池田 悟≪作曲家≫のArabesque

・・・深くしなやかに・・・(音源リンクしてます)

スペインの国際作曲コンクールで1等賞

2005-07-27 | 作曲コンペ歴

拙作「Planetarium~for right hand」(右手だけのピアノ曲)が6月9日、スペインのバレンシアで行われた「国際ピアノ作品作曲コンクール/ベラルテ・ヨーロッパ 2005」の本選の結果、グランプリや、最も若い入選者に与えられるKAWAI賞には該当しなかったものの、それ以外の入選3作品の中では1番の「特別賞1等」1ª Mención de Honorを受けました。

*****審査結果*****
グランプリ:Christian Schmitz (Italy)
最も若い入選者へのKAWAI賞:Spencer H. Schedler (U.S.A.)
特別賞1等:Satoru Ikeda (Japan)
同2等:Salvador García Fernández (Spain)
同3等:Maria Manieri Amabile (Italy)

「Planetarium」は右手一本で超絶技巧的に動き回る曲です。
コンクールの要項に「両手または片手」とあったので珍しい片手の曲、しかも現代曲には右手がふさわしいと分析し、応募しました。
〆切まで3週間しかなかったので、片手分しか書けないだろうと見込んだ事情もありますが…

コンクールのピアニスト、アンブロジーニ氏が気に入って下さったそうで、グランプリとKAWAI賞に加え、僕の曲も録音、出版したいとの由、2~3ヶ月後にRadio Koszalinでスタジオ録音の予定です。
また、同作は7月5日(火)19時、東京のタワーホール船堀(大ホール)における~現代ピアノ作品の夕べ~(江戸川区音楽協議会主催)で作曲者自身によって暗譜で日本初演されました。400人のお客様から鳴り止まぬ拍手をいただきました。
music.png 楽譜+全曲試聴 | ♫ コンサートの試聴
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9月15日、国際郵便為替証書で、スペインから賞金が届きました(□□□Euros、引く現地の税金35%、引く振込み手数料と両替料)。
税金が35%だった事は、20日に「サインして送り返してくれ」のメモと一緒に郵送された報告書で判明しました。

さあさあ、楽譜浄書、追い詰められたぞ。
思い返せばこのコンクール、次のようなメールが届き、結局スペインには行かなかったので、本当に存在していたのかどうかさえ一時は疑ったけれど、こうして賞状、賞金が届いたんだから、架空では無かったんだ!
「本選で演奏するピアニストが、交通事故で全治2ヶ月の負傷をし、5曲の内2曲しか演奏できなくなった。その2曲が誰のかは明かせない。演奏の有無は審査には影響させない。あなたが来てくれれば大変うれしいが、ファイナリストの匿名性を徹底させるため、演奏家との打ち合わせは一切出来ない。では来週、お目にかかれるのを楽しみに…」
ちなみに僕の曲は演奏されたそうです。負傷したのは左手だったのでしょうか?
スペインには賞金のお礼と、いつ浄書をお送りできるかまだ正確なお答えは出来ない、とメールを送りました(17日)。



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