<中部国際空港>米フェデックスが撤退へ 経営難に追い打ち
世界最大手の貨物航空会社「フェデックス」(米国)が中部国際空港(愛知県常滑市)から撤退することが27日分かった。空港会社によると、今月初めにフェデックスから申し入れがあり、来年3月29日以降の夏ダイヤから運航を中止する。中部国際空港は旅客機や貨物便の減少が相次ぎ、今年度は営業赤字に転落する見通しで、フェデックスの撤退は経営悪化に追い打ちをかけることになる。
フェデックスは05年の中部空港開港時から運航。一時は週9便あったが、今年10月26日からの冬ダイヤでは6便に減らしていた。
フェデックスの日本代理店は撤退理由について「アジアを含めた全体のネットワークの適正化を図る中で、競争力を高めるため」と説明している
タイ 足止めの日本人観光客ら260人 臨時便で成田着
タイの反政府団体「民主市民連合」によるスワンナプーム国際空港の封鎖に伴い、同国内に足止めされていた日本人観光客ら約260人が29日正午前、タイ国際航空の臨時代替便で成田国際空港に到着した。
臨時便の運航はタイ運輸省の措置で、スワンナプーム空港の南約120キロにある軍民両用のウタパオ国際空港から出発した。22日からタイ・チェンマイにショウガの買い付けに行っていた栃木県栃木市の漬物会社経営、岩下栄造さん(64)は「バンコク経由で戻ろうと思った時に空港が閉鎖された。市内のホテルに2日間滞在し、3時間かけて空港まで行ってやっと帰ってきた」とやつれた表情。東京都港区のコンサルタント業、森肇さん(54)は「飛行機に乗るまで安心できなかった。バンコク市内から空港までのバスのチケットも争奪戦のようだった。帰って来られて日本は平和だと感じた」と話した。
日本航空と全日空もウタパオ空港から成田空港へ各1便を運航することにしており、同日夜に到着する。また、30日朝には関西国際空港にも1便が到着する予定。
<スターフライヤー>定期点検せず運航 2機10日間、主脚格納ドア
国土交通省は28日、スターフライヤー(北九州市)が航空機2機を定期点検しないまま10日間運航していたとして文書で厳重注意した。保有するエアバス機4機のうち2機が、主脚格納ドアの開閉作動の点検期限を超過していた。整備計画担当者が定期点検計画を策定する際、今月17日が期限の同項目を見落としていたという。
同社によると、同項目は運航900回ごとに点検している。来月の点検を前に26日、確認作業をしていて期限超過に気付いた。緊急点検で異常が無かったため、国交省の許可を得て運航を再開し、欠航などはなかったという。
同社は「早急に原因を究明し、再発防止に努める」としている
新千歳の旅客機横切り、管制官が長時間勤務で疲れ…報告書
北海道・新千歳空港で2007年6月、離陸滑走中のスカイマーク機の前方を全日空機が横切ったトラブルで、運輸安全委員会は28日、長時間の管制業務によって航空自衛隊の管制官が注意力不足となり、スカイマーク機に待機を指示しようとして誤って離陸許可を出したことが原因とする報告書をまとめた。
新千歳空港の管制業務は空自千歳管制隊が担当しており、安全委は防衛相に対し、管制官の人員配置を見直すことや、滑走路への誤進入を防ぐ支援システムの導入などを求める意見を付けた。
滑走路の目視不十分=最新装置に意識集中?-秋田空港の誘導路誤着陸
秋田空港で昨年1月、大韓航空のボーイング737-900型機(乗客乗員133人)が平行誘導路に誤着陸したトラブルで、運輸安全委員会は28日、パイロットが目視でよく確認せず、誘導路を滑走路と勘違いしたことが原因とする調査報告書を公表した。最新式の航行援助装置「ヘッド・アップ・ディスプレー」(HUD)の表示に集中し過ぎた可能性も指摘された。
<タイ>空港閉鎖でバンコク便31便欠航 日航と全日空
タイの反政府団体「民主市民連合」のデモで、バンコク近郊のスワンナプーム国際空港が閉鎖状態にある影響で、日本航空と全日空は27~29日に国内の空港を発着するバンコク便計31便(乗客予約数約7300人)の欠航を決めた。インド・ムンバイで発生したテロの影響による欠航はなく、全日空のムンバイ便は29日朝までに3便が成田空港を発着。日本航空はムンバイ便がないため、影響はないという。
日航機のタイヤ剥落=滑走路、一時閉鎖-大阪空港
27日午後零時45分ごろ、大阪空港のB滑走路でゴム片が散乱しているのを到着した全日空機の機長が見つけた。国土交通省大阪空港事務所などが調べたところ、直前に離陸した大阪発羽田行き日本航空116便ボーイング777-200型機のものと判明。除去作業のためB滑走路は約45分間閉鎖され、6便に遅れや目的地変更などの影響が出た。同機は羽田に無事着陸し、乗員乗客253人にけがはなかった。
日本航空などによると、左主翼下車輪のタイヤのうち一本の表面がはがれており、幅10センチ長さ3メートルほどのゴム片が数本、数百メートルに渡って落ちていたという。表面のゴムは18日に張り替えたばかりで、同社が剥落(はくらく)の原因を調べている。
バンコク行き全便欠航=日航、全日空-ムンバイ便は運航
タイの新バンコク国際空港(スワンナプーム空港)を反政府市民団体が占拠し、空港閉鎖となっている問題で、日本とバンコクを結ぶ日本航空と全日空の便は27日も全便が欠航した。
全日空によると、空港ビルは4階が占拠されており、一般客が空港に来ることは困難になっているという。
一方、同時多発テロが起きたインド・ムンバイへの全日空便は、予定より43分遅れで成田を出発したが通常通り運航。空港は正常に機能しており、テロで一時閉鎖された空港と市内を結ぶ高速道路も復旧しているという。
引き返し便の乗客「疲労感だけ残った」…タイ国際空港閉鎖
反政府勢力に占拠されたタイ・バンコク郊外のスワンナプーム国際空港の閉鎖で、成田空港発着のバンコク便は26日、計17便(午後3時現在)が欠航したほか、全日空便1便が離陸後、引き返した。引き返し便の乗客は一様に疲れた様子を見せた。
空港閉鎖が解除されなければ引き返すとの条件付きで、全日空953便は同日午前10時50分に予定通り離陸したが、バンコク到着を断念し、約4時間後、成田空港に戻った。
神奈川県小田原市、健康器具会社社長中村維孝(しげたか)さん(54)は、「仕事で何十回もバンコクに行っているが、飛行機が引き返したのは初めて。疲労感だけが残りましたよ」と渋い表情。
今月28日の誕生日を記念した旅行が台無しになった東京都港区、女性会社員(30)は、「友だちのいるバンコクに行き、初めて海外で誕生日を迎えるはずだったのに」とがっかりした様子だった。
点検漏れ、ほかにも2件=社長ら4人処分-エアーニッポン
エアーニッポンのボーイング737-500型機が国土交通省が指示した点検期限を越えて運航されていた問題で、点検漏れが判明した5機のうち2機に、さらに別の部分に関する期限超過が1件ずつあったことが25日、分かった。このうち1機は、先に発見された部分の点検を終え、飛行を再開した2日後に別の点検漏れが見つかっており、本来は飛行再開できない状態で運航していた。
同社は、一連の問題は担当者が作業指示書を作成する際に勘違いがあった上、人手不足でほかの社員や上司がミスを発見できなかったのが原因として、チェック態勢の強化を図るとともに、同日付で浅川修社長を30%報酬減額(1カ月)とするなど4人の処分を行った。