Seriously?

ひとりごとです

映画 ■■デトロイト■■

2018年02月11日 | 映画
アメリカの60年代の社会情勢が見える
私の好きなジャンルの映画



アカデミー賞を受賞した
「ハートロッカー」の監督の作品

「ハートロッカー」はあまり感動しなかった
これもイマイチかしらと思いつつ観ました



映画 ■■デトロイト■■





すごく良かった
ただ
こめかみに銃を押し当てられて
いつ発砲されるか分からない
そんな緊迫した状態が
かなり長かったから

「観るんじゃなかった~」と
後悔してしまった

でも、結果的には素晴らしい作品だった

手を握りしめて
顔もしかめて
「う"~
と耐えて耐えた甲斐があった



歴史の復習
1963年 ケネディ大統領暗殺
1964年 公民権法(Civil Rights Act)制定
    キング牧師ノーベル平和賞受賞
1967年 デトロイト暴動
1968年 キング牧師暗殺



一見すると
公民権法が制定されて
キング牧師がノーベル平和賞受賞して
さあ、これからもっともっと良くなっていく
と、期待が高まった所で
大きく後退していったんだな



私の歴史の教科書には
「キング牧師暗殺」と
「アメリカ各地で暴動」と
2フレーズしか書かれていなかったように
記憶している

「暴動」って
ちょっと店が襲われて
略奪されたり
放火されたり
住民と警察の小競り合いがあった
...くらいを想像していたが

目の前に描かれていたのは
徹底的に破壊されたデトロイトの町だった
空襲でもあったの?と思うくらい
まるで内戦ではないかと思った



デトロイト市警察官、クラウスを演じた
ウィル・ポールターが
非常に印象的だった
すごい存在感のある役者さんだ
私はこの映画で初めて見た

彼はなんというか
思慮の浅そうな
知性の欠片もなさそうな顔をしていて
登場した瞬間から
頭のネジが一つ(もっと?)外れているオーラが
半端ないのである

黒人が逃げるのを見つけたら
撃つことに躊躇がない
命が失われることに傷心しないし
罪悪感も全くない

そんな危ない人間であることが
エピソードの積み重ねからだけでなく
彼の表情からプンプン臭ってくるのだ



他の役(例えば善良な好青年とか)も
観てみたいなあ
変幻自在な人なのか
あの「見るからに危ない人オーラ」は
生まれつきなのか...



デトロイト暴動から50年経った
2017年に作られたけど
今もまだ同じような事件は
アメリカで繰り返し起きている

白人至上主義者達の活動が活発になり
歴史を逆戻りしているような今
この映画は
決して遠い過去の物語には見えない

アルジェ・モーテル事件には
白人女性2名も巻き込まれて
死の恐怖に怯えていた

それは史実なのだけど
それが良かった
黒人だけの問題じゃない
アメリカ人全員の
世界中の人達の問題と実感できた



「もう一回みたい」とは
全然思わないんだけど
印象に残る映画
いつまでも忘れない映画になったと思う
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