心は秘密

仏心に住して菩薩のように語るブログ

死魔に打ち勝つ道の話

2020-06-13 14:39:18 | 日記
人間として此の世に生まれてきたからには、死から逃れることができない。これは此の世の定めである。ならば人間という存在は、ハイデガーも云うように「人間は死に向かって生きている存在」という見解を以て決まりだろうか。もし「決まり」であるならば、人間の生き方はどのようになるのだろうか。やはり実存思想に倣って「死によって限定された時間枠の中で、一度きりの掛け替えのない人生を、精一杯生きよう」という考えに落ち着くのだろうか。


いや、選択肢はまだある。仏道を学べば、一切の衆生の苦しみは、身体有るが故である、という認識が得られよう。これは「身体が無ければ、心に苦しみは生じない」ということだ。そこで心が身体を放下する。つまり解脱をするのである。そんなことが可能なのか、と思うかもしれないが、やってみると意外と出来るものだ。勿論解脱できたという証しも自認できる。成就の時には、忽然と解脱の金剛身が現れたことも、心眼で確認できるからである。解脱のコツは、人それぞれの悟りの進展具合によって幾つかあるけれど、自分に似合った方法を見付けるとよいでしょう。


こうして成就した解脱身は、身体の生死の影響を受けない金剛身なので、そのまま「死魔に打ち勝った法身」とも云えるのです。また、この開かれた法身を基体として、森羅万象を尽く成仏に引き入れることも可能になります。もしそういうことになると、成仏者の心象の中では、森羅万象も尽く成仏するので、死魔も戦う相手がどこにも居なくなり、やむなく空中消滅という結果にもなりそうです。



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