医療法人 スマイルアート 神谷歯科

こんにちは!歯を削るのが嫌いな歯医者さんです。一生使う歯を一緒に守っていきましょう。

つらい季節

2016-03-22 14:43:33 | 日記
おはようございます
窓から見える木に花が咲き、いよいよ春がすぐそこまでと言う感じです。
診療室の窓からは毎年満開の桜を見ることが出来ます。
患者様からも好評です

そんな素敵な季節ではありますが、中には春になるとつらい・・・という方も多くいらっしゃるでしょう。
そうです、「花粉症」の季節でもあります。
くしゃみや鼻水、目のかゆみ等様々な症状に悩まされますが、花粉症はそもそも花粉自体によって起こるのではなく
花粉の殻が破裂して花粉タン白が飛び、これを鼻や口から吸いこんだり目に付着することによって起こります。
この花粉タン白は異種タン白なので、身体に入ると抗体が作られ二度目以降に花粉タン白(抗原)が入ると
抗原抗体反応が起こり、アレルギー誘発物質を放出します。
しかし、同じ地域にいても花粉症の人とそうでない人がいます。
「皮膚と栄養」でもバリアー機能のお話をしましたよね?この機能は人間の粘膜でも同じなのです。

健康な粘膜であれば、粘膜の表面が線毛と呼ばれる細かい毛のようなもので覆われていて
その線毛の先端には粘性の強い液体が付いています。
そして粘膜の表面ではベルトコンベアーのような線毛運動が活発に働いていて、粘膜にくっついた異物を
身体の外に押し出すように機能しています。そのため花粉タン白のような異種タン白が吸入されても
簡単には体内に入れない仕組みになっています。
しかしこの機能が低下していると、粘膜に付着した花粉タン白が体内に入り込もうとするため
身体はこれを防ぐために風圧で吹き飛ばそうとするのが「くしゃみ」です。
風圧でもダメとなると次は水洗機能「鼻水」が出てきます。
目の角膜の表面は常に涙で覆われていて、涙は殺菌のための種々の酵素があり消毒剤のような作用をしています。
しかし、角膜保護のために常に涙が出ている細い涙腺が、角化異常によりふさがれてしまうと抗原にさらされてしまい
炎症を起こしてしまいます。
このようにくしゃみや鼻水などは、自分の身体を守ろうとする現象なのです。

今回は長くなってしまったので、ここまでです
花粉症の季節は始まったばかり・・・
次回はもう少しだけ続きをお話させてくださいm(__)m