前世紀末、バブルの頃、あだ花のように咲いたハイテクキットの一つ。賛否両論有りそうだが、恐ろしく高価で恐ろしく扱い難い製品だったのは確か。かく言う私だが、当然軽佻浮薄、付和雷同、嬉しそうに何点か買ったは良いが完成まではたどり着けなかった。勿論ワイアースポークに目がくらんだのも有った。車種も渋い所ついていたし。
ダイキャストのシャーシ、ホワイトメタル部品、硬いステンレス エッチングとプラ部品の構成。やはり接着が一番の難関だったはずだ。なんと、デカールは付いていない。
ローテク部分のボディーは、高かったせいもあり、私にしては丁寧に塗り上げたまでは良いが、ハイテク部には手も足も出なかった。だから、今になって完成。今般、ダイソーのエポキシ、セメダインの模型用ハイグレード、ジェリー瞬間など最先端の接着剤を駆使(ちと大げさ)のおかげで日の目を見たが、やっぱり上手に仕上がらなかった所は有る。さすが上級者向けハイテクキット。
はっきり言って鋳物金属部品の出来は、組精度に問題は無いが、今のプラ部品にはるかに及ばないし、切り出すのも大変な硬いエッチングはスポーク以外には適材適所とは言えない。特にヘッドライトのトリムとかフェラーリのエンブレムは厄介な所。ヘッドライトのトリムには往生したがエンブレムは昔は無かった便利な物(ステッカー)が売っていたので助かった。切り出したは良いが硬くて持ち難いエッチング部品のゲートはこれ(↓)にくわえてダイアモンドヤスリで削った。しっかり固定できるのでやりやすかった。
ホーザン(HOZAN) パーツクリップ ロック機能付き ペットの耳の毛抜きや手芸、裁縫に P-843
3リッターとかGTOの響きから、大柄・大味な車の印象が有ったが、思っていたより引き締まった姿。模型目線より実車目線で見ると、一段と恰好良いスタイルだった。今時の目のつり上がった、辺りをへいげいするようなデザインより好みに合っている。