハナシで。


でも、先進性のあるテクノロジーを開発していたりするヒトの技術は「スキル」とはいわないんだよね。(僕的にはね)いわゆるITギョーカイの小手先の「スキル」なんかより、レベルの高いものなのだ。

そこまでいったら汎用性があるというか、そういう技術をもったヒトはウレるよね、どこいったって。

それは確かに、コネよりも尊い。
このギョーカイのヒトはそこを目指さなきゃね。

業務なぞ知らん

2008-12-04 06:06:08 | IT土方(IT土方のスキルについて)
インフラの仕事ってのは、開発と違い、はっきりいって業務の知識は必要ないと思う。

でも、そこが誤解を招きやすいところでね。

つまりは、下請けなんだよ。インフラは「ハコ」にすぎないから、プロジェクト(客&開発チーム)から「これぐらいの容量のハコをいついつまでに準備してくれ」と「外注」される。

そんなんだから、開発とインフラとのミゾが埋まるはずもない。開発側がインフラを下請けだと思ってんだから。

そしてその「ハコ」はただのハコではなく、それを要件にあわせてチューニングするのはスキルが要る。

たとえば、部品をつくっている下請け会社って、その部品が何の業務に使われてるか、なんて知ってるか?
それどころか、いちいち知らなくともよいんじゃないの?


インフラ独特のスキルを「職人の領域」にまで高めてゆければ、オイラたちへの差別的な視線もカイゼンされてゆくのだろうか。

まあ、インフラエンジニアが職人と呼ばれるような時代はゼッタイにこないだろう。
それがパソコン操作の延長ぐらいに思われているうちは。

人月単価とオペレータ

2008-11-23 06:42:22 | IT土方(IT土方のスキルについて)
この投稿(「自分のコストについて」)をみて、SEは人月何百万で売り上げなければ赤字だのなんだの、間を抜かれてぎゃーぎゃー騒ぐなみたいなことを書かれていて、ムカつくの寸前の相当なる違和感を感じたので、それを分析したい。


そもそも人月単価っていうこのギョーカイの考え方そのものが間違ってるっていうところに気付いてないのが、イタいわけね。

あとは、人身売買商売を完全に肯定した文章であること。SEは、価格はどうあれ人月何百万とかそういう「値札」を下げてドナドナされて(売られて)ゆく。


それでいいのかね? っていうことを、昨今、偽装請負だなんだで問われてるんじゃなかったっけ?
SEは人月何百万で売られてなんぼ、っていう言説を肯定するのは時計の針を戻すことにならないか?


それとさ、この投稿で象徴的だったのはさ、オペレータ暦何年、ってのはまったくスキルではない、ということを言いたいみたいなのね。

この投稿主は「社長」だから、SEは完全に「商品」つまりモノ扱いしている。
そして、その「商品」が勝手にスキル・アップ(商品価値UP)してゆくことを望み、商品価値が上がったところを「パクっと」いただこうという魂胆。

商品として、そのままでいてもらっちゃ困るわけね。

それにしても、ここ20年ぐらい、雇用の受け皿としての「オペレータ」の需要はなくならない。
それはなぜなのか? を考えてほしいね。アッタマいいんならさ。

なぜ、システムは完全自動化できないのか?
なぜ、ITに疎いサラリーマンレベルで運用保守できるぐらいにまで進化してゆかないのか?(コピー機やテレビや、ビデオデッキレベルぐらいに)

そこまで進化してゆかないほうも悪いっつーかね。オペレータイコール悪であると切り捨てる前に、まずギョーカイ全体としてポンコツシステム(日経的にいえば「動かないコンピュータ)を量産するような仕組みをやめろよオラァ、と言いたいよね。声を大にして。


オペレータを否定するということは、世の中の単調労働従事者(そして、そこから抜け出す術がない)すべてを否定することだと思う。
そういう「層」が世の中を支えているのだというのが見えにくい世の中になっちまった。

