関口巽は妹尾友典の紹介で元警察官の光保公平と出会い、韮山にかつて存在したという「戸人村」の調査を依頼される。光保によればかつてそこで駐在を務めていたが、戦後戻って来てみるとその村は存在そのものが抹消されていた。関口は地元の警官・淵脇と、道中で出会った流浪の物書き・堂島静軒と共に、韮山を訪れる。そこで彼らが目撃した真実、この世にはありえるはずの無い存在のものとは…。一柳朱美は神奈川を離れ、静岡に身を移して暮らしていた。ある日、村上兵吉と名乗る男の自殺未遂現場に出くわし、彼を救って介抱する。彼はある過去の事情から「薬売り」に対して恐怖を抱いていた。同じ頃、隣人の松嶋ナツの下には「成仙道」という新興宗教の勧誘が毎日のように来ていた。騒ぎを聞きつけた朱美が少し外へ出てナツと話している最中、村上が再び自殺を図る…。関口巽は京極堂の同業で先輩でもある宮村香奈男と知り合う。彼は知り合いの加藤麻美子という女性が祖父のことである悩みを抱えていることを京極堂に相談に来ていた。麻美子の祖父は最近怪しげな新興宗教のような団体に気触れ、財産を注ぎ込んでおり、彼女は祖父をその団体から脱退させたいのだという。しかし、彼女もまた華仙姑処女という謎の占い師に心酔し、多額の寄付をしていた。中禅寺敦子は韓流気道会という道場の取材を行い、それに関する記事を掲載した。本人は好意的に書いたつもりの記事だったが、韓流気道会から大反発を買い、門下生らに付け狙われることになってしまう。そんな中、敦子は華仙姑処女と名乗る女と知り合う。彼女もまた韓流気道会に狙われているのだという。二人で必死に逃げるが、人気のない路地に追い込まれ絶体絶命に。そこに榎木津礼二郎が現れる。木場修太郎は行き付けの酒場「猫目洞」の女主人である竹宮潤子から三木春子という女性を紹介される。彼女は工藤信夫という男からストーカーの被害を受けており、困っているという。相談に乗ることにした木場が詳細を尋ねると、毎週、工藤から春子宛てに手紙が送られてきており、そこには春子の一週間の行動が綿密に書き記されているという。春子の部屋を調査するも、覗き見が不可能であることが分かっただけだった。織作茜は織作家の遠縁と名乗る羽田隆三という男と織作家の家や土地に関する商談を行っていた。羽田は言い値で家や土地を買い取る代わりに自分の部下になるようにと迫ってきていた。そんな中羽田は部下に静岡県韮山の辺鄙な土地を買うように迫られ疑念を抱き、榎木津礼二郎に調査を依頼しようとしたがすっぽかされ、代わりに茜と秘書の津村信吾を韮山に行かせる。
wikipediaより抜粋
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