新星空の友

光害の高台でスワン彗星(C/2020 F8)を撮影しました

 自宅近くの光害の高台でスワン彗星(C/2020 F8)を撮影しました。
 5月12日夜明け前、快晴でした。目覚ましで午前2時過ぎに起床して、車で自宅近くの高台「カノープスの見える丘」へ行きました。
 先日(5/7)にスワン彗星観察に挑戦した場所です。今度は、事前に昼間の時間帯にε-130D望遠鏡を設置する場所を選定しました。スワン彗星の光度は予報よりも暗いため、望遠鏡を使って撮影に挑戦することにしました。
 現地へ行って車から少し離れた場所を何往復もして望遠鏡を設置しました。
 スワン彗星は3時半に東北東の超低空(地平高度5.5度)にいます。その後薄明が始まりますので、20分以内に撮影を終了する必要があります。時間との闘いです。
 導入の基準星は白鳥座デネブとして彗星を導入しました。最初は超低空で木々が写り込み彗星像はありませんでした。
 3時44分にもう一度、彗星を導入し直しました。彗星の地平高度は約7度になっています。試写してカメラモニターをチェックしました。彗星が写っていました。やっとモニターを通して観察できました。双眼鏡でも観察を試みましたが、捜すことができませんでした。そのくらい彗星が暗いということです。
 彗星を望遠鏡へ導入してから連写撮影しました。薄明がどんどん進んでいきますから、撮影に集中しました。
 彗星高度が高くなってきてカメラモニターの彗星像を見ますと、尾がモニターの右下側へ少し出ているのが判りました。
 南半球で撮影された尾を棚引かせたスワン彗星にはとても及びません。南半球で撮影された頃がこのスワン彗星のピークだったかもしれません。もう少し継続観察して確認しようと思います。
 スワン彗星が肉眼で3等星までしか見えない場所で写ったことに意義があります。
 彗星光度はステライメージ8ソフトで自動測定しますと、8.2±0.2等です。予報光度は3.9等です。実際は大きく違いました。期待し過ぎはいけませんね。

 撮影した写真を添付します。
 
 尾が写真右下(南西方向)へ少し見えています。
 
 F8スワン彗星は他の人の写真を見ますと、どんどん暗くなっているようです。予報外れでした。やはり南半球で撮影された頃がF8彗星のピークでした。(5/22追記)
 この写真は私が撮影した最初で最後のF8彗星の写真となりました。(5/30追記)

光害の空のスワン彗星(C/2020 F8)

2020年5月12日03時48分07秒~57秒
露出3.2秒×15コマ ε-130D F3.3 トリミング ISO1600
大府市 気温17℃ ※上が北
 


 
 



 
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