フリーターとかのことをいってるわけじゃないよ。世の中では、中小企業の正社員で、会社の福利厚生を受け、そして(ここが大事)会社の全幅の信頼を得て、誇りを持って単調作業に従事しているヒトたちが、ホントにたくさんいるんだよ。

そういうヒトらをバカにしてねーか? と、思うんだよね。


みんながみんな社長になっちまったら、世の中まわらんのだよ。

今求められてんのは、どっかに書いたような気がするんだけど、管理職とまではいかない現場リーダだよね。その現場の完全ローカルな技術を圧倒的に深く身につけているがゆえに、現場の信頼が厚いリーダ。
管理職と現場の人間の橋渡しになってくれる、器のデカい人間。
(確かにそういう人材は不足してるわな。。)

「リーダシップをもつヒラ社員」だよ。ヒラ社員なんだから、正社員でなくてはならないんだ。


そして、このギョーカイにおいてはいわゆる「オペレータ」だけでなく、システム・エンジニアまでもがその「層」に組み込まれようとしているわけだ。
ある「魔の手」によって。。

システム・エンジニアのやってることが「クリエイティブ」だと思ったら大間違いなのだ。(対外的評価として、ね)


最後に、この投稿をしているヒトは相当チョーシに乗ってるね。ブログを私物化して、結局は会社の社員へ向かって書いている。

業界動向?をチェックする

2008-11-19 05:46:08 | IT土方(IT土方のスキルについて)
明石家さんまさんが、自分の番組を含めものすごくテレビを見ているというハナシは有名になってるけど、それはつまり、オイラたちが「日経コンピュータ」とかITProをきっちりチェックしてるようなもんだ。

「業界動向」ってこと。

で、いえることはまず、オイラたちがテレビを見て「芸能界」の動向を知る必要などまったくないということ。

そして、自分らのギョーカイの動向を逐一チェックしたところで、なんというか「ちっちゃくまとまる」だけじゃねーか、っていう気もする。


明石家さんまさんっていうのは、よく知らないけどどうやら重鎮らしいから、そういうヒトが動向をチェックするっていうのは、企業の経営層が毎日日経新聞を読んで動向を確認する(そして自己満足にひたる)ようなもんだ。

プロフェッショナルでいるのが難しい

2008-09-25 05:22:56 | IT土方(IT土方のスキルについて)
もしかして、今の時代というのは。。

プロフェッショナルでいるのが難しいという理由は、ひとつの仕事に専念してプロになってゆく過程で、そこに留まる「意志」をキープすることが難しいのではないだろうか。

そこで踏みとどまれれば誰でもプロフェッショナルになれるのではなかろうか。

と、いってみるのは簡単だけど。。


会社とか、人事とか、使い倒す側もさ、どんどん駒を動かして入れ替えてゆくのではなくて、10年ぐらい「留まらせる」という決断をすべきだよなあ。

特にITってのはサイクルが早すぎて。。

結局、オイラみたいなこのギョーカイにおける犠牲者(スキルがハンパなIT土方)をこれ以上増やしてほしくないんだよなあ。

結局このギョーカイって、極端にいえばプロジェクトごとに求められるスキルが変わっていったりするでしょ。いつまでたっても地に足がつかないというかね。

このインタビューもおもしろかった。
「革命児を育てるために必要なのは「優秀な人の選出」--新生銀行八城氏」

その道の真のエキスパートになるには

2008-09-12 05:25:02 | IT土方(IT土方のスキルについて)
働くって。。なんか、方法論ではなくて「心構え」じゃないかって思うんだけどなあ。と、クリエイトのイタいテレビCMを見て、思いを強くした次第。

