5月3日(木)午前11時から
静岡県磐田市池田の
行興寺(ぎょうこうじ)
熊野寺で
熊野御前の供養祭がおこなわれました。
あいにく、朝からの雨のため、
墓前ではなく、本堂で行われました。
熊野(ゆや)御前は、
能の熊野にもなっている歴史上の女性です。
平安時代の末期に
池田荘の藤原重徳の娘として生まれ、
当時、遠江(とおとうみ)の国司だった
平宗盛(たいらのむねもり)
…そうです。平清盛の三男
に見初められ、
その後、都に上り、
寵愛された女性です。
「いかにせん、都の春も惜しけれど、なれしあずまの花やちるらん」
故郷の病気の母を思う熊野が、
花見の席で詠んだとされる歌で、
これに感動した宗盛が帰郷を許したと伝えられています。
ただ、
それから間もなく、
源氏との戦いで破れ…
宗盛の死を知った熊野は尼になると、
33歳の若さで短い生涯を閉じました。
行興寺の境内に咲く藤は、
熊野御前が愛したお手植えの藤といわれ、
毎年、藤の花が満開の5月3日に供養祭が行われています。
これは、
その後、増やされた藤だそうです。
今年は、
長藤まつりの時期にぴったりあって、
まだまだ見ごろ!
お近くの方は是非いらしてください。
藤の香りにつつまれて、感動します。