チンパンジー画家

2005-06-27 | ART
「コンゴ」という名前のチンパンジーが描いた「抽象画」

3点が20日、ロンドンの競売会社ボナムスで、事前の

予想を大きく上回る計1万4400ポンド(約288万円)

の異例の高値で、米国人によって落札された。

しかもアンディ・ウォーホールやルノアールといった

巨匠の作品とともに出品されていたという。


コンゴは1954年に生まれ、2-4歳の間に約400点の

「作品」を残し、64年に結核で死んだ。

動物研究家でベストセラー作家・テレビでも有名だった

デスモンド・モリス氏の働きかけで絵を描くようになったらしい。



コンゴの作品には当時、批判的な見方も強かったが、画家ピカソは

コンゴの絵を作業場に飾っていたとされる。


今回、競売にかけられたのは57年に描かれたカラフルな

テンペラ画3点で、大きさは縦35センチ、横45センチ程度。

いずれも600-800ポンドで落札されるとみられていた。



一体どんな「絵」だろうと思ったが、一見デタラメに描いて

いるようで、実は配色や配置がちゃんと制御されていて、とても

心地良い抽象画である。


教えられたのかそれとも才能なのか、わからないが

陰陽や明暗、抑揚などが見事にバランスされている。


内面から沸き上がってくるものを素直に表現し、動物が描いたらしく

屈託のない純真な印象も受ける。

見ていて心が洗われるようだ。


それにしてもチンパンジーでさえ、死んでも名を残せるのに・・・。
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