心構え。。「覚悟」とでもいったらいいのか。
それさえありゃ小手先の技術なんてものはあとからついてくる。ってホント、使い古された言い回しでイヤなんだけど。。

資格をとりゃすぐさまその専門職になれるか? っつーとなれないっしょ。
確かに、その職の「入口」にはいけるかもしれないけどねえ。「心構え」ってのは、そこから先で必要になってくる。

入口まで行くのも確かに大事ではあるのだが。。
入口に行くよりも、そこから先に進んでエキスパートになるほうが難しいのは間違いないところだ。

入口までいくとまず、肩書きをゲットできてしまうから、そこで満足してしまうヒトが多いのかな? そこでさらにモチベーションを上げる仕組みが企業組織とかにあれば、日本の産業ももっと国際競争力をもてるのかもね。
その仕組みっていうのは報奨金でもいいじゃない。カネは大事だよ。

特に技術職ってのはホント、希少価値のある、そして市場で売れる真の技術を持ってなきゃダメなんだよ。
小手先だけじゃ「技術職」あるいは「エンジニア」と名乗ってはいけない。

じゃあオマエはどうなんだ、といわれそうだがオイラはしがないIT土方だからねえ。。「縁の下の力持ち」という専門職ではあるのだが。

コンサル批判

2008-08-30 05:24:03 | IT土方(IT土方のスキルについて)
「職人気質」「クリエイティビティ」
ここ数年考えているのは、「職人気質」とはなにか? とか、「クリエイティビティ」ってそもそもなに? とか、そういったこと。

IT土方(システム基盤設計構築系)やITセコム(運用)は「職人」なのか?
システムインフラまわりの仕事は「クリエイティブ」か?

そもそも「エンジニア」とは「職人」だろうか?

いや、オイラは「条件付きで」そう思っているのだけれども。まわりはまったく、そうは見ていない。
見ていないからこそオイラたちは、自分たちが棲息している「ここ」をシステムの「最底辺層」であると半ば自虐的に考えざるをえない。

ケンチク業界におけるリアル土方を「職人」と考えるヒトはいない。でも鳶を職人と考えるヒトは多いようだ。この違いは何か?

アプリレイヤの設計開発はクリエイティブととらえられることが多いが、インフラレイヤは思われていないらしい。インフラの設計とは、単にマルチベンダでNW機器とサーバとストレージとその他もろもろをがっちゃんこするだけじゃん、みたいな。
だからわざわざシステムエンジニアと区別するために「インフラエンジニア」というコトバが生成される。
「運用エンジニア」もしかり。

ところで、ITのコンサルの仕事はなぜかクリエイティブととらえられる。
なぜだろうか? というか、それをもっと「なぜだろうか?」と考えなければいけないのではないだろうか。
「コンサルティング」マジックというかね。コンサルというコトバを聞くだけでパブロフの犬のように「クリエイティブ」とつなげてしまうバカな輩たち。。

ITコンサルはね、エンジニアを極められなかったヤツらの成れの果て、墓場だよ。
コンサル(つまり、上流)しかやらない、と、生意気なことをほざきやがる会社が増えてきている。そういう会社は真っ先に信用ならないという烙印を押してもかまわない。
そういうヤツらは下流工程を上から目線で外注するだけのハナシ。上から目線だから、下流を外注する会社と良好な関係を築けるわきゃねーんだよ。

ベテランを育てる

2008-08-29 05:26:38 | IT土方(IT土方のスキルについて)
クリエイティブだなんだっていってるけどさ、結局のところ、単調作業者を雇うよりは、単調作業者のベテランを手厚く扱って生産性を上げたほうがいいと思うんだけどなあ。

それとさ、なんというか、「考えるヒト」と「手を動かすヒト」をカンゼンに分けちゃうことにより組織の生産性は上がる、という神話が、ここ10年ぐらいはびこってるんだけど、もうこれは「崩壊」したって誰か宣言しちゃったほうがいいんじゃない?

