子供の頃
目に映るすべてのものが
夢の世界につながっていた
風に揺れる草に
見えない力を感じ
夜空の星に
はるかかなたからの伝言を聞き
ちびた鉛筆が
無限を描く魔法の杖に思えた
子供の頃
現実の世界と
空想の世界との境界線はなかった
自分が思うこと
自分が感じることが
自分にとって一番大事なこと
素直にそう思っていた
けれども
一つ一つ年を重ねることは
世の中、社会という世界のルールを学ぶこと
夢の世界はもちろん
自分の世界だけで生きていくことはできない
大人になるということは
そういうことだと思っていた
「ほんとうに、そうなの?」
どこからか
そんな声が聞こえた
ふと机の上に目をやると
小さな天使の置物があった
十数年前、母の誕生日に贈ったもの
その母も亡くなり、
今、私の手元に残った
子供の姿で羽を持つ天使
まさに「自由」の象徴
ぼんやり見つめていると
また問いかけられた
「子供の頃と今と、何が違うの?」
天使は、笑っているようにも見えた
じっと目を閉じてみた
暗闇の奥から光が透けて見える
そこは現実であり、まるで夢の世界
なぜなら
そこにありながら、写真にも取れない世界だから
そうか…
現実も夢も
自分の心の中のものなのかもしれない
とすれば…
パッと目が開いた
机のライトの下に
天使の置物がひとつ
「そんなに答えを急がないで」
そう言っている気がした
「子供であろうが、大人であろうが
夢の世界への切符は永久だよ」
天使がそうささやいた
目に映るすべてのものが
夢の世界につながっていた
風に揺れる草に
見えない力を感じ
夜空の星に
はるかかなたからの伝言を聞き
ちびた鉛筆が
無限を描く魔法の杖に思えた
子供の頃
現実の世界と
空想の世界との境界線はなかった
自分が思うこと
自分が感じることが
自分にとって一番大事なこと
素直にそう思っていた
けれども
一つ一つ年を重ねることは
世の中、社会という世界のルールを学ぶこと
夢の世界はもちろん
自分の世界だけで生きていくことはできない
大人になるということは
そういうことだと思っていた
「ほんとうに、そうなの?」
どこからか
そんな声が聞こえた
ふと机の上に目をやると
小さな天使の置物があった
十数年前、母の誕生日に贈ったもの
その母も亡くなり、
今、私の手元に残った
子供の姿で羽を持つ天使
まさに「自由」の象徴
ぼんやり見つめていると
また問いかけられた
「子供の頃と今と、何が違うの?」
天使は、笑っているようにも見えた
じっと目を閉じてみた
暗闇の奥から光が透けて見える
そこは現実であり、まるで夢の世界
なぜなら
そこにありながら、写真にも取れない世界だから
そうか…
現実も夢も
自分の心の中のものなのかもしれない
とすれば…
パッと目が開いた
机のライトの下に
天使の置物がひとつ
「そんなに答えを急がないで」
そう言っている気がした
「子供であろうが、大人であろうが
夢の世界への切符は永久だよ」
天使がそうささやいた