つまり、生産性が高い要員は、クリエイティビティも発揮できるし、単調作業もてきぱきとやれる。

考えるスペシャリストと手を動かすスペシャリストを別々に養成するよか、考えて手を動かせるそれなりのヒトのほうがよくない?
そういうヒトが集まってチーム組んだほうが生産性を上がるよね。

今の時代、考えるスペシャリストも手を動かすスペシャリストも、どちらも近未来には不幸になってゆくと思うんだなあ。融通きかなくて。(このギョーカイでは、のハナシ)


だから、企業はじっと我慢してそういう要員を育ててゆくべきだよね。で、カンゼンにやることを分離するんじゃなくて、7:3ぐらいの割合でなんでもやらせときゃいいじゃん。

7:3ぐらいでやらせるというのは、たとえば考えて手を動かしてという一連の流れをこなせるのだが、どこかに得意分野をつくるということ。

「得意分野」は特にスペシャリティまで高める必要はないんだよ。
「高めるにこしたことはない」という意見もあろうが、必死コイてスペシャリストになったはいいが、すぐそのスキルが陳腐化したりするからねえ。

ムカシの情報システム部は、そうやってうまくやっていたはずだよ。ムカシは、個々の要員が自社システムに熟知していたし、個々が、ひとつのことしかできないわけじゃなかった(ような気がするけど 過去の記憶が美化されているだけだろうか)

ひとつのことしかできない要員って、ヘタすりゃ「工業製品」と同じようなニオイがするんだけどなあ。
それがハマる時代と疎外される時代がある。

「SEの調整」

2008-08-03 05:09:50 | IT土方(IT土方のスキルについて)
オイラがまだ小僧だった頃。。
先輩が口グセのようにいってたコトバ。「それが『SEの調整』だろーが!」

このコトバをオイラは、数ヶ月に一度思い出す。「そう、そうなんだよ」ってね。

スケジュールの調整だったり、進捗が芳しくないときに客を懐柔したりとか。会議のアジェンダを仕切ったりとか。
とにかく「SEの調整」はいろいろあるけれども、やっぱ対顧客とか、上位SIerとか、「上のほう」が多いかな。横よりはね。

オイラの独自解釈ではこの「SEの調整」ってのはね、マネージャ、リーダクラスの調整とは違う。下っ端SEの調整のことだ。下っ端SEであっても、調整をリーダとかに委ねるだけじゃなくて自分でどんどん食らいついてけ、っていうこと。
SEは画面に向かってるだけじゃねーぞ、と。

そういえば、オイラはフリーなので、リーダやったり雇われPMやったり、いろいろなのだが、一介のSE役をやるとき、このコトバを思い出してるんだろうなあ。

いつもの自問自答のくりかえし

2008-07-29 05:08:19 | IT土方(IT土方のスキルについて)
オイラたちIT土方は「システムエンジニア」のはしくれといっていいのか?

それともケンチク業界でいうところの「日雇い」にすぎないのか?(特にオイラは、フリーだから「日雇い人夫」)

インフラのエンジニアというのはそもそも、このギョーカイ(の最底辺層)では日雇いの扱いじゃねーの?
みたいなことは、5年ぐらい前から常に考えてきたし、もちろん今でも考えている。

そしてインフラの中でも「ITセコム」(運用)はどうなの?
そもそも「エンジニア」なのか? 警備員が職人ではないように、ITセコムもただのシステムの警備員にすぎないのでは?
といったところ。

でも運用エンジニアは、警備員じゃないよ。運用スキルというのは軽視されまくりだけれども、立派に存在する。例の「コミュニケーション!」も含めてな。


日常生活ふくめ、なぜつくりだす側よりも維持する側のほうがヒエラルキーが低いのか、ということを考えるのがオイラのテーマである。

そしてずっと維持してゆくのだから(「維持してやるんだから」)もっと高いカネもらってもいいだろう。

つくりだす器じゃないクリエイティブ崩れのヤツらがつくりだした欠陥品を維持してやってんだからさ。